けいおん`S   作:naogran

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季節は春。平沢家。

”ジリリリリリ!!!!”

目覚まし時計が鳴り、少女が手を伸ばして目覚まし時計を止めた。止めたが、二度寝してしまった。

???「お姉ちゃん!そろそろ起きないと・・・お姉ちゃん?」

少女「え!?」

妹の声で起きた少女が携帯を慌てて見た。

少女「え!?は、8時!?遅刻遅刻!!」

慌てて部屋から出た。少女の名前は平沢唯。

???「何で急ぐの?」

そして妹の名前は平沢憂。




その後制服に着替えた唯がリビングへジャンプ。

唯「うわああああ!!」

着地したが、滑って尻餅付いた。すぐに立って走る。

唯「ーーーー!!」

食パンを加えて外へ。




一方平沢家の隣の家では、1人の男子生徒が家から出た。






そして唯は、入学する桜が丘高等学校の前に立ち止まった。

唯「はぁ・・・はぁ・・・はぁ・・・ん?」

息を切らして周りを見て、校舎の時計を見た。時間はまだ5分も経ってなかった。

唯「あれ?見間違えた!?」

???「唯どうした?」

そこに男子生徒が唯に声を掛けた。

唯「りっくん!私見間違えたよ!」

陸「え?何が?」

男子生徒の名前は古川陸。唯の幼馴染み。






1年生の入学式。この学校は1年前から共学になったが、男子生徒は今年初めて入学しており、その数は陸を含めて3人のみ。

唯(今日から・・・高校生!!)

この日を境に、彼女達と彼等の活動が始まろうとしていた。


#1「廃部!」

入学式を終えた後、唯と陸は外を歩いていた。

 

陸「男子生徒は俺を含めて3人かぁ。」

 

唯「・・・・」

 

女子生徒達「入学おめでとー!」

 

陸「うわ!?」

 

テニス部員「是非テニス部へ!」

 

柔道部員「是非柔道部へ!」

 

茶道部員「是非茶道部へ!」

 

唯「・・・・・」

 

大量の部活チラシを貰った。

 

陸「大量だなおい・・・」

 

 

 

 

 

 

それから1週間後。

 

陸「友達沢山出来たし良かった。これで俺の高校生活は安泰だな。」

 

唯「ん?」

 

掲示板の部活案内を見付けた。

 

唯「・・・ん〜・・・」

 

 

 

 

 

 

1年3組。ここが唯と陸の教室。

 

陸「どうだ〜?決まったか〜?」

 

唯「ん〜・・・・」

 

???「何唸ってるのよ?唯。」

 

そこに1人の女子生徒が来た。唯と陸の幼馴染みの真鍋和。

 

唯「あ!和ちゃん!」

 

陸「よう和!」

 

唯「実はどの部活に入ろうか迷って・・・」

 

和「え!?まだ決まってなかったの!?もう学校始まってから1週間経ってるのよ!?」

 

唯「でもでも・・・私運動音痴だし・・・文科系のクラブはよく分かんないし・・・」

 

陸「昔からそうだもんな唯は。」

 

和「陸。あなたも部活決まったの?」

 

陸「うっ!・・・残念ながら迷走中・・・」

 

和「はぁ・・・こうやってニートが出来上がっていくのね。」

 

唯「部活やってないだけでニート!?」

 

陸「嫌だなぁ・・・それ。」

 

和「振り返ってみると、唯って今まで何の部活もやって来なかったのね。」

 

唯「グサッ!」

 

陸「因みに俺は卓球部やってたぞ?全国大会まで行けたぞ。」

 

唯「ウッ!(何かしなくちゃいけないような気がするんだけど・・・一体何をすれば良いんだろう・・・)」

 

 

 

 

 

 

同じ頃廊下では。

 

???「澪ー!駿ー!豊ー!」

 

澪「律?」

 

駿「どうした?」

 

律「クラブ見学行こうぜ!!」

 

田井中律。

 

澪「クラブ見学?」

 

秋山澪。

 

駿「何で今更?」

 

真中駿。

 

律「軽音部だよ軽音部!」

 

澪「でも、私文芸部に入るつもりだし。」

 

