呪術廻戦×「巣くうもの」(洒落コワ話より)ネタ 作:蜜柑ブタ
勢いがある内に続きあげました。
今回はパンダと乙骨以外の2年生との顔合わせ。
つまり真希と狗巻。
狗巻についてはかなり悩みました。
喋ったときにうっかり呪力がかかると確実に喉か口を失いそうなので……。
結局考えた末にこういう形にしました。
ただ原作をまだ集められていないのでpixivやらの二次創作を参考に書いていますからキャラが違う可能性が高いです。
あと五条が腐向けな感じでヤバい感じのことをやらかそうとします。
ギリギリで違うつもりで書きましたが…そういう風に見えそうです。
恋愛感情、無、ですから。
それでもOKって方だけどうぞ。
いいですね?
高専の校舎内に男のくしゃみと咳をする声が響いた。
「だいじょうぶか?」
眼鏡の女子生徒がくしゃみと咳が止まらなくなっている同級生の男子を心配する。
襟首の部分が顔の下半分を隠すほど大きく設計された制服を身につけているその男子生徒は高専の校舎に入ってからずっとこの調子だった。くしゃみと咳が激しく出て呼吸が辛そうだ。
「あ~~~………、こ~れは想定外だったね。」
この状況に五条が頭を手で押さえた。
くしゃみと咳が止まらなくなっている生徒は高専2年生、狗巻棘(いぬまきとげ)という。
彼は呪言師と分類される呪術師の家系の者で自分の声と言葉を使う呪術を扱える。
例えば『爆ぜろ』と言えば対象が爆発し、『捻れろ』と言えば相手が捻れてしまう。自身の声によって発せられる言葉、言葉の意味通り、つまり言霊に呪力を乗せて言葉を強制的に現実にする呪術であるためその性質上普通の会話すら危険である。
そのため会話はおにぎりの具の名称で固定して会話しているのだが、そのせいで通常会話が難しくなり誤解もされやすい。しかし当の本人はとても温厚で心優しく仲間想いの良い人である。
その狗巻が悠仁が高専に来てから最近戻って来たのだが……、なぜかものすごいくしゃみと咳を発症してしまった。
念のためにパンダも含めて他の生徒も任務のついでに避難させていたのだが、まさかこのような症状を発症するとは予想外だった。
くしゃみと激しい咳のせいで鼻と喉の粘膜は傷つき、体に不自然に力が入ってしまうので血管が切れるし横隔膜への負担も酷く、明日には辛い筋肉痛まで起こることが目に見えている。
「これはもう症状が重い花粉症とほとんど同じだな。」
家入がそう答えた。
「それは呪言師としての体の構造が虎杖の中から垂れ流しになってる物質に過剰に反応してるってことか?」
パンダが狗巻の背中を撫でてやりながら聞いた。
この間『巣くうもの』に左腕を破壊されたがその後に夜蛾に修理されて今は元通りだ。五条が製作した国家予算レベルの貴重品を無駄にした例の首輪はパンダの左腕ごと破壊されてしまって見る影もない。あれは元には戻せなかった。例え修理できたとしても五条の関係者はアレが作られた理由が理由なだけに修理はしなかったと口を揃えたとか?
