仗助と育朗の冒険 BackStreet (ジョジョXバオー)   作:ヨマザル

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スタンド&クリーチャー図鑑

スタンド名:ユンカーズ
本体:ジェイク・テイラー
外観: 僅かにピンク色がかった蛆虫
タイプ:群体型・実体化型
性能:破壊力 - D / スピード - D /射程距離 - A / 持続力 - A / 精密動作性 - D / 成長性 - A
本体の口から人差し指大の無数の蛆虫を吐き出し攻撃させる。蛆虫は肉を食う事で『成長』する。『成長』に応じてスタンド使い以外にも目視できるようになり、かつサイズも巨大になっていく。


スタンド名:プライマル・スクリーム
本体:ダレル・チャダ
外観:人型をした岩の塊・実体化型
タイプ:近距離パワー型
性能:破壊力 -A / スピード - D /射程距離 - D / 持続力 - A / 精密動作性 - E / 成長性 - E
体をバラバラにして無機物と一体化する能力。スタンド:ストレングスのように一体化した無機物は膨張し スタンド使いでない者にも見える。 隙を見て、本体とスタンドを『がっちり掴んで』動きを奪う事ができる。


クリーチャー名:ウェブスピナー(液蜘蛛)
性能:破壊力 - C / スピード - C /射程距離 - C / 持続力 - C / 精密動作性 - D / 成長性 - E
能力: 巨大な蜘蛛。前足に毒を持ち、突き刺した相手の感覚を奪う事ができる。改造の結果、体表面が丈夫な肌で覆われており、毒や酸を中和する体液を分泌する能力がある。そのため、通常の生物では生存できないような環境でも行動できる と期待されている。


ディオ・ブランドーとDIO その3

ガオンッッ!

 

「なっ」

あわてるネリビルに向かって、ザ・ハンドが容赦なくその右手をふるった。

その何でも削る右手は、ネリビルの足をも削りとった。

 

「!?イャアアアア!」

両足を削り取られたネリビルが、絶叫した。

「私のあぁあ足ィイイイ!」

 

「へっ、ゾンビ相手なら、遠慮なしに『削れる』ぜえッッ」

億泰は胸を張った。

 

 

「き、貴様……策士だな」

テイラーがつぶやいた。ハイウエイ・スターに『養分』をすいとられ、意識朦朧となっていた。

 

「?あぁあ……日本語を使いやがれ」

何言ってるわからねーぞ。億泰がふんぞり返った

 

……英語で話されていたテイラーのトラッシュ・トークは、億泰には全く意味が分かっていなかったのだ。

「ばか……な」

テイラーは気を失った。

 

――――――――――――――――――

 

 

1999年11月10日  未明 [屍人崎]:

 

大きな欠伸を噛み殺し、ホル・ホースはまたしても独りで夜の見張りについていた。

SW財団と合流してからずっと、ポルナレフと二人で交代しながら夜警にたっていたので、かなり睡眠不足気味だ。だがそれは自己犠牲やチームプレー精神の為などではない。自分の安全のために、素人に夜間の警護を任せたくなかったからだ。

 

月明かりを海が反射し、意外なほどに周囲を明るく見せていた。時おりうち打ち寄せる波が、幾重にも重なり、ゴウゴウと言う海鳴りを響かせている。静な夜だった。山の中を歩くこと3時間、ようやくたどり着いた海岸沿いの岬は、ホル・ホースたちの一行のモノを除いてまったく人の気配がしなかった。

 

だが、朝日が登ればSW財団の迎えが来るはずだ。

そうすれば非戦闘員を送り返して、ゾンビどもの掃討に移る事が出来る。敵にスタンド使いがいないのであれば、ゾンビの掃討など簡単な仕事だ。

 

「ヒン!……」

と、少し離れた所にまとめて建てたシェルターの一室から、アミの泣き声が聞こえた。すぐに、一緒に寝ていた早人が起きて、いろいろとアミに話しかけているのも聞こえた。

 

おそらく早人は、いまだに例の『未起隆スーツ』を着ているのだろう。

ホル・ホースはあることを思い出して、プッと笑った。日本の彼女の家に転がっていた漫画を覗き見したこと、を思い出したのだ。

『未起隆スーツ』を着た早人はその漫画の……何だかって言う名前の『漫画の主人公』が強制的に融合・強化された『殖装体』とか言うものに、そっくりだったのだ。話の筋はうろ覚えだが、あれも確か、『宇宙人』が着ていた宇宙服が元だったような……

未起隆の奴は、絶対あのマンガを読んでいたに違いなかった。

 