豊「俺と駿は陸上部に入る予定。」

 

西原豊。この4人は幼馴染み同士で、小学校の頃からずっと一緒。

 

駿「入部希望も既に記入済みだ。」

 

律「・・・・・」

 

すると律が。

 

律「ビリ。」

 

3人が書いた入部希望の紙を3枚同時に破いてしまった。

 

澪「うわあああ!!何するんだよ律!!」

 

駿「俺等の未来を踏み躙る気か!!」

 

律「ほら行くぞ!早く早く!」

 

無理矢理澪を引っ張った。

 

澪「ちょっと!!」

 

駿「おい律待ちやがれ!!」

 

豊「入部希望の責任取りやがれ!!」

 

 

 

 

 

 

職員室。

 

律「え!?廃部した・・・?」

 

軽音部は廃部になっていた。

 

山中先生「正確には廃部寸前ね。昨年度まで居た部員は皆卒業しちゃってね。」

 

音楽教師の山中さわ子。

 

山中先生「今月中に4人入部しないと廃部になっちゃうの。」

 

律「だから誰も居なかったんだ・・・音楽室・・・」

 

唯「先生〜!」

 

陸「山中先生〜!」

 

そこに唯と陸が職員室に入って山中先生を呼んだ。

 

山中先生「はい。今行くわね。次音楽の授業あるから。頑張ってね。軽音部。」

 

プリントを持って唯と陸の方へ歩く。

 

澪「綺麗な先生だったなぁ〜。」

 

駿「噂じゃこの学校で1番人気の先生らしいぞ?」

 

豊「良い情報だなそれ。」

 

律「そう言う問題じゃね!後豊は何興奮してんだよ!」

 

唯「ん?」

 

陸「ん?」

 

澪・駿・豊「ん?」

 

律「ん?あぁ?」

 

こっちを見てる唯と陸に、律が睨んだ。

 

山中先生「このプリント、皆に配っておいてね。」

 

陸「あ、はい。おい唯。」

 

唯「・・・」

 

陸「唯!」

 

唯「はっ!はい!失礼致しやした!」

 

我に返った唯が山中先生からプリントを受け取った。

 

唯「・・・・」

 

また再び律達を見る。律達はジッと見てる。

 

唯(睨まれた!?)

 

睨まれてガクガク震えた。

 

律「テンポ悪・・・」

 

震えてる唯が受け取ったプリントを落としてしまった。

 

唯「ああ!!し、しまった!!!」

 

律「使えない子・・・」

 

陸「おい唯大丈夫か!?」

 

唯「す、すみません!」

 

山中先生「大丈夫?」

 

プリントを拾ってる最中、唯が教員デスクに顔をぶつけてしまった。

 

律「ドジっ子・・・」

 

陸「ありがとうございます。先生。ホラ行くぞ。」

 

ガクガク震える唯を支えながら行った。

 

澪「廃部なら仕方無いな。」

 

駿「なら、俺達は文芸部と陸上部に記入しに行きますか。」

 

豊「じゃあな律〜。」

 

出ようとする3人を律が引っ張って止めた。

 

律「誰も居ないって事は、今入部すれば私が部長?フフッ♪悪くないわね〜♪」

 

澪「・・・・」

 

駿「出た律の悪知恵・・・」

 

豊「すぐこれだよ・・・」

 

駿「おい律。一応だが条件がある。」

 

律「ん?」

 

 

 

 

 

 

音楽室へ向かう唯と陸と山中先生。

 

唯「あの、さっき話してたけいおん部って?」

 

山中先生「軽音部?」

 

唯「って何ですか?」

 

山中先生「軽い音楽と書いて軽音よ。」

 

唯「軽い?音楽?」

 

山中先生「そっ。軽い音楽。」

 

陸「この学校にもあるんですか?」

 

山中先生「まぁ一応ね。」

 

 

 

 

 

 

その日の放課後の音楽室。ここに居るのは律と澪。そして駿と豊の4人。

 

駿「誰も来ねえなぁ。」

 

澪「で、どうするの?」

 

律「入部希望者を待つ!」

 

豊「待つの?」

 

律「待つ!」

 

