GANTZ:A 作:ソンキョ
みんなはライトノベルといったものを読むだろうか。
アニメ化などと騒がれているが最近では異世界物、異世界転生物が特に人気なのではないかと思う。所謂なろう系というやつだ。
さて、なぜこんな話をしたのかと疑問に思っている事だろう。
いや、嘘だ。こんな話死ぬほど見てきただろう。
俺だってそうだし、何番煎じ所の話じゃねぇよって感じだよね分かる。
ただあえて言わせてもらおう。
俺は転生者だ、それも異世界に転生した転生者だ。
しかも、ドイツ人。凄くない?自分で言うのもあれだけど超美形なのよ。いやもうこの時点でチートだよね。
んでもってこの身体頭も良いときた。
俺だったら殴ってるね、俺だけど。
さて、長々と話したけど結局どこの世界に来たんだって話。
それがねぇ……俺にも分かんねぇんだわ。
自分が転生者ってこと以外さっぱり覚えてねぇんだわ。
待て待て、さっき長々と話した内容は何なんだって言いたいんだろ。
言えることは1つ、ラノベ、マンガ、アニメ……これらは世界を超えても日本が世界に代表する文化なんだぜ!!
そう!転生してからジャパニーズアニメに出会った俺は謎の興奮と親近感、そして既視感に襲われたのだ。
確かにこれだけで転生者は安直じゃないかと思う…けどさ、うちの家、家系に日本人居ねぇのに話せちまったらそう思うしかなくないか?
それに2歳くらいには今みたいに脳内で誰かに語りかける始末だ……もう転生者確定っしょ。
さて、俺が転生者であるという議題についての論破?をした所でさて俺の現在を教えよう。
最初に話した通り俺は頭が良い。
正確にはこの身体の頭が良い……だな。てか、全てのスペックがずば抜けている。
そんな顔が良い頭が良い運動神経が良いの三拍子揃ったチートな俺はアメリカのマサチューセッツ工科大学に入り卒業後に会社を起業した。
様々な分野に精通した複合企業『クロムハーツ』は世界を代表する大企業となった。
チートみたいな俺だが生まれは意外にも平凡。
意外でもなかったって?
分かってるよ。全てが俺を引き立てる為の舞台装置にしか見えねぇよな。
けどまぁ、俺は俺なりに自惚れずに頑張って来たわけよ。
てか元々この世界の住人じゃない俺意外と疎外感?的なの感じてたりする。
それにここがどんな世界か知らないけど俺がでしゃばってると変な影響を受けそうだし……まぁ、起業して成功してる時点でそこは諦めてるけど。
『クロムハーツ』が様々な分野で成功してる中、裏でも色々やっているとある日こんな連絡、仕事が舞い込んできた。
『アベンジャーズという組織の技術顧問として来てくれ』と。
なんだその復讐者みたいな名前の集団は……まぁ、実際の意味もそんな感じだけどさ。
如何にもヤバそうな集団『アベンジャーズ』のメンバーには目を見開いた。
アメリカの英雄『キャプテン・アメリカ』
少し前にめっちゃ暴れてた緑の大男『ハルク』
凄腕のスパイ『ブラック・ウィドウ』
凄腕のスナイパー『ホークアイ』
武器を作らせれば他の追随を許さないあの社長、あ、最近辞めたんだっけ……まぁ、とにかく『トニー・スターク』
凄いよね。俺の情報収集能力を持ってしてもあんまり情報の集まらなかったブラック・ウィドウことナターシャ・ロマノフ。何者だよ。
ハルクに関して言えば資料には『ブルース・バナー』と書いて居たから怒らせなければ問題はない。
んで、そのとんでも集団『アベンジャーズ』の技術顧問が俺と。
いや、トニーにやらせろよ。
それ言ったらトニー並?の頭脳、技術力を持ち常識ある俺に任せたいとのことだった。
トニー人望無さすぎんぞ……てか、褒められた内容どれも俺の実力じゃないの涙が出るな。
まぁ、面白そうだし受けたんだけどね。
さて、アベンジャーズに加入した俺の最初のミッションの前にニック・フューリーに連れてこられたこのデカい母艦みたいな船なんだが……。
「私はまだ仕事が残っている。お前は他のメンバーの挨拶にでも行ってくるといい。」
「……ああ。分かった。」
フューリーに言われて俺は管制室を出て外に向かった。
外に出ると二人の男がゆっくりと話しながら歩いていた。
「俺も御一緒しても?」
「君もメンバーか?」
「はい。お初にお目にかかります。キャプテン・アメリカ。リヒト・ローゼンハイツです。」
「そんなに畏まる必要はない。気軽にスティーブと呼んでくれ。」
「OK、スティーブ。俺の事はリヒトと。」
「ああ、リヒト。」
「で、そちらがバナー博士でよろしかったですか?」
