説明パートは最悪読み飛ばしてもらってもいいと思います
第一試験の翌朝。
朝食を終えた防人候補生の面々は再びあの多目的ホールに集められていた。
「集まったな?これより第二試験の概要を説明する。一部の者には伝えていたが、今回の試験は昨日使ってもらった標準装備のストライクカノン以外の武器種のテストだ。このテストはお前達候補生へのテストではなく武装の評価試験となる。なので使用者の忌憚のない意見を出してくれ」
「はい」
「白崎小鳥羽か、何だ?」
「今回もあのVR空間でやるんですか?」
「物が物だからな。試験は基本的にあちらでやると思ってくれて構わない。現実で行う試験は現在建造中の施設で行われる予定だ。希望者がいればそちらへ参加申請をしてもらっても構わない」
「はい」
「倉科水琴、言ってみろ」
「試験する装備は1人で全種ですか?それとも選択式ですか?」
「数が数なのでこちらから指定した1種と自由選択で1、2種の予定だ。それ以上を選んでもいいが、武器種毎にレポートが必要だからそれは注意しておけ」
その後も何名から質問があり、雪兎はそれに答えていく。
そして、質問が途切れると今回の試験に使われる武器の説明が始まった。
「まずはガンブレイドだ。これはストライクカノンが中遠距離射撃主体の複合兵装だったのに対し、斬撃兵装に近中距離射撃を行えるギミックを搭載した武装だ。ショートソードタイプとロングソードタイプの2種があり、一番ベーシックな武装になる」
ガンブレイドは剣の鍔と柄の部分にハンドガンが組み込まれた武器で、刀身をスライドさせて銃口の部分に接続すると延長バレルになるというもの。
ストライクカノンよりも取り回しを重視した設計がされている。
「次にクレセントバイト。大小1対の逆手持ちのダガーで連結することで半月型の武器になる。半月刀として使う事も慣れは必要だがブーメランの様に投擲する事も出来る」
クレセントバイトは様々な使い方が可能な可変分離合体武器で、この他にもモードが存在する。
「ソードウィップは普段はロングソードだが、柄のトリガーを押す事で蛇腹剣になる近中距離武器だ。突き出し時に変形させれば突きのリーチを伸ばしたりも出来る」
ソードウィップはロングソードタイプの蛇腹剣。
通常の蛇腹剣は簡単に反ってしまうので鍔迫り合いは出来ないのだが、このソードウィップはトリガーを押さなければ通常のロングソードとして使える強度を確保しており、鍔迫り合いも可能だ。
「ソニックエッジは鞘に空圧式の抜刀加速機能を取り付けた刀で、鞘のトリガーを押すと内部のエアーで刀身を押し出して抜刀速度を強引に加速させられる。一応空気圧は調整出来るようになってるが、上手く使わないと脱臼するからな?VR空間だろうと痛みはあるから注意しろ」
ソニックエッジは喰霊シリーズに登場した空圧式・退魔居合刀舞蹴拾弐號を参考に作成された武器で、トリガーに暴発防止の安全装置はつけられているが、それでも扱いの難しい武器には違いない。
尚、αテストとして雪兎らがテストした時は静那が気に入って抜刀しまくっていたりする。
「インパクトハンマーは打撃面の反対にブースターを取り付けてヘッドスピードの加速やインパクトの瞬間に加速させて衝撃を増幅させる一撃を重視した武器だ。力に自信が無いやつや一撃の浪漫を求めるやつ向けの装備だ」
インパクトハンマーは最早説明不要の豪快な火力を追求した浪漫武器。
まあ、慣れていないと武器に振り回されかねないので注意は必要だが………
実は斧バージョンもある。
「ジェットスピアは穂先と石突の2カ所にスラスターを搭載した槍で、チャージ攻撃の加速や穂先をワイヤーアンカーとして射出したり出来る。文字通り一番槍向けの武器だ」
