『聞いてください!私たちの初めての×× 恥ずかしいけど、一生懸命がんばります!』
「宇美と」
「佳和の」
「ギャラポリ放送局!」
「こんにちは~。ギャラクシーポリス広報課新人、星乃宇美(ホシノウミ)で~す」
「同じく、モロコシフラワー星出身の永遠の17才。天野佳和(アマノカワ)です」
「ついに始まりました、ギャラポリ放送局」
「地球が銀河連邦に加盟してから10年、街中で異星人さんたちの姿を普通に見かけるようになりました」
「でもでも、異星人さん達のことは私たちには知らないことばかり」
「そんな地球の方々に、この番組を通して異星人さんたちのことを少しでも知ってもらえればと思っております」
「尚、この放送は宇宙の平和と安全を守るギャラクシーポリスの提供でお送りいたします」
~ギャラクシーポリスからのお知らせ~
「猫が日本語で話しかけてきた!」
「人が空を飛んでいる!」
「家が突然消えた~」
「これまでの常識では考えられない、奇妙なことに遭遇したら#○○110のギャラクシーポリス相談窓口へ。尚、緊急時には110をご利用ください」
「それでは、さっそく参りましょう」
「週刊ギャラクシーニュース!」
「このコーナーは先週おきた異星人関係の主なニュースをお知らせいたします」
「昨日発生したヘリオン0事件ですが、犯人はジェスターという因子型異星人で施設内のコンピューターのメモリーに侵入、作業用のエグゾスケルトンや巨大モニュメントを操作して近隣の施設を破壊して暴れまわりました。
ギャラクシーポリスがこれに応戦、捜査にあたっていた湾岸署の警官の機転により犯人は巡査の携帯にダウンロードされ、現在その端末は浮遊警視庁で拘留されているとのことです」
「コンピューターに侵入する異星人なんて、これまで地球では考えられないことですね」
「そうですね。でもっと怖いのは人の心に入ってくる異星人ですよ。銀河法でも厳重に禁止行為とされています」
「それじゃあ佳和さんもダメじゃないですか。いつも『あなたの心にチェックイン!』『私のハートは私の物、あなたのハートも私の物♪』って歌ってますよね?」
「そっ、それは歌詞でしょ」
「そうかなぁ。昨日も佳和さんSNSで…」
「あっ、あれもお仕事ですわ。そっ、それよりその巨大モニュメントの動画が昨日の国内再生数トップになっていたらしいですね」
「巨大モニュメント自体、男性に熱心なファンが多いですからね…うちの父も昨日はそのシーンばかりずっと再生しつづけて母に叱られてました」
「なるほど…この星の方々は巨大モニュメントが好き…と。やはり叔母様みたいに巨大モニュメントの上で歌うのがいいのかしら?でも、そうなると衣装とか振り付けは…」
「佳和さん…次のコーナーに行ってもいいですか?」
「お隣の異星人さんって、どんな人?」
「このコーナーは地球で生活している異星人さん達の生活や習慣、特性をお聞きするコーナーです」
「栄えある第一回は、モロコシフラワー星人、つまり今私のお隣にいる天野佳和さんです」
「皆様、はじめまして。モロコシフラワー星出身の永遠の17才、天野佳和です」
「えっと…おそらくリスナーさん含め、私も出だしからず~っと気になっていたんですが、永遠の17才って、本当ですか?」
「ええ。私たちの星…というか、住んでいるところにはコロニーみたいなところなんですが、年中温暖、いつも明るく照らされているんです。つまり時間という概念がないんですよ。だから初めて地球に来たとき、演出でもないのに空がだんだん暗くなっていくのでびっくりしました」
「夜がないって、睡眠はとらないんですか?」
「適度に一息は入れますが、特別まとめて休むということはしないですね~。怪我とか病気の時は別ですが」
「それでその美貌、私たちにはうらやましい限りです。老けたりとかもしないって本当ですか?」
