ダクファン帰りのエルフさんは配信がしたい   作:ぽいんと

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長めです。


【エピローグ】あーしゃ・おん・すてーじ!!

おうたの時間だ!

きちゃあ

かわいいいいいいいいい

now loading...

 

顔良すぎん

かわよ

 

風呂入ってきた!

▶ ▶❘ ♪
 
 ⚙ ❐ ▭ ▣ 

あーしゃ・おん・すてーじ!

 20,315 人が視聴中・1分前にライブ配信開始 
 
 ⤴7,251 ⤵75 ➦共有 ≡₊保存 … 

 
 エルフのアーシャ 
 チャンネル登録 

 チャンネル登録者数 11,102人 

 

 

 

 30分の休憩を経たのち、時間は夜の10時過ぎを少し過ぎたところか。

 音響設備の整っている茜の部屋に再び舞台を移していた。

 

 さすがに吐くほどの緊張はもうしないが、ただ適当にその場のノリで喋るのと、音楽ライブはまた違うので少しは緊張している。

 まぁこれでも多才なエルフだ、まだ若い方とは言え楽器の演奏の一つや二つぐらい心得ている。

 

 配信画面越しには何故か20,000人が集まっている。

 ………いったいどこから集まってきたのだろうか。

 

「はい……出来たら―今すぐ回れ右していただけると嬉しいです。というか多すぎますよ……。これただ私が弾き語りするだけの枠ですよ……? 脱いだりとかしませんよ……?」

 

 きたあああああああ

 はよはよペシペシ

 エロフちゃん!?

 全裸待機していいですか

 

 

「……いや、こんな集まらなくていいんだわ! ただの歌好きの枠やぞ? いやなんか面白い企画やってるとかならいいんだけどさぁ………」

「面白いことやっとるでー、あぁーかわいいわー」

 

 ちなみに茜は手伝ってくれないことになった。

 ドラムぐらい演奏して欲しいが、さすがに夜だとうるさすぎるからだ。

 このマンションは壁はかなり厚いようなので、音は殆ど漏れにくいがさすがに全力でやると問題になってしまうだろう。

 

「……えぇー、歌いたい曲が思いつかないので、適当にコメントで書いておいてくれたらソレやります。あーうん、アドリブで行けるよ」

 

 アドリブでいけんのマジ?

 どんなけ多才やねん 

 この子ガチで上手いぞ

 生で聞いてたので配信も楽しみ

 

 

「………はぁ、ハイ、それじゃあ行きます! 1曲目! 『紅蓮の剣』!」

 

 すっと息を吸い込み、足を少しひらげ、弦に手を当てる。

 体中にドキドキが満たされていくのを感じながら、前奏を始めた。

 

『紅蓮の剣』は呪滅の剣の主題歌であり、年末の紅白歌戦争にも出演した楽曲だ。

 そして、当然アイリス姫ことてんどー先生が大好きな私にとっても馴染みの深い曲でもある。

 

 弾き語り中はコメントを見ることはできない。

 というより私自身歌っているときは自然と目を瞑ってリズムに酔ってしまうので見れないといった方が正しいかもしれないけれど。

 

「~~血濡れた♪ 未来を♪ 超えるんだ―♪」

 

 本調子には程遠いが、それなりには弾き語れたとは思う。

 ふと部屋の端を見ると、椅子に座った茜が満面の笑みでパチパチと手を叩いていた。

 

「………一曲目『紅蓮の剣』でした!」

 

 くそかっけぇ

 演奏も歌も出来るのになぜデビューしなかったのか

 これがデビューやぞ

 天才はいる、悔しいが

 

「2曲目いきます! 『Deepest Highest another world』」

 

 ちなみにあっちの世界での私の演奏力と歌唱力は、まぁ一応食ってけるかな程度である。

 向こうの世界の吟遊詩人は、めちゃくちゃレベルが高い。

 演奏しながら派手に踊って歌い、さら同時に魔法でステージを演出して見せたりする。

 その上、ただでさえ綺麗な歌声に魅了の魔法すら載せてくる。

 

 それと比べると、下手じゃないはずの私の演奏なんて成すすべなくボコボコにされるのだ。

 魔法も使えないしね。

 挙句の果てに作曲能力もないに等しく、替え歌ぐらいしかできないのでライター的な勝負については土俵にすら上がれない。

 

 そんなことを考えつつも、続いて二曲目、三曲目と歌っていく。

 コメントも、どんどん盛り上がっているし、喉や手もアップを終えてそれなりには動くようになっていた。

 

 しかし、まるで喉に小骨でも突っかかっているのか、本調子には程遠かった。

 喫茶店でやってたミニライブの時もそうだった。

 周りは上手い上手い言ってくれるのだが、私は本来もうちょっとやれるはずなのだ。

 魔力が薄いのが原因かとも思っていたのだけれど………

 

 うめえええ

 すっご

 ♪♪♪♪

 あんまり楽しくなさそう?

