唯「見て見て!可愛いでしょ〜?」
紬「へぇ〜。」
モンブランをジッと見てる梓に律が。
律「もう1個行っちゃえば?梓。」
梓「へ?いいですよそんな。」
紬「でも今日先生遅くなるからいらないって。」
澪「残しちゃうのも勿体無いしな。」
陸「食べたいのならあげるよ。」
唯「そうだよあずにゃん!食べたそうな顔をしてるよ?」
梓「良いんですか?」
皐「食べ盛りな唯ちゃんにしては珍しいね。あれ?唯ちゃん。髪に何か付いてるよ?」
唯「え?」
髪の毛にハートのシールがくっ付いてる。
梓「何ですかこれ?シール?」
唯「最近ハマってて・・・」
”ガチャ”
純「梓。これ忘れ物・・・ん?」
今梓は唯の髪の毛からシールを剥がす真っ最中。
駿「純。」
純「休憩中でした?」
梓「・・・・ち、違うの!これは!」
翌日の朝。
純「じゃあさ。軽音部の1日の活動内容を書いてみてよ。」
梓「良いよ。」
皐「えっとね〜。」
ノートに軽音部の1日を書く。
4:30〜5:30 ミーティング
5:30〜6:00 練習
6:00〜6:30 ミーティング
純「ミーティングばっかじゃん。」
梓「ウッ!」
皐「そうなんだよ。」
純「で、そのミーティングってどんな話するの?」
梓「え?」
皐「えっとそれはね。」
梓(言えない・・・・お願い皐言わないで・・・・)
憂「音楽の事とかを話すんでしょ?」
皐「そうそう。」
梓「今度のライブのタイトルをどうしようとか。曲順とか。」
皐「私とお兄ちゃん達は、学祭にピッタリな曲を選ぶとかを決めるんだ。」
梓「後、MCの時に受ける歌作りとか。」
純「ふ〜ん。・・・梓、皐変わったよね。」
梓「ウッ!?」
皐「え?そう?」
純「あ。ウチのジャズ研は学園祭に向けて練習始めてるよ?」
放課後。
梓(ヤバイ・・・ヤバイヤバイヤバイヤバイ!何時の間にかすっかりあのペースに馴染んじゃってる!)
皐「梓、終始怯えてたね。」
梓「よし!今日から・・・カムバック私!!」
皐「ど、どうしたの?」
梓「何か唯先輩っぽいな・・・」
部室のドアを開けた。
梓「よーし行くぜ!!」
皐「何かりっちゃんっぽいねそれ。」
梓「うぅぅ・・・」
ドアを閉めてもう1回開ける。
梓「よし。行こっか。」
皐「澪ちゃんっぽいね。」
梓「それじゃあ行きましょ。」
皐「ムギちゃんみたいだね。」
梓「ダメだ・・・いよいよ分からなくなって来た・・・」
皐「良いんだよ梓。何時もの梓で頑張れば良いんだよ。」
梓「・・・いや皐。ここで諦めたらダメだ!ふんす!」
勢い良くドアを開けた。
豊「梓今日どうしたんだ?」
梓「あ。豊先輩。」
部室には豊1人。
皐「豊君おっす〜!」
梓「皆さんはまだ来てないんですか?」
豊「あっち。」
部室の左隅を指差す。
梓「ん?何かが出てる・・・」
皐「え?誰だろう?」
オルガンの陰から何かが生えてる。その何かの正体を見ると。
梓「・・・あ!!」
皐「ムギちゃん!?」
オルガンの陰で眠っている紬だった。
梓「ムギ先輩!?ど、どうしたんですか!?」
紬「・・・ん・・・?あれ・・・?知らない間に寝ちゃってた。梓ちゃん。皐ちゃんおはよ〜。」
豊「あムギ。起きたのか。」
紬「あ。豊君おはよ〜。」
梓「ビックリしましたよ。もう。」
紬「ここ、西日が差し込んでて温かくて気持ち良いの〜。」
皐「本当?どれどれ?」
紬の横に座って西日を浴びる。
皐「あ。本当だ〜。眠たくなるような気持ち良さ〜・・・」
そのまま紬に寄り添って寝てしまった。
梓「皐も寝ちゃった・・・」
紬「梓ちゃんと豊君どお?」
梓「いえ。いいです。」
豊「俺も遠慮しとく。」
紬「そっか〜。」
豊「おい皐起きろ。」
皐「むにゃ?」
2人が起き上がった。
梓「でも、そんな所で何してたんですか?」
豊「俺が部室来た時は既に寝ていたけど。」
紬「え?あ!うん!誰か来たら驚かせようと思って隠れてたの!こう・・・わーっ!って!」
梓・豊・皐(可愛い事考える人だなぁ・・・)
紬「あ〜。早く誰か来ないかなぁ〜?・・・あ!わーっ!わーっ!」
梓「いやいや・・・驚かせるって聞いた後じゃ流石に驚きませんよ。」
紬「しょぼん・・・」
しかし紬がしょんぼりして落ち込んでしまった。
梓「あ!わー!ビックリしたな〜もお〜!」
豊・皐「優しい・・・」
その後。
紬「わーっ!」
皐「ん〜。後もう一息!」
豊「ビックリの特訓に付き合ってる・・・」
梓「ムギ先輩。豊先輩。」
紬「え?」
豊「どした?」
梓「あのぉ、唯先輩達はまだですか?」
紬「うん。今日は掃除当番で遅くなるって。」
豊「陸と駿はさわ子先生に呼び出され中。」
梓「あ。そうですか。」
皐「じゃあ皆が来るまで待とっか。」
梓(あれ?そう言えば部室でムギ先輩と豊先輩と一緒って珍しいかも。)
ビックリの練習をしてる紬をジッと見る。
紬「ん?」
梓「・・・・」
紬「?」
梓「わ、私!ギターの練習しよっかな?」
紬「あ。それじゃあ私はお茶の準備するわね。」
お茶を淹れに行った。
豊「皐。俺達も少し練習するか。」
皐「そうだね。」
梓(改めて意識し出すと変に緊張するなぁ・・・ムギ先輩って、目も凄く大きくって素敵だし。色白さんだし・・・)
ムスタングをケースから開けてると、紬が梓の真横でムスタングをジッと見てる。
梓「って近!!」
豊・皐「ん?」
紬「え?何か変な事した?」
梓「え?あ・・・いえ・・・」
紬「そう?良かった。ねぇ梓ちゃん!ギター弾くの難しい?」
梓「へ?そうですね。・・・弾いてみます?」
紬「え?良いの?ありがと〜!」
早速紬が梓のムスタングを持ってみる。豊と皐が見てる。
紬「・・・」
梓「あの、普通に持って大丈夫ですよ?」
紬「え?」
梓「すみません。ちょっと髪いいですか?」
紬「あ。うん。」
梓「こうやってストラップを肩にかけて。」
紬「ありがと〜。何か前に、りっちゃんもこんな事してたよね〜。」
豊「ドラムに対するスランプに陥った時だな。」
鏡でムスタングを持ってる自分を写してる。
紬「ど、どうかしら?」
梓「ムギ先輩もギター似合いますね!」
豊「何か新鮮だなぁ。」
紬「えへへ。」
梓(あれ?こんな所にシール貼ってる?)
