咲-Saki- side K 京太郎、雀士への道 作:しおんの書棚
追記
お気に入りの増減を見ていると清澄派の方が多い様です。
うーん、こればっかりは“この物語上”、どうしようもありませんね(汗
ちなみに筆者には誰派もどこ派もありません。誰でも応援しますし、どこでも同じ。
ただ本当の努力をした能力の無いキャラは熱が入る感じです、原作で活躍できなかったとしても。
勿論全員努力してるんでしょうが、能力がぶっ飛んでるとそれだけで勝ててる“様に見える”ので無い人を応援したくはなりますね。
久 side
悪待ちは使えなくなった……な〜んて思う訳ないのよね、甘いのよ。
私がただ開いてみせると思う? アレは
悪待ちだけなら勝てないでしょうけど、そこに定石通りの麻雀を混ぜたら? 当然疑心暗鬼になって迷いが出る、それが私の狙い。悪待ちだと思って切った生牌であがられ、定石通りに切ってもあがられるっていうのはキツイわよ?
それに私達は絶対負けられないの、結果として須賀君っていう犠牲を出していながらこんな所で終わっていい筈がないじゃない。勝つしかないのよ、私達は。そうじゃなきゃどんな顔をして須賀君に謝ればいいのかわからないわ。
『只今から後半戦のスタートです!』
さあ、ここからが本番よ、久。全員をペテンにかけて清澄勝利への道を開く、それが部長である私の役目。三年待った最初で最後の団体戦で全国制覇するために!
「ふ〜ん、まだ諦めてないんだ? でもさ? 何考えてるか知らないけど……。
思惑通りいくなんて思ってるなら流石に舐めすぎじゃないかな?」
起家は私、鶴賀、風越、龍門淵。席決めと同時にそう言ったのは龍門淵の中堅、国広一。
私は表情に出してなかった筈……、ならこれはひっかけの可能性もある。ここは上手くやり過ごすしかないわね。
「舐めてなんかないわ、ここからどうやれば巻き返せるっていうのよ。
ただ私は諦めが悪くてね、最後まで足掻かせて貰うわ」
怪訝な表情……。騙し切れてはいないみたいだけど、確証もないって所ね。でも、それで十分なのよ。そうやって悩ませることができれば上出来なんだから。
私は最初の牌を切る、この後半戦で巻き返して勝利に繋げるために……。
久 side out
智美 side
早速キョウタのアドバイスが効いたなー。
この人の言うことを真に受けるなって言われたんだぞ、私は。言動も行動も仕草や表情に至るまで信用するなってなー? 見るべき所もしっかりアドバイスしてくれた。
だから、何をやっても私には通じないぞ? それにな? どうも幸運の青い鳥は清澄を見離したみたいだ。
「リーチ!」
……なるほどなー。キョウタありがとう、実際に見て
私は迷わず
全員が私の捨て牌に驚いたけど、文ちゃんもはじめっちも私に倣う。だってな?
それにリーチは首を絞める、今の清澄じゃ
だから私は鶴賀の麻雀を貫くんだぞ。よーく観察して相手を知る、それができて初めて成立する
そして筋が通るってわかれば手作りもできる、こんな風にな?
「ロン、七対子、赤1、ドラ2。満貫は8,000だぞー」
清澄の部長はドラで手作りすることが多い。
でもなー? それは悪待ちの時に
けど、普通の麻雀を打ってリーチした時にはかえって邪魔になるんだぞ。引いてきちゃうだろー? 不要なドラをな? だから
清澄から溢れるドラを狙った単騎待ち、同じドラを使って点を稼ぐ手作りでお返しするぞ? そして私は告げる。
「なー、知ってるか? 鶴賀には幸運の青い鳥がいるんだぞ?」
三人共ポカンとしてる。まあそうだよなー、でも最後まで聞いとけよー?