「アレルギーとは病原から肉体を守る抗体がアレルギー原因物質を害悪と認識した結果起こる。生まれつきもの、コップに入れた水が溢れるみたいにある日突然なる場合、多くは後者が多いな、花粉症や食物アレルギーが良い例だ。珍しい例だと水アレルギーがある。虎杖の中にいるアレは常時呪いを含めた超常に分類できる物を排除する力を放出していると考えられる。弱いものはそれに触れるだけで遠くに弾かれるか、消滅するが、ある程度大きく強いものをアレが感知すると虎杖を強制的に眠らせて自ら出てきて破壊し排除しにかかってくる。五条の目に反応したぐらいだし、アレがやったと思われる攻撃に呪術師が巻き込まれて呪霊ごと殺されたのも確認されている。今は五条の視線にも特に反応はなく、更に狗巻に何かしてきている様子は無い……。だからアレからの直接攻撃とは言えない。花粉みたいに空気中に含まれてしまっている物を吸い込むから呼吸器官に嫌でも触れてしまい、更に呪言師だから他の呪術師に比べて呼吸器官に無意識に呪力が強く流れているからくしゃみと咳に繋がったと……言えるかもな?」
「言われて見れば他の呪術師にはこの症状は出てないもんね。呪言師にだけ過敏に出ちゃったのかな~?」
「それじゃあ棘はずっとこのまま?」
「それは運次第だ。花粉症も含めてアレルギー症状は突然発症する反面、突然治るケースもある。もちろん症状を軽減するための治療を重ねるという方法で抑えることも可能だが。逆に…余計に悪くなるケースもある。こればかりは自分の体の細胞に期待するしかない。」
「この分だと悠仁と挨拶するのは無理だね。」
「やめとけ、大量アレルギー物質摂取でショック死する可能性がある。」
「棘のこと脅さないあげてくれよ!」
「過去の症例を話しているだけだろう?」
今の状態で悠仁と出会ったら死ぬと聞いて真っ青になって震えた狗巻を介抱するパンダだったが、家入はあくまで医者目線で過去の症例から考えられる危険性を語ったに過ぎないと言った。
狗巻がこのような状態であるため、パンダ以外の上級生が悠仁と接触するのはしばらくできないと判断された。
アレルギー症状と判断できるため通常の治療方法を試してみるかと家入が考えることになるが、その3日後に大きな展開が起こる。
「ども、虎杖悠仁です!」
「しゃけ。」
「しゅけ?」
「高菜。」
「うん?」
「ツナマヨ。」
「えーと…、とにかくこれからよろしくお願いしまーす、狗巻先輩!」
「しゃけ!」
「もう会話が成り立ってんぞ!? コミュ力天元突破かよ!?」
「さすがだな…。」
出会って数分と経たずに喋れる言葉が限定されてしまっている狗巻とのコミュニケーションが可能になった悠仁に驚愕する釘崎と伏黒。
「いや~、よかったよかった! 症状が無くなって。」
五条が嬉しそうに笑っていた。
「どしたん?」
「棘はね。つい昨日まですっごい酷い鼻と喉のアレルギーで苦しんでたんだよ。」
「そーだったん!?」
「でもなんでか今朝になって治ったんだって。まともに寝るのも大変だったみたいだから、よかったよかった。」
「だいじょうぶなんですか?」
「しゃけしゃけ、コンブ。」
「辛かったら言ってくださいね。俺じゃあ役に立てないかもしれんけど…。」
「ツナマヨ。」
「へへ、ありがとございます!」
「私は禪院真希だ。よろしく。」
「よろしくおなしゃす、禪院先輩!」
「苗字で呼ぶな。」
「えっ? あ、すんません! 真希先輩よろしくお願いしゃーす!」
「おう! よろしくな悠仁!」
「わわっ。」
言い直してから頭を下げる悠仁にニカッと笑った真希は悠仁の頭をワシワシと遠慮無く撫で回した。
「あー、真希、ズルーい! 僕も僕も!」
「お前は絵面的にやべーんだよ、悟は!」
真希に撫でられている悠仁を奪おうとする五条から悠仁を引き離しつつ嫌そうな顔で真希が言った。
狗巻とパンダも同感だと頷いていた。伏黒と釘崎は臨戦態勢(※呪術なしで)になり真希に加勢する。
「ひーどーいー! なんで僕だけ仲間はずれ!? ねえ、悠仁~! 僕のこと嫌いじゃないよね!?」
「えっ? 先生のこと好きだよ?」
「本当? ありがとー!」
「虎杖ーーー!」
「悠仁! 逃げよう!」
「順平?」
「あっ、順平まで酷いー! 待っ…。」
「待てや。クソ教師。」
吉野が悠仁の手首を掴んで引っ張って走って行ったので五条が追いかけようと動いたのだがその時に懐から何かを掴んで出そうとしていたのでそれを目ざとく見つけた釘崎が五条の腕を掴む。