それから待ち続けるが、誰も来ない。

 

駿「誰も来ないな。お前の計画は潰えそうだな。」

 

律「・・・じゃあ駿と豊も入れよ!」

 

駿「条件を忘れたのか?俺と豊以外の2人が入れば俺達も軽音部に入部する。」

 

豊「出来れば俺と駿の枠に1人が入れば助かるんだが。」

 

律「むぅ・・・・・」

 

澪「帰ろっか。」

 

その時、誰かが入った。

 

女子生徒「あの〜。見学したいんですけど〜。」

 

1人の金髪の女子生徒がやって来た。

 

律「おぉ〜!軽音部の!?」

 

女子生徒「いえ・・・合唱部の・・・」

 

律「軽音部に入りませんか!?」

 

女子生徒「あの、合唱部に・・・」

 

律「今部員が少なくて!お願いします!後悔はさせません!うわあ!!」

 

勧誘中に澪に引っ張られた。

 

澪「そんな強引な勧誘をしたら迷惑だろう!!」

 

駿「ごめんね君。大丈夫だった?」

 

女子生徒「は、はい。ありがとうございます。」

 

澪「じゃあ、私達もう行くから。」

 

豊「1人で部員集め頑張れよ。」

 

律「澪!駿!豊!・・・あの時の約束は嘘だったのか!?私と豊がドラムで!!澪と駿がベースで!!」

 

澪「・・・」

 

駿「律・・・」

 

律「ずっと・・・ずっと一緒にバンド組もうねって・・・約束・・・してたじゃない!!」

 

女子生徒「・・・!」

 

 

 

 

 

 

回想。4人でライブへ行った時。

 

澪『これだ・・・!』

 

律『これ・・・だよね・・・!』

 

駿『これだな・・・!』

 

豊『これだよな・・・!』

 

4人は約束を交わした。

 

 

 

 

 

 

律「あの時の言葉は嘘だったのか!!!!!」

 

豊「・・・律。お前に言いたい事がある。」

 

律「何だよ!!今更謝って許さないぞ!!!」

 

豊「お前の回想が嘘丸出し。」

 

律「あれ?そーだっけ?」

 

 

 

 

 

 

本当の回想。律に無理矢理ライブDVDを観せられた時。

 

律『これだよこれ!!バンドやろうよ!!バンド!!』

 

 

 

 

 

 

澪「って律が強引に。」

 

駿「虚言を直したらどうだ?」

 

律「お前等もやるって言ったじゃん!」

 

澪「そうだけど・・・」

 

律「それでプロになったら!ギャラは7:3ね!」

 

澪「捏造すんな!」

 

駿・豊「俺はノーギャラか!」

 

女子生徒「クスッ・・・フフフフフ。」

 

一部始終のやり取りを見ていた女子生徒が笑った。

 

豊「あ、ごめん。見苦しい所見ちゃった?」

 

女子生徒「ううん。何だか楽しそうですね。キーボード位しか出来ませんけど、私で良ければ入部させて下さい。」

 

駿・豊「マジか!!」

 

律「ありがとう!!これで後1人入部すればー!」

 

澪「私ももう人数に入ってるの・・・?」

 

豊「澪。こうなったら諦めるしかない。」

 

澪「豊・・・」

 

駿「それで、お名前は・・・」

 

女子生徒「琴吹紬です。」

 

律「ドラムの田井中律!こちはベースの秋山澪。それで、そこの2人が真中駿と西原豊。」

 

駿「あ、俺達は最後の1人が入るまで入部しないって言う条件付き。」

 

豊「それで残る最後の1人は・・・」

 

律「ギターだな!」

 

 

 

 

 

 

一方唯と陸と和は。

 

唯「・・・・・」

 

和「唯?」

 

陸「また上の空か?」

 

唯「折角高校に入ったんだもの。何かしたいよねぇ〜。」

 

陸・和「うん。すれば?」

 

唯「・・・でも何したら良いか分からないんだよ!!」

 

突然和に抱き着いて喚いた。

 

和「やれやれ・・・」

 

陸「全く唯は・・・」

 

2人は唯を撫でてあげた。

 

 

 

 

 

 

