商旅 ~生き返った商人の話~   作:秘幻

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前回のあらすじ・・・

ハルナ救出作戦が終わり新たにハルナが仲間に入る。


12:悲色の空

12:悲色の夜空

 

 

 

何か分からんがハルナも新しく仲間に入りさらに賑やかになったfox商団、そんな中ある事件が起きてしまった。そう、『マスター』の俺にとっては起きてほしくなかった事が……。

 

 

 

 

ハルナ救出作戦終了した日の夜……

 

 

 

 

俺は皆が寝静まった後にサクマと一緒にデシャピアの力を制御する為の練習をしていた、今までより人数が増えたため秘密に練習するのは厳しくなっていたがやめなければいけない程ではなかった。

 

 

 

「……ハア……ハア……ハア…………。」

 

 

 

サクマ「良し、少し休憩だな。」

 

 

 

サクマの休んで良しの合図で地面に座り込む、これほんとに疲れるんだよ……。

 

 

 

サクマ「何だかんだ言いながらデシャピアの意識に飲み込まれてないようだな、いい調子だ。」

 

 

 

「こんな所で飲み込まれたら何のための練習だっての…………!?」

 

 

 

サクマ「…………!隠れろ!」

 

 

 

二人して木の陰に隠れる、何故隠れたかというのはトラックからメイが出てきたからだ、しかし何の為に?

 

 

 

メイ「……………………。」

 

 

 

サクマ「……!あいつ通信機を持ってる、誰かに電話か?」

 

 

 

「知るかそんな事。」

 

 

 

サクマ「彼氏に電話……とかだったりして、クク。」

 

 

 

「んなもん好きにしろ、俺には関係ない。」

 

 

 

サクマ「あれれ?もしかして悔しいのか?」

 

 

 

「アホか。」

 

 

 

そう言っているとメイは相手の名前を打ち終わったのか、通信機を通話状態にする。その瞬間に俺の通信機が震える。

 

 

 

サクマ「は?何でお前にかかってくるんだ?」

 

 

 

「な!?知るかそんな事!確かめれば…………!!?」

 

 

 

通信機の表示を見た瞬間に俺は固まってしまった、「どうした?」と俺の肩に乗って通信機を見たサクマも固まる、そこに書いてあった物は…………………

 

 

メイ→call→リョウ

 

 

 

「何で……俺じゃなくて、『リョウ』……?それに俺はリョウじゃ……」

 

 

 

そう言っているところをサクマが割って入ってくる。

 

 

 

サクマ「いくらお前がリョウじゃないと言い張ってもこの『世界』にはリョウが存在する、それが転生人の掟、過去を捨てる事は出来ない。その通信機がそれを証明してるだろ?」

 

 

 

そう言われ再び震え続けてる通信機を見る、リョウは生きてる……?

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

                    ドクン……

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

サクマ「……早く出てやれよ、『リョウ』。」

 

 

 

「…………。」

 

 

 

俺は何も言わずに通信機を通話状態にする。

 

 

 

メイ「…………リョウ?」

 

 

 

「…………そうだ。」

 

 

 

声もいつもの低さからリョウの声にする、今俺はリョウに戻ってるのか……そう思うと複雑な気分になった。

 

 

 

メイ「何で生きてたなら私の所に来てくれないの?」

 

 

 

すぐにその質問が出てくるのは分かっていたのに動揺してしまった。メイがそう思うのは理解出来る。

 

 

 

「俺は……今お前の所に行く訳にはいかないんだ……。」

 

 

 

メイ「何で?一緒に居ようよ!今私が働いてるfox商団に来なよ、私のマスター優しいから!」

 

 

 

あ……うん、それ俺だわ……。その場にいたリョウとサクマが同じような意見だった。

 

 

 

「そうか、優しい人なんだな。」

 

 

 

メイ「そうだよ!きっとリョウも入れて貰えるから……」

 

 

 

「だけど断る。」

 

 

 

メイが言ってる途中に断言する。

 

 

 

メイ「何で……?」

 

 

 

「さっきも俺は言った、お前の所に行く訳にはいかない。」

 

 

 

メイ「…………。」

 

 

 

「あの日から俺には使命が出来た、それを終わらせなければならない。」

 

 

 

そう言うとメイが黙る、やっぱりこの言葉はきつかったか?そう思っているとメイが再び喋り始めた。

 

 

 

メイ「その使命が終わったら会える?」

 

 

 

「………!……ああ、また会える。」

 

 

 

言ってしまった、けどそう言うしかなかった、それしか言えなかった……。

 

 

 

メイ「……じゃあその時まで我慢する。」

 

 

 

「……ふ、物分かりが良くなったんじゃないか?」

 

 

 

メイ「なっ!元からいいもん!!」

 

 

 

「そうか。」

 

 

 

優しい口調でいう、そういやぁこんな会話いつ頃だろうな?

 

 

 

メイ「……そうだ、あと一つ。私、絶対にキラを倒すから!」

 

 

 

その言葉には何処か頼りないがそれ以上に勇気と決意が籠っていた。

 

 

 

「そうか、なら頑張れ。それともう一つ、俺には連続で掛けるな、たまににしろたまに。」

 

 

 

メイ「え?」

 

 

 

そこで俺は通信を切った、これ以上話す意味はないと思ったからだ、しばらくボーっとしているとサクマが話し始めた。

 

 

 

サクマ「辛いな、ヒーローは。」

 

 

 

「ばーか、誰がヒーローになるかっつーの。」

 

 

 

サクマ「そう言ってるが外から見たらヒーローっぽいぞ?」

 

 

 

「ヒーローは憧れるからいいんだよ、自分がヒーローだったらそれは誰もそいつをヒーローとは呼ばないさ。」

 

 

 

サクマ「何でだ?どういう意味だ?」

 

 

 

サクマが首をかしげながら言う。

 

 

 

「……それは今度会う奴が答えさ。」

 

 

 

少し雲が多めの夜空を見る、空を見てると心が落ち着く、だから俺は空を見るのが好きだ、こんな訳分かんなくなってしまった俺でも空は綺麗に見えた。

 

 

 

12話end




作者の部屋

どーも秘幻です!今回の話は少し暗めな話になってしまいましたが許して下さい(~-~;)これが後の展開に繋がらせるための話になりますので……。
それではここら辺で、次の話でまた会いましょう!
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