けいおん`S   作:naogran

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季節は秋。学園祭が近付く季節でもある。しかし軽音部にとんでもない危機が訪れる事になった。

梓「〜〜〜〜♪」

今日の梓はご機嫌上昇で鼻歌を歌っている。

律「何かご機嫌だなぁ。梓。」

梓「え?」

豊「何か良い事あったのか?」

梓「えへへ。もうすぐ学園祭でライブが出来ると思うと嬉しくて。」

律「初々しいねぇ。」

梓「去年の軽音部のライブ見たかったです!」

澪「ブゥーーー!!」

突然澪が紅茶を吹いた。

律「あはは・・・澪は去年大活躍だったもんな・・・」

陸「まぁ色んな意味だけど・・・」

梓「え?」

皐「え!?聞きたいそれ!」

駿「実はステージで転んで・・・」

澪「うわああああああ!!!」

言おうとしたが澪に口止めされた。

駿「モガガ!」

さわ子「去年の学園祭のライブならちゃんと撮ってあるわよ?」

去年の軽音部のライブを収めたDVD2枚。

梓「わあ!見たいです!」

皐「見せて見せて!」

澪「え!?いや梓、皐、考え直さない・・・?」

駿「・・・ぷはぁ!そ、そうだな。見る前に色々考えた方が身の為だぞ?」

皐「どゆ事?」

陸「取り敢えず、俺達のライブから見ようか。な?」

澪「そうそう!」

さわ子「りっちゃん唯ちゃん!」

2人が澪を連れ出した。

澪「はーなーせーーー!!!」

さわ子「それじゃあオススメシーンから!」

例のシーンを見た梓と皐が顔を真っ赤にした。

梓「み・・・見ちゃいました・・・」

皐「りっくんが助けてくれたけど・・・手遅れだったね・・・」

澪「遅かった・・・」


#11「ピンチ!」

オススメシーンを見終わって、今度こそ2組のライブを鑑賞。落ち込む澪を陸達が慰める。

 

梓「それにしても、ライブの時だけ皆さん凄い演奏してますよねぇ。」

 

律「言うようになったな?このぉ!」

 

唯「・・・フフッ!」

 

律・梓「ん?」

 

紬「え?何?」

 

唯「えへへ・・・何か色々思い出して・・・」

 

紬「あぁ。この時確か、唯ちゃん声が。」

 

陸「練習のし過ぎでハスキーボイスになってたもんな。」

 

唯「そうそう。朝起きたら声ガラガラだもん・・・」

 

律「梓と皐にとっちゃあ、軽音部としての初ライブだな。」

 

梓「はい!私頑張ります!」

 

皐「最高のライブにしようね!」

 

するとそこに。

 

和「盛り上がっている所悪いんだけど。」

 

律「あ。和。」

 

陸「どうしたんだ?」

 

和「どうしたのじゃないわよ。これ。」

 

1枚の用紙を律に渡した。それは。

 

梓「講堂使用届け?」

 

和「そう。学祭の分出してないでしょ?」

 

梓「え!?」

 

皐「りっちゃん・・・?」

 

律「あぁ。忘れてた。」

 

陸「お前は本当に呑気だなぁ。」

 

律「いやぁ〜、忙しくてねぇ・・・」

 

駿「だが去年にも同じ事してたもんな。」

 

律「いやぁ〜、あれは部活申請・・・」

 

言い訳してる律に、澪と駿の怒りが上昇した。

 

”ゴチン!”

”ゴチン!”