「清く澄んだ水辺が濁ったから春に移ってきてなー、今は鶴達と仲良くやってる。だからな……」
そこまで言うと私は一度言葉を切って……
「鶴賀が清澄に負ける訳が無い!」
今の言葉、しっかり覚えておくんだぞ? もうこの中堅戦で清澄が勝つ可能性はゼロなんだからなー。私は溜まりに溜まった怒りを、キョウタへの感謝と尊敬を込めて叩きつけた。
智美 side out
京太郎 side
「部長……」
俺はそこまで想われてるとは思ってなかった。
清澄での経験が怖くて最後の最後が踏み出せなかったんだ。
みんなを信用してなかった訳じゃないけど、もしかしたらまた……って思いがどうしてもブレーキをかけててさ。
「京さん、良かったっすね。やっぱり京さんの居場所はこの鶴賀っす!」
「ああ、私も蒲原やモモと同じ想いだ」
「勿論、私もです!」
「うむ、その通りだ……」
次々とかけられる声、そのどれもが温かくてさ。俺は自分の馬鹿さ加減を知ることになった。
「それにしても蒲原にしては随分と思い切ったな、何かあったか?」
「……恐らく、部長は話したんだと思います、竹井さんと。
前半戦からずっとおかしいとは思ってました、その不自然さもそれなら説明がつくんです。
そして、その場に他校も鉢合わせた、そうとしか考えられません」
部長は随分早く控え室を出た、そして待ち伏せしたんだと今更気づいて。それなら辻褄が合うんだ、全てに。
「そして、なんらかの方法で攻略法を伝えた……か。なるほど、筋は通っている。
蒲原にしては考えたな。余程腹に据えかねたらしい、三校で潰そうとするとは」
そうこう話してる内に一さんや風越までがあがり出した、席順が悪待ちかそうでないかを伝えるのに一役買ってる。
なるほど、俺のことは置いとくが部長曰く青い鳥は竹井さんを見限ったらしい。
俺はただただ部長の麻雀を目に焼き付ける、鶴賀は負けないと言い切ったその麻雀を……。
京太郎 side out
一 side
この打ち筋、京太郎にかなり近い。ならアドバイスしたのも京太郎だね。だって短いとはいえ同じ部に所属してたんだ、その間に
だから判断できる、そして周り順が清澄を追い詰めてくんだ。やっぱり鶴賀の部長さんは想像以上に強いよ。流石は京太郎だね、しっかり衣との約束を守ってくれた。
なら僕もそれに応えなきゃ、京太郎の友達として、衣の家族としてさ。
今度はダマで悪待ち……ね、ならこっちもダマでいくよ? 振り込みたくないし。
あ、でもここで飛ばしたらウチが負けちゃう、なら聴牌で流すか風越からあがるかだね。今の衣なら鶴賀との点差位は簡単にひっくり返せるからさ。
そうこうしてるうちに清澄が降りて流局、聴牌は僕一人だからこれで南二局だね。
鶴賀としては飛ばしたいんだろうけど、また悪待ちかあ……って風越も聴牌した。うん、よくわかってるね、ダマで正解だよ。
鶴賀の部長さんはしっかりオリた、やっぱり堅いや。僕は悪待ちと風越の筋を避けながら手作りしていく、清澄は運に見放されたのかツモれない。
そして張った、二校の現物を切って勝負に割り込む。
うん、やるなあ、風越の子。今、牌を引き入れて手を変えた。しっかり安牌を切って、あがりも目指し続けてる。
まあ、僕も負ける気は無いからね、同じ事をさせて貰うよ。けど今の清澄に同じ事ができるかな? ふ〜ん、しぶといね。まだ食らいついてくる気力があるんだ、でもこの局は僕が貰う!
そこからは三校での捲り合いになったんだけど先にあがったのは僕だった、相手は勿論清澄。
「ロン、断么、赤1、ドラ1。30符3飜、3,900!」
自分の麻雀が打てないっていうのは窮屈であがり辛い、鶴賀の部長さんが言ってたようにね。
さて、もう少し稼ごうか!
一 side out
星夏 side
あがれはしなかったですが現状維持、まだまだ私は行きたい。蒲原さんのお陰で竹井さんの打ち筋変化がわかるのに助けられている。
そして南三局は私の親です、この面子だと厳しいけどそれでも! キャプテン、見てくれていますか? 私はキャプテンの時間をお返しできていますか? 必ずプラス収支で次に繋いでみせますから応援してくださいね、キャプテン。
そんな想いに牌は応えてくれた、これであがってみせる! 私の、文堂星夏の積極的な麻雀で!
「ダブルリーチ」
安牌はたった一つ。清澄は許せないけど風越の勝利が最優先、どこからでもツモってでも私は点棒を積み上げるんだ。
幾ら蒲原さんが堅くても……って、同じ北!? え? 国広さんも? 待って、まさか……。
清澄が切った時点で私の親は流れた、
※一巡目に風牌(東・南・西・北)の一種が四連続で出た場合を指す、通常親は流れる。
こんな時に出なくても……。違う、私のミス。可能性から除外する位に視野が狭まってたんだ、ダブルリーチに目が眩んで……。
でも、まだ終わってない! オーラスは私があがって終わらせるんだ!
