律「ムギ。行こうぜ。」
紬「まだ日誌届けたりしなきゃいけないから。先行ってて?」
澪「あれ?ムギ今日日直だっけ?」
陸「今日唯のはずだろ?」
紬「うん。唯ちゃんは今・・・」
その唯は今熟睡中。
駿「寝てんな。」
紬「お昼休みからずっとあのままで・・・」
律「ガクッ!」
和「何度も起こしてるんだけど。ほら。唯起きて。」
律「おい唯!起きろー!」
陸「起きろ唯!ムギに日直やらせんなよ!」
唯「大丈夫だよ憂・・・今日は日曜だから・・・」
律「うわあ!何てポジティブシンキング!」
豊「曜日感覚が麻痺してる!」
律「おい唯!練習だぞライブだとギターだぞ!!あ!」
澪「あ!」
紬「あ!」
和「あ!」
陸「あ!」
駿「あ!」
豊「あ!」
ある作戦を思い付いた。
律・澪・紬・和・陸・駿・豊「唯。ケーキだぞ。」
すると唯が起きた。
全員「おぉ。」
唯「・・・・」
起きた唯が周りを見て。
唯「ない・・・嘘吐き・・・」
ケーキがない事に気付き、また寝てしまった。
陸「起きたんなら寝るなよ!」
律「ダメだ!ムギ!本物のケーキを!」
紬「ラジャー!」
さわ子「田井中さん!」
そこにさわ子が来た。
さわ子「あなた達。前に貸した着ぐるみそろそろ返してくれない?演劇部で使うみたいなの。」
澪「着ぐるみ?律。まだ返してなかったのか?」
律「あーあれな!この間新入部員の歓迎に使った後・・・物置に入れといたんだけど。」
澪「返せよ。」
部室にある物置のドアを開けた。
陸「うわっ・・・!」
中は色々あってごちゃごちゃ。
さわ子「何これ・・・?」
澪「すみません!」
駿「ガラクタ部屋・・・?」
律「えっと、着ぐるみでしたら・・・ほらここに!」
着ぐるみを出した瞬間。
”ドンガラガッシャーーーン”
律「ぎゃあああああ!!」
積まれた荷物が崩れてしまった。
豊「律!?大丈夫か!?」
一方唯は、まだ教室で熟睡中。
唯「けいおんぶた・・・」
この謎の寝言。
今日の軽音部に活動は。
澪「と言う事で、大掃除をします!」
唯・律「えぇ・・・」
陸「おいそこの2人!嫌な顔するんじゃありません!」
律「よぉし!今日は気合入れて練習するか!!」
唯「そうだねりっちゃん!目指せ武道館だよ!!」
駿「掃除やりたくない故の練習・・・」
澪「そこまでやりたくないか・・・」
唯「だって・・・」
唯・律「三度の飯より掃除が嫌いだ!!!」
澪「意味が分からん!!!」
豊「どんだけ掃除苦手なんだよ!!!」
律「って言うかさ・・・ここの掃除は音楽室の掃除当番がやってくれるんじゃなかったんですか!!」
唯「そーだそーだ!」
澪「本来はそうだけど・・・」
陸「物置にあるのは俺達の私物。他の人に掃除させる訳にはいかないだろ?」
物置から大量の荷物が出て来た。
梓「ばかりと言うか、本当に私物しかありません。」
皐「もう私達が独占してる気分だね。」
律「仰る通りですね!」
律「あぁ・・・私のケロ・・・」
律「じゃあ片付けとくか・・・」
唯「仕舞っておいたのに・・・」
出て来た私物を物置に置いた。
澪・陸・駿・豊「だから戻すな!!」
気を取り直して掃除を始める事に。澪が髪を結ってポニーテールにした。
律「しゃーねぇ!真面目にやるか!」
梓「でも凄い量ですね・・・」
紬「何か荷物があると、取り敢えずって倉庫代わりにしていたからね・・・」
陸「そんな考えを持った俺って何やってんだろうな・・・」
律「それにしても何だ?ぬいぐるみの山は?」
駿「同じのが殆どだな。」