 

律「痛あああ!!」

 

駿「少しは部長らしい事しろよ!!」

 

 

 

 

律「あぁ〜、じゃあ梓書記な。」

 

梓「え?私?まぁ良いですけど。」

 

陸「後輩に書かせるなよ。」

 

梓「えっと、使用者は軽音部。あの、名称って?」

 

律「バンド名で良いんじゃない?」

 

梓「はい。陸先輩達は、クローバティでしたよね。」

 

陸「そうそう。」

 

梓「あ、そう言えば唯先輩達のバンド名って何でしたっけ?」

 

唯・律・澪・紬「ーーーーーー。」

 

4人全員バラバラ。

 

豊「そう言や唯達のバンド名決めてなかったな。」

 

律「良い機会だから決めるか。」

 

唯「平沢唯とずっこけシスターズどう?」

 

律「私等何者だ!」

 

澪「ぴゅあ・ぴゅあとかどうかな?」

 

律「もうネタはいいから真面目に考えようぜ。」

 

澪「割と本気なのに・・・」

 

律「本気だったんかい!」

 

梓「ほら人のセンスは色々ですから・・・」

 

さわ子「よ~し分かった!私が決める!」

 

唯・律・澪・紬「もう少し考えよう!」

 

梓・陸・駿・豊・皐(団結した!)

 

和「じゃあ書類あとで生徒会室に持って来てね。」

 

澪「悪いな。待たせちゃって。」

 

和「良いよ。」

 

唯「和ちゃん!たまには帰りにお茶しようよ!」

 

和「分かった。後でメールする。」

 

律「まぁ、じゃあバンド名は各自一晩考えて来る事にして、練習するか!」

 

紬「そうね!」

 

澪「学園祭も近いんだから。気合い入れないとな。」

 

梓「はい!」

 

唯「あ、そうだ!何か最近音の調子が悪くて・・・」

 

陸「音?唯、お前のギター見せてみろ。」

 

 

 

 

早速唯のギターを見る。

 

陸「うわぁ・・・これは・・・」

 

梓「陸先輩、どうですか?」

 

陸「弦を見ろ。」

 

梓「うっ!弦錆びてるじゃないですか!」

 

陸「唯。最後に弦を交換したのは何時だ?」

 

唯「え?弦って交換するものなの?」

 

陸「へ・・・?」

 

全員「な、何!?」

 

梓「て言うかネックも反ってるし、これだとオクターブ・チューニングも滅茶苦茶ですよ!」

 

唯「オ・・・オクタ・・・ネック?」

 

澪「落ち着け梓!今の唯には到底理解出来ない!」

 

陸「前にギターの知識を叩き込んだけど、唯には理解が追い付けなかった!」

 

梓「つまり・・・大事にしないとダメじゃないですか。良いギターなのに。」

 

唯「大事にしてるもん!一緒に寝たりとか服着せたりとか!」

 

梓「大事にするベクトルが違います!」

 

陸「ギターはお前の弟か!」

 

唯「え?じゃあ・・・さわちゃん先生何とかしてよ~。」

 

さわ子「やっぱり・・・お店に頼んだほうが良いんじゃな~い?」

 

律「面倒臭いだけだろ。」

 

梓「じゃあ楽器店に行きましょうか。」

 

陸「店員さんに直して貰おう。」

 

唯「え?そこまでしなくても・・・」

 

梓「いや。学園祭も近いのにこれじゃ練習になりませんよ。」

 

陸「このままでライブやったら変な音が響くぞ?」

 

唯「・・・りっくんも駿君もお手入れなんかしてないよね?」

 

陸・駿「してるぞ。」

 

唯「・・・じゃありっちゃんもお手入れなんかしてないよね?」

 

律「しとるわい。」

 

豊「俺もしてるぞ。」

 

唯「え?」

 

律「私はしてなくても当たり前みたいな聞き方するな。」

 

唯「りっちゃんの癖に。」

 

”ポコン!”

 

唯「いてぇ!」

 

 

 

 

 

 

楽器店へ。

 

律「はいは~い到着。」

 

澪「じゃ私ここで待ってるから。」

 

梓「え?何でですか?」

 

澪「私左利きだから。右利き用の楽器見ても悲しくなるだけだし・・・」

 

紬・梓「ああ・・・」

 

律「あ!でもほら澪。何かレフティ・フェアやってるよ?」

 

澪「え!?」

 

駿「マジか!」

 

今日はレフティ・フェア。

 

 

 

 

 

 

店内。

 

澪「・・・!!」

 

レフティベースが2本あった。

 

駿「どっちも30万代・・・」

 

