けいおん`S   作:naogran

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ある日の軽音部。

唯「・・・・・」

部室で飼われてるスッポンもどきのトンちゃんに唯は絶賛メロメロ中。

唯「・・・か・・・可愛い・・・」

陸「本当唯はトンちゃんが好きなんだな。」

澪「・・・」

紬「ん?澪ちゃん怖いの?」

澪「え!?こ、怖くはないけど・・・可愛いと思う境地にはまだ・・・」

唯「えー?可愛いよ!ねぇトンちゃ〜ん。」

するとトンちゃんが唯を見た。

紬「あ!唯ちゃんの方を見た!」

唯「あぁ〜。見てるねぇ〜。こっちだよ〜。トンちゃ〜ん♡」

紬「ト〜ンちゃん。」

皐「トンちゃんお利口さんだねぇ〜。」

駿「発育良いなトンちゃん。」

豊「おい澪も呼んでみろよ。トンちゃん可愛いぞ?」

澪「え!?・・・トン・・・ちゃん・・・」

するとトンちゃんが水面から鼻を出して返事をしてくれた。

澪「可愛いなぁ・・・」

唯「ね?ね?」

梓「唯先輩。飼う以上はちゃんと世話しなきゃダメですからね?水温を一定にして、定期的に水を替えないと。」

唯「ギー太より手が掛かるねぇ。」

駿「いや、これがカメの飼い方だが。」

梓「それも餌も毎日・・・」

紬「あ!餌足りなくなったら私持って来る!ウチでもクサガメとか南イシガメとかミシシッピニオイガメとか!」

澪(エキスパート!)

梓「助かります!」

陸「これが本当のいきものがかりか。」

澪(上手い事言ってる!)

駿「座布団1枚。」

唯「トンちゃん!ちゃんとお世話するからね!」

澪「そうだな。もう飼うの嫌だからって捨てたり出来・・・」

律「もう嫌だあーーーーー!!!」

全員「ん?」

突然律が泣きながら声を荒げた。

律「ドラム嫌だ!!!」

唯「どうしたのりっちゃん!?」

豊「お前、何泣いてんだ?」


#17「ドラマー!」

澪「ドラム嫌だって?」

 

豊「お前ドラム引退か?」

 

律「すまん!嫌だとは言い過ぎた。」

 

豊「じゃあ何で?」

 

律「それは!これを見よ!」

 

ノートパソコンの画面を見せる。その横には軽音楽部の活動記録を収めたDVDケースがあった。

 

律「生徒会で撮った軽音部の活動記録。和がくれたんだけど。」

 

放課後ティータイムのライブ映像を観せる。

 

紬「あ!1年の学園祭!」

 

唯「懐かしい〜!」

 

陸「初々しかったなぁ。」

 

梓「私見ました。澪先輩の・・・」

 

澪「もう止めろーーー!!」

 

律「違う!!ドラムの所を見てみろ!」

 

ドラムを見てみると。

 

唯「りっちゃん暗!」

 

豊「デコ!」

 

おデコしか映っておらず、顔が暗い。

 

唯「でもおデコ明るいね!」

 

律「うるせえ!」

 

陸「ある意味輝いてるかもな。」

 

律「陸!!」

 

澪「ライトが当たってないんだな。」

 

梓「隅っこですからね。」

 

紬「真正面から映すと、確かにドラムだけ見えない。」

 

律「それに見てみろ!」

 

今度はクローバティのライブ映像を映す。

 

唯「あ。ゆー君は綺麗に映ってるね。」

 

豊「確か顔をちょっと上に向けてたな。」

 

律「それにこれだけじゃないんだよ!去年の新歓も!」

 

紬「あ。暗い。」

 

駿「またデコか。」

 

律「今年の新歓も!」

 

唯「おぉ〜。」

 

梓「あ。足が見えました。」

 

豊「何故足だけ?」

 

その後も律の映ってる場面を何度も見返す。

 

