ここはモンスターハンターの世界。ありとあらゆる生物が棲息している。この世界は弱肉強食であり、獲物や領地を巡った争いが絶えない。おや?今も獲物を巡って争うモンスターがいるらしい。
「それは俺が先に見つけたんだ!だから俺のモノだ!」
「この孤島を牛耳っているのを誰か忘れてないかい?ここは君の庭じゃないんだよ」
「あっちのモノはもう食べ飽きたんだよ!たまにはこっちのやつも食わせろ!」
「はぁ………やはり力ずくで追い払うべきか」
「ああ分かったよ!こっちだって力ずくで奪い取るまでだ!」
彼らはリオレウスとラギアクルス。「空の王者」「大海の王」と呼ばれるモンスターである。
彼らはお互いをライバル視しており、よく衝突している。
しばらくして……
「そこだァ!」「ぐはっ…」
どうやらレウスの火球がラギアの頭部にクリーンヒットしたようだ。その隙にレウスは獲物を鷲掴みにし飛び去っていった。
「あばよ~!」「チッ、負けたか」
「痛てて……相変わらずアイツ強いな……これで51勝50敗ってとこか」
戦績は五分五分らしい。
レウスは森丘に帰った。
「ただいまァ~」
「おかえりなさい。あー、またラギア君と派手にやったわね。」
「まあ大丈夫。すぐに癒えるさ。しばらくはここで休んでおくよ。」
「あなた雷苦手なのによく戦えるわね〜。流石はうちの夫」
「レイアのためなら雷なんてへっちゃらよ」
「まあ、傷治るまでは安静にね」
「おう。あ、これおみやげ」(ドサッ)
「おー!今回は勝ってきたのね!やったぁ!」
「お前の笑顔が見られたなら良かった」
「さて、さっそくいだたくとしますか」
彼女はリオレイア。リオレウスの妻である。かれこれ十数年彼のそばに寄り添っており、その絆は全モンスター中一二を争うほどである。
「あー美味しかった。久しぶりに孤島のモノ食べたよ」
「まあ、またしばらくは食えなるなるがな」
「また元気になったらね」
「そうだな」
「今度は私もついて行くよ」「分かった」
そう言葉を交わした後、彼らは眠りについた。
その夜、聞き慣れぬ雷鳴を聞き、彼は目を覚ました。
(なんだ……?この音は)彼は困惑した。空は晴れていたはずだ。
今彼らは森丘にいる。森丘でこのような不可解な雷鳴がなることは滅多にない。
(レイアの身が危ないし、とりあえずここから動かないようにしないと)
そう思い、ラギアクルスから受けた傷を気にしながら警戒していると、空から一体の雷を纏う竜が現れた。
その竜はリオレウスを見るなり猛スピードで襲いかかってきた。リオレウスはそれを翼で受け止めた。
「ぐっ……」傷が痛む。長期戦になるとこちらが不利になる。そう察し、傷が悪化しないうちに一気にケリをつけることを決めた。
「………名はなんだ。なんのためにここに来た………!」
「オレはライゼクス……貴様を倒しに来た……!」
(ラギアクルスの手先か!?)今はそう思うしかなかった。
「ライゼクス…と言ったな。王に逆らうとはいい度胸だ…!」
リオレイアに危害が加わらぬよう、リオレウスはライゼクスを広い場所に誘導した。
「オオオアアア!!」「ギリャリィリャアア!!」二者の咆哮が夜の森丘に響く。
それが開戦の合図だった。
(なんだコイツ……ホントにラギアの手先か!?)
強い。ラギアの手先にしては強すぎる。
ラギアクルスに飛行能力を付与したような強さだ。
「こいつは手強いな……」
だが、レウスも負けじと応戦し、両者とも体力が削れていた。
だが、ここにきてラギアクルスから受けた傷がリオレウスを蝕んだ。
「がはっ…!」若干動きが鈍るリオレウス。
その隙を逃すまいと畳みかけるライゼクス。
戦況は、互角からライゼクス優勢へと傾き始めていた。
「ラギアの傷がっ…!」苦しむリオレウス。
「これでトドメだ……!」ライゼクスが決めにかかってきた。
その時ライゼクスに生じた僅かな隙を、リオレウスは逃さなかった。
「……ここだっ!」間一髪、リオレウスはバックジャンプブレスにより攻撃をかわすことができた。
「ぐわっ!?」目くらましのような火球を浴び、ゼクスの動きが止まった。
「こいつで決めるっ……!スカイハイフォール!!!」
寝ている者が飛び起きるかのような轟音が森丘に響いた。
そうして、夜が明けた。
「あ~よく寝た」
今日分の食料をリオレウスの代わりに確保しに行こうと巣の外に出たリオレイアが目にしたのは、
傷だらけで倒れたリオレウスとライゼクスだった。
「ちょっと!?大丈夫!?」