 

 

 歌い終わりにふとコメントが目に入る。

 殆どのコメントは私を褒めてくれるようなポジティブな内容だったので、一つだけ流れて来たそのコメントがどうにも目立って感じたからだ。

 そして、言われて初めて気が付いた。

 

 ――そっか、私、楽しんでないのか。

 

 ごくっと唾を飲み込み、一緒に緊張も飲み込んでしまう。

 ふと目線をあてもなく漂わせると、右腕に付けた銀のブレスレットが目に入った。

 ゆるりと優しく手を動かし、ブレスレットを撫でる。

 すると、ふわりとした銀のマナが立ち昇った。

 どこか懐かしい、優しい気配。

 もういなくなってしまった大親友の形見だ。

 

 手を細くすぼめてブレスレットを外し、胸の前に持ってきて祈る。

 

「(……どうか、私に力を貸してください………)」

 

 込める自分のマナが自然と増える。

 すると、爽やかで懐かしい声がしたような気がした。

 今でも時々夢に見る、苦い思い出。

 

 ――人生、楽しまなきゃ損だよ……

 ――だから、私のことなんて忘れて……… 幸せに、なってね……!

  

 なんて都合のいい幻聴なんだと自嘲する。

 けれど、あの子なら確かにそう言ってくれるかもしれない。

 

「(そっか、そうだよな………)」

 

 どこか、穢れた自分がこんなに幸せでいいのか、という遠慮があったのかもしれない。

 だから今まで、少し心にセーブを掛けていたのだろう。

 せっかく日本に帰ってきたのだから、大人しくしておこうと。

 けど、もういいじゃないか。

 どうせ偶然に与えられた、奇跡の産物(2度目の人生)だ。

 楽しめるだけ楽しみ切ってやろうと、自然とそう思った。

 

 そして、日本に最高の残像を1つ刻んでやるのだ。

 

「………よしっ!」

 

 両手でベチンと頬を叩く、と少しだけ痺れるような痛みが残った。

 ちょっと気合を入れすぎたかもしれない。

 魔力を纏っていなければ潰れていたかもしれないほどの威力だった。

 

 痛そう

 なんか雰囲気変わった

 今度は楽しそう?

 

 

 目に映る世界は今までも綺麗だったけれど、今はもっと色鮮やかに見える。

 それはまるでさっきまでの世界はセピア色だったのかとでも言いたいほどに、圧倒的だった。

 髪や体から純白のマナが立ち昇る。

 思わず、楽しくなって、口角が上がってしまうのを感じた。

 

「わかりますか? じゃあ、ご期待に沿えるように………!」

 

 ここからが、本番だ!

 

 

 

 

 

 ◇◆◇◆◇

 

 

 

「(……あれでも、本気やなかったんやな)」

 

 世界で唯一の特等席で、アーシャの生の弾き語りを聞いている茜はボソリと呟く。

 祈りをしてから、明らかにアーシャの雰囲気が変わった。

 さっきまでがアマの上手い人とするなら、今はトッププロのようにすら思える。

 

 さっきまで一緒の土俵にいたはずなのに、いつの間に置き去りにされてしまったような感覚。

 それを感じながら、茜はもう一つ、今度は心の中でつぶやいた。

 

 (天才は、ええなぁ)

 

 茜は勉強も出来る方で、コミュ力もある程度高い。

 見た目も良くて、しかもゲーム実況で大成するほどの行動力と実力もある。

 同年代で言えば、かなり優れている方なのも間違いない。

 

 そんな茜は、目の前の天才を見て、2つのものを感じていた。 

 

 1つは才能に対する劣等感だ。

 自分の周りにはいつだって凄い人(天才)ばかりがいた。

 幼いころから絵が特別に上手くて、高校生の時からプロ並みの実力を持っていた双子の妹()

 最も著名な論文誌に名前が載るほどで、今も海外で働いている研究者の両親。

 そして、彗星のごとく現れた、元日本人エルフのアーシャ。

 

 ちらりと、アーシャのチャンネル登録者数を見ると、既に15,000人を超えていた。

 自分が10,000人を超えるために掛けた時間はいくらほどだったか。

 少なくとも半年はかかっていた。

 それを自分がブーストしてあげたとはいえ、一瞬で。

 

 ただのつまらない人ならここまでは上がらない。

 戦の神は、笑いの神にも愛されているとはコメントの談だが、的を射ているとも思う。

 あくまで素人コンテンツであるZowTubeには2パターンの人がいる。

 狙って面白い人と、狙って無くて面白い人だ。

 

 前者が私で、後者がアーシャだ。

 アーシャもきっと努力はしてきたのだろうけれど、それだけでは決して埋まらない才能の溝を少しだけ恨めしく思ってしまう。

 