その後、ハンバーガーショップにて。

 

女性店員「ご一緒にポテトも如何ですか?」

 

目をキラキラさせてる2人の女性店員。

 

紬「あ・・・はい!お願い致します!」

 

女性店員「ありがとうございます。」

 

 

 

 

 

 

注文を終えて4人の居るテーブル席へ。駿と豊は隣のテーブル席に座ってる。

 

紬「ウフフフフ〜。」

 

柔らかい笑顔。

 

律「どうした?」

 

紬「私、ファーストフードのお店初めてで。」

 

澪「え!?」

 

律「そうなの!?」

 

駿「マジで!?」

 

豊「意外!!」

 

紬「ご一緒にポテトも如何ですかって言われるの、憧れてたんです。」

 

律「はえ〜・・・」

 

豊「全員揃ったな。律、始めてくれ。」

 

律「おぉそうだ。よし!作戦会議開始!今月中に部員を後1人を確保する為に!」

 

紬「一体何を・・・」

 

律「それをこれから考えるのさぁ〜。今入部したら、何か凄い特典が貰えるとか!」

 

澪「特典?」

 

駿「何か貰えるとか?」

 

紬「車とか・・・別荘とかも・・・ですか?」

 

澪「凄いけど無理・・・」

 

豊「お嬢様の言い分・・・」

 

律「アイス奢るとか。宿題手伝うとか。」

 

澪「そんな事で入部するとは。」

 

駿「逆に怪しまれるんじゃないか?」

 

紬「じゃあどうしたら・・・」

 

 

 

 

 

 

外では、唯が和に抱き着きながら陸と一緒に下校中。

 

 

 

 

 

 

ハンバーガーショップ。

 

律「にょろり〜ん。」

 

縮めたストローの紙にコーラを垂らして伸ばした。

 

澪「自分が飽きてどうする!!」

 

律「じゃあ何か考えてよ〜・・・」

 

豊「言い出しっぺが会議放棄すんなよ!」

 

澪「もう帰りたい・・・」

 

紬「あのぉ。取り敢えず・・・」

 

律・澪・駿・豊「ん?」

 

 

 

 

 

 

翌日の部室。

 

律・澪・紬「せーの!」

 

軽音部のポスターを作成。律はギターと言うよりコントラバス。澪は文字とギターの絵が小さい。紬は綺麗な字とリアルなギターの絵。

 

駿・豊「フムフム。」

 

それを駿と豊がポスター候補を選ぶ。

 

 

 

 

 

 

掲示板に、紬が作成した軽音部のポスターを貼った。

 

 

 

 

 

 

しかし誰も来ないまま数日が経った。

 

律「もう・・・4月も後・・・1週間・・・」

 

紬「誰も来てくれませんね・・・」

 

澪「バンドも組めずに廃部か。」

 

律「それは絶対に嫌ーーーーー!!!」

 

 

 

 

 

 

その日の放課後。唯が外を歩いていると。

 

唯「・・・」

 

掲示板にある軽音部のポスターに目を付けた。

 

唯「けい・・・おんがくかぁ・・・」

 

 

 

 

 

 

幼少の頃にカスタネットをやった自分を回想した。

 

 

 

 

 

 

唯「・・・よし!!」

 

遂に彼女が動き始めた。

 

 

 

 

 

 

翌日の昼。

 

唯「取り敢えず軽音楽部って所に入ってみました!」

 

陸「入ったの?」

 

和「へぇ〜。で、どんな事をするの?」

 

唯「さぁ?」

 

和「え?」

 

陸「お前知らないまま入部するの・・・?」

 

唯「でも軽い音楽って書くから、きっと簡単な事しかやらないよ。」

 

陸「例えば?」

 

唯「例えば〜・・・口笛とか。」

 

和「何そのやる気のないクラブ・・・」

 

陸「なら後でポスターを見に行こうか。」

 

唯「うん。」

 

 

 

 

 

 

掲示板の軽音部のポスター。

 

和「ほら。何かバンドとかするみたいだよ?」

 

陸「ギタリスト募集って書いてあるよ。」

 

唯「え!?私ギターなんて弾けないよ!?」

 