澪「見事に映ってないな・・・豊だけ綺麗に映ってるのに・・・」

 

紬「うん・・・」

 

豊「そう言われると、何か申し訳なさそうに思える。」

 

律「シクシク・・・シクシク・・・」

 

皐「りっちゃんよしよし。」

 

泣いてる律を皐が撫でてあげてる。

 

梓「あのぉ、それで?」

 

陸「これを見せて、お前は何をしたいんだ?」

 

律「・・・他の楽器やりたい。」

 

澪「はぁ?」

 

駿「何だとおい?」

 

澪「ちょっと待て!律がドラムやらなかったら誰がドラムやるんだよ!」

 

豊「ドラムは俺とお前だけなんだぞ?」

 

律「・・・ヒュー・・・」

 

下手な口笛で誤魔化す。

 

澪(考えてなかったんだな・・・)

 

豊(口笛下手か・・・)

 

澪「それに、ドラム以外はチマチマして嫌だって言ってなかったか?」

 

律「それはそうなんだけどさ。たまにはちょっと替えっこしてみようぜ?楽器。」

 

紬「まぁ!」

 

唯「おぉ!何か楽しそうだね!」

 

紬「たまには良いかも!」

 

澪「え!?」

 

皐「本当にやるの?」

 

唯「じゃあギターやってみる?」

 

律「おぉ!良いのかい?」

 

澪「ええ!?」

 

陸「本気かよ!?」

 

 

 

 

まずはギターに挑戦。

 

律「ジャーン!」

 

ギターを持った律登場。

 

唯「おぉ〜!」

 

紬「結構似合う!」

 

陸「何かサマになってるな!」

 

梓「はい!」

 

澪「何か見慣れないな。」

 

駿「新鮮。」

 

紬「ちょっと弾いてみて?」

 

唯「うわあああああーーーーん!!」

 

全員「ん?」

 

いきなり唯が号泣した。

 

梓「どうしたんですか急に?」

 

陸「新鮮な律を見て感動したのか?」

 

唯「ギー太が浮気したーーー!!」

 

陸「何じゃい!!」

 

梓「自分から嬉しそうに渡してたじゃないですか。」

 

唯「ありがとう。今まで楽しかったわ!」

 

陸「もう別れた。」

 

梓「面倒臭い人ですね。」

 

律「で?唯先生どうすれば?」

 

唯「え!?先生!?」

 

陸「切り替え早!!」

 

澪「私はお茶しとくよ。多分すぐ飽きるだろうし。」

 

陸「俺達もお茶しながら楽譜読んどくから。終わったら呼んでな。」

 

紬「うん。」

 

皐「じゃあ私は見守ってるから。」

 

駿「オッケー。」

 

唯「左手でコードを押さえて、右手でストロークだよ?」

 

律「すまん。それ位は分かるのだ。」

 

唯「えぇ〜?じゃあ何を教えれば・・・」

 

梓「もう。しょうがないですね。」

 

譜面台を出し、ふわふわ時間の楽譜を置いた。

 

梓「取り敢えずふわふわ時間をやってみましょうか。」

 

律「はい!えーっと・・・」

 

梓「あ。座った方が弾き易いかもです。」

 

律「よっこいしょ。」

 

ソファーに座った。

 

律「うん。」

 

梓「じゃあ最初のコードは良いですから。人差し指は3弦の1フレットで、えっと・・・中指は5弦の2フレット。薬指は4弦の2フレットを押さえて下さい。」

 

律「ん?ん?」

 

弦やフレットの言葉が理解出来てない部長。

 

梓「えっと・・・人差し指がここで、中指がここ。こんな感じです。」

 

弦を押さえる位置を教えてあげた。

 

梓「それでそのまま右手を上下に動かして。」

 

律「うん。」

 

右手を動かしてギー太を弾く。

 

唯「あありっちゃん。右手は柔らかくね?グニャグニャにするんだよ?」

 

