ゴミ箱   作:ヘイ!尻!モテる方法教えて!?

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詐欺師はそりゃもうよく囀る

トレセン学園の一角、応接室にての話はこの一言から始まった

 

「未勝利戦を無事勝利し続くOP戦も見事に連勝したスカーレットさん、次走はホープフルステークスとの予定と伺っておりますが自信の程は如何でしょうか?」

 

このホープフルステークスの事前インタビューは頑張りますとかそういう無難な回答になると予測していた新人インタビュアーの予想を裏切る非常に濃い内容となった

 

「はい、ホープフルステークスは2000mという条件です、ジュニアでは比較的長いコースとなっています、ですのでスタミナに自信のある私に向いたレースである為勝算は高いと思っています。

 

それにトレーナーと相談してホープフルが勝てない場合はクラシックでの挑戦を止める事になりました、そうならないように全力を尽くします」

 

突然彼女から出た負けたらクラシックでは挑戦しないという言葉にインタビュアーは衝撃を受けた

 

特ダネだ!しかし・・・何故?

 

彼女の走り、それは綺麗なフォームで見事な走りを見せ3回走って2回も勝利している

 

普通これならホープフルを負けたとしても有力バとして引き続き挑戦を続けるだろうに一体何故なのか?

 

その疑問はトレーナーが答えてくれた

 

「あー・・・ホープフルステークスに勝てなかった場合挑戦を止めるっていうのは突然の事に思われるかもしれませんがちゃんと理由があるのです、今から説明させて頂きます。」

 

そういってトレーナーは言い辛そうにしつつ話を始めた

 

「スカーレットの走りはそれはもう綺麗なフォームです、いつも見事な走りを見せてくれています。

 

 誰が見ても見惚れるような綺麗なフォームで、もはや改善する点なんて何処にもない完璧な走りです。

 

これは彼女が幼少期から正しい努力をして得たスカーレットの一番の武器と言い切れます。

 

しかし・・・しかしです、彼女が完璧な走りをしてもウオッカには負けて次のレースでは勝ったとはいえ1バ身差なんです。

 

他の子は現状かなり粗削りな走りですが春のG1の頃にはしっかりと今以上にフォームやペース配分等仕上げてくるでしょう、しかしスカーレットは恐らくこれ以上の走りという物は出せないんです。

 

だってそうでしょう?どうみても彼女の走りは現状で極地と言っていいほどに研ぎ澄まされています、これ以上テクニックを極めるというのはかなり難しい事は・・・お分かりになると思います。」

 

トレーナーは苦み走った顔でそう言った

 

「ええ?、ええ確かに・・・しかしそれと挑戦を止める事にはどういう関係が?」

 

「例えば現状彼女のライバルになるような子は成長してテクニックも肉体の仕上がりも上がって行く事になります、いわば二重の成長とでも言いましょうか。

 

しかしスカーレットは肉体の成長のみで戦わないといけないんです、そうなると肉体もテクニックも成長した相手と戦う場合恐らく・・・相当厳しい戦いになると予想しています。

 

とはいえスカーレットの肉体は本格化を迎えていますしこのまま一気に伸びる事も全然あり得ると思います、その場合なんですが・・・」

 

「その場合ならかなり勝算がある?」

 

「・・・いいえ、その場合は一気に成長した事で体のボディバランスが崩れて今まで通りの感覚で動けなくなってしまう、つまりスカーレットの一番の武器であるテクニック面が失われてしまう事が懸念されます。

 

そうなってしまったら当然・・・」

 

「スランプに陥って勝てなくなってしまうというわけですか・・・」

 

成程、今負けるという話では無く現状で勝てないようでは成長性で劣っているから結局勝てなくなるという話だ

 

「ですからこれから走るホープフルが試金石になると踏んでいます、ここで勝てないようではクラシックを走るのは相当厳しい。

 

逆にここで大差を付けて勝てるようなら・・・」

 

「元の差が大きい分クラシックになっても思った程差が縮まらず勝てるという展開があるかもしれない・・・というわけですか」

 

「ええ、ですから私達の陣営はホープフルステークスの結果に今から戦々恐々としています、勝つにしろ負けるにしろ私達の進路は大きく変わる事になりますから。

 

特にスカーレットはこのレース次第で未来が決まると言って過言じゃありません、私だって当然勝てたほうが良いと・・・クラシックで勝ち抜く未来の方が良いと思っています。

 

ですからこのレース我々は他陣営より全力で取りに行きますよ。」

 

非常に内容の濃い話を聞いていたら思ったより時間が過ぎていた、そろそろ話を切り上げなければ

 

「お話くださりありがとうございます、非常に良いお話が聞けて参考になりました。

 

インタビューは以上になります、後日こちらのインタビューの内容を元に記事を書かせて頂きます。

 

チェック用の文章を送らせて頂きました後にそちらからOKが頂ければ掲載という形になります、その為後からメールをさせて頂きますのでご確認をお願いします」

 

そう言って頭を下げて別れる時には私は幸運にも手に入れたこの情報をどう紙面に掲載するかだけを考えていた

 

期待のホープの覚悟、クラシック離脱か!?明日の見出しや記事の書き方をどうするか、新人の私へ早々に巡って来たチャンスに胸を膨らましながら会社に戻った

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