自分の夢は形になった。
勿論好きなことだけ追求して、誰の話も聞かないというわけじゃない。
でも、軸足は好きなことに置いておくべきだと、やっと分かったのだ。
「………改めてありがと、葵」
「大袈裟」
気にしないでと手振りで伝えてくる葵。
こういうさっぱりしたところは、すごく格好いいと思う。
でも、大事なことを教えてくれた葵にお礼がしたいとも思った。
「……自分の夢――目標の話はしたけどさ。葵は夢ってある?」
「………あるよ」
「良かったら、聞かせてくれないかな? ――もし手伝えることなら、手伝いたい」
夢の実現は誰にとっても大抵簡単なことじゃない。
しかし手伝ってくれる人がいれば、多少は障害が減る。
何かしらの恩返しをしたかったから、夢を聞きたかったのだ。
だがしかし、葵はどこか躊躇いがちに、
「どんな夢でも、笑わない……?」
「笑わないよ、どんな夢でも」
人の夢を笑うなんて最低だ。そういう意味を込めて強く断言する。
しばしの間、静寂の時を経る。
と、葵はボソリと語ってくれた。
「……私は、不労所得で暮らしたい」
「へ………?」
意味を理解するのに、一瞬戸惑った。
しかし、すぐに理解が追いついてくる。
「わかる!」
「わ………わかるの?」
「いや、分かるよ。というか自分も面倒なしがらみがないならそうしてる。………というか大抵の人の本音はそんなもんだと思うよ?」
働くことは生きがい……というが、それは誰かに必要とされたいだけだったり、周りの圧力に無意識のうちに洗脳されていたりだとか、そんなところだと自分は思っている。誰もが働かなくても一生生きていける社会になれば、大半の人は一生怠けるだろうというのが自分の所感だ。
自分や知人の経験談も交えて裏付けると、葵は少し微笑んだ。
「……よかった、正直引かれるかと思ったから」
「意味もなく人殺したいとか言わなきゃ引かないよ」
自分の許容領域は正直かなり広い。
異世界には、それこそドラゴンカーセックスのような意味不明な性癖の持ち主が大量にいたからだ。それを思えばただちょっと怠けたいだけの人間なんて、それこそ掃いて捨てる程いるだろう。
「……でもその割に葵は今もイラストの仕事してるよね? 3つもモデル作ってたし」
「好きな仕事は、受けることにしてるから。それでもダルいけど」
言ってる割には勤勉に感じる葵に、続きを促してみる。
なぜそう思うようになったのか、知りたかったのだ。
すると、割と分かりやすい答えが返って来た。
元々、ネット上にファンアートを上げるのが趣味だった葵。
当時から絵が上手かった葵はネットの知り合いから小遣い稼ぎがてら依頼を受けるようになったのだとか。そしてそれがきっかけとなり、絵のお仕事をするようになってしばらくして、大きなお仕事の話が飛んできた。
それは、とあるラノベのお仕事だった。
よもう小説を経て書籍化されたその小説に、葵は絵を付けることになった。
少ない情報から、作者の理想通りのキャラをデザインして、提出。
そしてその小説は、よもう小説にしては飛ぶように売れたらしい。
だが、ここで葵は一つの悲しみを背負った。
「あれだけ売れたのに………私めちゃくちゃ頑張ったのに………私には殆どお金が入らなかった!」
そう、どれだけ売れても葵には収入が全然発生しなかったのだ。
ラノベはイラストが全て、なんて言葉もある。
もちろんそんなことが無いことは分かっているが、絵がそれくらい重要なのも確かだ。
しかし社会の経験の少ない葵は、よく契約を見ていなかった。
イラストは買い切り型だったのだ。
そしてそこで葵は大半のイラストレーターは、買い切り型で仕事を受けていることを知ったらしい。良く調べず勝手に華々しい生活をイメージしていた葵は、そこでとんでもないショックを受けたのだとか。
「あの書籍化作家はしょっちゅう焼肉食べてツイートしてるのに! 私は赤スパもできない!」
