現れた盗賊の女、何か隠してるな……。
4:盗賊の女
ヒカリ「只今戻りました…。」
薄暗い洞窟の中、沢山の仲間の前で私は棟梁に報告をしていた、スキンヘッドにサングラス、肩パットと言う世紀末な服装をしている。周りの仲間たちはうつむいている私を嘲笑っていた、それもそうだ、たかが商人にやられて帰ってきたのだからな、そんな中棟梁の笑い声が響く。
棟梁「ははは!お前商人に負けたのか?…………この面汚しが!」
ヒカリ「ぐ……!う………。」
腹に強烈な蹴りを食らいその場でうずくまる、それを許さないかのように顔にもう一発蹴りが入る。
ヒカリ「が………!」
棟梁「おめぇよぉ、よくのうのうと帰って来れたなあ、ああ!?」
ヒカリ「す…すみません…。」
周りの仲間達が笑う中、もう謝る事しか出来なかった、これ以上……これ以上は…
棟梁「お前の目は節穴っぽいなぁ?そんな目なら要らないよな?」
ヒカリ「な…何を……う!あああああああああああああああああああああ!!」
棟梁は持っていたナイフを私の目に刺した、その瞬間にもう何が何だか分からない程の激痛が目を襲った、痛い…痛い…痛い痛い痛い痛い痛い痛い痛い痛い痛い痛い痛い痛い痛い痛い痛い痛い痛い痛い痛い痛い痛い痛い痛い痛い痛い痛い痛い痛い痛い痛い痛い痛い痛い痛い痛いぃ!!
ヒカリ「あああああああああああああああああぁ…あああああああああああああああああああああああ!」
棟梁「はははははは!見たかお前ら!小鳥はこう鳴くらしいぜ?」
盗賊「「「「はははははははははは!!!」」」」
畜生…畜生…!私はずっとこのままなのか…?いやだそんなの!自由に…自由になりたい!
ヒカリ「……神………様………。」
盗賊「ぐあぁ!」
何!?潰されてない右目に吹き飛ぶ仲間が移った、痛みに耐えながらも仲間が飛んできた洞窟の入り口を見る、そこには見覚えのある人物が二人………
「どうも~、fox商団で~す!」
ヒカリ「な!?お前ら…!?」
そこにいたのはあの狐面の男と目隠し女だった、何やってんだあいつら?ここが盗賊のアジトだって事分かってんのか!?
棟梁「あ?そのフォックス何とか、何の用だ?」
「fox商団ですよ、そうですねぇ、今回はある者を欲しくて来ました。」
男はへらへらしながら対応する、これが商人?馬鹿にしか見えない。
棟梁「欲しいモン?何が欲しんだクソ商人?」
「そうですねぇ…そこで倒れてる女の人が欲しいですねぇ。」
狐面の男は近寄って来て倒れている私の頭と体を支え持ち上げる。顔を覗き込み私の目を見た瞬間に仮面を付けてても怒ってる事が分かるほどの何かを感じた、何だコイツ…?
「これは…酷いですね…。」
棟梁「で?何と交換なんだ商人?」
男の口元から笑みが消えた、そして私は見てしまった、仮面の目の部分が紅く光り獣のような黒目の中に白い円がある目を、私も聞いた事がある、これは紛れもなく…転生人の目だ…。その瞬間に「おっと落とした。」と男が謎の玉を落とす、それと同時に私の耳を塞ぐようにして私を抱いた。
ヒカリ「な…!おまっ!」
「いいから。」
その玉は地面に落ちたと同時にどデカイ音が出た、どうやらあれは音爆弾だったらしい。
盗賊「耳がぁぁ…ぐほぉ!」
盗賊「てめぇ!………うがぁ!」
耳を塞ぎ苦しんでいる仲間を目隠し女が次々と倒していくその中で男は私を壁際に運び「待っててね。」と笑顔で言った後に棟梁に向かって走りだした。
棟梁「てめぇ商人!騙しやがったな!」
「騙した?」
棟梁「そうだよ!死ね商人!」
棟梁が男に向かって発砲する、男はそれを避け拳を後ろにして殴る体制を作ってから、
「お前に言われたくねぇ!」
棟梁「ぐほぉ!」
棟梁の顔面を容赦なく殴った、大きい体がふらつき倒れた、倒した、あのもやしみたいな男が棟梁を…。
メイ「マスター、全滅させました。」
「こっちもこの野郎をノックアウトさせてやった。ざまぁ見ろ。」
ヒカリ「お前ら………。」
これは神様のお陰か?そんな事を考えていると男が近づいてきた。
ヒカリ「………!近づくな!」
「………………!」
私は光の矢を手に持ち男に向ける、後ろにいた女がそれに反応し大剣を構えるが男が手を上げて「やめろ」と指示する。何を考えてんだコイツは?殺されるかもしれないんだぞ?
「悪いが下がる気はない、ヒカリ、一緒に来てくれ。」
ヒカリ「お前もどうせあいつらと同じだ!黙れぇ!」
メイ「……………マスター!」
「…………っつ!」
私は矢を男の肩に刺した、男は刺された肩に手を当てようとしたがそれを止めそして…………私を抱いた。その時の私の顔は相当ふぬけた顔になっていただろう。
ヒカリ「な…何で…?」
「苦しかっただろ?もう心配しなくていい、お前を酷い目に会わす奴はもういない。」
ヒカリ「…………………!」
私は顔に力を入れた、しかしそれはばれていた。
「泣きたいんだったら泣けばいい、我慢することはない。」
声はすでに震えてしまっていたが気にしない、とにかく聞きたい事があった。
ヒカリ「お前は………私を……大切にしてくれるか……?」
そんないつもの私が聞いたら馬鹿にしそうな質問をした、そしたらさっきよりも抱いている力が強くなりそして欲しかった『答え』が返ってきた。
「当たり前だ。」
目頭が熱くなるのが分かった、もう我慢出来なかった。
ヒカリ「う……うう…うわああああああああああああああああああん!」
「……………………。」
メイ「……………………。」
しばらくの間泣いていた、どれ程の時間が経ったかも分からない位にだ、それでも男は私の傍にずっといて私を慰めてくれた、それだけでもとても心が温かかった、こんな気持ちいつぶりだろうか?
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ヒカリが泣きやみ俺らは洞窟を出た、ヒカリの目はメイが処置をし今は眼帯が付いている。
ヒカリ「その…ありがとな…色々と…。」
頬を赤くしながらヒカリが言う。
「気にするな、眼帯が付いててもいいなお前は。」
ヒカリ「な!?…貴様ぁ………。」
ヒカリの頬の赤みが増す。
「え!?俺なんか怒られるような事した!?」
サクマ「ん~~~…まぁよく分からんがお前は悪い。」
気が付いたらサクマが俺の肩に乗っていた。しかも何か俺が悪いって言ってるし。
「どうして!?」
メイ「…クスクス。」
メイはフォローもしてくれずに手を口に当てクスクス笑ってやがる。
ヒカリ「お前許さーん!!」
「何でだ!?理不尽だーーーーー!!」
草原の中、楽しげな声がしばらく響いていた。
4話end
作者の部屋
どーも秘幻です!今回はヒカリ目線でしたが楽しめたでしょうか?作者は目のシーンで吐きそうになりました。←(おい!!)
ではここらへんで、また次の話で会いましょう!