兎協奏曲番外編 天野雪兎は魔王である   作:ミストラル0

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空白期二話目でございます。

それはそうとゆゆゆい5周年イベント始まりましたね………
ゆゆゆい復帰勢なので復刻4周年イベントの交換キャラをギリッギリで揃えました。
ブライダルイベントの方は無事に風を引けました。
URはほんとでねぇ………もらえた風と棗(UR確定チケで被った)しか持ってないので他の持ってる人が羨ましい。


準備〜災禍に備え

校内で“魔王”と“勇者”の呼び名が定着してきた1月中旬。

INABAの所有する研究施設の地下にていつものメンバーが集まっていた。

 

「例のアプリの試作品が出来た」

 

「「お〜!」」

 

勇者アプリをベースに勇者適性が低い・もしくは無い者でも樹海で活動を可能にする能力を付与出来るアプリケーションソフト。

【魔王アプリ】勇者アプリとの対比や自身のあだ名からそう名付けられたそれは現状では専用の端末でしか使う事が出来ないそうで、その為に開発された新型スマートフォンは一般向けに機能をオミットしたものも作られているので日常生活でも問題無く使えるらしい。

 

「ねえねえ雪兎!変身してみてもいい!?」

 

新しい玩具を渡されて興奮している子供と化しているのは、勇者適性が低いとされ勇者の存在を知ってからずっと憧れていた静那だ。

 

「まあ、その実験の為に呼んだんだしな」

 

「やった!」

 

まずは雪兎と経験者の銀の説明を聞いて静那が挑戦する。

勇者アプリと違い、花のマークではなく三日月に剣十字を重ねた共通デザインのマークにタッチしてアプリを起動させると静那は黒い和服風のボディスーツに白いロングコートを羽織り、手は黒の指抜きグローブを装着し、後頭部に黒いリボンを着けた凛々しくも年相応に可愛らしくまとめられた姿となった。

また、その手には少女が持つには長めの太刀が握られている。

 

「ねえねえ雪兎!これ抜いてみてもいい!?」

 

「はいはい。皆、危ねえから少し離れとけ………衣装よりも得物の方が気になるのは静那らしいっちゃらしいが、デザインした身からしたらちょっと悲しいわ」

 

一同が静那から距離を取ると、静那は太刀を抜き放ち剣舞を舞いながらその使い勝手を確かめる。

その刀身は所謂黒刀と呼ばれるもので、鎬*1には白く雛菊をイメージした紋様があり、美術品と言われても納得の出来である。

 

「はぁ………いい」

 

一通り使い心地を確かめた静那は大変満足したようだ。

 

「ねぇ、これアプリ起動してないときは出せないの?」

 

「出せない。というか危ねえからそういう仕様にしてんの」

 

「ブーブー」

 

むくれる静那だが、出せるようにしていたら絶対にろくなことにならないと雪兎の直感が告げていたので意地でもこの仕様を変えるつもりはない。

 

「それはさておき………銘は黒雛。由来はまんまだがな」

 

「黒雛………」

 

「じゃあ、次は私だな」

 

続いて変身したのは銀。

黒いアンダースーツに元の勇者装束に似た紅い和風の装束を纏い、静那のとは色違いの黒いコートを羽織っていた。

両腕には銀のガントレットを紅いベルトで固定されており、手にはガンメタリックのハルバートが二振り。

 

「お〜!衣装はカッコいいけど………武器は前のよりちょっと頼りない感じ?」

 

「ふっ、俺がそんな半端な仕事をするとでも?貸してみ」

 

「はい」

 

「ここをこうすると………」

 

雪兎が持ち手の部分を弄ると、ハルバートの刃の部分から紅いビームの刃が展開して大きくなる。

 

「お〜!」

 

「さらにこうすると………」

 

今度は刃の部分がピックのように持ち上がり、その下からビームの刃が展開して大鎌のような形態へと変わる。

 

「ビ、ビームサイズ!?」

 

「も一つこうすると………」

 

元の状態から180°位置が変わり柄が短くなると、ビームの刃の片手剣へと変形する。

 

「柄はそのままにして槍にもなる多段変形武器なのさ、こいつは」

 

「す、すげ〜!!」

 

「男子ってこういうの好きだよね………」

 