澪「こ・・・ここは天国ですか!店員さーん!ここにあるの全部下さい!」

 

律「こら落ち着け。」

 

駿「破産するぞ。」

 

唯「澪ちゃん楽しそう。」

 

梓「左利き用は少ないですから。」

 

陸「ホラ唯。ギター直して貰おう。」

 

唯「うん。」

 

梓「すいませ~ん。」

 

店員「いらっしゃいませ。」

 

梓「ギターの調整して貰いたいんですけど。」

 

店員「はい。何方のですか?」

 

陸「此方です。」

 

店員「あぁ。では、ちょっと見せて貰いますね。」

 

唯のギターを見る。

 

店員「っ!?」

 

錆びたレスポールを見て店員が驚いた。

 

店員「あの・・・これ・・・ヴィンテージギターですか・・・?」

 

梓「すみません・・・ただ汚いだけです・・・」

 

唯「まだ買って1年です!」

 

陸「本当にすみません・・・」

 

店員「は、はぁ・・・それじゃあ、終わるまで店内でお待ち下さい。」

 

梓「お願いします。」

 

陸「んじゃ、終わるまで色々見て回るか。」

 

梓「そうですね。」

 

唯「ん〜・・・」

 

陸「ん?唯?」

 

店員が唯のレスポールの弦を切ってる所を見てる。

 

唯「ああ・・・私のギターが裸にされてゆく・・・」

 

梓「何言ってんですか・・・」

 

陸「彼氏かよ・・・」

 

梓「でも、何で唯先輩はあのギター買ったんですか?重いしネックは太いし癖があるじゃないですかだって。」

 

唯「え?だって可愛いから!」

 

梓「可愛い?」

 

唯「可愛いから!」

 

梓「・・・陸先輩・・・」

 

陸「ごめんな。唯は可愛いのしか選ばない性格で・・・」

 

梓(唯先輩の感覚は解らない・・・)

 

 

 

 

タンバリンとマラカス等の楽器が並んでるコーナー。

 

梓「お待たせしました。」

 

律「おぉ!」

 

梓「メンテナンス頼んで来ました。」

 

陸「直るまで店内で待つようにって。」

 

律「お疲れ。」

 

梓「あれ?澪先輩は?」

 

紬「澪ちゃんならまだ・・・」

 

駿「レフティベースにゾッコン中。」

 

陸「あぁ・・・」

 

店員A「紬お嬢様!いらっしゃいませお嬢様!」

 

紬「どうも。」

 

店員B「これは紬お嬢様。お久し振りです」

 

皐「え?お嬢様って?」

 

律「ここムギんちの系列の楽器店なんだってよ。」

 

梓「え?」

 

皐「凄い!」

 

唯「ビックリするんだよねあの呼び方。」

 

店員「お待たせしました。」

 

唯「ああ!」

 

メンテナンスが終わったレスポールが戻って来た。

 

律「おぉ!綺麗になったな〜!」

 

梓「これからは小まめにメンテナンスして・・・」

 

唯「ギー太!!」

 

梓(名前付けてたんだ・・・)

 

陸「ありがとうございます。」

 

店員「いえ。あ、お代の方5000円になります。」

 

唯「え・・・?お金取るの?」

 

店員「え、ええ・・・」

 

梓「いや!当たり前ですよ!」

 

唯「・・・お金ない・・・」

 

全員「ええ!?」

 

豊「お前まさか、メンテナンスが無料だと思ってたのか!?」

 

唯「・・・うん・・・」

 

陸「・・・はぁ、しょうがない。」

 

すると陸がピックを選んで店員に。

 

陸「すみません。このピック、メンテ代込みで買います。」

 

店員「あ、はい。ありがとうございます。」

 

ピックを唯のレスポールのメンテナンス代込みで買った。

 

唯「りっくん・・・!」

 

陸「今日は特別だ。今度はちゃんと金揃えてからメンテして貰えよ?」

 

唯「ありがとーーーー!!」

 

陸「うぐっ!おい!ぐるじい・・・!!」

 

律「良かったな唯。陸に助けて貰って。」

 

唯「うん!」

 

