カーチェイスをやる羽目になったfox商団の面々だった。
23:ヤクザは案外優しい奴だった………と思う。
23:ヤクザは案外優しいやつだった………と思う。
ある国の大きな屋敷、白い壁と瓦で作られた武家屋敷、その中でfox商団のリョウとその他の面々は広々した畳の部屋で正座をしていた、その周りは明らかにヤクザとしか言いようが無い姿の人達があぐらをかきながら目からビームを出さん勢いのままfox商団を凝視している。正面には座布団が真ん中に置いてある、おそらくあそこに偉い人が座るのだろう。
ヤクザ「………よぉそこの眼帯ねぇちゃん、可愛いな。」
ヒカリ「ど………どうも………。」
ヤクザ2「そこのおチビちゃん、いくつだ?」
クレナ「………………………。」
ヤクザ2(………無視かよ………。)
ヤクザの皆さん言っていることは特に怖いことは無いがキレ顔で言っているので恐怖しか感じない、もう少し明るい顔したらどうと思う。
ヒカリ(………な、なぁマスター、大丈夫だろうな?)
(んーー………大丈夫じゃない?)
ヒカリ(何だその人を不安にさせるような言い方は!!)
クレナ(マスター………私………怖い………。)
ヒカリとヒソヒソと話している所にクレナが涙目で訴えてくる、泣きてーのはこっちだよ。
そもそも何故こんな所にいるかと言うと、いつも通りに国に入り商売をするのが日課、しかし今回の商売は違った。運送が今回の目的になったのだ。理由は国に入った直後にある男に頼まれたのだ、しかもその男はヤクザ関係と来たもんだ………。つーかその男はどこ行った?
辺りを見回すと一番下っ端がいる場所にいた。しかもこちらに親指を立てて
ヤクザ男(兄貴!ファイトっす!)
(おめーは関与しねーのかよ!!)
何だよあいつ!?人誘っておいて自分は場外かよ!親指を立ててる男に向かって中指を立てて目線で威嚇していると障子が横に開き明らかにヤクザの親分っぽいのが入ってきた、それにだいぶ歳だなありゃ。
アクギ「よく来た、俺の名は後藤 アクギだ。」
(うわー………名前まで悪っぽいよ………。)
アクギはドカっと勢いよく座布団の上に座るとあぐらをかいて俺らを凝視する。
アクギ「ふむ、今回あんたらに来てもらったのは他でも無い、実はある物を運んで欲しい。」
「ある物………ですか………。」
アクギが長い顎髭を触りながら頷く。
アクギ「そうだ、ここ最近この国は隣の国に戦争を仕掛けられててな。」
「戦争………ですか………。」
戦争と言うことはいつ攻撃されてもおかしくない状態、正直言えばここにはいたくないのが本音だが商売相手を裏切る訳にはいかない。
アクギ「でだ、我々は国の近くにある敵の中間地点を爆破しこちらの国が優勢になる様にしたい、そこであんたらには俺らが手に入れた爆弾を敵の中間地点に仕掛けて欲しい。」
俺はその言葉を聞いた後しばらくうつむいた、それは死ねって言ってる同然、俺一人ならまだしも、今の俺には彼女達がいる、無理な行動は出来ない………。
「………………少し………時間くれ。」
アクギ「あぁ、無理にするこたぁねぇ、よく考えてくれ。」
メイ(不思議………視線が優しく無いから怒ってる様にしか見えない………。)
ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー
日が落ちて来たのでトラックを駐車出来る丘のような場所に止めそこで野宿になった(野宿にしては快適すぎる………)。トラックの上に座りここから見える町並みを眺める。爆弾の設置なんてあいつらが行けばいいと思ってたがそうは行かないらしい………、あいつらの立場はヤクザ、国にも嫌われている奴らがそう簡単に行動をするのは危険らしい。ならヤクザになんなよと言えば八つ裂きにされそうなので言わないでおく。で、自分達が動けないから他者に頼むしかない、それで見つけられたのが俺らか………。
「………何かなぁ………。」
この仕事が危険なのは分かってる、彼女達を巻き込む訳にはいかない、それでもあのヤクザ達の国を思う気持ちは綺麗だった。普通あそこまで危険をおかして国を救おうとした奴は見たことがないそれにヤクザがだ。
………『助けたい』………これが俺の気持ち、けどあいつらはどう思ってるんだろ?
向こうに見える町並みを眺めていると下からハルナが上がってくる。
ハルナ「何ボーッとしてるんや?」
服装もいつもの服じゃなくジャージ上下だった、こいつは寝る時もジャージだったな。
「いや、ちょっとな。町並みも綺麗だし見とれてた。」
ハルナ「そうか。………隣、いいか?」
「ん、いいよ。」
俺の許可を得てハルナが隣に座る、しかしハルナが来るとは思わなかったな、そう考えているとハルナが口を開く。
ハルナ「本当はあのヤクザの話、気にしてたやろ?」
「………まあ………な。」
まさかバレるとは………、苦笑するとハルナも笑いながら言う。
ハルナ「マスターは全部顔に出てるよ、本当、分かりやすい奴やな。」
「おかしいな?面で顔は隠してるけどな………。」
ハルナ「上だけや、口元は隠れて無い。」
「口元見て分かるのか?」
ハルナ「勿論、と言うよりマスターが分かりやすい反応するからってだけの話だけど………。」
「マジか。」
苦笑しながら言う、俺ってそんな分かりやすい奴か。
しばらく風景を見ているとハルナが俺の肩に頭を乗せ町並みを見ながら言う。
ハルナ「あたいらはマスターを信じてここにいるんや、マスターが戦うって言ったら戦う、逃げるって言ったら逃げる。マスターの言うことを誰も嫌がっなんかいない、むしろみんな楽しそうな顔をしてるんや。」
ハルナはそこで少し間を空け再び喋る。
ハルナ「あたいらはマスターの言う事に反論は無い、だから好きな方を選べばいいよ。」
そう言うと立ち上がり、そして腰を曲げ俺の顔の近くにまで顔を寄せると面にキスをした。
いきなりの事に呆然としながらハルナを見ると笑いながら
ハルナ「今度は肌にキスさせてね。」
そう言ってトラックの上からジャンプで地面に降り歩いてトラックの中に入る。
「………よくあんな事大胆とやるよな。」
呆れ半分だったがハルナのお陰で決められた、この話、いっちょ乗るか!
23話end
作者の部屋
どーも秘幻です!
fox商団の商売って基本戦闘絡みだと悟った今日この頃です。(本気)
それではここら辺で、次の話でまた会いましょう!