触野 千手郎著『騎馬触手技術の完成とアマゾネス文明の興亡』 川満新書 作:HASURYU
【はじめに】
さてアマゾネス文明の覇道を完成させ、各地にその技術を伝播させた触手技術についてだが、読者諸君はそもそも触手長育種の特徴というものを想像できないかもしれない。
現在主流となっている触手は、軽薄短小化の技術の洗練によって、直接長育種触手の姿と恩恵を見ることは見ることが少なくなっている。また各種機械や装置によって代替されている部分もあるため、目にすることは少ない。例外は介護用の簡易筋力補助として使われる作業用触手、後述する生活改善機能としての触手ぐらいなものだろうか。
とはいえ伝統的にも、この長育種触手技能を持つものは古く大三島でも畏敬の念を持たれ、各種伝統医療から最新鋭の医療機関や伝統武術や軍事用にも欠かせないものだ。しかもこの触手の子孫が断絶に近い状態にあったとはいえ、現在の触手技術の基本の一つになっているのである。
そこでどう画期的であったのか、長育種ショクシュの簡単な生物学的特性を説明したのち、その触手技術が世界史的に、軍事的にも、生活面でも革命的であったことを説明したい。
【触手長育種の生物学的特徴】
この論文で扱う長育種触手とは、正確には大三島語で基本ガンダハラスミオオナガショクシュ科に属するショクシュ属種に代表される触手類のことをさす。生物学的分類では、長育種という存在は厳密にはない。というのも今では他にもエウロイキドロスミショクシュ科やその他ショクシュ科を品種改良され、形態が似たものがあるからだ。それらも含めて長育種という概念がある。そして形態的にも生態的にも似た特徴があるとはいえ、ガンダハラスミオオショクシュのほうがその歴史的利用がより古いことが、現在では判明している。
このショクシュが疑似器官を生成して、ホストに寄生するのはかわらない。ホストとなるのは霊長類──人間からサル類──と各種役畜などに寄生する。特に霊長類と寄生する特徴を持つことから、この生物がガンダ系の触手に分類される。
この触手は基本的な生態は他のショクシュ類と変わらず、卵を含む動植物や乾眠形態の成虫などを食べる、第一形態で鳥や動物に寄生する。そして群生第一形態が集まれば、ホストに適合する各種疑似器官を作り、付着し一定期間寄生する。さらに乾燥すれば乾眠期に移行するか、自然脱落することも変わりがない。
ただその成虫二次群生形態である疑似器官態と形状に、他のショクシュ類といくつかの、従来のショクシュひときわ違った生態と疑似器官をもつことになる。
まず身体構造である。このショクシュの疑似器官の構造は、──種類にもよるが── 大きく育つことにある。それは、1メートルから場合によっては3メートルにまでに成長する。これらの種以外の野生のショクシュは品種改良がなされない限り、30㎝~60㎝の大きさ程度にしかならない。
また大きさだけでなく、この種が作る疑似器官の体組織は他の触手の疑似器官が作らない各種疑似組織を作るところにも特徴がある。とくに複雑な筋組織、腱組織、軟骨組織、基底部に尾骨をついた、より弾性をもった構造を持った器官を作るのだ。このことはかつての触手技術で使われる触手よりも、筋力や複雑な作業を可能にしている。種類によっては筋力はかなり強く、20~30kg重にも達することもある。これらの品種の力を競う競技があるぐらいなものだ。
それだけでなく、それらの触手はホストと疑似器官を結ぶ疑似神経を持つことが多くなっていることも特徴の一つであげられる。このことでより長くホストに定着する。
さらにある種の物質をホストが付着していると、その物質を伝達物質としてホストと神経や魔法回路を共有する。ホスト自身に訓練と伝達物質の材料が供給される必要があるとはいえ、ホストの意志をショクシュに指示することが可能になるのである。この特性こそ画期的なものであり、疑似筋肉や腱構造の作成とあいまってより能動的な触手利用を活用にする。
利用者が能動的に使える後天性の器官がここに誕生したのだ。これは人類やヒューマン種にとって新たな意義をもたらす。無論一定の訓練が必要があり、疑似器官自体の寿命という時間制限はある。だが人体に相対的に悪影響を及ぼすことが少ない第三、第四の手を人類は得たのだ。そのことは各種加工技術や戦闘技術に多大な影響をもたらす。