あの野郎ッ。ありゃあ、『宇宙人』なんかじゃあ、ない。ただのマンガ好きのガキに決まってる。

ホル・ホースは再びニヤリとした。

だが、どんなに追い込まれても、奴は自分が宇宙人のふりを絶対改めようとしなかった。

そういう意味では、中々のタマかも知れなかった。事実 未起隆が補助する事で、ただの小学生であるはずの早人の能力が格段に高まっている。

あの後、ゾンビを全部始末してから早人達に追ったホル・ホースが、結局、早人が目的地に到達するまでは追いつけなかったほどだ。

 

早人とアミのいるシェルターからは、何やらあわただしい声がまだ聞こえている。

耳を澄ますと、どうやらアミがまったく泣き止まないようだった。

「チッ……」

ホル・ホースはもう一度周囲を確認した後で、シェルターの元へ戻った。

シェルターの入り口近くに行くと、早人が困った顔で必死にアミをなだめようとしているところであった。

 

「ボーズ……貸してみろ」

ホル・ホースは余計なことを言う手間を省き、早人の手からアミをとりあげた。

そして、アミを『民家から取ってきた毛布』に包み、優しく抱っこした。ゆっくり、ゆっくりと揺すってやる。すると、やがて、アミは安心したのか、微笑みを浮かべて再び眠りについた。

 

「イイカ……この子が慣れていた匂いにくるむんだゼェ。安心するからな。それから、抱っこする時は、体から離れた場所で手だけで支えようとするんじゃねーぞ。不安定な大勢だと、この子が不安がる……いいか、こうやって心臓の音を聞かせてやるのよ」

腹が膨れて、清潔で、安心すりゃあ、赤ん坊は寝るゼ。

ホル・ホースは饒舌に、早人に赤ん坊の扱い方を説明した。

 

「あ……ありがとうございます」

早人は頭を下げた。『未起隆スーツ』に包まれて、早人の顔は見えない。

 

「いいって事よ。今どきのボーズが子供の世話なんてしてるわけがねーよなぁ。ヒヒッ」

 

と、二人の話しを聞きつけたのか、シンディが別のシェルターから出てきた。

「あらあら、夜泣きかしら……アミちゃんは元気?」

シンディはホル・ホースが抱っこしている幼児 ――アミ―― の顔を覗き込んだ。

「可哀想に……この子にとって、今日はとんでもなく恐ろしい一日だったのよ。たった一日で家族をすべて斬殺されたんだから」

トラウマにならなきゃいいけど。

シンディは、アミのほほをそっと撫でた。

「強く生きてほしいわね」

 

「ガキは強いもんだぜ……よく気を付けてやりゃあ心配いらねーよ」

ホル・ホースが肩をすくめ、少しの間だけ早人にアミを抱っこさせた。

 

「あら、意外と冷たいのね」

 

「余裕がねーだけだ。このガキをちゃんと育てるためにゃあ、まずは俺たちが生き残りゃなならんのだぜェ」

 

「……そうですね。でも、私たちは、ホル・ホースさんがいてくれるから、安心してるわ……本当に、感謝しているわ……」

 

「気にすんなよ、ベイビー……あんたこそ、災難だったな。だが、もうすぐ安全な所に帰れるってわけだな」

ホル・ホースは、再びアミを抱っこして、そういった。

 

「フフフ。そうですね。早くみんなで、安全なところに戻れるといいですね」

 

「……何か飲みますか?コーヒーを作りますよ」

早人が言った。

 

「あら……是非お願い」

だが、穏やかな夜は、何かが近づいてくる物音によって、終わりとなった。

 

ガサ……

 

「ホル・ホースさん……もしかして……」

いち早く異変に気が付いたのは、早人であった。『未起隆スーツ』によって強化された聴力のおかげだ。

 

「ああ、その『もしかして』かもしれねーな」

ホル・ホースは、三人を背中にかばった。

「シンディ、ボーズ、ちょっと下がってろ……アミを落とすなよ」

 

ホル・ホースも、しばらく前からその音の持ち主が 1人でゆっくり、ゆっくりとキャンプに向って歩いてくる気配には気が付いていた。

ただ、その音の持ち主がキャンプの外、スタンドの射程距離外で一旦止まり、それ以上近寄ってこなかったので、当面放っておいたのだった。

 

近づいてきた人間がエンペラーの射程に入った。そう判断してホル・ホースは立ち上がり、エンペラーACT2:サタニック・マジェスティーの腕だけを、出現させた。その腕は、エンペラーの銃をつかんでおり、物音がした方向に向けた。

 

バシュッ

 

次の瞬間、ホル・ホースは躊躇なく、その人物の足元を、エンペラーで打ち抜いた。

 

