オロチとの戦闘終結より三時間後。艦娘達は撤収しアズールレーンとレッドアクシズは一度別れ、それぞれの本部へと向かった。道中は霞桜が護衛につき、家路を急いだ。
「おい、放射線量とNBC兵器に注意しておけ」
「了解!」
因みに編成は長嶺、本部、第一、第二大隊はアズールレーン側へ。残りの第三、第四、第五大隊はレッドアクシズ側に向かっている。先のオロチとの戦闘で核ミサイルっぽい物が発射されている事から、霞桜が前衛に出て警戒に当たっていた。
「先行し確認しろ。くれぐれも探知機から目を離すな」
「了解!」
長嶺の命令で一個分隊が先行し、探知機を起動させながらアズールレーン基地に向かう。
「私達はどうするんだ?」
「取り敢えずは待機だ」
エンタープライズからの質問に答えた数十分後、先行した部下達から「NBC兵器関連の反応は認められない」との報告が上がり、再度歩みを進めた。
アズールレーン基地
「これが基地.......なのか?」
「あり得ません......。こんな事が.......」
「何だこれは.......」
KAN-SENもショックであろう。目の前には基地ではなく、最早「
「こりゃ完全に吹き飛んでんな。ってか、核使わないで良くこの威力になったな」
『親父。こっちはレッドアクシズ基地に着いたのですが、島ごと殆ど残ってない程に消し飛んでます。NBC兵器は検出されませんでした』
「こっちも同じだ。ただこっちの場合は敷地面積が広かったせいか、主要施設こそ完全にやられてるが、周りの山地は少しだけ残ってる。お前達も一度レッドアクシズのKAN-SENも連れて、こちらに合流しろ。今後の対策を考える」
『了解』
脳内で今すべき事を考える。と言っても目標は定めているので、後はそこに行くまでの道を作るだけであるが。
「野郎共!!こうなったら仕方がない!!!!平地を切り開き、キャンプを設営しろ!!!!!!」
「「「「「「「「了解!!」」」」」」
隊員達が一気に動き出す。木を切り倒して平地を作り出し、そこにテントを貼ったり、簡単なヘリポートまで制作した。その間別のチームは基地の探索を行なっており、探索の結果、トンデモないのが発見された。
「おい誰か!!人が倒れてるぞ!!!!」
何と100名近い人間が、森林の中に倒れていたのである。しかも全員女性。
「担架持ってこい!!応援も要請しろ!!!!」
「ハッ!!」
まさか人が大量に倒れているとは想定しておらず、少し動揺している。だがしかし、そこは流石最強特殊部隊。すぐに冷静さを取り戻し、テキパキと搬送していく。
「一体どうなっているんですか!?」
報告を受けて探索隊の指揮を取っていたグリムが走ってくる。
「あ、副総長!!正直、我々もわかりませんよ。偶々この辺り一体を探索していた隊員が報告し、我々が来ると」
「この状況だった訳ですか。この様子ですと、総隊長殿が心労で倒れますね」
「総隊長にご報告されたので?」
「えぇ。今に来ますよ」
一方その頃、長嶺は手の空いてるKAN-SEN組を引き連れて現場に向かっていた。
「長嶺様、一体何が起きているのですか?」
「知らん。とにかく急ぐぞ!」
アクセルを踏み込んで加速する。現場に到着して、KAN-SEN達が担架の上で眠っている女性達を見た瞬間、全員の顔色が変わった。
「エセックス!?」
「フォーミダブルにヴィクトリアスまで。一体何故.......」
「何故シリアスがここに.......」
どういうわけか、皆眠っている女性達を見知っている様なのである。なーんか嫌な予感がしつつも、聞かないことには分からないので聞いてみる。
「あー、もしかして知り合い?」
「はい。この者は同じロイヤルメイド隊の一員で、身辺警護を担当するメイド、シリアスという者です」
「因みに元々は何処にいた?」
「元々はロイヤル本国の、陛下の住まう城にて留守を任せていました。ですが何故か」