唯「あ!その大きいの200円で獲れたんだよ!」
律「聞いてねえし。」
駿「クレーンゲームで自慢すんなよ。」
律「ほれ。持ってけ。」
駿「ちゃんと持って帰れ。」
唯「ブー!よっこいしょ。」
ぬいぐるみを持った。
陸「おい唯待て。」
唯「ん?」
陸「ホラ。このどせいさんもどきも持ってけ。」
唯「え?それは私のじゃないよ?」
陸「え?じゃあ誰のだ?」
澪「っ!」
どせいさんもどきのぬいぐるみは澪の私物だった。
陸「澪のかよ!!」
紬「コーヒーセットも一通り持って来たけど、結局使ってないね。」
皐「改めて見ると、棚の中は高そうなティーカップが殆どだね。」
唯「あれ?食器棚も掃除するの?」
紬「うん。折角だから序でに。」
皐「ちょっと埃被ってるしね。」
食器棚だから食器を全て出して机に置いた。
律「こうやって改めて見ると、高そうだよなぁ・・・」
豊「殆どアンティーク物ばかりだな。」
唯「この食器は幾ら位するの?」
律から持たされた箱の入った食器を紬に聞いた。
紬「えっと・・・値段は分からないけど、ベルギー王室で使ってたのと同じだとか。」
陸「ベルギー・・・」
唯「王室・・・」
王室と聞いた唯が食器を手放してしまった。
律「危ねええーーーーーー!!!!」
だが律が滑り込みキャッチでギリギリセーフ。
私物を全て整頓し、休憩を入れた。
律「大分片付いたな。」
皐「疲れた〜。」
澪「しかし。私達のじゃない私物も沢山あるな。」
紬「昔の軽音部の私物じゃないのかな?前は結構部員が居たみたいだし。」
駿「そうみたいだな。古い雑誌とかあるし。8センチCDもあるし。」
梓「ちゃんとやってた事もあったんですね。」
皐「さぞ賑やかな部活だっただろうな〜。」
そんな会話をしていると。
唯「見て見てー!」
陸「おーい皆ー!」
全員「ん?」
唯「ババーン!何か出て来た〜!」
陸「こっちも出たぞ!」
白いケースと黒いケースが出て来た。
律「おぉ!高そうなケース!金目の物が入ってないかなぁ〜?ん?」
唯「おぉ!」
陸「これは!」
2つのケースに入っていたのは。
唯「ギターだ!」
律「こっちはベースだ!」
白いケースには赤色のギター。黒いケースには白いベースが入っていた。
梓「古いけど、結構良い物かも。」
陸「これは・・・ギブソンSGか。」
駿「んでこっちはARISTIDESか。」
律「もっと面白い物期待してたのにな〜。」
唯「つまんない。」
梓「軽音部なんだから興味持ちましょうよ!!」
そこにさわ子が来た。さわ子がギブソンを見た。
さわ子「あら!懐かしいわね。」
梓「先生!」
さわ子「ここにあったのか〜。」
駿「知ってるんですか?」
さわ子「うん。でもあんまり使ってなかったからね。そのベースは私の友人が使ってた物よ。」
駿「本当ですか!?」
梓「先生ってひょっとして軽音部だったんですか!?」
さわ子「そうよ。言ってなかったけ?」
皐「初耳ですよ!」
梓「やっぱりそうだったんですね!」
さわ子「ブランクはあったけど、今の唯ちゃんと陸君よりは上手いかな?」
梓「今度教えて下さい!」
さわ子「良いわよ!」
するとさわ子の高校時代の写真が出た。
唯「因みにこれが学生時代のさわちゃんです!」
梓「やっぱりいいです。」
さわ子「何でよ!」
皐「ワイルドだねぇ〜。」
唯「私物は皆持って帰る事になったので。さわちゃんもはい!」
ギブソンSGをさわ子に渡した。
さわ子「えぇ〜!?」
ギブソンSGを持つと。
さわ子「うっ!カビ臭・・・!!」
かなりカビが入ってた。