「赤スパはしなくていいと思うよ? いや貰ってる身でいうのもあれだけど」
ああいう物は石油王がするものだ。
まぁでも、葵の気持ちは分からないでもない。
レビューに『話はクソだが絵がいいので買いました』というコメントが大量につくほどには内容はひどく、しかし絵は良かった。
そりゃ不満の1つや2つぐらい出るだろう。
「てかラノベのお仕事って、イラストレーターの中でもかなり花形の仕事じゃないの?」
「そんなのどうでもいいから金が欲しい。とにかく印税を分けろ」
「言うねぇ……」
身も蓋もない言い方に少し笑ってしまう。
いや、本人からしたら何も笑えないのだろうけれど。
しかし、そうなってくるとあれだ。
気になるわけだ。
ずっと隠してる、葵のイラストレーター名が。
「なぁ葵。そのラノベのタイトル教えてくれない?」
「………うーん」
しかし葵の反応は芳しくない。
多分作品を見せたくないわけじゃなく、名前を明かしたくないのだろう。
自分がVtuberになる場合、葵がママになることは分かっている。
しかし何故か未だにハンドルネームを教えてくれないのだ。
本名は知っているのに変な話である。
認知してください!あなたの子ですよ!
「いや、私がVtuber始めるなら当然知ることになるんだから教えてよ。後か先かの違いだよな?」
「………う、分かった」
しばらく悩んでいたが、葵は了承してくれた。
そして部屋に戻ってから1冊のラノベを持ってくる。
そして、その絵には見覚えがあった。
「あっ、この絵知ってる!」
見た瞬間一目で分かった。
「白紅ハルさんの絵だこれ!」
「……っ!」
絵を見るだけで名前を見るまでもなく分かった。
絵の上手い、下手というのは確かにある。
しかし、絵に絶対の正解という物はない。
だからか一流のイラストレーターには、それぞれ特有の癖がある。
この癖は自分が特に好きな癖だ。
「今日の昼のイラストも確かに線は似てた! なんで気が付かなかったんだろ………」
多分、仕上げまで行っていなかったので気が付かなかったのだろう。
答え合わせをするために、葵の瞳をじっと見つめる、
「………白紅ハルです」
「うおおおおおおお! 本人だったああああ!」
大物絵師、白紅ハル。
それが、目の前の彼女――小波葵のペンネームだった。
白紅ハルは、可愛いくてえっちな女の子を特に得意とする人だ。
更新頻度こそ低いが、クオリティが非常に高く、フォロワー数は10万人を超える。
はっきり言って超大物の絵師だった。
流行りのアニメの可愛いファンイラストを供給してくれるので、非常に人気が高い。
タイムラインに現れるたび毎回いいねを付けていた。
ちなみにエロ絵の時はいいねは付けず、無言で画像を保存する。
噂されると恥ずかしいし………。
定期的に来る乱れた生活のツイートから、てっきりおっさんだと思っていたので、正直驚いた。
「ま、まさか葵が白紅ハルだったなんて……。でも最近活動休止気味ですよね?」
「金にならないから。………趣味絵は楽しいから書いてるけど。あと敬語やめて」
尊敬から思わず敬語になってしまった。
そして、葵は活動休止の意図を教えてくれる。
見せてくれたのは、白紅ハルのサブアカウントだった。
「私は、今は印税生活を夢見てる」
そう言って推したリンクの先は、見慣れた小説サイトだった。
いくつかの小説を指さしながら、説明してくれる。
「ここ1年ぐらい書いてて、ずっと書籍化狙ってる」
「『エロゲの友人枠に転生したのに友人枠から外れそうなんだが!?』、『SSSSSランク冒険者の俺がスローライフを志すのはそんなに悪いことだろうか』、『3分で世界を救えとか無理じゃねぇか!?~時間限定勇者はリアルと異世界で成り上がる~』………見たことあるなぁこれ、なんだかんだ面白かった奴だ」
「………そう?」
