ここからは多少メタが入り、視聴者に語る感じでやる。
情報を与えるその前に、注意事項ってか知らせたいことがある。真犯人がここまでロドスの基地に手を掛けた理由に関しては、若干解くのは難しくなっている。いかんせん突飛なため、今までの情報だけで動機を完全に導き出すのは難しい。正直ここは無視しても構わねえ。
だが、既知の情報で犯人、および犯行の手口はちゃんと導き出せる。
今までの話の中に、犯人を絞れる情報が完全に出ているのは約束しよう。あとこれはドクターにも言ったが、ハイビスカスが死んだ序章から、前回ジェシカやテンニンカが死んだ話までの中に犯人はいる。全く姿を現してない第三者が犯人というアンフェアなことはしていない。
大事なことだからもう一回言っておく。今までの話の中に、犯人はちゃんと出演しているぞ。
さて、諸注意はこのくらいにして、ドクターからの質疑応答をかいつまんでまとめてみる。
まず通気口の確認だ。
通気口の構造はどの階も同じで、他の区画に入ることはできない。宿舎、片側の廊下、トイレ、その階にある特別な部屋くらいだな。通れるのはテンニンカとミルラのみで、ミルラはギリギリ通れる。ミルラの身長は143cm。個々人の体型はもちろんあるが、身長だけで言えばこの前後くらいが通れる限界だ。
エレベーターや廊下のドアは、事件の中で一度も外部犯に利用されていないか、と質問があった。
これはノーコメントと答えた。理由は考えてくれ。
次の質問は、犯人同士は連絡できる手段を持っていたかどうか。
これはイエスと答えた。それはあの電波が妨害されてる携帯端末かとも聞かれ、これはノーコメントと言った。いや、これ答え言ってるようなもんだな。
まあいいや次。今回の事件は、源石装置の盗難事件と関係があるかと聞かれた。これはイエスと答えた。が、それ以上は質問を受け付けなかった。あいつも確信がありつつ、あえて聞いたんだろうがな。
次に、今まで確認した遺体は完全に死んだ状態だったかどうかの質問。これはノーコメントにした。正確に検視をできる医者は、仲間に一人もいなかったとだけは教えた。
事件のことは細々と聞かれたが、まあ大体は省略してもいい内容だった。その中で抜粋するのは次の質問だ。
事務室の停電は意図的か、ただのゲーム上の演出か。
これは意図的と答えた。一応犯人はあるものを隠したくて、というより注意をそらしたくて電気を消したということにした。
いうことにした……ってのはつまり、ここで電気を消したかったんだよな。脚本上な。だからある程度理由付けをして消した。
そして最後の質問だ。各オペレーターが、それぞれの階のそれぞれの部屋で殺されたのは理由があるか。
イエスと答えた。ただこの理由を暴くのは難しいかもしれない。あれらの部屋で殺されたのは、偶然であって偶然ではない。因果関係が複雑なのは否めない。だからここで、この質問のヒントをもうちっとだけやろう。
テンニンカを除いた各オペレーターと現場の部屋の関係性に、何か気づかないか? それがわかったら、答えまではもうすぐかもしれない……そこからの道も険しいがな。
さっきも言ったとおり動機の解明は難しい。だが、犯人は絞れるようには作ったつもりだ。犯人の方は頑張って考えてほしい。
よし、情報はこのくらいにしよう。最後に源石装置盗難事件の文章を載せて挑戦状は終了となる。以下はただのコピペだから読み飛ばしてもいいが、直前の質問に絡むかもしれないのでもう一度読んでみよう。
それでは次回、いよいよ解決編。ぜってえ見てくれよな!
――11月29日の深夜に、何者かがセキュリティルームの中に忍び込み、源石装置を盗んだ。完全にセキュリティの穴を突かれた犯行だった。週で替わるパスワードの書類をシュレッダーに掛けたが、どうもそのゴミが抜かれた形跡がある。それを復元されて今週のパスワードを知られたのだろう。
各場所で停電を引き起こした手際、人員の目に付かない犯行から、かなり練られた計画だったと思う。監視カメラの無力化の手際や見張りの人員を考えるなら、最低でも二人。それ以上の可能性も充分ある。確実に単独では無理な犯行である。
停電によって最初にカメラが無力化されたのは、『AM2:26』の時である。B1宿舎とその周りの施設、および1Fの応接室周りにまず停電が起こった。そこから順次セキュリティホームまでの道筋に停電が起こっている。
ロドスはここ数日どこにも停泊しておらず、外部へ持ち出すのは不可能だ。まだ中にある可能性が高いと見て捜査を進めている。
犯人を見つけるため秘密裏に開発した自白剤を使わなければならないが、あいにく一人分しかない。複数人を尋問するのは可能だが、源石装置を直接盗んだ人間を問いただすべきだろう。
あれを持ち出されたらまずい。あれには外部に秘匿するべき恐ろしい情報があるのだ。
容疑者から一人を絞りたいが……どうしたものか。