さわ子「うん。もう弾く時間もないしな・・・」
唯「え?じゃあそのギターどうするの?」
ギブソンSGを白いケースに収めた。
さわ子「そのベースと一緒にお店に売って、部費の足しにして頂戴。」
唯「お!太っ腹!」
澪「って言うか。」
律「押し付けられてるし!」
梓「先生。これ良い物なんじゃないですか?」
豊「かなり貴重ですよ?ギブソンは。」
さわ子「お父さんの友達から貰った物だけど・・・これだけ保存状態が悪いともうダメなんじゃないかしら・・・それに、もしも売れるのなら、他の誰かに使って貰った方がこのギターの幸せよ?」
駿「じゃあベースも良いんですね?」
さわ子「うん。そのベースはお父さんの親戚から貰った物よ。」
その後。唯と駿がギブソンとアリスティディスを楽器屋へ運ぶ。
唯「うぅ・・・カビ臭い・・・」
駿「このベース。結構綺麗に保存されてたな。余程手入れされてたんだろう。」
唯「酷い〜!私ばっかり〜!」
駿「俺結構長く運ばされてるけど〜!」
律「じゃんけん三連敗はお前達の責任だろ〜?」
皐「頑張れお兄ちゃん!」
紬「唯ちゃん頑張れ〜!」
唯「今日はカバンも重いんだよ!?」
澪「それも自分の責任だ。」
豊「大量に私物を置いとくからそうなったんだ。」
陸「あのギブソン、結構価値あるんじゃないか?」
豊「でもカビだらけだし、精々1万位じゃね?ベースは分かんねえけど。」
律「あれも1万位じゃないのか?」
紬「唯ちゃん駿君ご苦労様。そろそろ時間よ?」
唯「本当!?」
駿「あぁ〜手が疲れた!」
ケースをそっと置いた。
唯「今度は絶対に負けない!ふんす!」
両手を組んで、手と手の間を覗く。
律「返り討ちにしてくれよう!」
豊「負けねえぞ!」
梓「子供みたいですね。」
律「私は子供だ!」
梓「大人になりましょうよ・・・」
澪「・・・」
そんな中澪はチラシを見て考え込んでる。
律「おい!澪!」
唯「じゃんけんだよ!」
澪「これなんだけど。」
手に持ってるチラシを皆に見せた。
唯「ん?さっきのチラシ?」
澪「こんなのを準備室に置けないかな?」
春の新生活応援セールのチラシ。
律「棚?」
澪「1つあると色々整理出来ると思うんだ。」
梓「そうですね。この値段ならギリで何とかなりそうですし。」
駿「じゃあ見に行ってみるか。」
陸「よっしゃ。」
ホームセンター。
澪「えっと、家具売り場は・・・」
紬「ここがホームセンター!?」
唯「ムギちゃん?」
皐「何か目が輝いてるよ?」
紬「便利グッズがいっぱいありのよね?大小様々な電球とか!七色のビニールテープとか!」
澪「まぁそうだけど。」
駿「ホームセンターだしな。」
律「ムギ。ホームセンター来るの初めて?」
紬「うん!1度来たいと思っていたの!行きましょう!」
唯「私も行くー!」
律「っておい唯!ギター!」
早速店内を見て回る。
紬「まぁまぁまぁ!凄ーい!見て!これ壁に開いた穴を綺麗に補修出来るペンだって!」
梓「はい。」
紬「こっちは古雑誌を纏める簡単なテープ!」
梓「そんなに珍しいんですか?」
皐「ムギちゃんが熱心だねぇ〜。可愛いねぇ〜。」
紬「これで磨くと蛇口がピカピカに!?本当になるのかしら?」
梓「あ!ムギ先輩!こんなのありますよ!」
紬「ケーキを正確に8等分に出来るケーキカッター・・・」
梓「傘みたい!」
紬「これでちゃんと切れるのかしら!?」
皐「切れるよ?お母さんが使ってるし。」
唯「ちょっとちょっと!」
紬・梓・皐「ん?」
唯「見て見て!凄いネジ!」