梓「あ。弦を押さえた指はもうちょっと立てて?上手く出てない音があります。」

 

唯「りっちゃん!ピックは柔らかく持つんだよ?柔らか〜く。」

 

梓「あ。段々音が揃って来ましたね!律先輩。背筋もう少し伸ばして・・・」

 

律「っ!!」

 

唯「左の手首、前に出した方が良いよ?」

 

律「・・・・・」

 

梓「じゃあ次のコードを行きましょうか!」

 

唯「これが難しいんだよねぇ〜。」

 

弾くのを止めた。

 

律「ギター無理かも。」

 

梓「へ!?」

 

澪(早!)

 

陸(5分経たずに!)

 

律「何か色々やる事があって大変だなぁ。」

 

駿「いや、それがギターだけど。」

 

陸「俺も最初そんなもんだったぞ。」

 

律「御見逸れ致しました〜。」

 

唯「いやいや〜。」

 

ギー太を返した。

 

唯「ギー太〜。おかえり〜。」

 

 

 

 

 

 

その翌日。

 

生徒2人「おはようございます!」

 

さわ子「おはよう。」

 

前から律と豊が歩いて来てる。

 

さわ子「りっちゃん。豊君。おはよう。」

 

律「あ!さわちゃんおはよ・・・」

 

豊「おはようございま・・・」

 

しかし今日のさわ子は前の時と比べて雰囲気が違っていた。前よりも柔らかい笑顔になっていた。

 

律(え!?さ、さわちゃん輝いてる!?)

 

豊(何だ!?今のオーラ!)

 

 

 

 

 

 

昼休み。唯と澪と紬と和が一緒に弁当を食べ、その横の机には陸と駿と豊が一緒に弁当を食べてる。

 

紬「和ちゃんのお弁当。毎日美味しそうね。」

 

唯「和ちゃんお料理上手なんだぁ〜。」

 

澪「憂ちゃんに梢さんもだもんな。」

 

唯「私とりっくんは幸せ者だねぇ〜。」

 

陸「いや、たまには自炊しような?」

 

和「ムギのは・・・何時もより量が多いわね。」

 

紬「うん!沢山力使うから!」

 

和「何に・・・?」

 

豊「流石お嬢様・・・」

 

紬「澪ちゃんのお弁当は・・・何時も何か可愛い。」

 

澪「え?」

 

唯「お母さんにとっては、澪ちゃん何時までも子供なんだね〜。」

 

澪「・・・」

 

駿「更にはクールに見えて可愛いし。」

 

澪「もう駿・・・」

 

紬「りっちゃんは・・・」

 

 

 

 

その律はと言うと、クラスメートと何かを話していた。

 

 

 

 

唯「放浪中だね。」

 

和「渡り鳥?」

 

陸「何の話をしてんだろうな。」

 

澪「よく言えばコージーパウエル。(昔から落ち着かないって言うか、飽きっぽいって言うか・・・でも、ドラムだけはずっと・・・)」

 

律「たっだいま〜!」

 

唯「あ!おかえり〜!」

 

陸「遅かったな。」

 

唯「はいりっちゃん!和ちゃんの卵焼き!」

 

律「え?良いの!?食べ掛けだし・・・」

 

 

 

 

 

 

放課後の軽音部。

 

律「と言う訳で!今日はキーボードをやってみるぞ!」

 

澪「何がと言う訳なんだよ?」

 

唯「輝けりっちゃんシリーズまだ続いてるの?」

 

律「やっぱ輝いてないとダメかも知んない!!」

 

唯「へ?」

 

駿「どゆ意味?」

 

律「注目されるとキラキラーになるんだよ!見ろ!」

 

優雅にケーキを食べてるさわ子に注目。

 

さわ子「ん?何よ?」

 

律「ここ最近!担任になってからと言うもの、さわちゃんは肌もピカピカ!髪もツヤツヤ!何かやたらと充実していないか!?」

 

さわ子「いやぁ〜。担任ともなると、教壇と言うステージに立つ回数が増えるからかしら?」

 