「(……ま、ないもんねだりしてもしゃあないわな。ウチはあるもんで戦っていくだけや)」

 

 今まで散々繰り返してきた結論を、再度繰り返して醜い心を奥底に押し込む。

 すると、今度は代わりにもう一つの感情が表に出てきた。

 

 もう一つは、ワクワクだ。

 あの子は、いったいどこまでいけるのだろうと思ってしまう。

 

 まずとんでもない美少女で、ゲームもうまい。

 トークについても、お喋り好きで、距離感の掴み方も上手い。

 さらに盛り上げ上手で、気配りも出来て、演奏もプロクラス。

 これほど多彩な人間は、さすがに見たことがなかった。

 

 しかし、どこか機材類の扱いは苦手なようで、マイクやスピーカーなどの説明をしてもいまいち要領を得ていないようだった。

 きっと、私が配信器具を貸し出さなければ、500円のマイクで演奏配信をしていたに違いない。

 

 最高級の食材と、至高のレシピをそろえたのに、料理人がド素人では勿体ないだろう。

 というか見てる側からすると、ぶっちゃけ怒りすら感じると思う。

 

 ダイヤモンドの原石なんて生ぬるい、オリハルコンの原石とでも言うべき彼女の才能だが、誰かがサポートしてあげないと腐ってしまうような、そんな気がした。

 そして茜は考える。

 

「(受けて……くれるかな?)」

 

 2人のコラボは今日で終わりだ。

 しかし、茜はこれで終わりにはしたくなかった。

 

 『これから、二人で駆け上がろう!』

 

 そう言って、配信の終わりに、声をかけるつもりだった。

 しかし、断られてしまうのではないかという漠然とした不安も、心の中で燻っていた。

 才能の差は、いつだって残酷だった。

 

 

 ◇◆◇◆◇

 

 

 風が隙間を吹き抜けるようなボロアパートの一室。

 楽な格好で真っ白な尻尾と耳を出したままのマシロは、食い入るようにノートパソコンの画面を見つめていた。

 

『黄昏の光が~♪ 僕らを照らして♪』

 

 見つめる先には、たった一人の主にして、義理とはいえ自分の唯一の家族であるアーシャの姿があった。

 普段見ているVtuberとも引けを取らないほどに高速で流れるコメントたちが、どれだけの人が彼女に関心を持ってしまったのかを否応なしに教えてくる。

 そんなアーシャの圧倒的歌声と演奏力に、頭の中を慣れ親しんだ感動で浸しながらも、マシロは一抹の寂しさを感じていた。

 

(また、遠くへ、行ってしまうのですね…………)

 

 マシロには、一つ大きな夢があった。

 それは、ありとあらゆるしがらみから逃れ、大好きな姉と二人きりで過ごすという夢だ。

 出来れば深い森の中が良かった、人が寄り付かないからだ。

 

 元々、マシロとアーシャは敵同士だった。

 対立勢力だったマシロはアーシャの護衛を殺害し、その喉元まで刃を迫らせた。

 その結果、アーシャを慕う仲間たちは全てが敵になった。

 それだけでなく、自分を見捨てた生まれの家も、敵になった。

 さらに領主一族に恨みを持つ、浪人たちも敵になった。

 

 ただでさえ人から睨まれやすい、白髪紅眼という忌み子の特徴を持つマシロだ。

 その瞬間、間違いなく世界の全ては敵だった。

 そして、めでたく世界の敵となったマシロは、士気を上げる見せしめに出来るだけ惨たらく殺されるというのが最後に与えられた役割だった。

 

 しかし、その瞬間は来なかった。

 アーシャのおかげだ。

 アーシャはたった一人で反対を押し切り、終わりがもたらされる筈だったマシロ、そしてそれ以外の全ても纏めて救ってしまったのだ。

 『あの時の私はおかしかった』なんて笑ってたけれど、それは間違いなく英雄の所業だった。

 

 そんな英雄は、マシロを監査処分として、あえて直近のお付にした。

 そうでもないと、私は死刑か研究対象(みんなのおもちゃ)なっていただろうから。

 そこで気が付いたのだが、案外彼女は怠惰で怖がりな性格だった。

 

 そして、手の届く範囲の人を無理しても助けてしまう、そんな優しさも持っていた。

 誰よりも面倒くさがりで、いつも後方でヌクヌク暮らしたいなんて言っている。

 それなのに、誰かを守るために戦い続けているのだ。

 きっと、ヌクヌク後方生活を送るには、彼女の手は広すぎたのだろう。

 

 だから、いつの日かしがらみを一切捨てて、2人きりの怠惰な生活を送りたかった。

 そして、その夢は概ね叶ってしまったのだ。

 そう、ここ数か月の日本での生活である。

 寝るときにはいつも頭を撫でてくれて、抱きしめてくれる。

 朝起きればいつも優しく尻尾と耳をブラッシングしてくれる。

 ゆっくりとした時間の中、無限に供給される日本の娯楽を享受する。

 楽し気な彼女から漏れるマナはいつも甘くてふわふわだった。

 誰からも人気者だった、そんな彼女を独り占め。

 