いかにもよもうの小説といった感じだが、正直このチープさは嫌いじゃない。
心に残る物語ではないが、読んでいて楽しくはあるからだ。
たまに読もう小説を読む人間はゴミのような言い方をされることがあるが、自分は違うと思っている。言ってしまえば、所謂よもう小説はファストフードだ。そしてファストフードを食べる人間だからって、レストランの料理の味が分からないとは限らないだろう。
毎日ちゃんとしたものを食べているのに、たまにカップラーメンのようなジャンクフードが食べたくなるような感じか。
小説に関しても同様だと思っているわけだ。
そんなわけで、自分は書いている事自体には言うことはなかった。
むしろ面白い作品を供給してくれてありがとうと言いたい。
だがしかし、喜ぶ葵に、一つだけ言いたいことがある。
「あのさ、これ全部エタってるよな?」
「うっ………!」
これらの作品は、どれも実は日間ランキングに上位に来ていたことがある作品だ。
絵も描けて、小説も書けるとはどれだけ多才なのだろう。
実際読んでいておもしろかったのだが、どれも20万字程度で更新が止まってしまっている。
「だ、だって、ちょっと溜めの鬱展開いれたらキレられるし、
主人公が成長するために負けたらキレられるし、
ヒロインが他の男と仲良く話すだけでキレられるし、
ちょっと設定に粗があっただけで鬼の首とったように叩かれるし、
更新する度にブクマが減るし、
掲示板ではボロクソに叩かれてるし………」
普段の無口はどこへやら。
相当ため込んでいたらしい葵は怒涛の勢いで愚痴を吐き出す。
さっき葵が言っていた『自分の好きなことをやるのが大事』という言葉はどこへ行ったのかと思ったが、あれはどうやら葵がこの経験とイラストレーターの経験、両方を経て、最近になってやっとたどり着いた結論らしい。
自分なりの明確な答えを得たのは最近なのだとか。
元々書籍化狙いで、よもう読者向けにターゲットを絞って書いていた葵だが、ついつい無意識のうちに読者の逆鱗に触れる行動をしてしまうらしい。
そして感想欄が大炎上すると書籍化の目が無くなったと感じて、今の作品を見捨ててしまうのだとか。
「……ごめんなさい。どうしても、続きが書けないんです。自分にとって面白くなくて、人が面白いだろうと思うものを書いて、それが外れて叩かれるのが怖いから」
それは私への言葉というより、続きを待っている読者全体への言い訳だろうか。
自分にはそんな風に聞こえた。
特別に返事はせず、相槌と軽い同意だけを示す。
「なるほどなるほど……」
「……書いてる途中の熱が、スンと冷めていく。それが怖い」
勿論、先を見てみたい気持ちはある。
しかし、更新してくれないことを強く責める気持ちにはなれない。
自分も、何をやっても上手くいかない時の、どうしようもない感覚はよくわかっているからだ。
「うんうん…………」
「――だから、今私はまた筆を折ってるんだ」
「そっかぁ………」
ただ葵の話を聞くだけ。
そうこうしていると、葵は言葉を止めた。
「………何も言わないんだね? ああしろとか、こうしろとか」
「分かってるつもりの人に、成りたくないから」
悩みは大抵の場合、その人の中に答えがあったりする。
代わりに答えてあげるのではなくて、寄り添ってあげることの方が大事と、経験則で知っていた。
「言うだけでも楽になるから、好きなだけ言ってくれたら聞くよ?」
――友達だしね。
茜からもらった言葉を、今度は葵に返す。
葵は少しだけ微笑み、続きを話してくれた。
それは愚痴、とりとめもない悩み。
でも本人にとっては大事な悩みだ。
「……くちゅん」
忘れていたが、寒い夜なのに葵は薄着だ。
空気を温める魔法を使って、温度を調整する。
そしてまた、愚痴を聞いていた。
言い終わった後、葵はいくらかすっきりした様子だった。
「………今日はありがと」
「いやいやこっちこそ、ありがとね葵」