律「私もキラキラしたい!」

 

陸「チャレンジャーだな。」

 

澪「っで、今日はキーボード。」

 

陸「まだドラムに戻らないんだな。」

 

律「へへへ〜。」

 

”ミードー”

 

キーボードを奏でた。

 

唯「ピンポーンだって!」

 

皐「正解なんだね!」

 

梓「先輩、楽譜読めるんですか?」

 

”ミレレドー”

 

唯「あ!大丈夫って!」

 

澪(何で解読出来る・・・)

 

陸(感覚で聞き取れてる・・・)

 

駿「ムギも迷惑・・・」

 

しかし紬は目をキラキラさせてる。

 

駿「ではない顔だ!」

 

紬「今!私のキーボードが喋った!」

 

”ミードーミー”

 

紬「あ!今ムーギーちゃんって!」

 

唯「言った言った!」

 

皐「凄いよりっちゃん!」

 

豊「キーボードトーク・・・」

 

澪「やれやれ・・・」

 

早速キーボードに挑戦。チャルメラを演奏。

 

律「キーボードは色んな音色があって面白いなぁ!」

 

紬「新しい曲のイメージがどんどん湧いて来る〜!」

 

梓(どんな曲ですか!?)

 

豊(さっきのチャルメラで!?)

 

唯「面白いね!」

 

澪「楽しそうだな。」

 

豊「へ?」

 

梓「ん?」

 

澪「ムギ。私もちょっと弾かせて欲しい。」

 

律「ヘヘッ」

 

”ドオオオォォォォォン”

 

ドスな音色を弾いた。

 

澪「うっ!!」

 

陸・駿・豊(罠が発動した!)

 

澪「止めろ!!」

 

律の両頬を掴んで止めた。

 

澪「止めような?律。そう言うのはな!」

 

律「ご・・・ごめんなひゃい!!」

 

今度は律も澪の両頬を掴んだ。

 

澪「何すんだ!!」

 

律「このやろー!」

 

唯「りっちゃん。ベースはやらないの?」

 

澪「っ!ベースはダメ!」

 

唯「何で?」

 

澪「ベースは私・・・ベース以外はやりたくないし・・・ベースじゃないと嫌だし・・・低くて深い音色とか・・・目だ立たずに皆を支えてる感じとか・・・皆に合わせてベースのラインを作るの楽しいし・・・飛出し過ぎないように・・・でも、皆の音に埋もれないような。そんなベーシストで居たいって何時も・・・」

 

律「知ってるよ?だから澪のベースには手を出さないのさ!」

 

唯「おぉ〜!妬けますなぁ〜。田井中殿〜。」

 

律「言うな言うな〜。」

 

その時、澪の頭から湯気が立ち上った。

 

駿「あ。澪が。」

 

澪「語り過ぎた・・・」

 

唯「あれ!?澪ちゃん!?澪ちゃーん!」

 

律「いかん!澪が生ける屍に!」

 

陸「思ったんだけど、澪のベースって左利きだろ?律弾けるのか?」

 

律「いや。私は右利きだから不可能だ。」

 

陸「だろうな。」

 

紬「良いなぁ〜。ベースって澪ちゃんそのものって感じ。」

 

梓「私!澪先輩のベース大好きです!」

 

皐「私も!ベースを弾く澪ちゃんお姉さんみたいに格好良いし!」

 

紬「うん!私も!」

 

豊「俺もベースを弾く澪が好きだ。」

 

唯「ちょいと〜!何時まで固まってるんだい?この子は〜。あ!ねぇりっちゃん!」

 

律「ん?」

 

唯「私に任せといて!大丈夫だからね!りっちゃん!」

 

律「何を任せろと?」

 

陸「何か嫌な予感がしそうな予感。」

 

 

 

 

 

 

夜。唯がリビングの隅で箸を持って食器を奏でてる。

 

憂「お姉ちゃん何をしているの?」

 