 

 

 

ピック代とメンテナンス代の支払いが終えた後。

 

律「それじゃあ。そろそろ帰りますか。」

 

全員「は〜い!」

 

梓「ってあれ?あの・・・澪先輩が。」

 

律「あぁ〜。呼んで来るわ。」

 

駿「俺も行くわ。」

 

 

 

 

レフティベースを見てる澪を呼びに行った。

 

律「澪。ほら帰るぞ。」

 

駿「皆待ってるぞ。」

 

澪「やだ。」

 

律「小学生か。」

 

駿「お前閉店前まで居るつもりか?」

 

澪「やだ。」

 

駿「ダメだこりゃ・・・」

 

律「ほ〜ら澪ちゃん。」

 

無理矢理澪を引っ張る。

 

澪「ちょ!律!」

 

律「はいはい帰りましょうね〜。」

 

 

 

 

梓「知り合いの方は、弦を逆に張り替えて使っていましたけど。」

 

唯「へぇ〜。」

 

 

 

 

澪「ああ!」

 

”ドサッ!”

 

強引に引っ張り、澪が転んでしまった。

 

駿「おい澪、大丈夫か?」

 

転んだ澪を起こす。

 

律「あ・・・何やってんだよ~澪・・・」

 

澪「もういいよ!」

 

律「え・・・?」

 

澪「バカ律。」

 

彼女が拗ねてしまった。

 

 

 

 

 

 

店を出た。

 

唯「良かった〜!ギー太綺麗になって!」

 

澪「名前付けてたんだな。それ。」

 

紬「この後どうする?」

 

律「う~んそうだな。よし!お茶でも飲んでくか!」

 

梓「またお茶ですか?」

 

唯「あ、ごめん。私この後和ちゃんと約束あるんだ。」

 

律「えぇ〜?」

 

澪「え?和も来るの?私も行って良い?」

 

駿「俺も良いか?」

 

唯「あそっか。澪ちゃんと駿君和ちゃんと同じクラスだもんね。良いよ~。」

 

澪「え?良いの?」

 

駿「おっしゃ!」

 

陸「唯。俺も良いか?」

 

唯「うん良いよ。じゃあ和ちゃんにも連絡するね。」

 

澪「うん!ありがとう!」

 

駿「後でな!」

 

律「・・・・・」

 

豊「?」

 

不機嫌になってる律を豊が見てた。

 

 

 

 

 

 

その後。和と一緒にカフェへ。

 

唯「うわ~!ここ一度来てみたかったんだ~!」

 

澪「お金ないのに?」

 

和「唯の分は私が出すわ。」

 

唯「来月のお小遣い入ったら今度は私がご馳走するもん。」

 

和「お願いするわ。」

 

陸「にしても、良いお店だな。」

 

和「こんなんで唯上手くやってけてるのかしら?軽音部。」

 

澪「それが1つの事を覚えたら1つの事を忘れちゃって。」

 

駿「陸や梓にも手を焼かせちゃってな。」

 

和「あるある。一度やり出したら凄い所まで行くんだけどね。」

 

澪「そうそう。」

 

陸「まぁそこが唯の良い所なんだけどな。」

 

駿「まぁな。」

 

 

 

 

5人の会話を律達がこっそり覗いてる。

 

律「ちっ!何か良い雰囲気だなあの4人。」

 

豊「もう意気投合してるな。」

 

梓「て言うか何でこんなコソコソと・・・」

 

紬「何か探偵さんみたいね。」

 

皐「何か事件でも探ってるのかな?」

 

律「・・・よし突撃!」

 

 

 

 

澪「それであの先生さぁ。」

 

律「皆〜!仲良いっすね~!どーん!」

 

無理矢理律が参加した。

 

澪「律!?」

 

駿「何でここに!?」

 

律「いや~タマタマねぇ。」

 

唯「あれ?りっちゃん1人?」

 

律「あぁ。ムギ達はそっちに居るよ。」

 

唯「あ!本当だ!」

 

律「いや〜。ウチの澪と駿が何時もお世話になってま~す。」

 

駿「母親かお前。」

 

澪「ちょ・・・律・・・」

 

律「何?何か嫌なの?」

 

澪「いや、そうじゃないけど・・・」

 

駿(ん?)