お互いの悩み、どこか深いところに触れあったような感覚。
自然と心が繋がっているような、そんな気がした。
今日はもう十分話したと思う。
自分は一応結界の監視で起きているつもりだが、葵はそろそろ寝るべきだろう。
そういって、解散する方向に話を持っていく。
しかし、葵は最後に核爆弾を持ってきた。
「………正直、言うかすごく悩んだ。けど、もうどうせバレるから、後からバレたら印象悪いから、先に謝る」
「……何の話?」
そう言って、葵はスマホを見せてくれた。
「………エロ同人?」
「…………………うん」
恥ずかし気に目を逸らす葵が、見せてくれたのは同人誌。
『錬金少女エルフちゃんの快楽遊戯!』だった。
つまり、小説だけでなく、同人作品まで書いていたらしい。
どれだけ多才なんだろうかこの子は。
まぁそれはいい。
何より問題は、そのエルフの容姿か。
「………」
「………あ、あーしゃ?」
ちなみに、そのエルフの髪色は銀髪で、ポニテで、碧眼だ。
衣装は、メイド喫茶で使っていたものとほぼ同様の意匠である。
「…………」
「………え、えっと、あの」
マジマジと見つめて、思う。
「これモデル私だよね」
「…………うん」
嘘判定するまでもなく本当だった。
葵から聞くと、電子書籍として販売しているこの同人誌は、ちょうど夏頃に出版したらしい。誰かさんが喫茶店で勤め始めた頃だろうか。ちょっと強気な女の子が、師匠の女錬金術師の発明品でトロトロになってしまうという内容なのだとか。
ちなみにこれは葵の口から言わせた。
真っ赤になってしどろもどろになりながら説明する葵の姿ははっきり言って犯罪的だった。
むしろ『自分の書いた同人誌の内容を読み上げさせられるエロ同人作家』で1本書けるんじゃないだろうか。
言ったら嫌われそうなので絶対言わないが。
ちなみに私がキレてるっぽい雰囲気になっているのは単にびっくりしているだけだ。
そして別に悪感情はない。
盗賊や傭兵というレイパー標準装備の男たちが溢れている世界を見慣れているので、被害者がいるならともかく自分に向けられる分の妄想ぐらいなら慣れているからだ。
そもそも記憶を読むと、脳内で自分が好き勝手されてることも結構多いのだ。ひどい場合は自分が絶対言わない、やらないことをやらされていることもある。
「売れた?」
「…………めちゃくちゃ売れた」
ちなみに自分はエロも含めて同人作品は殆ど買ってないし、サイトも見てない。
理由は単純で、金がないのに覗いて欲しくなったら悲しいからだ。
そんな理由で白紅ハルの同人活動も知らなかった。
「葵さ、金無いって言ってなかったっけ………?」
「ハロスターズ全員分のメンバーシップと、ネット配信の契約で消えてる」
「おいやべーよそれは、流石に解約しよ?」
その金の使い方は一度真剣に考え直した方がいいと思う。
そんなことを考えていると、葵は恐る恐る話しかけてきた。
「………というか、もしかして怒ってない?」
「怒ってないよ」
そう言って、異世界の経験から来る理由を説明した。
「正直性的な目で見られるのは割と慣れてるからね。まぁ勿論嫌なものは嫌だけどさ、正直そこまでは気にしてない。……露骨に自分を見てくるやつも多いから」
「………ありがと、part2出していい?」
「この状況でそれ言う!? ……まぁいいよ。実際自分は関係ないしね。何故か似てるってだけで」
まぁ、葵の目標にとっては大事な一歩なのかもしれない。
実際同人で生活というのは、全く無理な話というわけでもないだろう。
エロに抵抗がないのであれば、少なくとも買い切りのラノベよりはよっぽど見込みがあるはずだ。
「理想の印税生活、応援してる」
「…………」
告げた後援の言葉だが、葵からの返事はない。
暫しの沈黙を経て、トマトみたいに赤くなった葵は口を開く。
「………あ、あの」
「?」
今以上に言いにくい言葉があるのだろうか?