「そのポケットから出そうとしたブツ(物)を出してください。」
伏黒が背景にゴゴゴゴっという感じの漫画の効果音が聞こえそうなほどの怒気を纏って五条にそう求める。
「いや~ん、恵、野薔薇、こ~わ~い~。別に怪しいものなんて持ってないよ?」
「潔白だって言うなら今すぐ出せ!」
「出せ。」
釘崎は怒りで女子校生がしてはいけない顔になっており、伏黒に至っては無表情で低い声で命じてくる。
他2年生達も怪しんで視線を向けてくるため、ヤレヤレと肩をすくめた五条が懐に入っていた物を出した。
「………………1回でいいから……、死んでくれ。」
それを見た途端、伏黒が怒りと五条へのドン引きで歪んだ顔で、声色もなんかおかしくなってるが五条に心底嫌にな気持ちを隠していない。
五条が出したのは、犬の首輪だった。
それも大型犬用の頑丈で、なおかつ高級品であることが犬を飼ったことがない人間でもパッと見で分かりそうなほどの品だ。
「パンダにあげた奴はダメだったから、いっそのこと呪具でもなんでもない普通の首輪ならいけるかもって思ったんだ。最新のGPS付きでね。ね? これ悠仁に似合いそうでしょ? 市販品じゃなくって、僕がイチから全部材料も厳選してサイズも質感も付け心地も考えたんだけど…。」
「し…。」
「し?」
「しぃぃぃぃぃぃぃぃいいいいいねえええぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇ!!」
「野薔薇、加勢するぞ。」
「……あんたって人は…。」
「みんなして酷い! 僕は僕と悠仁に最適だって考えて動いてるだけなのにーーー!」
「だからってなんでそれが虎杖を愛玩動物にするって曲解になんだよ!?」
「悠仁を死ぬまで衣食住世話すればアレが暴れないだろうし、僕は悠仁に癒してもらって心身リフレッシュして一石二鳥だもん!」
「悟……、おまえ…。」
「おかか…。」
釘崎と真希、あと伏黒に追い回された五条であった。
パンダ達はこの日から悠仁セコムに参加し、五条のいかれた企みを阻止するために動くことになった。
ちなみに悠仁と真希が挨拶をした日に。
「あっ。」
「あっ! そうだ、真希の眼鏡は…。」
悠仁と別れたあとに真希がかけていた眼鏡のレンズと左耳側の耳にかける部分が勝手にひび割れたり、折れたりした。
真希の眼鏡は天与呪縛である彼女が呪いを視認するためにつけている呪物だった。悠仁が傍にいるいる時に砕け散らなかったのは運が良かったのか、それとも呪物として弱いせいなのかは不明だ。
いずれにせよ悠仁がいるところで呪いを視認する眼鏡をつけるのは危険だと判断され、裸眼か、伊達メガネにすることになったのだった。
狗巻のアレルギー症状も発症しなくなり、一応の警戒はしつつ2年生達はなんとか無事(?)に悠仁と顔合わせを成功させたのだった。
乙骨とパンダ以外で『巣くうもの』にやられそうなキャラとして狗巻のことを忘れてました。
呪言師の特性上、喋っただけでやられそう…な気がしたので…。
考えた末に花粉症かアレルギー性鼻炎みたいな症状を起こしたけど、途中で急に治ったという流れにしました。
他の呪言師がどうなるかは不明ですが……。
あと何かの弾みでまた発症する可能性もあります。
そろそろ乙骨をどうすか考えないと……。
里香ちゃんが一定範囲で嫌がってしまうかと。
あと京都も……。
それと夏油が生き延びた理由や悠仁の元身辺を探っている理由についても繋げていきたいし。
それと悠仁の生みの親がどうなったのかと、倭助が死ぬまでの間にどう動いていたかとかも。
交流戦でひと悶着あって、その時に裏で暗躍している甚爾のことも五条達に認識されて…という形で予定しているラストに向けて形作っていきたいと考えています。
どこから書けばよいのなら……。
どのエピソードを希望しますか?
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夏油が巣くうものを探す理由になった過去
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乙骨と里香を高専に帰還させるには?
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京都との交流戦でひと悶着
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悠仁の両親の死と、倭助の行動