「ヒッ」

足元を打たれたその人物は、みっともない悲鳴を上げ、しりもちをついたようであった。

 

「おい止まれ、そこの奴……撃たれたくなければ、膝をついてゆっくり、ゆっくりこっちに這ってこい。赤ん坊みたいにな……バカ野郎、立ち止まるんじゃぁない。動き続けろ、ゆっくりだ」

ホル・ホースは、男が奇妙な動きをした瞬間にエンペラーを打ち込むつもりで、近づいてくる人物に警告した。

動きの弱弱しさ、遅さから おそらく 近寄ってきているのはゾンビでも、ハンターでもない事はわかっていた。だが、その人物の肉体がいかに弱くても、そいつが強力なスタンド使いであれば、危険きわまわりない事態になるのだ。

 

が、その男は ホル・ホースの警告を聞いて、逆に安どのため息をついた。

「その声は、ホル・ホースさんか……待ってくれ……僕だ。ピーターだよ」

 

キャンプにあらわれたのは、ピーターだった。

一体どんな目にあったのか、ピーターの上半身は血で染まり、まるでマラリアにかかったかのように全身をがたがたと震わせていた。

 

「おい、おい………どういうこった、こりゃあ?東方仗助はどこだ?」

 

「ピーター!大丈夫?」

シンディが駆け寄り、ピーターを抱きかかえた。

 

物音を聞きつけ、アリッサもシェルターから出てきた。

 

     ◆◆

 

何故ピーターがここに来れたのか?疑問は膨らむ。だが流石に子供とレディの前で、疲労困憊の男を質問攻めにするのははばかられた。

ホル・ホースは、ピーターが応急手当を施され、水分と栄養補助食を与えられるのを焦れた気持ちで見ていた。

もし今ここにいるのがホル・ホースだけだったなら、そんな事情など気にもかけずピーターを尋問しただろう。

残念だ。そんな思いさえもチラリとわいていた。

 

「あ……ありがとう……」

少し体力が快復した所で、ピーターは丸木車から落ちた後で何が起こったのか、ポツリ、ポツリと説明を始めた。

 

     ◆◆

 

「……それで、その青年がオリジナル・バオーに『変わった』のね」

アリッサがピーターに確認した。

 

「ああ……バオーと仗助君が戦って、仗助君がバオーを気絶させる事に成功したんだ」

 

ピューッと、ホル・ホースが口笛を吹いた。

 

「東方仗助、噂通り恐ろしく強いのね……あの……最強の生物兵器を一対一で打ち破るなんて」

シンディは、顔を強張らせた。

 

「ああ……仗助君は強かったよ」

ピーターは、暗く沈んだ声で言った。

「だがその時だ、その時……何か爆弾のようなものがその場に投げ込まれたんだ。仗助君は俺を庇って……」

 

バタンッ!

 

「ばかな、信じないぞッ!そんなこと…仗助さんが、やられたなんて」

早人は、思わず立ち上がって叫んだ。

 

「そうです。僕も信じません。仗助サンは、あの恐ろしい爆弾魔と戦って、勝ち残った人デスヨ……」

未起隆は首を振った。

「さっき、シンディさんも言っていた様に、仗助サンは《恐ろしく強い》人です。僕は無事を信じています」

だから、大丈夫ですよ。

未起隆は動揺する早人の肩を叩き、優しく慰めた。

 

早人と未起隆が少し落ち着くのを待って、ピーターは話を続けた。

「私は幸運だった。あわやと言う瞬間に、仗助君が私を爆心地から突き飛ばしてくれたから、かろうじて生き残る事が出来たんだ……」

 

「……そうですか」

ショックが抜けきれない早人は、力なく立ち上がった。

早人はアミを抱っこすると、自分のシェルターへ、トボトボと歩いて行った。

 

「って事は、――残念だが―― 後はポルナレフの奴が、『スミレって娘を救い出せるか』って話だけが残った訳だな」

ホル・ホースも立ち上がった。

「まあ、『女を助ける』のなら、ヤル価値は大いにあるがな……俺は少し眠るぜ。3時間たったら起こしてくれヤ」

 

「そうね、もうすぐ夜も開けるから、少しでも休んでおかないと……」

 

「ピーター……まずはゆっくり休んで。私はシンディのシェルターにいくから、私のシェルターを使っていいわよ」

ホル・ホースの言葉をきっかけにして、皆自分のシェルターに戻ろうとした。

 

「待ってくれッ」

ピーターが皆を引き留めた。

「もう一つ、皆に言っておかなければならないことがあるんだ」

 

コ” コ” コ” コ” コ” コ” コ” コ” コ” コ”

 