この技術がいかにすごいか、現在でもつかわれている男性生殖器や女性生殖器官の機能再生と複製した場合を持って説明しよう。
これまで述べたように、ガンダ文明は人間にも接続可能な触手技術を生み出した。そして野生のものも含めて、他のショクシュ科の二次群生形態でもホストに適合した疑似生殖器官は作ることは可能である。そして、それらの器官がホストの神経とつながることは珍しくはない。だがその神経の接続はやや受動的である。アマゾネス文明以前のショクシュがホストに生殖活動に与える影響はせいぜい睾丸の数が増えることで疑似精液も含む精液量が増えたり、排卵が活発になることはあったり、脳内物質を増やす程度である。これだけでも性的快楽はだいぶ違うとはいえ、その利用はパッシブなことに変わりがない。とはいえ生活改善薬としては十分であるが。
だが長育種とその系統が呼ばれる触手が作り出す疑似男性生殖器になると、既存の機能だけでなく、勃起したり寄生させる疑似器官の種類と組み合わせによっては、射精を行うことが可能になる。また疑似女性器ならば膣内の快楽も得られる。これは接続する神経系列数が劇的に増えたことと、外部物質の補給による神経物質、脳内物質の増加によって、触手の接続さらに強まる。いわゆる魔紋術──性的刺激に限定すれば淫紋術と呼ばれる──の発達により、より精密な動きとフィードバックが可能になってくる。神経結合、魔力回路結合の種類によって魔紋術を使えば、通常の生殖器官ではありえない動きも可能になることも付け加えておきたい。
これだけでも強力な効果を持つが、長育種触手の誕生により画期的だったのは、人とスライムを介すれば、ウマなどの騎乗動物に安定して触手を接続可能になったところにもある。これはのちには他の馬具にとって代わられるが、より精密な動きをする場合でも衝撃から保護したうえで、現在でも接続される。安定して騎乗者の意志を伝えるにはこの技術はかかせないからだ。
さらにアマゾネス文明の第二形態であるショクシュ目の中でも珍しい乾燥地にも適応していた生態ことも、革命的であるといえよう。普通乾燥地にはショクシュ目の疑似器官は乾眠形態をとり、反応がなくなる。だがこの触手は、疑似器官態においてもヒューマンを含む胎内に潜り込む生態をとったりする。最初は胎内、もしくは一定の温度と湿度を持った疑似器官や専用の容器さえあれば、乾眠形態にならずに長育種触手は限界はあるとはいえ活動を継続する。この疑似器官を胎内に生息させるという特徴が、乾燥からの活動低下を避けているのだ。
以上、長育種触手の生態を簡単に説明したが、古典的な触手利用とは異なる能動的な利用が可能になることはわかってもらえたと思う。
この長育種触手はどうやらガンダ北西部に原種があった。それにガンダ北東部のヒューマン族アルタ族に接続する役畜化されたショクシュと接触、交雑交配種したことで、誕生したものとするのが、現代の定説である。
さてそのことにより、可能になった技術はどのようなものかを次からの節で述べよう。筋組織を持ち、なおかつ人間と他生物を結ぶ触手がいかに革命的なものであるか、わかるはずだ。
【アマゾネス文明における長育種触手革命】
アマゾネス文明が作り出した長育種触手の技術は、考古学的に判明しさらに現代まで残っている技術から考察されたものによると、次の通りである。
(1) 馬術革命
(2) 触手弓に代表される各種弓術の誕生
(3) 触手武器 長鞭術 柔武器群の群れ それによる武術の誕生
(4) 補助武器 去勢された馬でも感じるフェロモン
その上に遊牧民の生活自体をより高める触手技術がさらに加わることで、軍事力を支える基盤ができたのも大きいだろう。
(1) ウマとヒツジとヤギ、さらに後代ではラクダとヤクに対応した触手技術の完成
(2) 簡易な入れ墨による神経節と魔法回路を結び付ける技術──魔紋術の高度化
(3) クラーケン技術とスライム技術による触手の固定化と複合魔紋術の完成
(4) (2)と(3)の応用的利用法 刑罰と交易品としての触手技術──ジェンダーの相対化
この技術の相乗効果の結果、アマゾネス文明は高い軍事力と生産力を得ることになった。これらの技術がどのように革命的なものであったか、より詳しく説明したい。
〇触手軍事革命──その中心となる技術