「ここにいると」
正直、長嶺の顔はトンデモなく生気の無い顔であろう。何故ならこの後の展開が予想つくからである。その展開とは「報告書の山&面倒くさい連中の始末を考える」という物である。
こんな可愛い子達がいるとバレよう物なら、某クズ派閥が「戦力が固まりすぎている。公平に分配すべき」とか何とか言って、絶対面倒だからである。
「ん.......ベルファスト様?」
「シリアス、気が付いたのですね」
「私は一体.......。宮殿にて掃除をしていた筈ですのに.......」
シリアスが目覚めたのを合図にするが如く、他のKAN-SEN達も気が付き始める。
「こりゃアズールレーンとレッドアクシズの基地が転移したのが、基地ごとではなく個人に起こったな」
「あの、貴方様は.......」
「申し遅れた。俺は新・大日本帝国海軍で将校をやっている、長嶺雷蔵という者だ。君達が森の中で倒れているのを部下が見つけて、俺達が搬送の応援に来たんだ」
「そうでしたか。感謝致します」
ひとまず霞桜だとか、連合艦隊司令長官だとかは、言ってしまえば余計な混乱を招く可能性があるので伏せておき、簡単な自己紹介と経緯の説明を行う。シリアス含め、倒れていた全員が動けるようなのでキャンプ地にすぐに移送を開始する。長嶺も移動しようとした直後、カルファンから連絡が入る。
『ボス、他のレッドアクシズ陣営のKAN-SENを保護したわ。どうやら彼女達が元いた世界にいた筈の娘たちみたいよ』
「そっちにも出たのか。こっちもアズールレーン陣営のKAN-SENが今しがた発見された。取り敢えず、合流地点にしてあるキャンプ地に移送している。お前達もこっちに移送してくれ」
『了解よ』
数時間後、レッドアクシズのKAN-SENとそれに随伴していた隊員達とも合流し今後の流れについて、会議を行っていた。因みに参加人員は以下の通り
・日本
長嶺と他の大隊長6人
・ユニオン
エンタープライズ、ホーネット
・ロイヤル
プリンス・オブ・ウェールズ、イラストリアス
・重桜
赤城、加賀
・鉄血
ビスマルク、プリンツ・オイゲン
・北方連合
ソビエツカヤ・ロシア、チャパエフ
・東煌
逸仙
・アイリス
リシュリュー、サン・ルイ
・ヴィシア
ジャン・バール
・サディア
ヴィットリオ・ヴェネト、リットリオ
まさかの大半が初対面という、中々にやりづらい事になった。
アズールレーン基地仮設キャンプ 司令部テント
「あー、これって全員揃っているのか?まあいいか。改めて自己紹介させて貰おう。新・大日本帝国海軍にて連合艦隊司令長官と、非公式特殊部隊の海上機動歩兵軍団「霞桜」の総隊長している、長嶺雷蔵元帥だ。末永く、宜しく頼む」
正直、反応は宜しくない。何せ初対面の謎男が「連合艦隊司令長官」だの、「海上機動歩兵軍団」だの、「霞桜」だの、「元帥」だのと言っても反応に困る。一応エンタープライズ、ホーネット、ウェールズ、イラストリアスの様に今まで一緒にいた連中や、オイゲン、赤城、加賀の様に敵だったが少しは人となりを知っている連中もいるが、再三言っての通り大体が会った事も無い初対面なのだから無理もない。
「で、ここは一体何処なんだ?オレはアジトで飯を食べていた筈だったんだが?」
ヴィシアのジャン・バールが質問というのか、文句と言うのか分からない反応を示す。
「やっぱ知らねーよな。今から言う事は俺が頭壊れたとか、そう言うんじゃないからな?お前達は、異世界転移ってのをしちまってる」
一気に場の空気が重くなる。予想外すぎる答えに理解が追い付かないか、「コイツ本当に大丈夫か?」というなんとも言えない目で見るかの二択の反応であった。
「俺はこの基地に来るまで、お前達の所属する国家や組織の名称なんざ聞いたことなかった。名称自体は単語なんかで有ったりはするが、そんな名前の国家は古今東西何処にも存在していなかった。というか何なら、セイレーンとかいう訳のわからん化け物も存在していない。