星夏 side out
美穂子 side
文堂さん、今のは仕方ないわ。私はそう思ってモニターを見つめていました。そして文堂さんはオーラスであがろうと今も諦めていません、なら私は応援するだけです。
ここまで竹井さんを抑えて三人共あがっています、アドバイスした文堂さんはわかりますが他校はどうやって……。当初はそう思っていたけれど、鶴賀の蒲原さんがキーだってわかったわ。
それがハッキリしたのは後半に入ってから、竹井さんが打ち筋を変えても聴牌した時点で蒲原さんは見切ってるの。
きっと癖があるのね、流石にそこまでは見つけられなかったのだけど。
「凄く惜しかったし!」
「四風連打なんて、まず出ませんから仕方ないですね」
華菜や吉留さんが口々に今の四風連打について話してる、なら私も。
「そうね、文堂さんはいい麻雀を打ってるわ。あの場面なら私も同じことをしたもの」
きっと文堂さんはミスしたって思ってる、でも大丈夫よ? あれはミスじゃなくて文堂さんの麻雀。チームの誰も文堂さんを責めたりしないわ。
だから最後まで頑張って。二か月でここまで来てくれた文堂さんなら、またあがれるって私は信じてるから。
美穂子 side out
久 side
今のは正直言って助かったわ、それにしても四風連打なんて珍しい。まあ、稀にこんなこともあるわよね。特にダブルリーチになんか誰も振り込みたくないから当然よ。
それにしても参ったわね、鶴賀は私がどっちで張ってるかがわかってる。私の知らない癖でもあるのかしら? そしてあったなら伝えたのは須賀君……。
それだけだったらまだ対処のしようもあったんだけど、周り順が最悪。
「言っただろー? 青い鳥は鶴達と一緒だぞって。
鶴賀には最高のブレーンでコーチがいる、清澄がよく知ってるなー」
……須賀君はそこまで強くなったのね、そして各校のデータを調べたのも須賀君。だからブレーンでコーチ、そうなんでしょ?
そして、どちらにしてもオーラス。私はまだ一度もあがれていない、どうすればいい?
いえ、悩む必要は無いわね。ここまで来たら読まれていようが私は私の麻雀を打つのみよ、そう優希に言ったのは私なんだから。
手牌はここまでで一番いいわね、あとはしっかり仕上げていきましょう。ありがたいことに聴牌すれば警戒してくれるんだから最悪3,000点は貰える、けどもっとよ。
……聴牌したならリーチして攻めるわ、悪待ちで必ずツモって見せようじゃない! あがれないって決まった訳じゃないんだから!
それにしてもなにかしら? この微かな違和感……って余計なこと気にしてられるほど余裕は無いわね。私は自分の麻雀に集中する、勿論他の様子も見逃さない。
ん、この牌の来た意味って……。いつもの感触に私は自分の麻雀を打ち続ける、まだ聴牌した相手はいない。けど油断はできないわって言ってる側から鶴賀が聴牌したわね、って風越も。龍門淵は上手く躱して手が進んだ? そして……来た!
「リーチ!」「ロン」
なっ! 筋は読み切ったわって、まさかっ!?
「悪待ちには悪待ち、鶴賀の守りは勝つために堅いんだよなー。
それにさっき教えたぞ? 誰がコーチかってなー。断么、ドラ2、30符3翻は3,900」
シャボ待ちですって! ならあの河は……。
やられたわね、まさか私が悪待ちに振るなんて。しかもあの河は須賀君仕込みなのね? それを最後だけ使ってきた……、完敗よ。
『中堅戦ついに決着! 鶴賀学園が点を稼ぎトップを堅守!
次鋒戦に続き風越女子がそれを追う展開!
龍門淵高校は中堅戦最多得点で次に託します!
清澄高校は完封され、厳しい状況に追い込まれましたが副将戦に期待しましょう!』
【中堅戦最終結果】
龍門淵高校 二年 国広 一 79,600点(+21,200点)
風 越 女 子 一年 文堂 星夏 112,300点(+ 2,200点)
鶴 賀 学 園 三年 蒲原 智美 149,200点(+ 8,000点)
清 澄 高 校 三年 竹井 久 57,900点(-31,400点)
久 side out
京太郎は清澄時代に久の癖を見つけていましたよね?
それと席順が後半戦の勝負を決定付けました。
文堂さん、惜しかったんですがそれでも原作以上の活躍でしたね。
一は原作同様、やれば出来る子でしたw
今回の久は原作と違って完全にメタられたので活躍できず。
代わって鶴賀の部長こと智美が存在感を示した回だったと言えるでしょう。
さて、次からは強豪犇めく副将戦。
がんばえ〜、もも〜と幼児化しつつ応援します、私はw