梓「唯先輩もですか・・・」
唯「これ全部ネジだよ!?凄い綺麗!」
皐「ネジフェチ?」
今度は電動ドリルを入れるポーチを装着。
唯「見て見て!何か格好良い!ズキューン!!」
梓「何ですかそれ?」
皐「電動ドリルガン?」
唯「電動ネジ回し!!バン!バン!バン!」
澪「こら!うるさい!!」
唯「はい!3人は死にました!」
皐「ぐあぁ〜!やられた〜!」
澪「いやいやいや・・・全く・・・」
律「全く。唯は子供だな。」
ヘルメットを被った律が来た。
律「ピッ。」
スイッチを押して澪にライトを照らす。
澪「うわっ!!眩しい!!!脱げバカ!!!」
無理矢理ヘルメットを脱がそうとする。
律「ああ!いや!お止めになって!」
梓「・・・・」
皐「あ。お兄ちゃんお帰り。」
駿「本当はしゃいでるな。」
豊「ってか店の物を弄るな。」
唯「あずにゃん!駿君!ゆー君!皐ちゃん!」
梓「今度は何ですか?」
駿「何を見付けたんだ?」
唯「これ動きやすいよ!?」
駿「ツナギ?」
梓「ダブダブですよ?」
豊「売り物着るなよ。」
唯「ライブの衣装にどうかな!背中に放課後ティータイムって書いてさ!」
梓「暴走族ですか・・・」
皐「何か楽しそう。」
その後。
澪「はい。では失礼します。」
通話が終わった。
澪「さわ子先生が部室に置いて良いって。」
律「じゃあ。明日の放課後に学校に届けて貰おう。」
澪「唯達は?」
律「そこら辺に居るだろ。」
澪「あ。ムギが来た。」
紬「お待たせ〜!」
両手に4つの袋が握られてた。
律「うわあ!?どんだけ買ってるんだよ!!」
豊「爆買い!?」
陸「重くないかそれ!?」
皐「いっぱい買ってるね〜。」
一方唯と梓は、熱帯魚コーナーに居た。
梓「・・・」
カメの水槽をジッと見てる梓が居た。
梓(カメ?スッポン?)
唯「あ〜ずにゃん!」
梓「にゃ!?」
後ろから唯に抱き付かれた。
唯「な〜に見てるの〜?」
梓「止めて下さい!こんな所で!」
唯「ん?おぉ!か・・・可愛いスッポンだねぇ〜!」
梓「可愛い?って言うかこれスッポンなんですか?」
唯「スッポンの中でもとびっきりの美人さんだねぇ〜。」
梓「いやだから。スッポンもどきですって!カメですよカメ!」
唯「鼻にピーナッツ入れたくなる可愛さだよ〜。」
梓「どんな可愛さなんですかそれ・・・」
その後楽器屋へ行き、ギブソンSGとアリスティディスを査定して貰う。
律「まさか彼処から4連敗するとは・・・」
豊「運びきれた〜。」
唯「勝利のチョキ!!」
店員「それでは査定させて頂きますので。」
陸「分かりました。」
澪「お願いします。」
一方梓は、掲示板に貼ってあるバンドライブのポスターを見ていた。
梓「・・・」
澪「何見てるんだ?」
梓「ウチのバンド。これだけ人数が居たらどんな音になるんですかね?」
澪「そうだな。」
店員「査定待ちのお客様!」
ギターとベースの査定が終わった。
店員「お待たせしました。此方のギターとベースですが。両方合わせて90万円で買い取らせて戴きます。」
全員「・・・90万円!?」
何とこのギターとベースの査定額は両方合わせて90万円になったのだ。
陸「マジか・・・」
駿「予想以上の額・・・」
唯・律・澪・梓「・・・・・」
店員「あ、あの・・・」
澪「ご馳走様でした!よし!」
そのまま帰ろうとするが。
律「待て!」
止められた。
澪「だだだだって!ききき・・・900万・・・」
律「落ち着け。桁が変わってる。」
皐「何で10倍になったの?」
紬「ありがとうございます。」
