ゴジラファン、並びにISファンの皆様、拙い作品ではありますがどうぞよろしくお願いします。
ゴジラの新作映画は7月25日に日本上陸です。ゴジラファンの皆様も、そうでない方も、是非とも劇場へ。
国立専門学校IS学園
世界で唯一、特殊機動兵器であるインフィニット・ストラトス、通称ISを専門に扱う学校法人。その校門に一人の女性が立っていた。
黒いスーツをまとい、腕を組んでじっと学園前の大通りをにらみつけている姿は、例えるならヴァルハラの門を守護する戦乙女、あるいは見る人によっては、炎を背にする不動明王と言ったところか。それほどまでに彼女の立ち姿は決まっており、周囲に威圧感と可憐さを含む凛々しさを振りまいていた。自然と彼女の周りからは人が消えていく。
やがて、学園の前方に一台の大型トラックが現れた。
それを目に止めると、女性はわずかに目を細めた。おそらく、あれが彼女にとってお目当ての代物であろう。正確にはトラックのコンテナの中身の方だが…。
トラックの運転手は学園の門の前で車体を止めると、窓を開けて女性に語り掛けた。
「IS学園の方ですか?」
「ああそうだ。これが例の物か?」
「ええそうです。えーと、どこまで運んでいけばいいですか?」
「この地図にある第3アリーナというところまで運んでくれ。そこにいる教師から指示があるからそれに従ってもらえるか。」
「了解っす。」
運転手はそういうと、地図を受け取って学園内へトラックを進めた。
あとに残った女性は、遠ざかっていく車体の後姿を暫くの間見送り、静かに呟いた。
「さてと、あいつはいったい何を送り付けてきたことやら。できれば厄介なものでなければいいが…。」
そうは言うものの、女性の良く知る友人が厄介ごとを起こさないはずがない。あのコンテナの中身も確実に騒動を起こすものと考えて間違いないだろう。つい先日、身内が思わぬ事態を巻き起こし、現在進行形で問題が続いているだけに、これ以上厄介ごとを背負いたくないのだが、そうも言ってはいられない。
「はあ~~~~~。」
女性は深いため息をつくとこれから巻き起こるであろう問題ごとに対処するべく気を引き締めるのであった。
「まだ着かねえのかなあ。」
薄暗いコンテナの中で俺はそうつぶやいた。
正直、周りの様子が分からないまま、何時間も揺られ続けるというのは想像以上に気が滅入るものだった。2度目は絶対に勘弁したい。
『大丈夫ヨシト?』
対面にいる同乗者が心配したように効いてきた。その声は明らかに機械によって作られた物であり、発音場所も本体からではなく、俺が右腕につたガントレットからのものだ。だけど、この声は間違いなく俺の目の前にいるこいつが発したものだ。
その声を聴いて沈み込んでいた気分を幾分か持ち直すことが出来た。自然と笑みが浮かぶ。
「うん、少し疲れただけだから。そんなことよりお前は大丈夫なのか?どこか不具合とかはないか?」
『大丈夫、問題ない』
その発言は本当に大丈夫なのだろうか。余計に心配になっちまうぞ。まあ、こいつが大丈夫だというのだから本当に大丈夫なのだろうけど…。それに手持ちに道具がない以上、問題が起きたところで対処する方法は限られているし。
「今はこうしてじっとしている以外ないってわけか。って、お。」
どうやら、俺たちを乗せているトラックがエンジンを止めたようだ。続いて運転手が運転席のドアを開ける気配がする。どうやら目的地に着いたらしい。
「よし、いよいよだな。」
『リラックスだよ、ヨシト』
ああ、わかっているさ。この世界で自分の身と大切な仲間を守ろうと思ったら、自然とその方法は限られてくる。
だったら、たとえ相手が悪魔が、不思議の国のアリスだろうが伸ばされた手は掴むしかない。俺たちはこの世界の住人じゃないんだから。
「まあ、少なくともゴジラの相手をするよりかはましだろ。」