「君が
いつの日か、誰かが私にこう言った気がする。
「誠意をもって願えば、願いは必ず叶う」
揺れる夜行列車。
私のコメディーショーは最高潮。
「この通り、女性が一人もいないような会社だ。
君も男性で、なおかつ転生者だったから入れたわけだ。
まあ、女性の見た目をした牝馬なら秘書兼技術者として一匹いるんだがね」
「酷い言い方じゃないか、第一市民君。
・・・っと、君が新しいモルモット君か」
この世界は誰のために存在する?
狂った糸で操られる役者のため?
そんな狂った脚本を書く者のため?
それとも・・・それを笑って受け流す観客のために?
「神の都の記憶をどうやって保てばいい?」
私たちは舞台をさらに外側から見ていた人間たちだった。
舞台上に乱入して、観客から称賛と顰蹙を買ってきた。
「残酷な奇跡の時代は終わったわけじゃないさ」
観客たちの反応などお構いなしに、私たちは力を振るう。
何もかもを飲み込み、破壊する力を。
遠き星さえも、静かに砕いていく力を。
「まだ愚かな子どもが叫んでいるんだ。
ぼくはここにいるよ!ぼくはここにいるよ!ってね」
あらゆる暴虐の果てに、待っているのは狂おしいほどの恍惚か?
それとも、身を焦がすほどの烈火のごとき罪悪と後悔か?
「もし連中が
狂った糸はほつれていき、舞台は一層崩壊する。
「ありがとうございます!還願さん!」
「やっぱり心強いでございます!」
「サンキュー!魔法少女じゃないのにすげえなお前」
称賛に酔いしれる私。
「・・・あなたもこの街から離れなさい」
「怖い・・・怖いよ・・・なんでそんな力を持ってるの?」
「拝金主義者どもが・・・」
罵倒に苦しむ私。
「君たち転生者はいったい何のために選ばれたんだろうね?」
「なんでもいい・・・君たちなら灯花を助けられるはずだ」
「還願君たちって・・・本当に私チャンに不都合だよね」
あらゆるクライマックスが私を貫いていく。
その先にあるのは、絶望とも希望とも違う何か。
私はされどもくぐり抜けていく。
「月の街 山の街って知っていますか?」
「何ですかそれは?」
「貧しい人たちが住む街の物語です。
でも、悲しくてどうしようもない物語じゃないんです。
暗闇で、自分から光になった人たち。
光にはなれなかったけど、深い暗闇になって他の人たちを輝かせた人たち。
貧しいからこそ心にゆとりのある人たちの物語・・・」
「・・・夢物語みたいですね」
「でも、本当にあったそうなんです」
「・・・まあ、目の前に実例がいますからね」
「私はそこまで立派じゃありません。還願君の方がむしろ・・・」
「私がやっているのはあくまで仕事ですからね」
「でも、素晴らしいお仕事だと思います」
「・・・どうも」
Coming soon...