それにお前達は俺の所属する国家である「日本」というのは聞いたこと無いだろ?俺の勝手な予測だが、多分お前達の元いた世界と俺達の世界は並行世界、所謂パラレルワールドに値するんだろうな。で、何かしらの弾みでこっちに来た」
「一体、どんな弾みなのですか?」
今度はサディアの総旗艦、ヴィットリオ・ヴェネトが質問してくる。
「知らね。映画とか小説なんかじゃ「謎の実験装置が暴走して」とか「ゲートが開いたから」とか何とかあるが、そう言った類の物は今の所発見できていない。そんな訳で、お前達を返す方法も分かんない。というかそもそも、そんな方法があるのか無いのか、返せるのか返せないのか。
アズールレーン基地とレッドアクシズ基地、それから廃墟ビル島が何の前触れもなく現れ、それに付随した何かしらの問題や異変はセイレーンの発見以外は無い。そしてこんな転移とかいう、訳の分からない事象を引き起こすイレギュラーの存在や火種は確認されていない。この顛末は事実だ。もうこれ、魔法何か使ったんじゃ無いのかな」
全く面白くない冗談で、場の空気が更に重くなる。
「親父、全然面白くないです」
「うん、知ってた。現在絶賛後悔してる」
「で、私達はどうなる訳よ?」
オイゲンが話題を変えてくれたお陰で、また会議が進みだす。オイゲン、マジ天使。
「俺が面倒見る事になっている。お前達は「新種の艦娘」って扱いで、そのまま江ノ島鎮守府艦隊に編入。指揮下に入ってもらう。それに霞桜が根城にしているから、防諜や機密保護に関しては最高レベルになっているから安心していい。
勿論お前達が別の生き方、例えば自給自足で生活したいとかなら支援はするつもりだ。だが個人的には、こっち側に来る事を勧めるぞ。何せこっちの海はセイレーンみたいな存在が、海に幅を利かせてる。しかもお前達では自衛できない。というか武器が通用しない。生存できるのは、絶望的d」
「会議中に失礼します!!!!」
血相を変えた兵士が、テントを破らん勢いで入ってきて敬礼する。
「報告します!!深海棲艦の艦隊が接近しております!!!!編成は四個水雷戦隊に、六隻の空母。そして十二隻の戦艦からなる主力艦隊です!!方位173、射程圏内まで後15分!!ご指示を、総隊長!!」
「迎え撃つぞ。ベアキブル、カルファンは前衛に出て敵を惹きつけろ。バルクはこれを援護してやれ。レリックは頃合いを見て中心部に突入、場を掻き回してやれ。グリムは此処の防衛に残り、マーリンは崖からの超長距離狙撃で適時援護しろ。
奴らが一番似合う場所は、深海の奥底だ。愚かにも我が物顔で海を闊歩する馬鹿どもに、自分たちが何処がお似合いか思い出させてやれ!!!!」
「「「「「「ハッ!!!!」」」」」」
各大隊長達が、自分の武器を構えて戦闘態勢に入っていく。深海棲艦発見の報は既に一般の隊員達にも知れ渡っており、マガジンを装着し、セーフティを解除して戦闘モードに入る。パイロットや兵器の操縦兵は、自分の相棒達に火を入れて出撃準備を整えていく。
「本部大隊、状況開始です」
「第一大隊、行きますよ!!」
「第二大隊、出る」
「第三大隊、行くぞ!!」
「第四大隊、ビジネス開始よ」
「第五大隊、戦争だ!!!!行くぞ!!!」
各大隊が動き出し、作戦ポイントへと向かう。一方長嶺は、グリムと共にキャンプ地の防衛にあたる事にした。というのも空母がいるのなら、このキャンプ地への空襲が想定されるからである。しかも此処には「防空設備」なんて大層な物はおろか、重機関銃すらないのだから防空は隊員達の地対空ミサイルか手持ち武器を使った射撃しか無いのである。
しかし長嶺の場合は、武装の質が全く違う。通常のアサルトや軽機関銃に加え、レールガンや20mm口径の対物ライフル、そして改造したミニガンと速射砲を手持ちできる。対空装備が無い状況では最強の防空ユニットである。