憂「お行儀悪いよ?」

 

唯「こうやって暗い所で、輝けりっちゃん作戦を考えているんだよ。」

 

憂「え?食器洗っちゃいたいんだけど・・・後でいっか。」

 

唯「ん〜・・・」

 

 

 

 

 

 

後日。3年生のクラス写真の撮影が行われた。

 

さわ子「次のクラスもあるんだから早く並んでね?」

 

生徒A「どう並べば良いんですか?」

 

さわ子「えっと、出席番号順?」

 

生徒B「背の順で良いんじゃないですか?」

 

さわ子「あ。そうね。ありがとう。私、担任持つの初めてで。何か気付いた事があったらどんどん言ってね?」

 

生徒A「良いよね。さわ子先生。」

 

生徒B「何か毎日綺麗になってるよね。」

 

さわ子(クフフ。)

 

心の中でウキウキ状態。

 

 

 

 

やっと3年2組の写真撮影。

 

澪(端っこが良い。)

 

紬「ここにしよっと。」

 

澪の横に紬が立った。

 

陸「お2人もそこか。」

 

紬「うん。」

 

駿「じゃあ俺達は。」

 

豊「お2人の横で。」

 

紬の横に陸達3人衆が立った。

 

律「失礼しま〜す!」

 

澪「おっと!?」

 

右横に律が無理矢理並んだ。

 

律「ちょっと詰めて頂けるかしら?」

 

澪「背の順だろ?」

 

陸「お前俺達より低いだろ?」

 

律「なんの!」

 

背伸びした。

 

紬「あ!りっちゃん身長伸びた!」

 

駿「小学生かよ。」

 

澪「せこいな。」

 

唯「お!皆揃ってる!」

 

前の列に唯と和が居た。

 

澪「もう背の順じゃないけどな。」

 

豊「完全に親友組勢揃いだな。」

 

律「そうそう。皆で固まった方が良いじゃん?」

 

唯「そうだよ!良いクラス写真だね!」

 

さわ子「ちゃんと並んだわね?では、お願いします。」

 

カメラマン「はい!じゃあ行きますよー!チーズ!」

 

 

 

 

 

 

放課後。律が部室へ行くと、異変が起こってた。

 

唯「おぉ!これ良いね!」

 

豊「結構メインスポットに当てられそうだな。」

 

皐「新しい主人公の誕生だね!」

 

律「何やってるんっすか?」

 

唯「あ!りっちゃん!ドラムの位置変えてみた!めっちゃ真ん中!」

 

律「えぇ・・・?」

 

唯「私!色々考えてみたんだよね!たまには席替えだよ!ちょっと座ってみてみて?」

 

律「え!?ちょっと!」

 

 

 

 

真ん中へ移動したドラムに座ってみる。

 

唯「はい!こんなポジションで!」

 

後ろにギターとベースとキーボード。

 

律「恥ずかしいぞ・・・」

 

陸「どうですか先生?」

 

さわ子「ん〜・・・やっぱりこうよね。」

 

全員「ですよね〜。」

 

ドラムの位置を戻した。

 

唯「でもねりっちゃん!大丈夫!」

 

ライトON!

 

律「うわあ!!」

 

唯「これでりっちゃんを照らしてあげる!」

 

あの時のホームセンターで買ったヘルメットを被ってLEDライトを照らした。

 

律「止めろー!!」

 

唯「輝けりっちゃん!!」

 

澪「止めろ唯!律が!」

 

唯「あ。」

 

澪「虫の息だ・・・」

 

律が気絶してしまった。

 

唯「やってもうた!」

 

陸「ほい。」

 

LEDライトを切った。

 

陸「律が失明したらどうすんだ。」

 

唯「考えてなかった・・・」

 

陸「実行前に気付こうな?」

 

唯「りっちゃんさ。もしかして寂しい?」

 

律「え?何で?」

 

唯「いや、何時も後ろだし。寂しいのかと。」

 

律「いや?別に。」

 

唯「こう言うのはどうかな?演奏中にもっとコミュニケーションを取るの!こう言う感じで!ジャカジャカジャンジャン!ジャカジャン!ジャカジャン!!