 

律を見て駿が何かを感じた。

 

駿(律、まさか・・・)

 

 

 

 

紬「りっちゃん・・・アイス溶けちゃうのに。」

 

 

 

 

 

 

その翌日の昼。

 

澪「うわ~。綺麗なお弁当。」

 

和「そんな事ないよ。あり合わせの物詰めただけだし。」

 

澪「え!自分で作ってるんだ。凄ーい。」

 

駿「和って料理出来るんだな。」

 

和「やだな。そんな事ないってば。」

 

澪「ううん。私なんて・・・」

 

律「はいランチタイム終了~!」

 

そこに律が割り込んだ。

 

澪「え?律?いや私達は今から・・・」

 

駿「まだ飯食ってねえぞ?」

 

律「これから学祭までは昼休みも練習するから!」

 

澪「え・・・?」

 

駿「・・・お前、最近様子可笑しくね?」

 

律「え?何が?」

 

駿「・・・なら良いんだけど。」

 

律「よし!駿も行くぞ!」

 

駿「やっぱ俺もか。」

 

 

 

 

 

 

部室。

 

律「いや~。今年の学園祭は澪どんな風に盛り上げてくれんのかな~。去年はパンチラだったし~。今年はヘソ出しとかかな?あ。それとも・・・」

 

澪「練習するんだろ!」

 

唯・紬・梓・陸・駿・豊・皐「ん?」

 

律「するよ~。」

 

澪「だったら・・・」

 

律「てい!たこ焼き~!」

 

両手の丸を澪の頬にくっ付けた。

 

律「ポニーテール!」

 

澪「ちょ・・・!ちょっと止めろって!もう何なんだよ。」

 

律「あ、そうそう。おすすめのすっごい怖いホラー映画持って来たんだけど。」

 

澪「うっ・・・もう教室戻るぞ!」

 

律「ふ~ん。戻れば?悪かったよ。折角の和との楽しいランチタイムを邪魔してさ。」

 

澪「そんな事言ってないだろ!」

 

怒った澪が律に怒鳴った。

 

唯「何?どうしたんだろ・・・」

 

紬「お・・・お茶にしない?お茶にしよう・・・ね?」

 

陸「どうしたんだあの2人?」

 

駿「いや・・・」

 

梓(どうしよう・・・何とかしなきゃ・・・何とか・・・あ!)

 

ネコミミを装着。

 

梓「み・・・皆さん!仲良く練習しましょう・・・」

 

全員が梓を見てシーンとなった。

 

梓(外した・・・)

 

律「まあ・・・練習するか。」

 

澪「うん。やろっか。」

 

陸「梓のお陰で収まったな。」

 

 

 

 

早速練習を始めた。

 

唯・梓「ん?」

 

紬「あれ?」

 

陸・駿・豊「?」

 

澪「律・・・?あのさ。ドラム走らないのは良いけど、パワー足りなくないか?」

 

律「・・・・」

 

澪「律?」

 

しかし律は俯いたまま何も言わない。

 

澪「おい律!」

 

律「あ~ごめん。何か調子出ないや~。また放課後ね~。」

 

唯「え!?りっちゃん!」

 

澪「いいよ唯!」

 

唯「え?でも・・・」

 

澪「・・・バカ律。」

 

 

 

 

 

 

そして翌日。何故か律が来なかった。

 

梓「律先輩・・・来ませんね。昨日の放課後も今日も・・・」

 

唯「どうしたんだろ~・・・」

 

陸「何時も元気良く部室に入って来るってのに。ここ最近珍しいな。」

 

さわ子「・・・そりゃあやっぱり澪ちゃんが冷たいからじゃない?」

 

澪「え?」

 

さわ子「軽音部の為に1日りっちゃんのおもちゃになって来なさい!でないとりっちゃんは・・・心が荒んで・・・食べ切れもしない牛丼の特盛りを頼んで・・・そしてヤケになりヘビメタの道を突き進んで突き進んで・・・もう戻れなくって・・・」