「八咫烏、早期警戒に入れ。発見次第通報の上、こっちに引っ張って来い」
『心得た、我が主』
八咫烏に命令を出した後、グリムが陣形に関しての指示を仰ぐ。
「総隊長殿、布陣はどうしますか?」
「キャンプ地を中心に方円の陣を敷き、ここを死守する。お前は精鋭を率いて山に籠り、頃合いを見て敵を撹乱しろ。空対地ミサイルを使え。犬神!」
「なーに?」
「グリム達の援護とポイントマンを任せる。戦闘時はお前も術を使いまくって、好きなように暴れろ」
この命令を聞いた瞬間、犬神の目に野生の狼が獲物を追い詰める様な目をして可愛く「はーい」と答えた。声こそいつも通りの愛くるしい感じだが、その顔は化け物のソレである。
数分後 会敵予想海域
「それにしても、輸送機を帰らせるんじゃ無かったな」
「そうね。黒鮫が有れば、上空から殲滅できたものね。でもどうせ補給の為に帰還する必要があったし、この際無い物ねだりした所で何にもならないわよバルちゃん?」
「バルク、無い物ねだりは意味ない」
「さーせん」
一応戦闘中であるが、案外気楽な大隊長3人。というか大体、こんな感じである。戦場だろうが、敵地のど真ん中だろうが普通に巫山戯る奴らだから、普通っちゃ普通の戦闘前の風景だったりする。
「あー、姉貴達?どうやら気楽なのは此処までみたいだ」
「なーに?もしかして来ちゃった?」
「来ちまったよ。後ろ、見てみ?」
3人が獲物を構えて、後ろを振り返る。そこにはちょうど突撃を仕掛けてくる二個水雷戦隊の姿があった。
「迎撃開始だ!!!!」
キュィィンブォォォォォォォ!!!!!
まず先手を取ったのはバルクの専用武器ハウンドと、水上装甲艇の屋根にマウントされている機関砲による弾幕である。
「ベーくん、やるよ!!」
「はいはい」
カルファンの鋼鉄ワイヤーで敵を裁断、その光景に他の敵が戦慄し反応の遅れた瞬間にベアキブルが滅多刺しor刈り取るという、姉弟からこそ出来る阿吽の呼吸で敵を血祭りに上げていく。
ギャリギャリギャリギャリギャリギャリ!!!!
後方から退路を塞ぐ形でレリックがチェーンソーでぶった斬り、そのまま敵を包囲する。所が方位を掻い潜った駆逐艦数隻が、キャンプ地へと向かい出す。
「おっと!敵前逃亡は銃殺刑だぜ?上官にそう習わなかったのかい?」
ドカカカカカドカカカカカ
悲しきかな他の兵士に見つかって、アサルトライフルと機関銃の弾幕の前に呆気なく沈没する。
「よし、水雷戦隊は撃退したし主力を攻めるとするか!」
「!?ベアキブル、ちょっと待って。これ、ヤバい」
そう言うとレリックは端末をベアキブルと他の二人にも見せる。画面には衛星映像が映っており、何と現在位置の反対方向に残りの艦隊が映っていたのである。
「まさか、囮だったの?」
「そうとしか考えらるまいて。こりゃ急がねぇと、総長達とカチ合うぞ」
「バルクの兄さん、先行かせて貰うぞ」
ベアキブルがいきなり走り出し、3人が制止するが突破してキャンプ地に走っていく。
「あんのバカ弟め!!待ちなさい!!!!」
「あ、おいカルファン!!クソッ、こうなりゃ行くしかないか。レリック、行こうぜ?」
「激しく同意!」
カルファンに続きバルク、レリックも走り出してしまい部下の兵士達はポカーン( ゚д゚)である。内、何人かが制止するもガン無視である。
「ちょ!?バルク大隊長!!」
「カルファンの姉さん!?」
「ベアキブルの親父!?我々はどうするんです!?」
「レリック隊長、完全にバルク隊長に毒されたよ.......」
「ウチの大隊長がすみません」
兵士達の気苦労は絶えないのである。
同時刻 キャンプ地
「来るぞ!!総員、対空戦闘用意!!!!ありったけのスティンガーを喰らわせろ!!」
配置された兵士達が上空に向かって、FIM92スティンガーを構えて任意のターゲットを捉える。そしてロックされた瞬間、ミサイルを発射する。
ボシュ!!