 今日という日までの日本での生活は、まるで夢のような時間だった。

 けれど、その夢は終わってしまう。

 この配信を見ていると、そう確信してしまった。

 

 きっと、配信を始めた彼女は再び多くの人と関わることになるだろう。

 そしてそこに私の居場所は、コイン1枚分ぐらいしかないはずだ。

 

(………だったら、せめて、私もあの隣に)

 

 そう考えてすぐ、それは無理だと結論付ける。

 マシロははっきり言ってコミュ障だ。

 そして唯一まともに喋れるのはアーシャだけ。

 彼女はマシロの記憶全てを読んで、その全てを受け入れてくれた。

 そして、ショックでまともに喋れなくなっていたマシロを、まるで実の姉のように際限なく甘やかして、凍っていた心を溶かしつくしてくれたのだ。

 だから彼女とだけは素で話すことが出来る。

 

 ここで付け加えるなら一部の剣士特有の『完璧主義』な性格もコミュ障に拍車をかけていた。

 会話には答えが無いので、完璧主義の人間には向いていないのだ。

 

 ふと、さっきまで見ていた動画のページを開く。

『はちべえくえすとRTA_4時間23分_part3』とタイトルにある動画には、小さくされたゲーム画面と同時にいくつかの解説が記載されていた。

 

『中ボスくんオッスオッスお願いしまーす! ガチンコ勝負じゃい!』

 

 完璧主義のマシロは思う。

 

「………どうして、こんなに適当なんでしょう?」

 

 ゆったりと呼ばれるフリーの機械音声で行われる、とあるテンプレを用いたRTAのゆったり実況動画は『Wiimシステム』と呼ばれニマニマ動画で人気を博していた。

 最大の特徴は、別に有名なゲームで1位だったりしなくても、ある程度の腕前と知識さえあれば、多くの視聴者に見てもらえるという点だろうか。

 しかし、完璧主義のマシロは適当なプレイが嫌いだ。

 だから、勝手にイラついてさえいた。

 

「……あぁ、もう、10分もロスするなら最初からやり直せばよいではありませんか………」

 

 ジャンク品の安いレトロゲーを買ってきて攻略動画を漁っていたところ見つけたこの動画に、マシロは見当違いの苛立ちを感じていた。しかし、大量についたコメント、マイリストがその動画が魅力的であるということを教えてくれる。

 そして、当のマシロも苛立ちだけでなく、どこか似たような感情も抱いていた。

 

「……不快です。…………でも、どこか、心惹かれる………」

 

 自分の中に僅かに芽生えた感情を、うまく表現できない。

 

「……というか語録ってなんなんでしょうか。最近の流行りなんですかね? 私もこれを覚えれば、会話が……?」

 

 その先は地獄だ。たぶんアーシャが知れば泣いて悲しむ。

 しかし注意してくれるアーシャはこの場にいない。

 むしろアーシャは『仲良くなるコツはね、内輪ネタを作ることだぞ!』なんて言っていた。

 あながち間違いではないが、この場においては最悪だった。

 

 ふと、上側を見ると、どうやら投稿者が配信中であるという表記が見えた。

 ちらりと覗いてみると、投稿者が黙々とゲームをプレイしていた。

 しかしその割には視聴者の数も多い。

 ここでマシロは、自分に残された唯一の可能性に気が付いてしまった。

 

「(……日本にはRTA of Japanというものがあると聞きました。もしかして、これは配信の種になる……?)」

 

 

 かくして合理性の化け物が、RTAを始める。

 アーシャとは別に、もう一つの伝説が始まろうとしていた。

 

 

 

 

 

 ◇◆◇◆◇

 

 

 

 

 

「すごい………」

「圧倒的、ですね………」

 

 アーシャの弾き語り配信を見ながら、二人は感嘆の声を漏らす。

 オシャレな喫茶店の片隅には二人の女が座っていた。

 そしてそのうちの一人の黒髪巨乳ちゃんは、もう一人に呟くように問いを投げかけた。

 

「……どうしてミシロはメジャーデビューしなかったんですかね」

「茜さんと違って目立つのがあんまり好きじゃないからじゃないですか? 葵さんとも似たのんびりやの気質を感じますし」

 

 先に質問したのは、茜の双子の妹の葵だ。

 そして、もう一人の女はさらに言葉を付け加える。

 

「……あの子はネットに顔を晒されるのを極端に嫌がってましたからね。最初は海外で指名手配でもされてるのかなんて思いましたが違いましたし」

 

 この女の本名は、任天堂花(にんてんどうか)

 茜やアーシャたちが勤めていた喫茶アトリエールの元オーナーだ。

 