まずは(1)の馬術革命である。伝統的なポリアーン文明の遊牧技術は一部の騎馬を除いて、よくて毛布を馬の背に乗せ、大体は裸馬に直接乗るのが当時の風習であった。このような騎乗方法では幼いころから訓練をしなければ、安定して乗ることは不可能である。またそのうえで騎乗のまま武術をこなすとなると、さらに難しくなる。現に残っているポリアーンの騎馬兵を描いた様々な考古学的資料を見ると、その戦術は──勢いは後世のものと違って軽いものであったろうが──、ランス突撃を行う。もしくは槍を振り回すのがほとんどである。これも大半の歩兵にとって大いに脅威であっただろうが、まだまだ洗練された武術と呼べるものではない。
しかし長育種の技術が重なるとこれは一変する。乗馬靴の改良、よりフィットした馬具がこの時代に考案された。馬自体に長育種の触手を上手に絡ませることが可能となった。それまで時代では特殊技能に属する乗馬技能が長育種の触手をつけることで、誰にでも可能になったのである。
このことで騎乗者は馬上で安定して行動することが可能になり、当時ならば庶民と戦士階級にともすれば分裂しがちな遊牧民社会を皆兵組織にすることが可能になった。この優位はすさまじく、ガンダ域やアラン文明域の戦車中心に発展していた戦術から騎馬による大量動員戦術へと移り変わることになった。
この遊牧民族のフォーマットは地域差はあれども長く保持され、国民国家の原型である主権国家に至るまで長く遊牧民国家の軍事的優位をえることになる。
さらにこの技術は、騎馬の安定に伴う戦術を変化させた。騎乗弓兵の誕生である。高速で移動する騎馬兵は、触手技術と交易で得た資材を使うことで弓を改良、長育種による筋力増強も併せて、古代文明の射程を超える射撃武器を作り出した。
考古学資料で実験的に作られた、ガンダ、アラン域の弓の射程はせいぜい200メートル前後である。だがアマゾネス文明の戦士たちは、弓を改造して特殊な触手を絡ませることで肉体的限界を超えた射撃を可能にした。その威力は300~350メートルにも及び、後世に発達したコンポジットボウにも匹敵する。さらに明らかに滑車らしきものをつけた痕跡からコンパウンドボウの原型らしきものが考案されたとみられる。このことがより楽に強い弓を弾くことが可能になった。これも女性陣が戦うのに有利になったのである。
また近接武器としても長育種触手は驚異の存在である。触手は差異はあるこそすれ、間合いを取ることが難しい。大三島のオーク武術やその系譜には居合触手術が今でも残っている。そこでは間合いを取ることが重視され、長距離の居合術として一撃で仕留めることが重視される。
その距離は槍とまでは言わないが、平均的なものでも短い槍ぐらいまでにはなる。触手技術ではない、居合ですら初見で見切るのは難しいと言われる。ましてや初めてこの触手を持った騎馬兵と戦って見切るのは難しい。こうして戦車に乗った兵は一方的に駆られることになる。
また触手自体も恐るべき武器である。触手は長くなるほど扱いは難しくなるが、上手に使えば長鞭は音速を超える打撃が可能になる。音速を超えると空気の壁が発生するため、一回限りのものになってしまうものの、それで打たれたものの打撃は耳や指ぐらいなら吹っ飛ばす。
そしてこの特性を持った触手は、速度を落とすことも長育種の触手ならば可能であり、触手の先につけられた投石器や投槍器で放たれた一撃は連発性こそかけれども、恐るべきものである。さらに連発性を求めるならば、石や投槍や加工された弾丸を触手で手に持った補助器に充填することが可能になったのである。無論この技術は修練を要するものではあるが。
またこの触手を絡ませた武器を持つことで、騎馬突進にも耐えられることになったのも大きいだろう。これにより、さらなる既存の武器の戦術が変化した。槍も武器も頑丈になり、騎馬の突撃をより強力にした。
しかも筋力が低い触手でも間合いがつかめないのは変わりない。このことは罠を設置する際により一層効果的になる。罠を遠隔操作することが可能にしたり、室内戦でも鏡を使って伏兵を発見することが可能になる。
この技術はより体系化され、アマゾネス文明が没落したのちのガンダ文明で触手を使ったスパイ術がこと細かく書かれているぐらいである。
そのうえ生来の獣医とも言えたアマゾネス文明の住民は、疑似触手器官を使ってフェロモンや疑似性器を作り出す技術を開発したのは前にも説明した。それは宗教的儀式だけでなく、軍事的にも使われた。敵対相手に対して、疑似フェロモン機能をつけることで、様々な感情や性的興奮を起こさすことが可能になった。