「………アーシャからの、感想が欲しい」
「か、感想!? 読めばいいってことか!? 私が私がモデルのこれを!?」
葵はコクリと頷き、補足をしてくれた。
「……せっかくエルフが主人公なんだから、文化とかその、リアリティを出してみたい。それに身近な人から正直な感想も欲しい」
要は、単に耳の長いだけの可愛い女の子じゃなくて、ちゃんとエルフの女の子として作品を作りたいのだとか。
また読もう小説のように凝り性が裏目らないか心配だが、気持ちは分かる。
あと、作品の改善のために忌憚のない意見が欲しいというのは分かる。
ミスをはっきり指摘してくれる人は少ないので、貴重なのだ。
了承を告げて、葵からスマホを受け取る。
話の流れはこうだ。
幼いころに世界が知りたくて、閉鎖的なエルフの村を飛び出した女の子。
彼女は旅の錬金術師と知り合い、弟子入りをしている。
しかし、ドジな主人公はミスをしてしまう。
師匠に頼まれたスライムの作成をしていた主人公のナーシャちゃんは、うっかり師匠謹製の媚薬を割ってしまう。
そして不幸にもそれを吸い込んでしまった彼女。
そんな彼女は思わず発情して――
そして気が付いた時には出て来たスライムも媚薬を飲み込んで――
なんとそのスライムは、師匠謹製の快楽調教用スライムだったのだ。
変態貴族用の機能を図らずも体感させられ、段々堕ちていく主人公――
そんな感じの淫靡な日々が、贅沢にも40ページほど綴られていた。
はっきり言おう。
めちゃくちゃエロい。
なにより、ハッピーエンドなのがいい。
スライムは犯せてハッピー、ナーシャちゃんは気持ちよくてハッピー、師匠は試作物のテストが出来てハッピー。
強気な女の子なのに段々蕩けていくのが可愛い。
最後に見せてくれた表情には思わず鼻血が漏れてしまった。
艶やかな肢体に、恍惚とした表情。
あどけなさの残る少女が、淫靡に涎を垂らして感じ入る姿。
普段通りの生活に戻ったのに、どこか糸引く終わり方。
葵は絶対この路線で進んだ方がいいと思うほどの技量だった。
ナーシャちゃんの結末を見届けた私は、ほぅと白い息――いやピンクの息を吐き出す。
自分とやたら似ていたからか、それとも敏感な耳を執拗に攻められていたのを想像してしまったからか、どうにもさっきから頬が紅潮して仕方ない。
関係ないはずなのに、正直かなり興奮していた。
あまりに没頭していたが、終わりとともに意識を引き戻され、葵に目線を向ける。
素晴らしい作品だったよと目線で伝えるが、残念ながら伝わらなかったらしい。
葵は何を勘違いしたのか、謝罪の意を伝えて来た。
「………ご、ごめんねアーシャ、勝手に快楽調教しちゃって」
「いやー、うん、むしろ………めちゃくちゃ良かったよ」
ここで突然窓が開いて、
「――おーい、上着着んと風邪ひくで…………っ!?」
それは何故か起きていた茜だった。
突如として現れた茜と、私たちの視線が交差する。
「「「…………」」」
極度の興奮に紅潮している自分、羞恥の余り茹で上がった葵。
おそらくすべて聞かれたさっきの会話。
ここから導き出される茜の結論は――
「お邪魔しましたー」
「「待ってッ!!」」
とんでもない勘違いをしてドン引きしている茜を何とか引き止め、葵が隠したかった全てを茜にぶちまけて、尊厳を犠牲になんとか誤解を打ち消した。
ついては全てを説明することになったので、自分も葵も余計に恥ずかしかった。
なんとも間が悪い話である。
次回は配信予定!
やっとキャラ出し終わった!