 

陸「それ先生の実体験でしょ?」

 

さわ子「はい?」

 

陸「あ、すみません。口が滑りました。」

 

梓「でも、もしこのまま戻って来なかったら・・・学園祭のライブ・・・どうなるんでしょう・・・」

 

陸「俺達だけのライブになっちゃうかもな・・・」

 

澪「・・・練習しよう!」

 

唯「え?りっちゃん無しで?」

 

澪「仕方無いだろ。」

 

唯「え〜?」

 

梓「でも、律先輩呼びに行かなくて良いんですか?」

 

皐「りっちゃんは部長だよ?私達の友達でしょ?」

 

澪「・・・」

 

さわ子「もしくは豊君が代わりになるとかね。。まあ万一の事も考えとくって事だけど。」

 

唯「でも・・・」

 

陸「良いのか豊?」

 

豊「ピンチヒッターとしてやれば大丈夫だろう。」

 

紬「りっちゃんの代わりはいりません!」

 

唯「ムギちゃん・・・」

 

紬「待ってよう・・・りっちゃんが来るの待っていようよ。りっちゃんきっと来るから・・・」

 

豊「・・・ごめんなムギ。俺が代わりになろうって言ったばっかりに。」

 

紬「ううん・・・」

 

 

 

 

 

 

翌日。澪と駿が唯達のクラスに顔を出しに行った。

 

唯「あ。澪ちゃん。」

 

陸「お2人さん来たんだ。」

 

澪「お、おはよう・・・」

 

駿「よう唯。ムギ。」

 

唯「あのね。りっちゃんね・・・」

 

澪「いや、律の様子を見に来たんじゃなくってその・・・」

 

駿「澪。素直になろうぜ?律の様子を見に来たって。」

 

澪「ううぅぅ・・・」

 

豊「実はな、律の奴学校休んでるんだ。」

 

澪「・・・え?」

 

駿「律が?」

 

 

 

 

 

 

午後の田井中家。律が部屋のベッドで寝転がってる。彼女は熱を出していたのだ。

 

律「・・・・」

 

”トットットットッ”

 

階段を上がる足音が聞こえた。

 

律「澪~?」

 

ドアが開き、澪が入って来た。

 

澪「超能力者か。」

 

律「分かるよ~。澪の足音は。」

 

足音だけで澪と分かったのだ。

 

律「駿も豊も居るんだろ〜?」

 

駿「よく分かったな。」

 

豊「腐れ縁は切れそうにないな。」

 

律の傍に3人が座った。

 

澪「風邪どう?」

 

律「まだちょい熱ある。」

 

澪「道理でドラムに力なかったはずだ。」

 

駿「お前、一昨日から顔が赤くなってるからそうだと思ってた。」

 

豊「それにお前、ここ最近澪に構って欲しくて無理矢理してたんだろ?」

 

律「学園祭の前なのにな・・・」

 

澪「良いから早く治しなよ。皆待ってるからさ。」

 

律「怒ってない?」

 

澪「ないよ。」

 

律「澪は?」

 

澪「ないよ。当たり前だろ。」

 

律「駿と豊は?」

 

駿「俺が?まさか。」

 

豊「怒ってどうするんだ?」

 

澪「ただ・・・律のドラムがないとちょっと寂しいかな。私走り気味でもさ。やっぱ活きがよくってパワフルな律のドラム好きなんだよ。・・・あ!律お前・・・」

 

それを聞いた律が笑った。

 

律「もう~治った~!・・・はくしゅ!」

 

澪「いや治ってないから。ほら寝てなって。まだ熱あるんだから。」

 

律「うん・・・」

 

澪「じゃもう帰るな。」

 

駿「またな律。」

 

律「ええ~!寝るまで傍に居てよ~!ねえお願い~!」

 

澪「やれやれ。」

 

駿「本当子供だな。お前。」

 

豊「寝るまで居てやるか。」

 

律「えへへ。」

 

 

 

 

しばらくして唯達も来た。

 

