五条悟の妹は千里眼を持って呪術廻戦の世界を生き抜く 作:アルトリア・ブラック(Main)
宿儺vs五条悟の戦闘シーンは省きます。だって、だって…原作でやってないんだもんっ…(ごめんなさい)
次回書くとしたら番外編とかですね(未定)
ー五条零ー
獄門疆から解放された悟は零と共に高専に戻って来る。
「…余命半年とか笑えねぇんだけど」
硝子から言われたことに悟は頭を掻き毟る
「笑えないな。だけど、それが事実なんだよ五条」
「うるせ…」
項垂れる悟に硝子はため息をつく
「…正直ここまで保ってたのが驚きなんだよ、アイツもアイツなりに頑張ったんだろ」
硝子は病室で眠っている零を見る。
「………」
「で、アイツから託された事はどうするんだ?投げ出すのか?」
「……投げない」
そう言って立ち上がる。
「あぁ、そうしたらいい。途中で投げ出したら私もしばきまわしてる所だった」
悟が居なくなったのを見て、零の方を見る
「余命半年だよ」
目を覚ました瞬間に言われたことに素直に『そうなんだ』という感想しかなかった。
「それだけ?狼狽すると思ったけど」
家入の言葉に苦笑いし
「自分の事だしね、なんとなく理解してたよ」
自分の未来が突然切れる未来。
男女の一卵性双生児なんて普通はあり得なかったのだ。
眠っている最中に見たいろんな可能性。
「とは言ってもねぇ」
苦笑いしながら背もたれに寄りかかる。
「…認めてくれるかなぁ」
誰も居なくなった個室にて呟く
双子というのは呪術界においては、縛りがうまくいかない。
それは二人で一人の扱いだから
目を閉じると遠くの方から爆発が起きる。
両面宿儺と戦っているのだろう。
その場に居れないのは少しだけ悲しかったが、きっと大丈夫だろう。
「…私は、いつまでも、お兄ちゃんの味方だよ」
微笑みながらベットに横になる。
両面宿儺だけを滅ぼし、虎杖悠仁の死刑は免除された。
死滅回遊自体も無かったことになり、伏黒津美紀は意識を取り戻した。
そして、禪院家の壊滅は大きな痛手になったものの、これを機に腐敗しきった呪術界を立て直すための動きが始まった。
その代償として大幅な人材不足に悩まされたが、それも致し方ない事だ。
「………」
慌ただしく動き回る呪術師の中、悟は一人、医務室に向かっていた。
医務室の近くになり、深呼吸をする。
『一人で大丈夫ですか…?』
教え子の一人・伏黒から言われた事を思い出し、あの時は『大丈夫ーだよ!』といつも通りの声で言っていつも通りの様子を見せて来た。
ガラリと扉を開けると、医務室の主人たる家入はおらず、一人だけベッドにいた。
「…お帰り、お兄ちゃん」
「ただいま」
完璧な千里眼を手に入れてしまった妹はもう、長くないのだろう。
本来、人間に千里眼なんて大層なものは手に入ってはいけないものなのだ。
それを手に入れて今まで生きていられたのは、零自身が自分に課した縛り
それを取り払ってしまえば、妹は最強になるだろう。
(…二人で最強とか、そういうのも良いはずなのにな)
カミサマとやらは本気で俺の事が嫌いみたいだ。
この世界に最強は五条悟だけいればいい、みたいな扱いなのだろう。
「宿儺を倒したよ」
「うん」
「悠仁の死刑、なしになった」
「うん」
「禪院家が壊滅したから上の人間もかなり減って、かなり大変なことになってるよ」
「そっか、そりゃ大変だ」
笑いながら言うと悟が『自分でやったのにねー』と返して来る。
「…零」
「ん?」
「ーーー」
その言葉に微笑み
「知ってる」
兄は、兄らしくて嬉しかった。
五条零は29歳で命を落とした。
死因は疲労による過労死扱いにされた。
事実、死因がハッキリしない所があるのだ。
「とはいえ、そう簡単に死なないのがお約束だよねぇ」
零は一人、静かな駅にいた。
誰もいない寂れた駅。
ベンチから立ち上がり、駅構内を散策する。
「やみ駅かぁ〜そこはきさらぎ駅であって欲しかったんだけど」
零は駅名を見て苦笑いする。
「まぁ、電車が来るまで座って待ってよ」
カァーカァーというカラスの声とどこからか聴こえて来る鈴の音を聞いていた。
短いですがごめんなさい。