更に周りの他の兵士達も、自分の持つアサルトライフルや軽機関銃を構えて一斉に銃弾を撃ち始める。
「堕ちろカトンボ!!」
「この島から生きて帰すな!!!!」
「撃ちまくれ!!!」
隊員達が艦載機を撃ちまくっていると、その後ろから何十機かのレシプロ機が飛来する。
「BF109メッサーシュミット!?E、いや艦載機タイプのT型か。でもってF6FヘルキャットにF8Fタイガーキャット、オマケにシーファイア、シーハリケーン、零戦まで。世界の艦載機博覧会の会場かよ、ここは.......」
実を言うと通常兵装であっても、深海棲艦の航空機程度なら破壊できるのである。イージス艦の個艦防空用ミサイルは勿論、やろうと思えば対空機関砲、スティンガーの様な地対空ミサイルでもいい。しかし艦載タイプの強力な砲やミサイルですらギリギリな所であり、機関砲や携行式の小型ミサイルじゃ威力が足りないのである。
戦闘機の場合も同じで、弱点の部分に正確に攻撃しないと撃墜は不可能である。実際、深海棲艦とのドッグファイトで互角に戦えるのははメビウス隊やガルム隊の様な、文字通りの伝説的なエースパイロット達だけなのが実情である。KAN-SEN達の練度が高かったのもあり、意外とすんなり艦載機は倒せていた。しかし今度は後ろから、残りの深海棲艦が上陸してくる。
「邪魔者ハ排除セネバ。血祭リニ上ゲテヤリナサイ」
一応リ級が何じゃかんじゃ言ってる間に、KAN-SEN達が先手は取った。しかし砲撃は弾かれ、ダメージはおろか凹みすら与えられていない。
「アタシの砲撃が効かない!?」
「ならもう一度撃つまでだ!!!!」
ワシントンやジャン・バールを始めとした、血気盛んな深海棲艦の特性を知らないKAN-SEN達が中心となって攻撃を繰り返す。勿論全て効かず、弾かれて終わる。
「撃テ」
逆に撃ち返されて、危うく死ぬ所である。一応KAN-SENとはいえど、戦艦や重巡なので少しは耐えられる。
「次弾装填、撃テ」
「させるかあぁぁぁぁ!!!!」
長嶺が砲弾を朧影SMGによる射撃で、全部着弾前に迎撃する。そんな人間技では無い射撃能力に、長嶺を知らないKAN-SEN達は狐につままれた様な顔をしている。
「グリム!!!!」
「発射ぁ!!!」
グリム率いる精鋭部隊が、専用弾に換装したFGM148ジャベリンを一斉発射して、比較的装甲の薄い駆逐艦を破壊する。でもって八咫烏と犬神も術を使いまくって、敵を混乱に落とし込む。
「氷結地獄!!」
「翼扇!!」
「催眠!!」
「旋風の術!!」
竜巻やら吹雪やら、目の前のカオスすぎる光景に大半のKAN-SENが付いていけなくなる。敵が十分混乱した所で、長嶺が愛刀の二振りを構えて突っ込む。
「奥義、流星!!」
剣を振るだけでなく体術を使って敵を敵に投げ飛ばし、刀すらも空中で蹴飛ばして突き刺したりする、対集団向けの奥義「流星」を用いて一気に殲滅し、あたり一帯を血の池地獄に変貌させる。
「オールクリアだ」
「親父ぃ!!!!ご無事、って何じゃこりゃ!?」
「あたり一面が真っ青に.......。これ、深海棲艦の血よ?」
「こりゃ総長が久しぶりに暴れたな」
「しかも何か地形がおかしい上に、妙に寒い。多分、犬神と八咫烏も暴れてる」
一目で誰も誰の仕業か見抜くし、あまり驚いてすらいないことにKAN-SEN達はいよいよもって理解が追い付けなくなる。元から行動を共にしていたKAN-SENですら同じなのだから、他の新しく来た組は理解出来るわけがない。
何はともあれ、戦闘は無事に終結し翌日にはKAN-SEN達を連れて江ノ島へと帰還したのであった。