唯「お邪魔しま~す。りっちゃんだいじょう・・・ぶ?」

 

澪「しーっ。今寝かし付けてる所なんだよ。」

 

律がぐっすり眠ってる。澪が律の手を繋いでる。

 

澪「で、何で唯まで寝てるんだ?」

 

見舞いに来たのに唯まで寝ちゃった。

 

陸「何処でも寝れるよな唯は。」

 

澪「やれやれ。」

 

 

 

 

 

 

その翌日。

 

律「全快!」

 

部長・田井中律が復活を遂げた。

 

律「学園祭に向けて頑張るぞ~!」

 

全員「お~!」

 

和「ちょっと!学祭の講堂使用届出さなかったの!?」

 

律「え?・・・」

 

全員「あ!!」

 

 

 

 

 

 

生徒会室。

 

律「すみませんすみません!」

 

生徒会長「締め切りは締め切りだから。」

 

律「そこを何とか!」

 

和「私からもお願いします。届けが遅れたのは部長が風邪で欠席していたからですし・・・お願いします!」

 

生徒会長「・・・まあ真鍋さんがそこまで言うなら。今日いっぱい待ちましょう。」

 

直談判が成功した。

 

律「ああ・・・あんた良え人や!澪と駿を宜しく!そしてこれからは私の面倒も見て下せえ~!」

 

澪「おい!」

 

駿「父親かお前!」

 

陸「あ〜。何時もの律だ〜。」

 

豊「この空気、懐かしく感じる。」

 

 

 

 

 

 

部室に戻り、唯達がバンド名の候補を決める。

 

澪「ねぇ。やっぱぴゅあ・ぴゅあ良くない?」

 

律「却下。」

 

唯「握りこぶし~は?」

 

律「演歌っぽい・・・」

 

唯「じゃあ・・・靴の裏のガム。」

 

律「今日踏んだんだな・・・」

 

唯「え!何で分かるの?」

 

律「ムギ~。何か良いのない?」

 

紬「う~ん・・・充電期間とかどう?」

 

律「縁起悪・・・」

 

澪「じゃあポップコーンハネムーンとか。」

 

唯「ロケットえんぴつ良くない?」

 

律「お前は黙っとけ!!」

 

さわ子「まどろっこし~!!」

 

痺れを切らせたさわ子が講堂使用届けを取り上げた。

 

さ「ゆっくりお茶も出来やしない!適当に決めれば良いのよ!」

 

クローバティの上に唯達のバンド名を書いた。

 

さわ子「よし!」

 

唯・律・澪・紬・梓「ああ~!勝手に決められた・・・」

 

バンド名・放課後ティータイム。

 

陸「放課後ティータイム。」

 

豊「何か唯達にピッタリだな。」

 

律「・・・まあ良っか。」

 

全員が賛成した。

 

放課後ティータイム「何とかバンド名決定!」

 

梓「後は学園祭に向けて一生懸命練習するだけ・・・」

 

唯「い~っくし!」

 

突然唯がくしゃみした。

 

放課後ティータイム「何だけど・・・」

 

クローバティ「何か嫌な予感が・・・」

 

『END』




         キャスト

       平沢唯:豊崎愛生
       秋山澪:日笠陽子
      田井中律:佐藤聡美
       琴吹紬:寿美菜子
       中野梓:竹達彩奈

       古川陸:土屋神葉
       真中駿:堀江瞬
       西原豊:深町寿成
       真中皐:小倉唯

     山中さわ子:真田アサミ
       真鍋和:藤東知夏

        店員:立花慎之介
           前野智昭
           小田久史

      生徒会長:児玉明日美




『次回予告』

梓「まだ熱下がらないんだ・・・」

憂「うん。あの調子だと明日も多分・・・」

律「こんな時に風邪引くなんて弛んでる証拠だ!」

駿「感染させたお前が言うか?」

律「え?私?」

憂「お姉ちゃん・・・」

さわ子「皆の目は誤魔化せても、私の目は誤魔化せないわよ。」

梓「・・・!」

#12「軽音!」
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