ウマの発情や人間の発情を起こさせる触手を弾弓を使うことで、敵の馬につけたらしく、壁画には弾弓を使うアマゾネスの戦士が書かれている。
この攻撃は強烈なもので、去勢された馬だろうが発情することが可能にし。ウマをパニックを起こさせたり、機能不全させて一方的に攻めることが可能になった。この技術の発展はさらにアマゾネス文明の崩壊をももたらすものであったが、それは後述する。
この技術は人間にも応用され、生活面でも交易面でもアマゾネス文明を大いに潤すことになる。触手から作られた媚薬は貴重な交易品として用いられたのだ。この技術は現代でも各種薬品会社が開発に勤しんでいる。
次に触手の生活面での発達を書きたい
〇触手生活革命の中心となる技術
このような強力な軍事面で威力を発揮した長育種触手であるが、それらだけではなく生活面生産面でも彼女たちは偉大な貢献を果たした。軍事的に優れた技術であろうとも、それらを支える兵站が機能しなければ安定しない。
しかしこれらを支える生活面での触手利用も高かったことが、アマゾネス文明の覇権をより確かなものにした。
まずはウマとヒツジとヤギ、後にはラクダとヤクとヤックルに対応した触手技術の完成が大きいだろう。
彼女たちは軍事力という鞭だけでなく、飴も持っていた。先の章で高度な機械技術を持っていたことを示したが、それだけでなく飴となる技術として高い生産力を持っていた羊、山羊とそれに適合した母乳の増量、消化補助、精液増量の触手を分け与えた。
後代になるとラクダと高原域のヤク、ヤックルなどをも家畜化に成功し、それらの触手も開発された。
さらにガンダ域の優れたウシやウマとアラン域に発達したウマの品種を掛け合わせ、乾燥域にも強い繁殖力の強い品種をも彼女たちは作り出し、これらも歓迎された。
これらの乾燥に強い家畜は、従う国家に提供され、ガンダ文明独自の機械技術の応用も加えて、ガンダ南部、北西部の生産力を高めた。彼らは勇猛果敢ではあるが、少なくとも蛮人ではなかったのである。
また彼女たちは医療用に毒用の触手器官を発展させた。このことが可能になったのはザウルの乾燥に比較的強い触手を利用し、北方触手技術とガンダ触手技術を融合させ、熱帯域の植生に頼らない触手毒を利用した薬品を作り出した。そしてこれらを交易品としたのである。
この技術と医学の発展は、北部との交易により得たキノコ類による神経構造、魔法回路の把握をサポートする技術と融合するにつれて新たな技術体系の発展を促す。魔紋術もしくは、俗にいう淫紋術である。だが正確には刺青式触手親和技術と呼ばれ、これらによって触手は人間により安定し、なおかつ長期間適合させることが可能になった。魔紋術自体は各地域で独立に発見されていたが、アマゾネスたちはより精緻なものにしたのだ。
この技術はまず北部との交易により得たキノコ類による神経構造、魔法回路の把握をサポートする技術によって完成された。アマゾネスたちは習慣として、身体に入れ墨を入れることが多かった。それがより実用的な目的として使われはじめ、魔力増幅、筋力増幅、そして毒や病気の抵抗につかわれた。
次には触手を使って、疑似的な神経回路を作るという発想にまでに至り、ある種の繊維を触手薬で染め上げたり、触手毒に親和する皮革を加工し、クラーケンの組織やスライム族の組織など付着させるデザインが改良された。いわゆる触手服の技術である。特に革製品の触手服の完成は魔法技術者に保護を与えるだけでなく、魔法戦士の誕生を可能にした。
魔紋術による加護を着脱可能にした触手制御技術の精緻化である。この技術は当時としては高い薬剤や北方交易によって得た素材などを使うため、高度なものは専門職のものであった。だが簡易なものは普及した。戦闘用の専門的なものに使用するだけでなく、各種工芸品を作るための触手服が作られた。それで高度な加工がより一般化し、現在でもうならせるような細工を見ることができる。
この技術は先に述べたようにもともとあった毛織物の技術を高め、織機の改良もあり、今でもナーリー織は高級絨毯の代名詞である。
この技術は現代でも薬液の開発と紋章の形態は進行形の発展技術であり、複層魔紋技術やあらたな神経節結合方法は日々開発されている。現在の特殊で高度な魔力制御はこれらの技術がないと成立しえない。ぜひ魔法関係や科学関係に興味があるかたは勉強してもらいたい。
