商旅 ~生き返った商人の話~   作:秘幻

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前回のあらすじ・・・

新しくクレナも仲間になりよりいっそう騒がしくなったfox商団だった。


8:樽と油は最強のアイテムだ!

8:樽と油は最強アイテムだ!

 

 

 

空は気持ちが良くなるようないい天気、煉瓦造りの町並みに人々の活気ある声を背に俺は…………

 

 

 

武装男「待てこらぁ!」

 

 

 

「俺が何したぁぁ!?」

 

 

 

はい、只今俺は半泣きで全力ダッシュしてます。何でそうなったかと言うと……

 

 

 

 

数時間前…………

 

 

 

次の国に入り商売が終わった所で自由行動にした。今回は皆にある物を渡した。

 

 

 

「これ全員に渡しとくぞ。」

 

 

 

ヒカリ「何だこれ?」

 

 

 

「今、全員に渡したのは通信機だ、これはだな……。」

 

 

 

この通信機はルービックキューブをそのまま通信機にしたものだ、これはどの国でも売っていたので今回俺らfox商団にも導入した。これの使い方は簡単、話したい人の名前を入力して発信を押すだけと実に使いやすい物だ。勿論持ってる者同士での通信しか出来ない。

 

 

 

クレナ「マスター……聞こえる?」

 

 

 

「聞こえるよ。」

 

 

 

クレナは聞こえたのがそんなに嬉しかったのか、大事そうにその通信機を持っている。そんな姿を見てると俺の通信機に通信がきた。

 

 

 

「ん、誰かな?……………。」

 

 

 

ヒカリ「わ!!」

 

 

 

「ぐわぁ!!?」

 

 

 

耳に通信機を当てた瞬間に耳の中にヒカリの声がどデカく響く。

 

 

 

「殺す気かヒカリ!」

 

 

 

ヒカリ「あっはははははは!」

 

 

 

「クソ!耳がぁ!」

 

 

 

サクマ「なーにやってんだよお前。」

 

 

 

サクマが定位置の俺の肩の上で呆れる、どう見たって俺は被害者でしょこれは……。

 

 

 

「しかし良かったなサクマ、お前用の通信機も見つかって。」

 

 

 

サクマ「それは確かに良かったよ……ってちょっと待て、それは俺が小さいってことか?」

 

 

 

「そう言う事だな。」

 

 

 

だって小さいじゃんお前も通信機も。

 

 

 

サクマ「ムガ――――――!!」

 

 

 

「ごふぅ?!お前そこからのヘッドは無い!凄い痛かった!!」

 

 

 

サクマ「じゃあ余計な事言うな!」

 

 

 

「あ……顎が…………。」

 

 

 

そんなこんなで皆自由行動になった。メンバーはメイ、ヒカリ、クレナ。俺とサクマと言う感じで自由行動になった。

三人から離れたので声を低くしていたのを普通に戻し、自由時間を楽しむ。

 

 

 

サクマ「それにしても……お前は本当に大変な奴だよな。自分の存在を『マスター』という存在に隠し生きてくなんてな。」

 

 

 

「リョウは死んだ、それだけだ。」

 

 

 

そう、俺は死んだ人間だ、今ここにいるのはマスターとしての自分、『本当の自分』じゃない。この話前もサクマとしたし。

 

 

 

サクマ「生き返ったっていう発想は無いのか?」

 

 

 

「あんな神の気まぐれで生き返ったからな、何か自分って感じがしないのさ。」

 

 

 

サクマ「なるほどね、確かにお前が言った通りあの人は気まぐれだろうな。」

 

 

 

「いいのか神の使いがそんなこと言って?」

 

 

 

サクマ「本人の前でも言った経験あるからな。」

 

 

 

「それ……大丈夫なのか?」

 

 

 

流石にヤバいだろ神に向かってそれは。ましてやお前使いだろうが。

 

 

 

サクマ「大丈夫だ、あの時は華麗にスルーされたからな。」

 

 

 

「何じゃそりゃ。」

 

 

 

あの神も中々やるらしいな……。

 

 

 

「俺の時みたいにヘッドとかしないの?」

 

 

 

サクマ「安心しろ、あれはお前専用だ!」

 

 

 

「そりゃどーも。」

 

 

 

俺専用って……これから何回食らう事になんだろ俺……。そう考えながら店が並ぶ道を右に曲がると数人の男に声を掛けられた……と言うよりどなってるなあれ。

 

 

 

武装男「待てやそこの面男ォ!今ぐちゃぐちゃにしてやるぅ!!」

 

 

 

「初お目にかかった人が言うセリフ!?」

 

 

 

そして現在にいたる…………………

 

 

 

サクマ「おいまだ追ってくるぞあいつら。」

 

 

 

「サクマは何であいつらが追ってくるのか知らない!?俺なんか悪い事した!?」

 

 

 

サクマ「今の所、これはただの八つ当たりだな。」

 

 

 

「マジかよォ!!」

 

 

 

じゃあ何!?あの人達はヤクザか何か?ヤバいって、武器とか持ってるし……って撃って来たあ!?

 

 

 

サクマ「おい!いくらなんでも容赦なさすぎだろ!」

 

 

 

「うおおおおおお!!かすったぁ!??」

 

 

 

ヤバいヤバいヤバいいい!つーかよく考えたら何のためにメイ達と一緒にいるんだ俺?!守ってもらえてねぇ!……って自由行動って言ったの俺だああ!