「三ノ輪は女子なんだがな………」

 

ギミックの説明をノリノリで行う雪兎とそれをキラキラした眼で見る銀。

こうして見ると兄“弟”のようである。

 

「兄貴、これの名前ってあるの?」

 

「ん?開発コードとしての名前なら一応あるぞ。紅い月と書いて紅月だ」

 

変形した際のビームの刃が形態によって月の満ち欠けのように変わる事からそう呼ばれていたらしい。

銀も気に入ったようで正式に紅月がこの武器の名前となる。

 

「次は俺か」

 

「望のはほんと必要最低限の機能しかねぇからな?」

 

望の纏ったのは大赦の神官達が纏っている装束を鼠色に変え、仮面も大赦のマークを消した真っ黒なものに変わっているくらいでデザインはほとんど変わっていない。*2

本来のものと違うのは笏が扇に代わっているくらいだ。

素材には静那や銀の装束と同じものが使われており、動き易さ等の点から目に見えない部分で細かな改造が加えられている。

大赦と同じ装束のデザインにする必要はなかったのだが、形だけでもこのような装束にする事で若干力を高めているのだとか。

 

「なるほど、これならある程度は動けそうだ」

 

「お前のはほんと非常時用の防護服レベルだからそれでガチの実戦やろうとすんなよ?」

 

「わかっているさ」

 

最後に雪兎の装束だが、リリカルなのはシリーズのクロノのバリアジャケットの下の服のカラーリングを一部紫にしたものの上にディアーチェの劇場版仕様の外套を纏わせた黒き神官とでも言うべきデザインで、部分的にフォーミラシステムと思われるパーツが取り付けられている。

 

「うわ、如何にも“魔王”って感じだね」

 

「まあ、デザイン元になったのも闇の王とか白い魔王って呼ばれてたキャラだしな、これ」

 

「あ〜、前に雪兎がサルベージした旧暦のアニメのやつ!」

 

「正解」

 

実は雪兎、色々とやっている片手間に旧暦(西暦)のデータをサルベージして一稼ぎしていたりする。

その中でもサブカルチャー系のデータ等はテレビ局等に提供して当時のアニメを再放送させたり、ゲームデータ等は最新のゲーム機でプレイできる復刻版等にされている。

リリカルなのはシリーズはこの世界でも放映していたらしく、バーテックスの襲来した2015年までに放映していたものまではデータが残っていたのだ。

今では声優の違い等はあれどその後のシリーズまで制作される程の人気っぷりである。*3

 

「ってなわけで、これも再現してみた」

 

そう言って雪兎が展開したのはアニメでは劇場版三、四作目、漫画では第4期に当たるForceで登場したCWシリーズと呼ばれる武装の一つ“ストライクカノン”とセット運用を想定していた“フォートレス”の3基の多目的盾だった。

 

「まあ、生身までまんまとはいかなかったし、俺専用に大分弄ってはあるけどな」

 

ストライクカノンの他にもCWシリーズの武装は“量産”してあるらしく、静那や銀も使う事は可能になっている。

言ってしまえば魔王アプリで戦う際の汎用装備なのだ。

その中でも雪兎用にカスタムされたストライクカノンは黒と金にカラーリングされており、先端が激しい近接戦闘にも対応出来るようにソードバレルという追加装備がされ、出力も量産品の1.6倍にチューニングされているそうだ。

多目的盾も雪兎用に改造されているらしく、元のフォートレスとは運用が異なるとのこと。

 

「まあ、他にも装備はあるんだが………それはまたのお楽しみって事で」

 

「はいはい!私もそれ使ってみたいです!」

 

雪兎の説明が済むと、銀がストライクカノンを使ってみたいと言い出した。

 

「量産仕様のがあったはずだからちょっと待ってろ」

 

「やった!」

 

このCWシリーズが量産されているのには色々と訳があるのだが、それはまた何れ………

*1
刃紋と峰の間にある部分

*2
仮面はあってもなくても性能に変わりは無い

*3
実は前世での記憶を利用してちゃっかり関与していたりする




量産されてる理由?はてさてなんのことやら※短編集ゆゆゆい編参照

今後はネタが続きそうなら空白期をあと数話、続かなければゆゆゆ本編になると思います。
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