買取額の90万円を受け取ろうとする。
律「お前は躊躇なさ過ぎだ!!」
こんな買取額が可笑しいと。律が店員に訊いてみる。
律「何でそんな値段なんですか?もしかして、ムギに気を遣って?」
店員「いえ。それは関係ありませんよ。このベースはARISTIDESの050Aluminumがモデルなんです。」
駿「え?それってあらゆるベースを凌駕する、究極のサスティンと優雅なトーンを生み出し、そのルックスとサウンドがこのベースを類稀なる楽器に仕立て、軽量なボディと計算された荷重配分で世界最高峰のレスポンスとボディが鳴る貴重なベースですよね!」
店員「そうなんです。それで、このギターのモデルは1960年代始めに生まれたギターでして。当初は材料や形は定まっておらず、様々なマイナーチェンジを繰り返しつつ、現在の形になったと言われております。お客様にお持ち頂いたギターは、フィンガーボードにハカランダと言う今となっては貴重な木が使われておりまして。」
陸「それってローズウッドの1つで、今じゃ北米を中心とした国々で家具や楽器などで重宝されると言われているあの?」
店員「はい。これが高い値段の1つの要因となっております。残念な事に、このギターはテイルピースが交換されておりまして、フルオリジナルではない為、少し値段が落ちてしまいますが、ストップテイルピースの方が演奏性に優れており、此方の方を好むお客様も多くそれ程のマイナスにはなりません。」
陸「おいおい・・・フルオリジナルだと数百万位になるって噂だ。」
駿・豊・皐「ひぇ〜・・・!!」
店員「しかも、このギターは長い事仕舞われていたそうで。あまり傷のフレットの減りがなく。年代物としては大変コンディションが良いので。この金額で買い取らせて戴きます。」
唯・律・澪・紬・梓「・・・・・・」
しかし唯達5人は理解が追い付いておらずポカンとしてる。
店員「と、兎に角貴重なギターなんです!」
陸「まさかそんなお宝が部室の物置に眠っていたなんてな。」
駿「灯台下暗しだな。」
買取額を受け取ってハンバーガーショップへ。
唯「あ〜〜・・・」
律「肉厚!!」
分厚いハンバーガー。
唯「スペシャルバーガーだよ?」
律「バーガーの話じゃねえ。」
買取額は50万と40万に分けて貰い、律が50万が入った封筒、陸が40万が入った封筒を持ってる。
澪「っつーか、ポテト多くないか?」
律「これだけの金があるんだぞ〜?ポテトXLサイズ!釣りはいらねー!」
澪「なっ!?使ったのか!?」
律「うっ!い、いやぁ・・・これは自腹だけどな。」
駿「紛らわしいな。」
陸「これだけの厚い札束・・・初めて見た・・・」
梓「でも、良いんですかね?皆で貰っちゃって・・・」
皐「流石に相談した方が良いと思うよ?」
律「仕方無いだろ?さわちゃんが部費にしろって言ったんだから。」
唯「ブヒブヒ!」
陸「ブタ止めろ。」
梓「でも・・・」
律「ホレ!!」
10万円を梓の前に出した。
律「9人で分ければ1人10万!」
梓「・・・あぁぁぁ・・・私欲しいエフェクターがあったんですよね・・・」
律「だろぉ〜?」
豊「陥落した。」
澪「バカ!そんな大金見せびらかすな!!」
陸「誰かに見られたらどうすんだ!」
律「ホレホレ。澪も陸も10万だぞ?」
澪「うっ!」
陸「ぐっ!」
澪「10万か・・・10万あったら、マルチベースアンプシミュレーターに新しいアンプ・・・」
律「私はツインペダルに!やっぱりフルアタムも欲しいな!」
憂『これが良えのかぁ〜?』