和「じゃあ何なら弾けるの?」

 

陸「唯お得意の楽器は?」

 

唯「ん〜・・・カスタネット!」

 

 

 

 

『うんたん♪うんたん♪うんたん♪うんたん♪うんたん♪』

 

 

 

 

和「凄く似合うわ・・・」

 

陸「幼稚園の学芸会かよ・・・」

 

 

 

 

 

 

一方軽音部では。

 

山中先生「こんにちは〜。」

 

律・澪・紬・駿・豊「こんにちは〜!」

 

山中先生「入部希望者が居たわよ。」

 

律「!!!」

 

入部届け受け取った。

 

紬「良かったわね!」

 

山中先生「それと、素敵なティーセットだけど。飲み終わったらちゃんと片付けてね?」

 

律・澪・紬・駿・豊「は〜い!」

 

山中先生が部室を出た。

 

律「よっしゃ!廃部じゃなくなる!!」

 

早速入部届けを拝見。

 

律「平沢唯。何か名前から凄そうだぞ?」

 

澪「やっぱギターだよな。」

 

紬「楽しみですね〜。」

 

律「凄〜い!強力なメンバー加入ー!」

 

 

 

 

 

 

そんな平沢唯は今、フラフラしながら部室を目指していた。陸と一緒に。

 

唯「軽音部・・・軽音部・・・ううぅぅ・・・」

 

陸「どうした唯?何怯えてんだ?」

 

今彼女の目には、恐ろしい部活達が見えている。

 

唯「こ、ここを抜けないと・・・軽音部へ辿り着けないよ・・・」

 

陸「どう言う事だ?」

 

山中先生「あら。」

 

陸「あ。山中先生。軽音部の部室は?」

 

山中先生「軽音楽部なら音楽室よ。」

 

陸「ありがとうございます。唯行くぞ。」

 

唯「う、うん・・・」

 

 

 

 

部室がある音楽室へ。

 

陸「音楽室に来たな。」

 

唯(ここか・・・入ったばっかで言いにくいけどやっぱり辞めるって言おう・・・でも軽音部ってどんな人が居るのかなあ・・・)

 

 

 

 

こわい人『ああん?辞めたいだと?貴様ただで辞められると思ってるのか?SATSUGAIするぞ~!』

 

 

 

 

唯「どうしよう・・・!!!」

 

陸「おい怯えてないで入るぞ。」

 

音楽室の扉を開けようとした時。

 

唯「ひぃー!!」

 

陸「え!?どうした!?・・・ん・」

 

後ろから律に肩を掴まれて絶叫した。

 

唯「あわあわ・・・あのあの・・・ち・・・違います違います・・・」

 

律(あっ!テンポ悪くて使えないドジっ子!)

 

陸「唯何やってんだ。」

 

唯「え?・・・ビックリした・・・」

 

律「・・・ん?もしかして、あなたが平沢唯さん?」

 

唯「あ、はい。」

 

律「入部希望の!!」

 

唯「は、はい!」

 

律「〜!!色々誤解しててごめん!ギターがすっごく上手いんだよね!来てくれるの待ってたよ~!」

 

唯(何かあらぬ尾ヒレが付いてるよ。)

 

律「ん?あなたはあの時の?」

 

陸「あ、あぁ!あの時職員室で目を合わせた時以来!」

 

 

 

 

 

 

音楽準備室へ。

 

律「皆ー!入部希望者が来たぞー!」

 

澪「本当か!?」

 

紬「わぁ!」

 

駿「来たか!」

 

豊「おぉ!」

 

澪「ようこそ軽音部へ!」

 

紬「歓迎致しますわぁ〜!」

 

駿「お!それに3人目の男子生徒も!」

 

陸「あ!俺以外の男子生徒2人が!!」

 

律「よーしムギ!お茶の準備だ!」

 

紬「はい〜!」

 

 

 

 

紅茶を淹れ、ケーキを出した。

 

陸「ティータイム・・・?」

 

唯(ど、どうしよう・・・)

 

紬「どうぞ。召し上がって。」

 

陸「は、はい。」

 

2人は紅茶を啜る。

 

陸「っ!」

 

唯「美味しい・・・!」

 

陸「ん!このケーキ甘い!」

 

唯(辞めるの辞めようかなぁ〜?)