「………オーナーが残ってくれてたら、昨日みたいな事件、起きなかったと思うんですけど」

 

 少し嫌みの混じった声を漏らす葵の言葉に、元オーナーは謝罪の意を告げた。

 元オーナーがいた時代はトラブルにも的確に対応していたので、大きな騒ぎは起きていなかったのだ。話題は流れ、視点は再びタブレットに戻る。ただでさえ上がっているボルテージを更に上げていくアーシャを見て盛り上がりながら、元オーナーは言った。

 

「見てください葵さん。あなたがこの子のママになるんですよ」

「………いや、言い方っ! ………別に間違いでもないですけど、ちゃんとVtuberのって言葉付け加えてください。()()()()()()

 

 元オーナーは、アイリスとそう呼ばれた。

 そう呼ばれるには、元オーナーは美少女とはいえ日本人すぎる。

 これは、インターネット上でのハンドルネームだ。

 

 そう、彼女こそが人気漫画家てんどー先生その人であり、同時に今人気大絶頂のVtuber、アイリスプロジェクトの天堂アイリスその人なのだ。有名絵師である葵は、喫茶店の繋がりで秘密を打ち明けられており、同時にある依頼を受けていた。

 それは、喫茶店で勤めていたアーシャを魂とするVtuberのガワを用意することだった。

 

「白紅ハルさんも、この機にデビューしませんか? 歓迎しますよ?」

 

 白紅ハルというのは葵の絵師としての名前だ。

 かなりセンシティブな絵を描くこともあるので、可能な限り他の人には隠している。

 しかし、名前を呼ばれたことでも、Vtuberに誘われたことでもなく、別のことに対してため息をついた。

 

「………さんも、って、まだ何も決まってないですよね?」

「そうですね」

 

 あっさり肯定されて、葵はもう一度大きなため息をつく。

 事の始まりは昨日だ。

 昨日の事件が起きた後の夜、アイリスからアーシャをVtuberにしないかとのお誘いがあったのだ。

 なんと先にガワを作ってから誘うという、トンデモプランである。

 

 しかし1日でも早く、アーシャが魂となったVtuberを見たいというアイリスの意思は固かった。そして葵は提示されたいくつかの有利な条件、そして超有名漫画家との個人的つながりの確保などの複数の要素を考慮した結果、魂を勝手に決めてガワを作るという暴挙に出たのだ。

 このために昨日の夜からずっと徹夜し、昼までエナドリ5本を消費することでなんとか形になるところまでの作業を終えたのだ。

 そしてその後はこの打ち合わせまで爆睡していた。

 

 そのせいで、今の状況を知らなかったのだ。

 

 ――なんか勝手にデビューしてるんですけど。

 

 ぶっちゃけ、アーシャなら顔出しリアル路線でやった方が人気が出る。分母が違うからだ。

 というか見てる感じもう人気出てる。

 なんだよ登録者15,000て。

 アーカイブが残ることも考えれば、もっと人気が出そうだ。

 なんて余計なことをしてくれたんだこの姉は、と葵は思っていた。

 

「というか、葵さんは茜さんが実況者だって知ってたんですね」

「広告費で金稼いでるって言ってて、やってるゲームの話もしてて、顔出しもしてる。これで本気でバレてないと思うなら頭がどうかしてると思う」

 

 あまりに辛辣な葵の言葉だが、残念、頭がどうかしている茜は隠せていると思っていた。

 頭がどうかしている茜は葵の本業を知らないので、悲しい話である。

 しかし、頭がどうかしていない葵は、頭がどうかしている茜に気づいたことを黙っておいてやる配慮ぐらいはあった。

 

「はぁ………、これでVtuberのママになる夢が遠のいた」

「そうですか? 受けてくれる可能性はまだ十分あると思いますよ?」

 

 その無責任な言葉にイラっとする。

 こいつがさっさと電話を掛けてくれたらこんなことにはならなかったのだ。

 

「いや、だって……私のファンだって聞いてましたから………恥ずかしくて」

「…………」

 

 葵は思わずジト目になってしまう。

 まぁ確かにアーシャはアイリスの大ファンだが、そこは頑張ってほしかった。

 

 Vtuberのママになれなかったとしても、依頼料は貰える。

 しかし、やっぱり書いた作品はきっちり世に出したいと思うのは創作者の性だ。それに友達としても、1ファンとしてもアーシャが中に入ったVtuberは見てみたかった。

 そんなことを話していると、アイリスはニコっと笑った。

 

「……きっと受けてくれますよ。私にも考えがありますから」

「その考えとは……?」

「内緒です」

 

 内緒、と告げた元オーナーを見ながら葵は考えた。

 アイリスはお金持ちだ。

 それは元漫画家だからではない、元が名家のご令嬢であるアイリスは資産の扱い方が非常に上手いからだ。前にオーナーをやっていた喫茶店などを始め、様々な事業や不動産などがその手元にある。だったら、人の借金を肩代わりするぐらいの金は、あるだろう。