唯『あぁ〜。もっと〜。』
何故か憂から札束ビンタを喰らう自分を想像する。
唯・律・澪・梓「ふへへへへへへへ・・・」
金に目が眩み、変な笑い声が出てしまってる。
紬「あ、あの・・・」
陸「・・・ハッ!!いかんいかん!金に目が眩んでしまった!」
駿「いや、俺達配信で収益貰ってるだろ?」
豊「今更金に目が眩んでどうする。」
皐「でも皆の気持ち、何か分かる気がする。」
翌日。ホームセンターから届いた蛇口と棚で部室を整頓。
紬「完璧〜!」
梓「綺麗に収まりましたね。」
澪「あぁ。」
駿「これで大丈夫だな。ん?」
物置にひっそりしてるカエルのオブジェを発見。
駿「唯!」
唯「ひええええ!!」
梓「私物は持って帰るって約束でしょ!?」
唯「だって!昨日持って帰ったのも他にまだこんなにあるんだよ!?」
大量の唯の私物。
唯「これ以上持って帰ったら憂に怒られるよ!」
梓「ここに置いといたら私が怒ります!」
駿「ちゃんとお持ち帰りしろ!」
唯「憂だって怖いもん!昨日だって・・・」
昨日憂に怒られた。
憂『めっ!』
唯『許してつかんさい!!』
澪「姉の威厳まるでなしかよ・・・」
陸「ってか憂。あんな叱り方で良いのか?」
唯「お願い!後でちゃんと片付けるから!しばらく置かせといて!!」
律「しょうがないな。それだけだぞ?」
と言いながら棚に漫画を置いた。
澪「お前は何をしている!!」
豊「漫画置くな!!」
律「・・・キャハ☆」
豊「誤魔化すな!」
その時。部室にさわ子が来た。
さわ子「ヤッホー!」
律・澪「ヒイイィィィ!!」
さわ子「棚は届いたの?」
陸「物置にあります。」
さわ子「あら!良い感じじゃない!うんうん。ん?」
何故か唯達女性陣が黙り込み、律がスローで逃げようとしてる。
さわ子「どうしたの?人が声掛けてるのに。」
駿「おい部長!」
律「うひゃああーーー!!」
逃げ出そうとしたが、駿に止められた。
律「おぉ〜!さわちゃん!な〜んだ来てたんだ〜!聞こえなかった〜!」
陸「ぶりっ子りっちゃん。」
さわ子「それで?昨日どうだった?」
律「え!?昨日の!?」
さわ子「私のギターよ。それとベースも。幾らで売れたの?」
律「あ!あれか!えーっと・・・」
陸「先生。これベースの買取証です。」
律「!!!!」
買取証をさわ子に渡した。
さわ子「まぁ!40万!凄いわね!」
駿「あのベース。かなりレアだったんです。アリスティディスの。」
さわ子「って事は、アリウムを使用してるあの?」
駿「はい。」
さわ子「それで?ギターの方は?」
律「え、えーっと・・・幾らだったっけ・・・?」
梓「え!?えっと・・・確か・・・」
澪「け、結構古くて・・・50年位の物だったらしくて・・・」
さわ子「へぇ〜。」
豊(金に目が眩んでる証拠の目だ・・・)
唯「あれぇ!?って言う事はさわちゃんは50代でいらっしゃる!!」
さわ子「何処にこんなピチピチした50代が居るんだあーーーーー!!!」
唯・律・澪・梓「ひええええええ!!」
陸・駿・豊・皐(強烈なドスボイス!!)
梓「すみません!!」
澪「ごめんなさいごめんなさい!!」
さわ子「お父さんの友達に貰ったって言ったでしょ?」
唯「そうでしたぁ・・・」
さわ子「で?結局幾らになったの?」
律「え!?えっと・・・」
澪・梓「・・・・」
律「・・・い、1万円?」
陸・駿・豊・皐(嘘吐いたよこの部長!?)
澪(律ーーーーー!!)
梓(それは欲張り過ぎではありませんか!?)
律(ご、ごめんつい!)