 

 

 

サクマ「とにかく逃げろぉ!」

 

 

 

「言われなくてもぉ!」

 

 

 

武装男「逃げんじゃねぇ!」

 

 

 

「普通は逃げるわアホぉ!」

 

 

 

武装男「アホだとテメェ!」

 

 

 

サクマ「挑発してんじゃねぇ!」

 

 

 

「間違えたぁ!!」

 

 

 

外から見たら凄い事になってるだろうな俺ら、そんな感じで走り続けると町並みを外れ広い所に出た。このままじゃ囲まれてしまう。

 

 

 

サクマ「お前銃使え!これは恐らく正当防衛になるから!」

 

 

 

「そ……そうか!よし!」

 

 

 

いつも銃を入れている所をあさる。

 

 

 

「………………。」

 

 

 

サクマ「何固まってんだお前?」

 

 

 

「銃……置いてきた……。」

 

 

 

サクマ「アホぉぉぉ!!」

 

 

 

最悪だ、道理で今日内ポケットが軽いなーと思った!!

 

 

 

サクマ「第一何で身を守る物を忘れるんだよ!」

 

 

 

「いやぁ、昨日クレナが不思議そうにそれ見てたのを眺めてたら……。」

 

 

 

サクマ「眺めたら……?」

 

 

 

「そのまま視界が暗くなった。」

 

 

 

サクマ「それはただ寝落ちしたんじゃねぇか!!」

 

 

 

はい、そうです。ごめんなさい……そう言ってると案の定、周りを囲まれた。

 

 

 

武装男「もう逃がさねぇぞコノヤロー……。」

 

 

 

皆さん息切れしてます、体力の方では俺の勝ち。

 

 

 

サクマ「で?どうするんだお前?」

 

 

 

「どうするか……。」

 

 

 

周りを見る、辺りはどうやらリサイクルショップが沢山並んでいる、台に屋根が付いている簡単な作りの店か……。よし。

 

 

 

武装男「次こそ死ね!!」

 

 

 

「危ねぇ!」

 

 

 

棍棒を振り下ろした男の下をくぐり店の屋根にジャンプする。

 

 

 

武装男「おりゃああああ!」

 

 

 

屋根に上ってきた別の男が刀で斬りかかってくるのをバックステップで避ける、あいつ多分だいぶの重さあるな。

 

 

 

「おじさん!その樽貸して!」

 

 

 

おじさん「あいよ!がんばりな小僧!」

 

 

 

あ、応援されてるんだ俺。まあそれは後で……おじさんが下から投げ渡した樽を受け取る、って重!?あのおじさん一体どんな筋トレしたらこれ軽々と投げられるの!?

 

 

 

武装男「お前みたいなひよっこがそんなの投げられねぇよ、あきらめな!」

 

 

 

「流石に投げるのは無理!けど落とす事は出来る!」

 

 

 

武装男「は?何訳の分かんねぇ事を……うおおおおおおお?!」

 

 

 

樽を男の足元に落とすと男の足場になっている布製の屋根が重さに耐えきれずに落ちる、ざまぁ見ろ。その後は屋根を下りてまた走る。

 

 

 

サクマ「次はどうするんだ?」

 

 

 

「今考え中!」

 

 

 

武装男「待てやぁ!」

 

 

 

次は五人か、それに坂道……そうだ!次に油を売っている所に行く、あれ?ここってリサイクルショップじゃないの?

 

 

 

「すいません!油下さい!」

 

 

 

女「はい!がんばって!使い道見えてるよ!」

 

 

 

そう言うと店の人はたっぷりと油の入った入れ物をくれた、って使い道ばれちゃってるの!?ま……まあそれは良くて……俺はその後その油を男達との距離が縮まった瞬間に地面にまきサイドステップで避ける。

 

 

 

武装男「待て…………っておおおおおお!?」

 

 

 

追って来ていた男達が坂にまいた油を踏んで滑る、滑った先は牛の糞が集められている所で見事に五人とも糞に突っ込む。

 

 

 

武装男「く……クセぇ!」

 

 

 

武装男「これ糞じゃねえか!」

 

 

 

武装男「くっせええええ!あのヤロー!!」

 

 

 

「すみませーん!けどあくまでこれは正当防衛ですからー!」

 

 

 

武装男「クソー!……おえええええ……。」

 

 

 

口々に言う男達を背に走り出す。何かお店の人達拍手してる……ど……どうも……。

 

 

 

―――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――

 

 

 

武装男「隊長、目標に逃げられました。」

 

 

 

そんな姿を建物の屋上から見ていた影が二つ、一人はさっきの男達と同じ格好をした男、そしてもう一人はその男に隊長と呼ばれた女、髪は短く肩より少し上めの黒い髪にT―シャツみたいな物を着ていて膝まであるスカートを穿いている、年齢は16と言った所だろう。手には大きなハンマーを肩に掛けながら持っている。

 

 

 

隊長「そうやな、あたい的にはあの男強いと思うんや、あの男逃がすなよ?ここで仕留めるんや。」

 

 

 

隊長はそう言うとニヤリと笑い歩き始めた。

 

 

 

8話end




作者の部屋

どーも秘幻です!今回は少し長めになりそうですが見てもらえるとうれしいです!
それではここらへんで、次の話でまた会いましょう!
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