「ああ。まさか『クロムハーツ』の若社長も参加してるとは思って居なかったよ。」
「光栄です。」
「御三方、そろそろ入った方がいいわ。呼吸がし辛くなると思うから。」
「僕を潜水コンテナに閉じ込めて沈めようって事かい?」
「……」
赤髪の美女は何も言わずニヤニヤしながら水面に目を向けた。
その瞬間、船だと思っていた物が空へと飛んだのだ。
これは流石にやられたよ……。
「貴方がニックが直々にスカウトしたって言う」
「それはみんなそうでしょう。俺はリヒト・ローゼンハイツです。よろしく、Ms.ロマノフ。」
「ナターシャでいいわ。」
「では、俺のことはリヒトと。」
「若いのにしっかりしてるわね。」
「性分でしてね。それより、1人足りないようですが何か問題でも?」
「……ええ。色々あってね。」
「そうですか。では、そろそろ入りましょうか。その辺の説明もフューリー長官からあるでしょうし。」
今回のアベンジャーズの任務は四次元キューブを取り戻す事だ。
そのキューブを奪われた際に凄腕スナイパー『ホークアイ』が洗脳によって敵になってしまったようだ。
さて、俺は技術顧問らしくバナー博士の手伝いをしていると今回の首謀者と思われる男が連行されてきた。
仕事が早いことだ。
「一応忠告しておくが逃げられはしないぞ。そのガラスを引っ掻きでもしたら……その穴から真っ逆さまだ。」
ニックは首謀者『ロキ』をガラス張りの牢に入れると逃げられない旨を説明する。
高度1万メートルからのスカイダイビングなんて冗談じゃない。
「よく出来た檻だ。だが、私用ではないだろう?」
「お前よりもっと強いものの為に作った。」
「あぁ…あれか。あの獣。人間のフリをしている……あんたもどれだけ必死なんだ。」
そこからしばらくロキとニックのやり取りは続いた。
「彼は面白いね。」
「ロキは時間稼ぎをしている。つまり……ソー、どう思う。」
「ロキは軍隊を待っているんだ。チタウリという異世界の生き物だ。」
「チタウリ…異世界ねぇ……つまり彼は宇宙の軍隊が到着するまで俺たちの目を自分に集めようとしていると。そうか、その為のキューブか。」
「ロキの思考もいいがテクノロジーの面で考えよう。イリジウムだ、何故イリジウムを狙ったのか」
「安定剤になる。つまり通路を安定させるのに必要なんだ。……怒るなサーファー君、いいパンチだった。さらに、通路の幅を広げ持続時間も好きなだけ延ばせる。」
相変わらず登場の仕方が胡散臭いなトニー。
「他の材料はバートンなら簡単に手に入れられるものばかり。あと必要なものと言えば動力源だな。高密度エネルギーのやつ。で、キューブを活性化させる。」
「いつから熱核反応物理学のプロに?」
「昨夜から。」
「相変わらずだな……トニー。」
「久しぶりだなリヒト。元気だったか?」
「まぁね……それで?」
「おっとそうだ。資料にセルヴィグのメモ、中執理論の論文、読まされたの僕だけ?」
それは俺も読まされた。
「で、ロキの狙いそうな動力源は?」
「クーロン障壁を破るにはキューブを1億2万ケルビンまで加熱しないと」
「セルヴィグが量子トンネル効果を安定させられるなら別だが」
「それが可能なら重イオン核融合を簡単に起こす事が出来る。」
おっとトニーがバナー博士に食いついた。
恐らく俺とトニー、バナー博士の3人で宝探しかな?
「ロキの杖を調べたら、魔法のようだがヒドラの武器とよく似ている。」
「あぁ、ヒドラもキューブを通して兵器を作ってましたからね。」
「知っているのか?」
「ドイツ出身ですから……あの杖もキューブから動力を得ているでしょう。」
「なぜ我々の優秀な仲間2人がロキに従順な空飛ぶ猿になったのかも謎だ。」
「……とりあえず行こうか。トニー、バナー博士。」
ラボに入り作業をしているとトニーの悪ふざけでキャップとどこか気まずい空気が流れ始めた。
挙句の果てにフューリーを疑い始めた。
と思いきやロキの目的はスターク・タワーなのではという話に。
いや、君たち忙しすぎない?
話があっちゃこっちゃしてるよ。
「ロキは我々を煽っているんだ。戦争前に仲間割れをしていたら思うつぼだぞ。」
「それには同意だ。だが……S.H.I.E.L.D.が怪しいのも分かる。けど今はキューブを見つける事に専念しよう。スターク・タワーが目的でゲートが開かれたら多くの犠牲者が出る。」
「……キューブを見つけろ。」
キャップはそれだけ言い残すとラボを出ていった。