 

律「うわっ!!」

 

唯「ジャカジャカジャンジャン!ジャカジャン!ジャカジャン!!

 

律「ヒッ!?」

 

演奏中に定期的に律の方を素早く見る方法。

 

唯「はい!皆もやるよー!後ろで寂しい思いをしているりっちゃんとコミュニケーションだよ!」

 

梓「えぇ〜・・・」

 

唯「行くよー!はい!ジャカジャカジャンジャン!ジャカジャン!ジャカはい!!

 

律「うっ!」

 

唯「ジャカジャカジャンジャン!ジャカジャン!ジャカはい!!

 

律「うっ!」

 

全員がこっちを見て律がびっくりした。

 

唯「これでバッチリなんじゃない!?」

 

陸「いや、バンドは観客席に歌を届くのが普通なんじゃね?」

 

駿・豊・皐「それな。」

 

澪「はぁ・・・」

 

律「唯。私別にそんなつもりじゃないんだけど・・・」

 

唯「ダメだよりっちゃん!りっちゃんの悩みは皆の悩みだよ!1人で悩んじゃ嫌だ!」

 

律「いや。だから悩んでないし・・・」

 

唯「皆で乗り越えようね!」

 

律「うっはー!もう違うってばーー!!」

 

 

 

 

 

 

帰り道。

 

唯「いっぱい持って来たのに・・・」

 

残りの私物を持って帰るハメになった。

 

陸「偉い沢山持って来たなお前。」

 

梓「もう諦めて持って帰って下さい。」

 

陸「お前の私物はお前で処分しろよな。」

 

唯「・・・あずにゃん。りっくん。」

 

梓「はい?」

 

陸「何だ?」

 

唯「りっちゃんがドラムやらなかったら、私がやろうかな?」

 

梓「え?何でですか?」

 

陸「お前がドラムを?ピンチヒッターに豊を使えば良くね?」

 

唯「いや、ゆー君はりっくん達のバンドだから無理そうだから。それに、りっちゃん何か悩んでるんだよ。きっと。何だっけほら・・・スパイクみたいな奴。ストライクじゃなくて・・・」

 

梓「スランプですか?」

陸「スランプか。」

 

唯「そう!それ!」

 

梓「全然違いましたね。」

 

陸「頭文字しか合ってないな。」

 

唯「だからきっと。ちょっと違う事してみたいんじゃないかな?」

 

陸「違う事?」

 

唯「うん。」

 

梓「そうでしょうか?」

 

唯「と言う訳で私がドラム!あずにゃんの後ろでドラム叩くよ!」

 

梓「ダメです!私の目が届く範囲に居て下さい!」

 

唯「えぇ!何故!?」

 

梓「先輩考え過ぎですよ!」

 

陸「もう少しは自分も視野に入れような。」

 

 

 

 

 

 

その夜。山中家の浴室。

 

さわ子「これでもっとピカピカよ!」

 

美容に効くクリームを塗りまくってる。

 

 

 

 

 

 

一方田井中家の律の部屋では。

 

律「・・・」

 

紙に何を書こうか悩んでいる律の姿があった。

 

律「はぁ・・・」

 

携帯を開いて、『澪のうしろに真っ白いイルカの親子が』を入力して澪に送信すると言う澪いじり。

 

律「あ!」

 

メールが来た。澪から『あほ。』のメールが届いた。

 

律「そう言や、ここ数日マトモにドラム叩いてないなぁ・・・自分で言い出した事とは言え。(ドラムやろうと思った日からずっと毎日ドラム叩いてたのに。)」

 

 

 

 

 

 

昔を思い出した。

 

律『バンドやろうよ!バンド!私ドラムな!』

 

澪『何でドラムなんだよ?』

 