さわ子「やっぱそんなもんかぁ〜。カビ生えてたもんね。」
律・澪・梓「はぁ・・・」
安堵に撫で下ろした途端。
さわ子「じゃあ。買取証明書頂戴?」
律・澪・梓「!!」
今度は買取証を要求された。
律「はひ!?」
さわ子「部費に計上しておくから当然でしょ?まさか貰って来なかったの?」
律「あ、いや・・・あの・・・」
買取証を出した。
さわ子「なんだあるじゃない。」
しかし買取証を渡したくない律が驚きの行動に出た。
律「はむ!!!」
さわ子「は!?」
その買取証を食べてしまった。
唯・澪・紬・梓「わああぁ〜〜〜〜!!!」
陸「彼奴食ったぞ!?」
駿「何やってんだよおい!!」
豊「早く出せよ!!」
皐「吐きなさい!!早く!!」
律「嫌だ!!!」
彼女が口に入れた買取証を出させようとしても出してくれない。
さわ子「出しなさい!!!」
律「ーーーーーーー!!!!」
メガネを外して鋭い眼光で律を脅した。
唯・澪・紬・梓「あ・・・・・」
白状した律が買取証を雑巾の上に出した。
さわ子「嘘!50万にもなったの!?凄いじゃない!」
目の前で唯達が土下座してる。
紬「結構貴重な物らしくて!」
律「ごめんなさい!!」
陸「土下座ティータイム。」
律「隠すつもりはなかったんじゃが!あまりの金額の多さにオラ動転してしまって!!」
梓「心が汚いですね。」
澪「昔からこうなんだ。」
律「お前等に言う資格はないだろ!!」
駿「土下座トークしてる。」
さわ子「そうね。じゃありっちゃんが言った1万円を部費として計上しておくから。その棚買った事にしておきなさい?」
律「えーー!?それだけ!?」
さわ子「最初から正直に言えば全部あげたのになぁ〜。」
律「それは絶対嘘だ〜!」
駿「いや律が悪いだろ。どう考えても。買取額を偽証するなんて。」
梓「そうですよ!私はきちんと話した方が良いですって言ってたのに。」
皐「いやいや梓が言える立場なのそれ!?」
陸「先生。ベースの買取額どうします?」
さわ子「ん〜。陸君は正直に言ってくれたからそれは陸君達にあげるわ。」
陸「良いんですか?じゃあ、お言葉に甘えて。」
4人で10万ずつ分けた。
律「お前等ズルいぞ!!」
豊「どの口が言う台詞だ!!」
唯「さわちゃん先生!!」
さわ子「ん?」
唯「最後にお願いがあります!その札束でほっぺを・・・ほっぺを殴って下さい!!」
”ペシッ”
札束ビンタ。
唯「幸せぇ〜。」
律「お前は良いよな〜。平和で。」
さわ子「仕方無いわね。じゃあ特別にこのお金で、1つだけ何か買ってあげる。」
澪「本当ですか!?」
さわ子「何が良いか。皆で話し合ってから決めて?」
梓「1つか・・・」
律「1つと言わず5つ位ババーンと!!」
澪「図々しい!!」
”パァン!”