この魔紋術は様々な分野に応用された。まずは魔力増幅、筋力増幅、そして毒や病気の抵抗だったが、一番使われたのは触手技術と複合した人間や家畜の性的興奮や精液増量を増やす技術だろう。これによって疑似神経回路を通じて特殊なフェロモンを感知し脳内物質を増すように行う。アマゾネス文明の作った祭器にはこれらを浮かし彫りにして交わる男女が書かれているぐらいである。
さらに快楽を高めるだけでなく、刑罰にもこの技術は応用された。刑罰紋である。おもに強姦罪などに適応されたが、性器身辺に特殊な淫紋を施し、同意なきセックスをしたら苦痛を与えたり、人間だけでなく長育種触手成育のための動物にしか興奮しないようにすることも可能にした。魔術化学的去勢の誕生である。もしくは刑罰として物理的去勢したのちに、刑期をすぎたら費用を払えば、改めて代替の生殖器をつけることも許された。しかも疑似性器でもキチンと生殖能力を持ち、男性は興奮することができたというから、非常に高い触手技術を持っていたことがわかる。
この魔紋刑は宗教罰として使われ、去勢だけでなく、男性の犯罪者には短期的に勃起不全させられたあげく肛門性交の感度を上げさせられ獣姦させられたり、女性の犯罪者には避妊技術を施された上で獣姦させられたという。
今でこそ魔紋術の利用が社会的問題になったり、見えない魔紋術やそれに伴う専用の体内触手によるスポーツドーピング問題、監禁事件で無茶な魔紋を施す人など、たまに事件をにぎわす。しかしもともとは戦闘技術と刑罰などが起源である。
ネットでも魔紋術や触手育成方法が粗雑ながら紹介されており、そのことを利用する人が多いが、きちんとした教育や講習を受けてほしい。無論FtMやMtFのいわゆるトランスジェンダーのための技術となると専用の医学教育を受ける必要があるが、簡易的な触手利用は簡単なものから中規模のものになると、安い費用で受けられる。ましてやネットだよりで悪用したら、刑法上の犯罪だけでなく、魔紋触手安全法、医療法違反にあたるので注意してほしい。
ただこの時代では貴重な交易品であるクラーケンなどの北方交易品やスライム族の一部に簡易的な加工を施し、短期間魔力ブーストを可能にするだけのものであった。強力な魔法を使うと魔晶石自体が燃え尽きてしまうからだ。
より安定した金属魔紋術の利用、魔法回路をも利用した恒常的な触手服、触手鎧、そして土木レベルまでの触手利用の完成形は、神苑文明とザウル文明、グラムス=レムネー文明にならなければならない。神苑の絹を利用した触手服による魔術、ザウルの短触手とそれを利用した触手の要塞レベルでの利用、グラムス=レムネーの高度な魔法鎧による重装歩兵と複合兵科戦術の誕生。これらの技術は使って各文明は新たに古代世界の覇者となる。だがここでは詳しい説明はせず、後述する参考文献を参照してほしい。
しかしこの服はこれまで高度な専門教育をして、魔法を使えるものから、より簡易的な魔法の使用を可能にし、生活面魔法の充実をもたらし、それらが彼女たちの教団によってもたらされた。
彼女たちの触手技術は軍事的だけでなく、生活面の向上を又もたらしたのだ。
【まとめ】
以上彼女たちの触手技術を説明したが、これらを技術が、ガンダの古典的触手技術の上にを北方の交易の物資とアラン域の文明の吸収、先にで述べた高度に組織化された教育機関、宗教機関などによって増幅した。
さらに北方交易から得られる資材もこのような覇権を可能にした。それらの上にガンダ文明の古典的触手技術が還流することで、アマゾネス文明は辺境域の文明からやがて、ガンダ西北部にかけて進出し、ガンダ域における最初の騎馬遊牧民族国家の誕生をなすことができたといえよう。
しかしながら、ここで一つの疑問がでる。アマゾネス文明は確かに強力な文明──文字を持った遊牧民国家であり、しかも交易によってあらたな触手技術を得たが、どのようにしてそれらを得たのか。
特にガンダ文明における古典的触手技術は東部で成立し、発展したのは、大ガンダ──ユーラスタン東南部──の物資があるからではないか。明らかに辺境域にあるアマゾネス文明では触手技術が可能になったのはなぜなのか。この疑問が出てくる。
そこで紀元前800~600年から時代を飛ばし、19~20世紀にかけてアマゾネス文明の技術の再現に挑んだ人たちの物語と彼女たちがどのように長育種を手に入れたのかの技術的再編について説明しよう。