駿『他の楽器はやらないのか?』

 

律『ビシバシしてるのが格好良いだろ!?』

 

澪『・・・あぁ。』

 

豊『分かる。お前の気持ち。』

 

 

 

 

 

 

律(まぁ、最初はスティックしか買えなかったけど・・・それから、やっと中古のセットを手に入れて。毎日毎日。・・・)

 

自分の両手を見る。

 

律(まだちょっとマメになってる。最初は凄い力入ってたから。・・・)

 

スクールバッグに入ってるドラムスティックを見て、取り出して叩く。

 

律「!!!」

 

ドラムスティックで楽しそうに本やテーブルを叩きまくる。

 

聡『姉ちゃんうるさーい!』

 

律「はっ!」

 

弟の聡に怒られた。

 

 

 

 

 

 

翌日。律と澪が走ってる。

 

澪「何で寝坊したんだよ!駿と豊は先行ってるのに!」

 

律「DVD見ててさ!」

 

澪「はぁ!?」

 

律「人里離れた小さな村に恐ろしい風習があって!」

 

澪「ううぅぅ・・・」

 

怖くなって立ち止まってしまった。

 

律「じゃなくて!ザ・フーの!」

 

澪「・・・何?」

 

律「ザ・フー!」

 

澪「あぁ。あのバンドのドラマー好きだったもんな。律。」

 

律「・・・」

 

”キーンコーンカーンコーン”

 

律「あ!やば!澪!急げーー!!」

 

 

 

 

 

 

教室へ行くと、HRが始まっていた。律が静かにドアを開けてこっそり席に着きに行く。

 

陸「っ。」

 

気付いた陸が小さく手を振って挨拶し、律が手を振ってから席に移動する。

 

唯「ん?あ!りっちゃん澪ちゃん!お休みかと思ったよー!」

 

律「なっ!しーっ!」

 

しかし唯が声を出したせいでバレてしまった。クラスメート達が笑った。

 

律「あはは〜。すみませ〜ん。てへへ・・・ってうわ!?」

 

彼女は驚愕した。さわ子がマスクとサングラスで顔を隠していた事に。

 

さわ子「はい。席に着いてね。」

 

 

 

 

 

 

昼休み。

 

律「さ〜わちゃん。」

 

さわ子「ん?」

 

唯「どうしたのさわちゃん?」

 

陸「先生、そのお顔どうしたんですか?」

 

駿「ニキビですか?」

 

さわ子「ううん・・・もっとピカピカになろうと思って色々試したの・・・」

 

マスクとサングラスを外して4人に見せた。

 

唯・律「うっ!」

 

陸・駿「ゲッ!」

 

唯「さわちゃん・・・」

 

陸「先生・・・」

 

唯・律・陸・駿「やり過ぎ。」

 

 

 

 

 

 

放課後の部室で遂に。

 

律「じゃーん!」

 

ドラマー律復活。

 

豊「おぉ!お前復活したのか!」

 

律「あぁ!やっぱドラムだよなー!」

 

澪「だと思ったよ。」

 

駿「まったく。世話掛けせやがって。」

 

澪「昨日キース・ムーンのDVD見たって言うから。」

 

唯「誰?」

 

陸「キース・ムーンって、あのザ・フーの?」

 

澪「うん。律が憧れてるドラマーで。」

 

梓「あぁ!変人とか壊し屋とか言われた人ですよね!爆竹仕掛けて家を廃墟にした事があるとか!」

 

皐「破壊大魔王って異名が付けられたもんね。」

 

律「いや、そこは憧れてないから・・・でも、ライトが当たんなくても。影になってでも。足しか映んなくても。やっぱり私はドラムが!」

 

唯「うん!やっぱドラムはりっちゃんだよ!」

 

律「唯?」

 

唯「演奏を始める時振り返ると、りっちゃんが元気な顔でスティック叩いて合図してくれるでしょ?そしたら何かやるぞーって気になるんだ!それに、りっちゃんのお陰で私分かったよ!」