 

陸「あ、そうだ。俺は古川陸。此奴は平沢唯。俺の幼馴染みだ。」

 

駿「俺は真中駿。」

 

豊「西原豊だ。」

 

律「平沢さんはどんな音楽やりたいの?どんなバンドが好きか~。好きなギタリストは?」

 

唯「えっと・・・(やっぱ言わなきゃ。実はギターなんて弾けないって・・・)」

 

勇気を出して言おうとするが。

 

唯「じじじ・・・」

 

澪「ジミ・ヘンドリックス?」

 

律「おぉ〜!」

 

唯「いっ・・・いえ・・・じじ・・・」

 

澪「ジミー・ペイジ?」

 

律「おぉ〜!」

 

唯「じ・・・」

 

澪「ジェフ・ベック?」

 

唯(ギタリストって「じ」で始まる人多いの!?)

 

律「ジェフ・ベックかぁ〜!」

 

駿「渋いなぁ〜!」

 

紬「どなた?」

 

澪「「ロックギタリストには2種類しかいない。ジェフ・ベックとジェフ・ベック以外だ」って言われている常に新しいサウンドを追求する挑戦的なギタリスト!」

 

紬「まぁ!」

 

律「さっすが~!シブイね平沢さん!」

 

唯「あはははは・・・・」

 

心臓がバクバクしてる。

 

駿「じゃあさ陸。好きなギタリストは?」

 

陸「ギタリストかぁ・・・藤原基央さんとか。」

 

豊「BUMP OF CHICKENの!?」

 

陸「あぁ。俺BUMPファンなんだ。」

 

駿「良いなぁ!あ、因みに俺はミスチル。」

 

豊「俺ポルノグラフィティ!」

 

陸「俺の好きなバンド達じゃねぇか!」

 

律「平沢さんみたいな人が入ってくれて良かったな!」

 

紬「1週間以内に後1人集まらなかったら廃部になる所だったんです。」

 

律「ほんっとにありがと~!」

 

唯(ますます言い辛いよ・・・でも・・・ちゃんと言わなきゃ・・・!)

 

勇気を出して言った。

 

唯「あの!あの・・・申し訳ないんですけど!実は入部するの辞めさせて下さいって言いに来たんです!」

 

律「え?」

 

駿「どう言う事だ?」

 

陸「唯はなぁ・・・」

 

唯「ギターは弾けないし、もっと違う楽器をやるんだと思って・・・

 

紬「じゃあ何なら出来るの?」

 

唯「カスタ・・・ハッ!ハーモニカ!」

 

律「あ!ハーモニカならあるよ!吹いてみて!」

 

ポケットからハーモニカを出した。

 

唯「ごめんなさい!吹けません!」

 

澪「でも、ウチの部に入ろうって思ったって事は音楽に興味があるって事よね?」

 

紬「他に入りたい部とかあるの?」

 

唯「ううん・・・特には・・・」

 

律(折角のカモをここで手放す訳にはいかないぜ!)

 

駿(カモ言うな!)

 

澪(廃部を免れる為に!)

 

紬(何とか引き止めないと!)

 

豊(どうすんだ?)

 

唯「本当にごめんなさい。じゃあ・・・」

 

陸「帰るのか?」

 

律「ああ!ちょっと待って!」

 

紬「もう一杯お茶如何?」

 

唯「でも・・・」

 

紬「クッキーとマドレーヌもあるの!」

 

律「うん!」

 

澪・駿・豊(餌付けた!)