 

「賠償関係………お金の話ですか?」

「おっ、鋭いですね。半分正解です」

「半分…………?」

 

 かなり重要な話なのに、どこか冗談のように軽く扱っているようなアイリスに僅かな恐怖を覚える。『楽しいことしかやらない』そう言ってはばからない彼女は、時折、人とかなりズレたことを言うのだ。配信で見る分には面白いのだが、改めて目の前にすると恐怖を覚える。

 

「………彼女はなんだかんだ、とっても律儀な性格をしています。そんな彼女に、高すぎる評価は、きっと毒ですよ」

「…………?」

 

 いまいち要領を得ない回答に続きを促すが、曖昧な返事しか返さない。

 ここで会話は終わりということなのだろう。

 

「葵さん、茜さん、そしてミシロさん。合わせて3人ですか、できれば後もう一人ほど――」

「………ちょっと待ってください、なんで姉まで入ってるんですかっ?」

 

 自分は置いといて、姉だ。

 姉なんて登録者30万を目前にしているのだ。

 きっと今までもお誘いはあっただろうが、断っているはずなのだ。

 そう説明するが、アイリスの反応は変わらない。

 

「……今まではそうだったと思いますけど、きっとこれからは違いますよ? 今からがチャンスです」

「…………???」

 

 さっきより尚のことわけが分からなかった。

 しかし、彼女は事実として関わってきた事業の殆どを大成功させている。

 漫画にしろ、Vtuberにしろ、経営にしろだ。

 そんな彼女の言う言葉には、ある程度の確信が含まれていることは間違いない

 

 ――気に食わない。

 

 ムカムカする感情をそのままにして葵は吐き出した。

 

「………そういうなんでもお見通しなところ、嫌いです」

「私は好きですよ、葵さんのこと。私たちちょっと似ていると思いますし」

 

 楽し気なアイリスはさらに言葉を加えた。

 

「それに私も絶対予想が当たるなんてことは、思ってませんよ?」

「それなら………なんでですか?」

 

 なんで先にガワを作るなんて無茶苦茶なことをするのか。

 不安げな葵の問いに対して、アイリスは迷うことなく答えを返した。

 

「先がどうなるか分かっている人生ほど、つまらないものなんてないじゃないですか!」

 

 キラキラと目を輝かせるアイリスの回答は、要約すれば不安を楽しめということなのだろう。

 若くして隠居生活を送りたいと考えている葵にとっては真逆の回答もいいところだった。

 やっぱり全く似ていない。

 

 配信も終わりに近づき、私たちの打ち合わせも終わった。

 あとは楽しくお話しするだけの時間となったところで、元オーナーは手を挙げた。 

 

「すみません、カシオレお願いします!」

「……あの、申し訳ありません。小学生にお酒をお出しすることは………」

「小学生じゃないんですけど!!」

 

 元オーナーアイリスは、控えめにいって合法ロリだった。

 

 

 

 

 ◇◆◇◆◇

 

 

「素晴らしい歌声じゃのぅ…!」

 

 アーシャの配信を目を閉じて聞きながら、一人呟く。

 摩天楼とも呼ばれるほどの、ある高級マンションの一室。

 全面ガラス張りの壁の一面からは、眠らない街東京の美しい夜景が見える。

 しかし、バスローブ1枚だけを纏った、生足の艶めかしい女は気にもしない。

 

 慣れているからだ。

 

「……んあっ、ううぅ、もぅ、もうぅ…………ああっ」

 

 苦し気に喘ぎ声を漏らすのは別の女。

 部屋の奥にあるホテルのようなベッドの上に、必死に枕にしがみついて快楽の余韻に翻弄されている全裸の女がいた。

 彼女はこの部屋の持ち主で、つい先日まで婚約者のいた敏腕経営者だ。

 もっともその婚約者はクズで、浮気男だったので最近別れたのだが。

 

 そして、何の因果か古めかしい喋り方をするおかしな女と知り合い、仲良くなった。

 それで何故か気が付けば体の関係を持ってしまっていた。

 

「(私……女同士なのに…………こんなに………きもちいい……)」

 

 倒れた女はつい先日まで異性愛者だった。

 なのに、この一週間でものの見事に攻略されてしまっていた。

 身じろぐ女は、その動きだけ勝手に感じて、また勝手に上り詰める。

 

「……もうぅ……、いけないぃぃぃ!……ああっ!」

 

 布団が擦れるだけで体に電流が走り、まるで自分の体が自分のものでなくなってしまったと感じるほどの快楽の渦。

 今日なんて、お風呂から上がった後、足音が聞こえるだけで濡れて感じてしまったぐらいだ。

 婚約者とは決して感じることのできなかった悦楽の海に、彼女は溺れてしまっていた。

 今も時折体を震わせて、彼女は気をやらないように必死に耐えている。

 

