マスターが死んだ!!この人でなし!!!! 作:ジ・アビス・シーカー
最近僕は考えていることがある。
『信頼してくれるサーバントたちが、僕の死ぬ姿を見たらどんな反応をするのか』
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「まあ、そんなわけでさ。手伝ってよマーリン」
「え?いやだけど?」
僕が相談すると、マーリンはさも当然だろうといった顔で断ってきた。
「ありゃ?いつもなら人の嫌がりそうなことは率先してやりったがるのに珍しい。あと、その顔やめて」
「確かに僕が自他ともに認めるろくでなしなのは認めるけど、今回のいたずらは命がいくらあっても足りなそうだからね。それに、らしくないといえば君の方じゃないかな藤丸くん。君は他人が嫌がることをするような人間じゃないだろ」
答えるのに一瞬ためらう。
「...えっと、色々あってね」
どうせ見透かされているとわかっていても、本音を口にする気にはなれなかった。
「ふーん、なるほどね。まあいいさ、他でもない藤丸くんの頼みだ。この僕が力になるんだ。どんないたずらでも実現させてみせるよ」
「ありがとう、マーリン」
このとき僕は心から笑っていたと思う。
「...うん。だが、今日のところはやめておこう。この後は確か訓練の予定があっただろう?」
「え、あぁ、うん、そうだったね。それじゃ行ってくるよ」
「いってらしゃ~い」
そうして僕は食堂を後にした。
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(ついに、この日が来てしまったか)
マーリンは藤丸がいなくなった食堂で先ほどのことを考えてい居た。
【マスターが壊れた】
いや、この表現は適切ではないな。正確には壊れる一歩手前の状況だ。
それも仕方ないことだ。彼は本来何の力も技術もない平凡な男子高校生なのだ。そんな彼がこれまで踏破してきた道のりは、一流の魔術師、マスターでも不可能と言っていい苛烈な旅であったのだ。そんな旅の果てに、大切なものを失いながらも手に入れた平穏はあまりにもあっけなく崩れた。世界を救う側から壊す側へ、戻る場所のない心細さ。様々の要因からくる極限状態。
そんな中、彼は耐えた。耐えて耐えて耐えて耐えて
やっと安心できる拠点、彷徨海を手に入れた。
その安心感がギリギリでつないでいた精神力に亀裂をいれた。一度入ってしまったヒビ、後は圧力により広がっていき最後には決壊する。
そこで今回の悪戯だ。自分が死んだらすべてが終わる、悲しむ人がいる、そう強く意識することで自らを追い込んで極限状態、以前のように戻ろうとしているのだろう。
もちろん、こんなのは問題の先延ばしにしかならない。いずれ限界がきて藤丸くんは壊れるだろう。いや、彼なら最後まで耐えるかもしれない。...耐えた後に戻れるはずはないけどね。
今ならまだ間に合うかもしれない。「限界だ」そう口にすれば数多の英霊が彼のために力を貸すだろう。
しかし、藤丸くんは言わない。彼が立ち止まることはできない。それを言うにはあまりに多くの物を失い、切り捨て、乗り越えてきてしまった。
それなら僕がダヴィンチくんなどに伝えれば良いのだが、残念ながら僕はそんなことはしない。そして、そのことは藤丸くんも分かってて相談したのだろう。
僕は傍観者。あくまで語り部だ。物語を脚色することはしても話と変えることはしない。彼がいばらの道を進むというのなら止める道理は僕にはない。マスターは僕のことをよく理解している。
ただ、僕は悲しい別れは大嫌いだからね。意地でも死に別れなんて最後は認めないよ。
誰からドッキリするかアンケートとるから解答よろしくね
最初の犠牲者
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マシュ
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ダヴィンチ
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アルトリア
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BB
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ジャンヌ
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邪ンヌ