設定=SF世界
みたいな。
ある日の午後、ゴルシが100年後に宇宙で待ち合せようと言った。
俺はそれに了解と言った。
そして次の日目覚めると、俺は宇宙船の中にいた。
ゴルシと宇宙に行ってきた
俺たちはどうやらグノーシアという化け物に追われこの宇宙船に乗り込んだらしい。
らしいというのは、俺を起こしてくれた金髪ボブの綺麗なお姉さんが懇切丁寧に教えてくれたからだ。
こう見えて軍人らしい。こんなちっこくてかわいらしい人なのに。宇宙怖い。
ゴルシは隣のベッドに寝ていた。一緒に起こされて説明を受けた。目がキラキラと輝いていた。
グノーシアの出現した惑星にいた俺たちはかろうじてこの宇宙船に逃げ込んだ。
だがどうやらこの宇宙船の中にも一匹、グノーシアが人間のふりをして紛れ込んでいたらしい。宇宙怖い。
ちなみにそういった記憶は全くない。昨日は坂路でゴルシを鍛え上げていたはずだ。間違いない。
ゴルシの目のキラキラが増している。宇宙怖い。
「やっと起きてきたのかい、愚民が惰眠を貪っている暇があったら少しは僕の役に立って欲しいものだね全く」
綺麗なお兄さんは好きですか、俺はそんなに好きじゃない。
ゴルシよりちびっこの綺麗なお兄さんにいきなり愚民呼ばわりされつつも、俺は素直にテーブルに着いた。
今ここにいるのが宇宙船に乗っている全員らしい。
『おひとり……
ポーンという音とともに、初音ミクボイスでモジモジと声をかけてきたのは、この宇宙船の疑知体LeVi。
宇宙船を管理するAIみたいなものらしい。
グノーシアがこの場に存在するかとか(したとしてもそれが誰かまではわからないらしい)、空調管理とか、
ごはん作ってくれたりとか、他にもいろいろしてくれるらしい。
「なあなあ、お前、納豆にはネギ入れる方?」
ゴルシが片っ端からどうでもいい質問をLeViにぶつけている。LeViはドン引いているようだ……声でわかる。
なお、先ほどLeViが言っていた『沙明』というのは男の子らしいのだがセクハラがご趣味らしく、
さっきのボブのお姉さんが宇宙船から叩きだしてしまったらしいのだ、物理的に。宇宙服もなく。宇宙怖い。
「つまり……この中に、グノーシアが一人だけ紛れているということ、なんですね……」
綺麗なお兄さんその2、さっきの一人目は気が強そうだったけど今度のお兄さんは気が弱そうだ。
全員を見渡して必要以上にビクビクしている。
「そう、そして私たちは何とかしてそのグノーシアを特定して、コールドスリープさせなきゃいけない。
そのために必要なのは話し合いだと、私は思う。グノーシアについて話をしているうちに、
彼あるいは彼女は何らかの矛盾や嘘をつく必要が出てくるだろう。それを見つけ出す」
よくわからんけど人狼ゲームみたいなものね。
自分が疑ってる人を示したり、アイツのさっきのセリフが怪しいって言い出したり、
そんなこんなを繰り返して、最終的に一人、誰かを多数決でコールドスリープさせるのだ。宇宙怖い。
ゴルシの目のキラキラが頂点に達している。
あんなにキラキラしているのを見るのはスタートゲートを蹴り上げて雄たけびを上げてたら他のウマ娘たちに置いていかれた、あの日の宝塚記念以来だ。
「ハイハイハイっ!」
ゴルシが真っ先に挙手をする。全員の視線が彼女に集中した。
「アタシ、グノーシア!」
全員の目が点になった。
「アタシがグノーシアでいきなり自己紹介し始めるとかさ、普通ないじゃんすっげーおもしれーじゃん! ウケルwww」
全員がたっぷり一分ほど硬直したのちに、ボブのお姉さんが口を開いた。
「それは、君が全員に投票されてコールドスリープになるということになるんだが、それでいいのか?」
「オッケーオッケー問題ないし。一回コールドスリープってやってみたかったんだよなーあれってやっぱ意識失う前は寒いの?
てゆーか人間だったらあとでもっかい生き返らせてくれるんじゃん? だったらしとかなきゃソンでしょ!」
ゴルシを知らない全員の目が点になったまま戻らない。諸君、ゴルシはこういうウマ娘なのだ諦めたまえ。宇宙よりもゴルシが怖い。
プシューッ! 投票するまでもなく、彼女はいそいそと自分でカプセルに入って、意気揚々とコールドスリープされた。
「……ひとまず、今日はこれで様子を見るしかないね。彼女が本当にグノーシアであればこれで終わり、
違えば再び今日のような会話と投票を繰り返すだけだ……」
真面目そうなボブのお姉さんは、疲れた声でそう言った。
駄目だよ、ゴルシに真剣に向かい合うと自分だけが無駄に消耗する。誰も彼女を理解することはできないのだ。……俺以外はね。
俺は最初に寝ていた部屋に戻る。そして寝る。明日になればすべてが判明するだろう。
そして目が覚めた。いつもの俺の部屋だ。
なんだ、ただの夢か。変な夢だったな。
メシ食って、着替えて、いつものように学園に向かう。
ちょうど生徒の登校の時間と被ってしまったせいで、周囲は非常に騒がしい。
「よう、トレーナー! おっはよー!!」
そう言いながらドロップキックをかましてくるゴルシをひらりと避けるのにももう慣れた。
ゴルシはぶーぶー言いながら立ち上がり、俺の目を見た。
「昨日は楽しかったな、宇宙!」
えっ。
ぼっちの私にはCPU対戦だけで人狼(っぽいの)を楽しめる貴重な神ゲーム。
CPUとは思えないゲームバランスの良さ、シナリオの良さ、ギャグとシリアスの塩梅、個性的なキャラ、お求めやすい価格。
どれをとっても一級品ですぜ旦那。
元々はVITAで出たけどSwitchでもプレイできるよ!
あとSTEAMにも今年中に移植が決定してたと思うんだけどどうなったかは知らない。