 しかし、バスローブの女は気にもしない。

 

 慣れているからだ。

 

 遠くからの配信なのに鮮明に映し出される映像と、美麗な音声。

 これらをもたらすタブレットに、バスローブの女は称賛の言葉を送った。

 そして呟く。

 

「久方ぶりの日の国は、素晴らしく発展しておるのぉ。人の子の成長にはいつも驚かされるわ」

 

 彼女は魔王。

 数か月前、聖女と剣聖と激闘を繰り広げ、()()()()日本に引きずり込んだ張本人だ。

 

 彼女の異名は数あるが、その最たるものを、日本語に訳すとこうなる。 

 

 ――絶対百合(レズビアン)にする魔王と。

 

 彼女は煙を自由自在に操る能力を持っており、姿形を好きに変えることが出来る。

 それ故にまともな手段で本人確認が出来ない。

 そして、気が付けば王城に入り込んでいるのだ。

 

 彼女が狙うのは、政略結婚の道具としてなんの権限も持たずに一生を終える不運な姫君。

 彼女らを特に勇気づけ、時に叱咤し、時に鍛え上げる。

 そして心と同時に体も攻略し、最後には必ず大輪の百合の花を咲かせてしまうのだ。

 

 気弱だった姫がある日突然『百合の花万歳!』と声をあげる。

 この不可思議な現象についてしばらく原因が分かっていなかったが、最近バレたらしい。

 

 ぶっちゃけギルド側には全く実害がないのでスルーしていたのだが、政略結婚の道具を潰された諸国の王は大激怒。何度も討伐隊が派遣されたが、姿を変える魔王を発見すらできず。そして最終的に重い腰を上げたギルドが、魂を見る力を持つエルフ族の聖女である秘蔵っ子(アナスタシア)に依頼して、やっとまともに捕捉できたという相手だ。

 それ故、性格は非常に穏健にも拘わらず、多数の王国から高い懸賞金が募られている。

 

 そんな魔王は、歌配信を見て、何かに気が付いた。

 

「………ん、待てよ、この声。どこか聞き覚えがあるような気がするのじゃが」

 

 当然聞き覚えはあるはずなのだが、魔王と聖女達が戦った時、聖女達は深いローブを纏って仮面をつけていた。取り逃がしてしまう可能性も考えていたからだ。

 

「尻尾のほうはおらんしの…………。耳長じゃがこれは最近流行りの整形かの?それとも自前か? いや、そもそもあのローブ女はエルフじゃったのか……?」

 

 いくつか思案するが、まぁどちらでもよいと結論付けた。

 もう一度来るならもう一度相手するまでだ。

 そして死ぬならそれもまた運命、生きるならそれもまた運命。

 永久の時を生きる長命種らしい考え方をしていた。

 

 ピロリンと、部下からのメールが来たのを確認する。

 

『結界の解除、恙なく完了致しました』

「………これなんて読むんじゃろ? バカのくせにかしこぶりおって…………全く」

 

 つつがなくが読めなかった魔王様は『バカめ』とだけ一言返事し、月を見上げる。

 

「……人の子には、しばしの時間が必要じゃ。じゃが……人は、人の手のみでこの試練を超えられるのじゃろうか………?」

 

 いずれ来るであろう試練に思いを馳せ、独り言ちる。

 どこか心許なげに語るその姿は、親離れした子を心配する母のようにも見えた。

 

「天理は諸行無常なれば……万事流るるがままに。願わくば人の世が続かんことを………」

 

 暗い部屋を照らす月に向かって、魔王は祈りを捧げた。

 神妙とした表情で、目を瞑り、数秒の間佇む。

 その姿は美しく、さながら女神であると例えられるほどの一場面だった。魔王なのに。

 そして祈りを切り上げ、今度はめいいっぱい明るい表情を作る。

 

「さて、では妾も、始めようかの。夢のはいしんらいふという奴を!」

 

 手に握るタブレットには『ハロスターズ4期生:一宮かぐや』の姿があった。

 

 

 

 

 

 

 ◇◆◇◆◇

 

 

 

 

 

 全ての演奏が終わった。

 数度のアンコールに答え、コメント越しではあるが、万雷の拍手の下で配信を終えた。

 

 今も心の中はざわついている。

 朱く紅潮して熱をもったこの頬が、さっきまでの熱狂っぷりを教えてくれる。

 

 ――楽しかった。

 

 どこかふわふわとした現実味のないような感覚の元、手を何度かにぎにぎしてみる。

 それでも落ち着かなかったから、両手を胸に当てて、ふにゃりとした胸の感触と共に心拍を聞く。

 

 そうこうしていると、部屋の片づけをしていた茜が声をかけて来た。

 

「最高っのライブやったで! ウチもうこのこと一生忘れへんわ!」

「いや、茜が色々設備貸してくれたおかげだよ。…………ありがと」

 