 

 

 

 

 

 

クッキーとマドレーヌで餌付け作戦。

 

唯「美味しい〜。あ!す・・・すみません!こんなにごちそうになるつもりじゃ・・・」

 

陸「何か申し訳ない・・・」

 

律「いいのいいの。」

 

駿「じゃんじゃん食べちゃって。」

 

紬「毎日こうやって一緒にお菓子を食べましょう。」

 

澪「何か趣旨が違ってきて・・・痛!」

 

急に律に攻撃された。

 

豊「澪ー!」

 

律「平沢さん他にはどんなものが好き?」

 

唯「う~ん。美味しいものなら何でも。」

 

律「(食べ物かよ。)家では休みの日とか何して過ごしてんの?」

 

唯「ゴロゴロ・・・かな。」

 

律「・・・じゃあ陸は家では休みの日は何して過ごしてるの?」

 

陸「普通に外出とか、ギターの練習かな?中学の誕生日プレゼントに買って貰ったギターがあってな。」

 

律(結構長けてるな。)

 

紬「好きなものとかある?」

 

唯「可愛いものが好きかな~。」

 

澪「苦手なものは・・・」

 

唯「暑いのも寒いのも苦手なんだ~。冬はコタツにこもりっきりだし夏は床の上を転がってばっかりいるの。」

 

澪(手強い・・・)

 

律(一体どうすれば・・・)

 

紬(分かりません・・・)

 

唯「あの・・・じゃあ・・・りっくん行こ・・・」

 

律「あっ!行かないで!お願い!」

 

律「ゴロゴロしてるだけでいいから!」

 

紬「もっと美味しいお菓子持って来ますから!」

 

駿・豊(また餌付け!?)

 

唯「あ・・・ごめんなさい・・・軽い気持ちで入部するなんて書いたから・・・期待させるだけさせて・・・何て謝ったらいいか~・・・」

 

泣いてしまった。

 

紬「・・・私達こそごめんなさい・・・」

 

澪「無理に引き止めて悪かったな・・・」

 

駿「陸も悪かったな・・・」

 

豊「幼馴染みを困らせて・・・」

 

陸「いやそんな・・・」

 

律「じゃあせめて私達の演奏だけでも聴いて行って!」

 

唯「え?演奏してくれるの!?」

 

律(食い付いて来た!!)

 

 

 

 

 

 

5人の演奏を聴く事に。ここにはもう1つのドラムがある。

 

唯・陸「・・・・」

 

 

 

 

5人が演奏する曲は『翼をください』。

 

 

 

 

演奏が終わり、唯と陸が拍手した。

 

律「えへへ。どうだった?」

 

唯「何て言うか凄く言葉にし難いんだけど・・・あんまり上手くないですね!」

 

律(バッサリだー!!)

 

陸「けど、良い演奏ありがとう!なぁ唯!」

 

唯「うん!何だか凄く楽しそう!私!この部に入部します!!」

 

陸「俺も軽音部に入部させて下さい!!」

 

律・澪・紬「・・・!!」

 

律が澪の頬を引っ張り、澪が律の頬を引っ張る。しかしこれは夢ではなかった。

 

律「バンザーイ!!」

 

駿「よっしゃ!!これで3人目及びギタリスト加入!!」

 

豊「澪、借りるぞ。」

 

澪のカバンからカメラを出した。

 

駿「皆詰めて詰めて!」

 

豊「じゃあ軽音部活動開始記念に!」

 

澪「ああ私のカメラ・・・」

 

豊「はいチーズ!」

 

4人を撮影。

 

豊「俺等も撮ってくれ!」

 

今度は澪が3人を撮る。

 

唯「でも私全然楽器出来ないし・・・あ!マネージャーとかどうかな?」

 

律「いや運動部じゃないんだし。」

 

紬「そうだ。この機会にギターを始めてみたらどうかしら?」

 

唯「で・・・でも凄く難しそうな。」

 

律「大丈夫だよ~!私達も分かる所は教えてあげるし!」

 

陸「それに俺が居るだろ?ギターを熟知してるし。」

 

唯「あ・・・そうだね!さっきの演奏聴いてたら私にも出来るかもって思えてきた!」

 

律「・・・それは良かった。」

 

陸「・・・お!そうだ!」

 

澪「ん?どうした?」

 

陸「俺も入部届け書かなきゃ!ちょっと職員室へ行って来る!」

 

 

 

 

 

 

翌日。

 

和「えっ!結局入部したんだ!」

 

唯「う~ん。どうしてもって言われて~。」

 

和「マジで!?ああ・・・マネージャーとしてとかね!」

 

唯「人に言われると何か悔しい。」

 

和「それで陸も入ったの!?」

 

陸「あぁ。何か和気藹々してたし。楽しそうだなって。」

 

唯「それにちゃんとメンバーとして入ったんだから!ギター1から教えてくれるって。」

 

和「・・・と言う事は新しくギター買ったりするんだ。」

 

唯「う~ん・・・貸してくれないのかなあ?」

 

和「くれないんじゃない?」

 

唯「!」

 

陸「まさか買う所からスタートとは・・・」

 

唯「でも5000円位で買えるよね〜。」

 

和(陸。こんな子掴まされて大丈夫かしら・・・軽音部!)