「おい、何だってんだ?」

へラッとした顔で振り返ったホル・ホースは、ピーターの真剣な顔と目が合い、どうしたことかと、首をかしげた。

 

「この中に、*****がいるんだ」

ピーターが言った。

 

「何だって?」

 

「我々の中に、*****がいるんだよ」

 

「おい、よく聞こえねーぞ。もっとでかい声で言えよ!」

 

┣¨ ┣¨ ┣¨ ┣¨ ┣¨ ┣¨ ┣¨ ┣¨ ┣¨ ┣¨

 

「この中に1人裏切り者がいる。DIOの信望者が、我々の中に紛れているんだ!」

ピーターが叫んだ。

 

「何言ってるの」

アリッサが眉をしかめた。

「ばかばかしい事、言わないで」

 

「我々の身元は、SW財団が徹底的に調査しています。裏切りものが入り込む隙など……」

シンディが首を竦めたまさにその時、不意にシンディの左肩に、ナイフが『現れた』!!

 

ナイフは、シンディの左肩に突き刺さっていた。

 

「なっ」

シンディは左肩を抑え、地面に突っ伏した。

「ナイフ……私の体に刺さっている……ど…して?……い…痛い」

肩から溢れる血が、シンディの体を濡らし、地面に広がっていった。

 

コ” コ” コ” コ” コ” コ” コ” コ” コ” コ”

 

「僕は、見ていない!」

早人が言った。

「シンディさんがナイフに突かれるのを!!……ナイフは、突然シンディさんの体に突き刺さった状態で現れたんだ……まるで……『時間が止まった』ように突然だったッ!」

 

「!?皆動くなぁ!!!!」

ホル・ホースはアリッサからいち早く離れ、皆に指先を向けた。

 

ボゴォッ!

 

突然、早人の足元が土煙を上げた。ホル・ホースがスタンドの暗殺銃で地面を撃ったのだ。

 

「お前ら、動くなよ。一歩でも動いたら……かわいそうだが『撃ち殺す』ぜェ」

ホル・ホースは皆を見渡し、酷く冷酷に、言った。

 

「そう、ホル・ホース……あんたが裏切り者だったって訳ね」

アリッサが、ホル・ホースを睨みつけた。

 

「うるぇーぞ……黙れ」

ホル・ホースが、アリッサの足元を撃った。

 

「ヒッ」

アリッサはおびえ、口をつぐんだ。そしてホル・ホースに促されるまま、ひき下がった。だが、時おりまだ反抗的な目で、チラチラとホル・ホースを睨んでいる。

 

「ホル・ホースさん……お願いだ、せめてシンディの治療をさせてくれないか」

ピーターが懇願した。

「僕に、あのナイフを抜かせてくれ」

 

ホル・ホースが一瞬 ためらい、そしてゆっくりと早人に向かって銃口を向けた。

「おい……宇宙人野郎、早人から離れな……お前がシンディのところに行って、ナイフを抜いてこい。治療をしてやれ」

 

「なっ…医師ではない彼に……何故だ?」

 

「駄目だピーター。お前が歩き回るのは許可しねぇぜ。動いていいのは、宇宙人野郎だけだ。わかったか?」

 

「……わかりました」

未起隆はパッと変化して早人から離れ、元の姿に戻った。

 

すると、早人の視界からホル・ホースの持つスタンド:エンペラーの拳銃が消えた。

 

未起隆は、ホル・ホースを刺激しないようゆっくり、ゆっくりと慎重にシンディの所に歩いて行った。そして、何度かためらった後、一気にナイフを引き抜いた。

 

「あぁああッ」

あまりの痛みに、シンディが大声を上げた。

 

「患部を抑えるんだ!」

ピーターが叫んだ。

「タオルで血が止まるまで、患部を抑えつづけろ!」

 

「!?わかりました!」

未起隆は、左手をタオルに変化させ、必死にシンディの傷口に押し付けた。

 

「ヒッ」

早人にだっこされていたアミが目をさまし、そして泣き出した。

「おねいちゃん、ないてる! バンバン持った おじさん こわいッ!!」

 

「大丈夫だよ。心配いらないよ アミちゃん……怖くないよ」

早人は、あわてて愚図るアミを抱きしめ、なだめた。

その時、早人は『ある事』に気が付いて愕然となった。

(何だって? もしかして、バンバン って、エンペラーの銃の事?このコ……スタンドが見えるのか……まさか)

 

コ” コ” コ” コ” コ” コ” コ” コ” コ” コ”

 

(『時間が止まった?』そんな能力……時間を止めるスタンド使いなんて、本当にいるの?誰がそのスタンド使いなんだ……この子は?)

 

「ふぇええええん!!」

アミは、早人の腕の中で泣き続けた。

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