「本当といえば本当ですけど、老い自体はありますね。私たちの生命エネルギーはファンの気なんですよ。気をもらい続けているうちは永遠にこのままですが、もらえなくなった途端、一気に老衰します。だから寿命は人それぞれ、かなり違うんですよね。ちなみに17才っていうのは私が地球に来た時に教えていただいたフレーズで、今の私の外見がちょうど地球人の17才あたりになるみたいですね」
「そこなんですけど、なんで挨拶の時に一々永遠の17才って年齢を言うんですか?」
「私も理由はよくわかりませんが、私たちの挨拶として定着しています。日本でも『本日はお忙しいところ』とか、『お日柄もよく』って言うみたいですけど?」
「なるほど…。あっ、それともう一つ、どうしても知りたいことがあるんです…その、お手洗いにもいかないって、本当ですか?」
「お手洗いはよく利用しますよ。メイク直しとかしょっちゅうです。東京のお手洗いはかなり改善されていますけど、私たちの星に比べるとまだまだですね」
「いえ、そっちではなくて、うん…じゃなくて、小とか、大とか…」
「ああ、排泄行為はありませんね。先ほどお話ししたように、私たちはファンからいただく気で動いていますから、食事も不要です。水分は取りますけど、気化して肌呼吸ですね。そうそう、初めて地球であれを見たとき、私わからなくて、てっきり足を洗うものだとばかり」
「使っていたんですか?」
「使ってました。足を入れてジャーって。マネージャーさんがもうびっくり」
「あはは。でも私たちにはトイレが不要ってことの方がびっくりですよ。さすがに今は…」
「ええ、さすがに外のは使いませんね」
「外のは?」
「いっ、いえ。ほら、もう時間がありません。次行きましょ、次!」
「質問コーナー」
「このコーナーは、皆様から寄せられた異星人やギャラクシーポリスに関する質問にお答えいたします」
「といっても、第一回なのでメールなんてありません」
「よって、今回はホームページによく来るお問い合わせに答えたいと思います」
「それでは最初の質問です。浮遊警視庁が浮遊する仕組みを教えてください」
「お答えします。端的に申し上げますと、実はよくわかっておりません」
「…、と、いいますと?」
「浮遊警視庁というのはそもそも銀河連邦から支給された宇宙船なんですよ。その動力やエネルギーに関しては全くのシークレットとなっていて、今の地球にはないテクノロジーで動いているとしかお答えできませんね」
「これを解明することが、これからの地球人の課題とも言えますね」
「ある意味、今は地球にとっての文明開化なんですよ」
「なるほど…みなさん、私のことももっと知ってくださいね~」
「それでは次の質問に参ります」
「あっ、スルーしますか~」
「浮遊警視庁はいつ見れますか?巡回ルートを教えてください」
「この質問も多いですねよ。でもこちらも」
「トップシークレットです。ですが巡航のプログラムはあるみたいで、ランダムというわけではないようです」
「いつ見れるかわからない。普段見えないからこそ見えたときの喜びが…」
「いえ、そういうのではないから」
「そうなんですか?なかなかいい手法だと思いますが…」
「それでは最後の質問です」
「浮遊警視庁内に入るにはどうしたらいいでしょうか?」
「基本的に一般の方は入れません。職員は旧警視庁跡地にある転送ゲートを使って入退館しています」
「でもまだ、慣れない人も多いみたいですね?」
「人によっては気分が悪くなるみたいです。一応エアバイクヤエアパトカーでの入場も可能ですが、台数が限られていますからね」
「どうしても中に入りたい人は職員になるしかないですね」
「その通り!警視庁は職員募集中です!」
「来年度の採用試験については警視庁のホームページで」
「私たちと一緒にこの星の平和と安全を守りましょう!」
「と、職員募集の宣伝も終わったところで」
「そろそろお時間となりました」
「ギャラクシー放送局へのご質問はギャラクシーポリスのホームページまで」
「くれぐれも(リアル)警視庁にはぜ~ったいにメールしないでくださいね」
「それでは、また次回の放送でお会いしましょう」
「まったね~!!」
~♪エンディング~