ジェットスピアも癖の強い武器で、ランスチャージや射出攻撃の他にインパクトハンマーの様に攻撃の瞬間に加速させる事や投擲時にスラスターを噴かせたり、上手く使えば空中戦すら可能とかいう応用性の高い武器。
また穂先の形状もいくつか選択出来るようで、円錐状のランスやバイデント*1やトライデント*2タイプやドリル、薙刀に変わり種として鎌等の物が用意されている。
「お次はバンカーシールド。パイルバンカー内蔵の大型シールドで、バンカーは攻撃の他に地面に打ち付けて仰け反り防止にも使える」
バンカーシールドは十字盾型の装備で、どちらかというとサブウェポンな気もするが、昨今は盾でぶん殴ったりパイルバンカー等ギミックウェポンを仕込んでる物も少なくないので充分メインウェポンとして使われていたりする。
ちなみにこのパイルバンカー、2種類の選択式で、リボルバーによって連続で撃ちつける炸薬タイプと零距離だけでなくパイルを射出してある程度の遠距離攻撃が可能な電磁加速タイプが存在する。
「こっちはエッジシールド。グリップのスイッチを押すとロックが外れて鎖付きの投擲武器になる」
エッジシールドは少し大きめの円形バックラーシールドの4カ所に三角のエッジが付いたシールドで、スイッチを押す事でロックが外れチェーン付きのグリップを持ちぶん回したり投擲するといった攻撃手段を持つ。
チェーンを伸ばさなくともエッジの付いた部分で殴り付ける等も可能で一撃のバンカーシールドに対して手数をメインとしている。
「あのぉ〜、何でそんな攻撃的な盾ばっかなんです?」
「一応武器区分の盾だからな、コイツら………防具としての盾もちゃんとあるから安心しろ」
「盾って武器カウントもするんですね………」
「気を取り直して次はエッジライフルだ。アサルトライフルに銃剣付けた扱い易い射撃武器だ」
エッジライフルは本来の防人達が使っていた銃剣に近い武器ではあるが、銃がマスケット銃からアサルトライフルに変更されているくらいの違いだ。
「ガントンファーは大型化させたトンファーに銃としての機能を持たせた武器だ」
ガントンファーはイメージとしては軌跡シリーズのユウナが使うガンブレイカーが近いというかまんまそれを参考に作られた武器で、内蔵の銃としての機能保護の為に外装は強固に作られており、それがそのまま打撃攻撃力に直結している。
これの上位バージョンとしてブレードトンファーも組み合わせたガンブレイバーというものがあったりする。
「他にもいくつかあるが説明が必要なのはこれくらいか。ウルフォのアプリに一覧が載ってるからそこで一度説明読んでから使ってくれ。指定武器はメールで通達されるので希望武器を返信してから指定されたVRチェアにウルフォをセットしろ。試験開始は0930とする」
「「はい」」
「解散」
それからそれぞれ指定された武器について調べたり、希望する武器を選ぶべくいつの間にかインストールされていたカタログアプリで吟味を始める。
芽吹もウルフォのメールアプリを開いて指定武器の確認を行う。
「私の指定武器はガンブレイドか………希望武器はいくら選んでもいいみたいだけど、その分レポートが必要なのよね………」
試してみたい武器はいくつかあったが、その全部を選ぶと後が大変なのは目に見えている。
なのでカタログアプリの説明文と3Dモデルを見ながら厳選をし始める芽吹。
「私の指定武器はインパクトハンマー………どうしてですの!?」
「わ、私のは………ば、バンカーシールド………」
「クレセントバイトって………あの人狙ったでしょ………」
「ソードウィップ………」
こうして割り振られた指定武器と希望武器を選んだ者から順にVRチェアのある部屋へと移動していった。
今回登場した武器は元ネタがあったりなかったりで、中には明確にこれがモデルと表記したものとしてないものがあるので気になった方はアレコレ予想してみて下さい
感想等がありますと執筆の励みになります