 褒められた後だからかちょっと気恥ずかしくて、ちょっと目を逸らしてしまう。

 配信を終えた今、自分は新たに一つの考えを持っていた。

 

 ――これからも、茜と配信したい。

 

 まず相性がいい。

 趣味も合うし、気性もあっていると思う。

 一緒にいても楽しいし、なにより沈黙の時間でさえ苦痛じゃない。

 

 そして、私には足りないものがいっぱいある。

 配信の知識に、機材の知識。

 数字を見て分析というのはきっと私には無理だ。

 企画だってきっと考え慣れている茜の方が上手く考えられるだろう。

 

 だから茜に手伝ってほしい。

 そう伝えようと思ったが、ちょっと偉そうかなって思う。

 

 そもそも今日の初めは雑談配信のゲストだったのだ。

 元々高い実力を持って、登録者を積み上げてきた茜におんぶにだっこで配信を始めておいて、さらにこれからも頼ろうとしているなんて、ちょっと傲慢かもしれない。

 でも、茜にもきっと得がある話だ。

 だから、言いたいのだが、うまく言い出せない。

 

 結局、どこか浮ついたような雰囲気のまま、片付けが終わってしまった。

 玄関を通り抜け、外に出てしまう。

 送ってもらう必要なんてないのだけれど、外まではついてきてくれるらしい。

 その言葉に甘えて、適当な話ばかりを続けてしまった。

 

 もうこれ以上は、お見送りじゃなくなってしまう位置に来ても、まだ話せない。

 茜も、きっと私が何か言いたいことがあるのは分かっているのだろう。

 それを感じ取っているにもかかわらず、言葉が口から出てこない。

 

 外に立って話し込むこと20分ほど。

 話は尽きないけれど、時間は無為に過ぎていく。

 

 瞬間、爽やかな夜風が会話を断ち切って吹き抜けていった。

 ふと夜空を見上げると、満月は私たちを照らしている。

 風にたなびく私の銀の髪は、茜の眼にはどう映っているのだろうか。

 茜に、必要とされる、そんな子に見えているのだろうか。

 

「……それじゃ、えっとここまでで」

「せ、せやね………」

 

 このままだと、言えずに終わってしまう。

 明日でも、いいのかもしれない。

 でも、さっきの感動を味わった今日がベストのはず。

 だから、勇気をかき集めて、無理にでも声を絞り出した。

 

「……えっと、あの茜?」

「……あ、あのな、ミシロ?」

 

 言葉は同時で、ぴったり重なっていた。

 

「…………」

「…………」

 

 思わず硬直し、しばらくの間見つめあう。

 すると、何故か心の中が伝わってくるような気がした。

 もしかしたら、思わず魔法を使っていたのかもしれない。

 

『これから、二人で駆け上がろうな! 行けるとこまで!』 

 そんな声がしたような気がした。

 だから、私は頷いた。

 同時に、茜も頷いた。

 

 思わず笑みがこぼれてしまう。

 

「…………えへ」

「…………あはは」 

 

 漏れてしまった笑い声をきっかけに、二人でしばらくの間笑っていた。 

 そして笑いが収まるころ、改めて声を掛ける。

 

「なんだよもうー、お見通しってことー?」

「いや、初めてやわー。これが以心伝心ってやつなんかなー」

 

 口に当てていた手を払って、右手を差し出す。

 もう言葉はいらないだろう。

 言葉に出して、どっちが先かなんて決めるほど無粋なことなんてない。

 だから、正直な気持ちだけを伝えた。

 

「………これから、改めてよろしく!」

「こっちこそ、金の盾、二人で絶対取ろうな!」

 

 

 

 この日、私たちは金の盾を誓いあった。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

【Tips】金の盾:ZowTubeにてチャンネル登録者100万人を超えた、トップクラスの配信者のみに与えられる栄光の証。上を目指す者たちの一つの到達点であり、憧れの象徴でもある。

 

 

 

 




【第一章】配信者開始編完結です!
ご愛読ありがとうございました。


腕の無い初心者ですが、今見てくれている人のために精一杯書こうと思います。
第二章は細かなプロットが完成し次第書き始める予定です。







ーー以下、旧後書き跡地です(消すと感想欄が意味不明になるので残します)ーー

極上の題材を真似させていただいたのに、料理人がクソでごめんなさい。
似たネタを使いたい人の邪魔にしかなってない気がします。

プロットは最後まであるのですが、初めての作者にちょっと長編は重かったのかもしれません。別の短編作品を書いて鍛え直すか、1話から大幅改稿するか、それともこのまま投稿を続けるかは少し考えたいと思います。

【話の進みは遅いでしょうか】小説初心者なので、少しでも面白い文章を書けるようになりたいです。よければアドバイスをください。

  • ぱっぱと進めて
  • こんなもんちゃう?
  • ねっとりいこうぜ

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