テルトス陣営で一騒ぎ起こしたfox商団だった。
26:荷物とは容易に手を出すべからず
広大な草原を走っていくトラック。今日も俺らは通常運転(一応)をしている。
ヒカリ「ん?何だこれ?」
トラックの後ろの方で商品のチェックをしていたヒカリが言い隣で同じく整理していたメイが何かと思いヒカリの方を見る。
メイ「何か見つけたんですか?」
ヒカリ「いやさ、これ何に使うのかなと思って。」
そう言ってヒカリが取り出したのは棒状の物で何に使うのか本当に謎である。メイが「貸してください」と言ってあちこちをいじる。そうすると先端から光の棒が伸びる。
メイ「おぉ、これはいわゆるビー○サーベルですかね?」
ヒカリ「何故ビーム○ーベル?」
ここら辺はどちらかと言うと食べ物系が置いてある場所である。
メイ「間違えて入れてしまったとか?」
ヒカリ「いくら何でも間違いで○ームサーベル入れないでしょ………。」
メイ「それじゃあナイフがわりに使う魂胆だったとかは?」
ヒカリ「リンゴの皮を剥く時とかにビームサー○ルわざわざ使う?」
メイ「確かに無理ですね。」
これはもし彼氏が入院している病院に行きリンゴの皮を剥いてあげる。ここまでは普通だがここでビ○ムサーベルなんか使って皮を剥いていたら彼氏から見れば自分の体の皮を剥かれかれないと思ってしまうだろう。最早一種の脅迫にしかなっていない。
○ームサーベルをそこら辺に置いておき再び商品のチェックをしていると今度はメイが変な物を見つける。
メイ「ん?これは箱ビデオでは?」
ヒカリ「箱ビデオ?」
箱ビデオとは形は黒い正四角形で黒いのが特徴だ。これの使い方は簡単、ここの中の一辺にボタンがあるからそれを押せば箱から光が画面上に出て中に記録されている映画を観れる。
メイ「誰のでしょうか?」
ヒカリ「少なくとも私達じゃないわね。」
大体この中で箱ビデオを見ているといえばリョウだけである。
ヒカリ「まさか………いやらしいのだったりして………。」
メイ「いやらしいの………ですか?」
二人共気になっていた。何せ自分達のマスターだって男だ。しかも歳からして高校生、ベッドの下にやらしい本があってもおかしくない歳である(多分)。
ヒカリ「………見よう。」
メイ「見るんですか!?」
流石にマズイだろと思うメイであったがヒカリは既に決死と言う名の視聴覚悟が出来ていた。こうなってしまえばもう見てしまえと言う感情になってしまう。二人は周りに人がいないことを確認して箱ビデオを起動する。そして始まった映画を見ながら唾を飲んだ。しかし二人が予想していたのとは斜め上をいっていた。いやらしいと言うよりはグロテスクの部類だった。ここでは詳しく書けないので第三者視点で音だけで楽しんで貰う。
グシャ!バキッ!ドカッ!ギギギギ………ポキッ
その時のメイ達といえば………。
メイ「………。」
ヒカリ「………。………。」
二人共顔を蒼白にして見ている。その頃これの持ち主といえばトラック内のリビングで……。
「クレナ、俺の箱ビデオ知らない?」
クレナ「知らない………。」
「うにゃ?どーこやっちまったんだろ俺?」
などと言いながら頭の後ろをポリポリかいていた。
メイ「………ハァ………ハァ………。」
ヒカリ「ハァ………うっ!吐き気が………。」
まぁ要するに他人のを勝手に見たからバチが当たったのだ。
ヒカリ「………とにかくそれも置いといて次!」
メイ「………ですね………。」
二人共ヨロヨロしながらも作業を続ける。
しばらく作業をしていたがメイがこの前マスターの顔を見てしまった事を不意に思い出す。これにメイは困っていた。これからどう接すればいいのだろうか?そもそもマスターはリョウなのだろうか?似た所があったのは確かに気になっていた。しかし今回の件でその『予想』は『確信』に近付いた。もし本人なら………リョウは私を『恨む』だろうと。
メイの様子に気付いたのかヒカリはメイに話しかける。
ヒカリ「………気にしてるの?この前の事?」
メイ「………!………いえ。」
ヒカリ「嘘ね。あんたは何か思ってるでしょ。あの時からあんたらおかしいもん。」
メイ「それは………その………。」
ヒカリ「正直に話なって、悪く言う気は無いからさ私。」
メイ「………実は。」
メイはこれまでに起こった原因を話した。マスターは自分の幼馴染みなのかもしれない、自分を恨んでいるかもしれない、など。しかしヒカリはそれを聞き終わってからすぐに疑問を口にした。
ヒカリ「ちょっと待って?何その恨まれてるってのは?あんたら幼馴染みじゃないの?」
メイ「………実のところを言うとマスター………元にリョウは既に殺されてるんです。ラトス帝国の者に。」
ヒカリ「………!それおかしいよね?そこまで聞いてもあんたが恨まれる理由もないし………一番の問題は何故死んだ人間が生き返ってるかって話よ。」
メイ「転生神の話があります。」
ヒカリ「あれか………私は一度も転生人を見たことが無かったから信じてないけど。」
メイ「私の国では一度自分を転生人だと言う人を見たことがあるので一応信じてます。」
ヒカリ「じゃあまずそれは置いといて………問題は何故あんたが恨まれる理由があるのかって所よ。」
メイ「それはですね、私はリョウが死んだ時隣にいたんですよ。やろうと思えば私は戦えた。なのに自分がブレイカーだと言う真実を受け入れたくなかった心がありました。それのせいで死んだとも言えます。私はリョウに会って、彼が私を救ってくれたのに私はその時ただ見てるだけだった。それが悔しいんです………その心が囁くんですよ、「リョウはお前を恨んでる」と………。」
ヒカリ「………そっか。」
ヒカリはただそう言うしかなかった。正直に言えばこの場面に対して何も言えない自分に苛立ちを感じていた。
ヒカリ「………けどさ。」
メイ「………?」
ヒカリ「やっぱそう言うのは明らかにしておいた方が私はいいと思うよ。」
メイ「そうですか………。そうですね!こんな所で止まってる訳にはいきません!」
メイはそう言い立ち上がると商品を入れている在庫室を出て行った。
ヒカリ「………ふふ、少しは役に立てたかな?」
ヒカリは出て行くメイの後ろを見ながら微笑む。そして自分に残された仕事を思い出すと………
ヒカリ「………これ全部私がやるって事?」
メイが元気になったのは良いがせめて仕事を終わらせてから行って欲しかったと思うヒカリであった。
26話end
作者の部屋
どーも秘幻です!今日はトラック内の生活を取り入れながら書いてみました。しかしまぁ○ームサーベルは書いていたくせに回想シーンで鳥肌を立ってしまうという←(弱!?)
それではここら辺で、次の話でまた会いましょう!