 

陸(分からん・・・でもその気持ち分かる。)

 

 

 

 

 

 

放課後。陸と合流して練習を始めた。

 

 

 

 

教室では、唯がウキウキしていた。彼女達と彼等の活動が今スタートした。

 

『END』




         キャスト

       平沢唯:豊崎愛生
       秋山澪:日笠陽子
      田井中律:佐藤聡美
       琴吹紬:寿美菜子

       古川陸:土屋神葉
       真中駿:堀江瞬
       西原豊:深町寿成

     山中さわ子:真田アサミ
       真鍋和:藤東知夏
       平沢憂:米澤円

      女性店員:庄子浴衣
        生徒:西明日香
           大久保藍子

      こわい人:三戸崇史

『次回予告』

唯「こんにちは〜。」

陸「おいっす〜。」

この6人が、軽音部の仲間。

紬「滅多に出逢えない、とっても楽しくて愉快な人達の仲間になりたかったの!」

澪「・・・ゆ・・・唯・・・」

駿「まずはギター買わなきゃな。」

律「よぉ〜し!やるぞー!おー!」

豊「唯に似合うギターはどれだ・・・?」

唯「あ!皆ー!いてっ!!」

高校生になった彼女は初めて部活を始めました!!

#2「楽器!」
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『オリ主紹介』

古川陸(ふるかわりく)

声-土屋神葉



モデル・金子隼也

誕生日・6月25日

学年・桜が丘高校1年生

制服・ブレザー、青いネクタイ、ズボン、白スニーカー

パート・リードギターとボーカル

使用ギター・Mad Axe ストラトキャスター・タイプ(青)

好きなバンド・BUMP OF CHICKEN

桜が丘高校の生徒で、同級生の平沢唯と真鍋和の幼馴染み。
両親は音楽業界の人で、日本中を駆け回ってライブを行ったりしている。

平沢家の左隣の家に住んでおり、女子校に通ってる姉・梢と一緒に暮らしている。
姉もギターが上手く、ギターのやり方を今も繰り返し伝授している。

愛用しているギターは中2の時に両親からの誕生日プレゼントで、今も大切に愛用している。

後に唯と共に軽音部に入部し、同じ部員の駿と豊と即意気投合して一緒にバンド『cloverty』を結成した。
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真中駿(まなかしゅん)

声-堀江瞬



モデル・小宮璃央

誕生日・10月12日

学年・桜が丘高校1年生

制服・ブレザー、青いネクタイ、ズボン、黒スニーカー

パート・ベース

使用ベース・Precision Bass Dakota Red

好きなバンド・Mr.Children

桜が丘高校の生徒で、同級生の田井中律と秋山澪と西原豊の幼馴染み。
澪と豊と同じように律に振り回される事が多い。
両親と中3の妹の皐と4人暮らし。

音楽好きの家庭生まれで、中学お小遣い貯めてベースを買ったと言う。

同じ部員の陸と豊と共に『cloverty』を結成した。
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西原豊(にしはらゆたか)

声-深町寿成



モデル・高橋文哉

誕生日・3月27日

学年・桜が丘高校1年生

制服・ブレザー、青いネクタイ、ズボン、ローファー

パート・ドラム

好きなバンド・ポルノグラフィティ

桜が丘高校の生徒で、同級生の田井中律と秋山澪と真中駿の幼馴染み。
澪と駿と同じように律に振り回される事が多い。
両親と叔母と祖父母と5人暮らし。

父親がジャズバンドのドラマーをやっており、幼い頃からドラム演奏を練習していた。

同じ部員の陸と駿と共に『cloverty』を結成した。
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