律「あ痛!!」
放課後。
律「ん〜・・・やっぱりアンプが1番無難かなぁ〜?」
梓「私はエフェクターの方が良いような気がしますけど。」
澪「どっちにしても、皆で使える物じゃないしな。」
陸「1つとなると、何が良いんだろうな?」
律「なぁなぁ陸さんや。そのお金で欲しい物を買って下せえ。」
陸「アホか!」
律「ブーブー!」
唯「はい!」
澪「何だ?」
唯「ケロをもう1つ買うのはどうでしょう!!2体居ればきっと新入部員も来てくれる!!」
しかし皆スルー。
唯「あああーーーー!」
テニス部部長「グリップを握る時力入れ過ぎないで?ボールは身体全体で打つの。手だけで打つと、手首とか肘とかが痛むよ?良い?」
テニス部員「はーい!」
グラウンドでテニス部が部活動をしている。
律「何処の部も新入部員が入って本格的に活動開始だな。」
紬「うん。」
梓「ですね・・・」
律「ん?」
翌日。
唯「あずにゃんが?」
律「うん。9人で良いって言ったものの、やっぱり後輩が欲しいんじゃないかなぁ?」
紬「私も同じ事思ってた。」
陸「梓と皐は2年生だし。後輩が欲しいのは分かる。」
澪「実は私も。」
唯「あずにゃんと皐ちゃんが来てくれた時、凄く嬉しかったもんね。」
律「しょうがない!じゃあ・・・うぐっ!!」
突然顔を突っ伏した。
駿「どうした?毒盛られた?」
律「新入生のどなたか・・・私を音楽室へ・・・!」
澪「それはもうやった。」
豊「多分引っ掛からないぞ。」
律「じゃあどうすんだよ!!」
全員「・・・・」
唯「ん?おぉ!良い事思い付いた!!」
後日の部室である物が。
梓「・・・」
それは、部室に水槽があったのだ。その水槽には1匹のスッポンもどきが泳いでる。
梓「何です?これ。」
皐「カメ?」
唯「新入部員のトンちゃんだよ〜!」
紬「先生に頼んで買って貰ったの!2人の後輩だよ?宜しくね!」
皐「おぉ!私達の後輩!嬉しいなぁ〜!トンちゃ〜ん!」
駿「皐が気に入ってるな。」
梓「へぇ〜・・・」
しかし梓は薄いリアクション。
律「おいおい?何かリアクション薄くね?」
澪「うん。」
豊「あれが梓が好きなものなのか?」
陸「分からん。」
唯「え?」
律「梓がこのカメが好きだって言ったのは唯だぞ?」
唯「だってあずにゃん。欲しそうにずっと見詰めていたんだもん。」
梓「見詰めていたのは唯先輩でしょ?私はただ変な顔だなって見ていただけです。」
唯「え・・・!?」
陸「な〜に〜?」
律「やっちまったな。」
駿「女は黙って?」
豊「早とちり。」
唯「あぁ・・・」
紬「唯ちゃん・・・」
梓「でも何で急に?」
律「いやぁ〜。」
澪「梓と皐が後輩居なくて寂しいかなって思って・・・」
紬「だから・・・」
唯「新入りさんなんだけど・・・」
皐「そうだったんだ・・・」
梓「・・・」
少し驚いた梓だが、笑顔になって水槽に近付く。
梓「もう。こんな早とちりで飼われたら迷惑だよね。」
”コンコン”
少し叩くと、トンちゃんが頷いた。
梓「あ!」
紬「頷いた!」
皐「トンちゃん凄い!」
唯「可愛い〜!」
梓「大丈夫。これからは私達がちゃんと面倒見るからね。」
皐「今日から君は、私達の弟だよ!」
唯「いやいや!私もちゃんとするし〜!」
梓「無理でしょ!唯先輩には。」
唯「そ、そんな事ないもん!!」
澪が唯と梓と紬をカメラに収めた。こうして軽音部に新しい後輩トンちゃんがやって来たのであった。
『END』
キャスト
平沢唯:豊崎愛生
秋山澪:日笠陽子
田井中律:佐藤聡美
琴吹紬:寿美菜子
中野梓:竹達彩奈
古川陸:土屋神葉
真中駿:堀江瞬
西原豊:深町寿成
真中皐:小倉唯
山中さわ子:真田アサミ
真鍋和:藤東知夏
平沢憂:米澤円
店員:前野智昭
『次回予告』
唯「・・・か・・・可愛い・・・」
律「ここ最近!担任になってからと言うもの、さわちゃんは肌もピカピカ!髪もツヤツヤ!何かやたらと充実していないか!?私もキラキラしたい!」
紬「あ!唯ちゃんの方を見た!」
憂「お行儀悪いよ?」
唯「こうやって暗い所で、輝けりっちゃん作戦を考えているんだよ。」
#17「ドラマー!」