無個性脳筋少女の英雄学園   作:silika

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02 イカれたパワー!

 山籠りで鍛錬したり。絡まれたチンピラを適当に叩き潰したり。哀さんとお茶したりしていたら、日なんてあっという間に過ぎ去った。

 というわけで、入試の日である。

 

 「おー、おっきい!」

 完全お上りさんである。まあ良いんだけど。雄英のある街に来る機会なんてそうはないし。

 

 ◇

 

 「受験生のリスナーのみんな、今日は俺のライブにようこそ! everybody say hey!」

 「へーい!」

 シーンと静まり返った中、私の返事だけが大きな音で響く。みんなノリ悪いなー。めげずに司会担当のヴォイスヒーロー『プレゼント・マイク』は言葉を続ける。

 

 「おーけー。じゃまあ、実技試験の説明をしようか、yaeh!」

 「やぁー!」

 また私しか乗らない。凄く寂しいんだけど。マイク先生は殆ど傷付いていない。すごいぞ、かっこいい。

 

 話は端的に纏めると、ヴィラン代わりのロボを壊せば良いらしい。ぱっと見だと、地獄の山籠り演習で戦わされたロボの方がヤバそうな気がする。まあ、油断大敵なんだけど。

 しかも、道具の持ち込みは自由らしい。つまりはアレを持ち込める。流石にダメかなと思っていたが、セーフらしい。

 気になるのは0Pの奴。お邪魔虫、ステージギミックくらいに思え、との事だったけど、聖子さん曰く、最もヒーローらしさが出るのは、人助け、らしい。だから、『壊して終わり』なんてことはありえないらしい。それじゃヴィランもヒーローも差が付かないって。

 

 ◇

 

 腰から背中に掛けて、ワイヤー式空中機動装置を掛けていると、隣に居る子に話し掛けられた。

 「凄い装備だね」

 「申請したらオッケー貰ったから大丈夫だと思うなー」

 青い髪に青い目をした少女。ってか知り合いなんだけど。

 「アリスじゃん、久し振り」

 「おろ佑月? なるほど理解。始まったらわたしから逃げるの推奨」

 卯月アリス、ヒーローをやっている親戚のお姉さんの妹。個性は放火。死ぬほど燃えやすい液体をばら撒く能力。普通にやばい。燃やす気しかないじゃんね。

 

 とかなんとかやってると、開始が告げられる。即座にアンカーを射出し、高所を取る。私が馬鹿だから、ってのもあるけど、それ以上に、戦場の俯瞰はとても大事だから、7階建てくらいのビルの屋上からつぶさに街を観察する。

 「0Pはいない、1、2、3は点在」

 アリスは安全確保も兼ねて少しゆっくり動いている。まるでロボの分布が見えてるかのように、人に対するロボ密度の高いところに動いている。

 

 取り敢えず、真下に居た3Pヴィランに強襲を仕掛ける。ぱっと見だと、そこそこの厚さの鉄っぽい。上側にある関節部に蹴りを叩き込むとうまいこと出っ張りが取れた。

 「武器頂きー!」

 ロボの頭部を一撃で飛ばせたらしく、動きが止まる。そして私は出っ張り部分であったロボの頭部という鈍器を獲得した。素手でもやれるのと、素手でやりたいにはかなりの差があるのだ。

 




卯月聖子
主人公の親戚のお姉さん。現役プロヒーロー。戦闘力はサイドキック頼り

卯月アリス
卯月聖子の妹で、主人公不瀬沼佑月とタメ。(クラスメイト予定)

次回も佑月と地獄に付き合ってもらう。 (通じる?)

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