 

律「え?」

 

唯「同じバンドやってても、見える風景も考えてる事も違うって。皆には皆の場所があって、全部違うけれど。でも!」

 

律「演奏にすると1つになるんだよな!」

 

唯「そう!」

 

律「私さ。ここで皆の背中を見ながら、皆の音を聞きながら、ガンガンドラム叩くの大好きだ!!」

 

豊「律らしいな。よぉし律!俺と勝負してどっちがプロのドラマーに登れるか勝負しようぜ!」

 

律「おう!望む所だ!!」

 

澪「豊にも火が点いたな。」

 

紬「あ。私もりっちゃんのお陰で新しい曲が出来ました。」

 

全員「え?」

 

紬「りっちゃんが私のキーボードを喋らせてくれたから。」

 

澪「あの・・・時のでか?」

 

陸「あれだけの音色で?」

 

梓「どんな曲なんですか?」

 

唯「早く聴きたい!」

 

皐「私達にも聴かせてムギちゃん!」

 

 

 

 

新しい曲をキーボードで奏でた。

 

”ーーーーーーー♪”

 

律「良いんじゃないか?」

 

唯「これ!ムギちゃんが弾き語りしたらどうかな!」

 

紬「え?」

 

梓「それ素敵です!」

 

澪「うん!良いかも!」

 

律「澪〜!歌詞頼むな?」

 

紬「あ、あのね!曲のタイトルだけは考えてあるの。」

 

陸「お?」

 

唯「何何?」

 

紬「Honey sweet tea time!」

 

律「やっぱお茶か!」

 

 

 

 

その後。皆でお茶を戴く。

 

唯「おぉ!蜂蜜塗ると美味しいね!このラスク!」

 

律「何でも組み合わせって言うか。コンビネーションって言うか。」

 

駿「コラボレーションもそうだな。」

 

皐「夫婦って考えても良いかも。」

 

豊「その表現は何なんだ?」

 

梓「ああもう唯先輩。口の周りベタベタしてますよ?」

 

唯「ん?あずにゃん拭いて〜。」

 

梓「嫌です。自分で拭いて下さい。」

 

陸「後輩に拭かせるな。」

 

律(これはこれで良いかな?)

 

澪「はちみつ色の午後が過ぎていく Honey sweet tea time。」

 

紬「あ。そのフレーズ2回繰り返したらどうかな?」

 

澪「・・・良いかも!」

 

”サクサクサクサク”

 

後ろで唯達7人がラスクをサクサク音を出しながらハムスターみたいに食べてる。

 

澪(集中出来ない・・・)

 

紬「取り敢えず休憩しましょうか。」

 

澪「うん。」

 

無事に律がドラマーに戻り、新しい曲・Honey sweet tea timeが完成しそうです。

 

『END』




         キャスト

       平沢唯:豊崎愛生
       秋山澪:日笠陽子
      田井中律:佐藤聡美
       琴吹紬:寿美菜子
       中野梓:竹達彩奈

       古川陸:土屋神葉
       真中駿:堀江瞬
       西原豊:深町寿成
       真中皐:小倉唯

     山中さわ子:真田アサミ
       真鍋和:藤東知夏
       平沢憂:米澤円
      田井中聡:伊藤実華

     カメラマン:坂本くんぺい




『次回予告』

アナウンス『京都ー。京都ー。』

唯「りっちゃん!あれ何!?大根みたい!あ!こっちにも!」

律「あははは!変なのー!」

陸「京都タワーを大根みたいとか・・・」

唯「北野天満宮?」

律「ここって有名な所なのか?」

駿「そうらしいぞ。」

律「おぉ!絶景かなー!」

唯「凄ーい!これ全部京都!?」

律「あれ?」

澪「何てこった・・・」

律「迷った・・・」

唯「ねぇ!少しだけ!」

紬「お菓子もありますよ?」

#18「修学旅行!」
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