昨日唯の髪に付いてたシールが鏡に貼られてる。
梓(唯先輩だなぁ?)
紬「梓ちゃん。はい。」
梓「へ?」
紬「どうもありがと〜。」
豊「いや弾かないんかい!」
紬「え?」
早速弾いてみる事に。
梓「じゃあ次はちょっと難しいですよ?皆最初に躓くのがこのFコードなんですけど。」
紬「これで良いかしら?」
梓「はい!行けると思いますよ?ではどうぞ。」
紬「うん。せーのっ!」
”ジャン”
紬「せーのっ!」
”ジャン”
紬「ふん!ふん!」
”ジャン””ジャン”
紬「ふん!ふん!ふん!ふん!ふん!ふん!ふん!ふん!」
”ジャン””ジャン””ジャン””ジャン””ジャン””ジャン””ジャン””ジャン”
紬「ん〜〜〜〜!!」
”ジャン”ジャン”ジャン”
梓・豊・皐(何か可愛い・・・)
ムスタングを返して、4人でお茶をする。
紬「どうぞ。」
梓「ありがとうございます。」
皐「ありがとムギちゃん。」
豊「すまないな。」
紬「やっぱりギターって難しいのね。私も小さい時からピアノ習ってたけど、やっぱり毎日練習したもの。続けないと指が動かなくなるからって。」
梓「あぁ。そこはギターとピアノも同じですね。」
皐「私のお母さんも言ってたよ。続けると指が器用に動くって。」
紬「ホントね。」
豊「ギターとピアノって改めて思うと大変なんだな。」
紬「豊君だってドラムも大変だと思うよ?」
豊「まぁな。どれを叩くか緻密に練習してるし。」
梓(あれ?そう言えばムギ先輩ってどうして軽音部に入ったんだっけ?イメージとかクラシックとか似合いそうなのに。あまりそう言う話した事なかったな。)
彼女が軽音部に入部した理由は、律が強引に勧誘したからだった。
紬「え?何?何か私の顔に付いてる?」
梓「え!?いえ、あの・・・あ。ほっぺにクリームが。」
紬「え!?何処!?」
豊「本当だ。」
梓「ジッとしてて下さい。」
紬「あ、ありがと・・・」
ハンカチで紬の頬に付いてるクリームを拭いてあげた。
紬「・・・つまみ食いしてるのバレちゃった。」
梓「え?」
皐「ムギちゃんがつまみ食いするなんて珍しいね。」
梓「もしかして今までも?」
紬「たま〜に・・・」
梓「・・・プッ!プククククク・・・」
つまみ食いしてる紬を想像してると笑ってしまった。
梓(何か・・・色々考えてるのがバカバカしくなって来た・・・)
紬「・・・ふっ。あははははは。」
梓「あははははは。」
豊「どうしたんだあの2人?」
皐「さぁ?でも何か蟠りが解けたような感じだね。」
”ガチャ”
豊・皐「ん?」
梓・紬「え?」
律「ちょ、押すなって・・・!」
唯「だって・・・!」
澪「ちょっと静かにしろ・・・!」
豊「な〜にやってんだお前等。」
唯・律・澪「うわああああ!!」
ドアを開けて、盗み聞きしてる3人を転ばせた。
梓「もう。来てたんなら早く入って来て下さいよ。」
律「だって、面白い組み合わせだったから。」
梓「何ですかそれ?」
陸「よう皆。」
少し遅れて陸と駿も来た。
豊「あぁ。やっと来たか。」
駿「悪い。遅れちゃって。」
皆でお茶を戴く。
唯「ムギちゃん。今日のケーキ美味しいね〜。」
紬「そお?良かった。あ!ちょっと待っててね?渡す物があったの。」
律「ん?何だこれ?」
陸「シール?」
ティーカップとマグカップにシールが貼られてる。
梓「あ!唯先輩でしょ!彼方此方シール貼って!」
唯「ん?可愛いでしょ〜?」
梓「ダメですよ。」
陸「お前って何でものめり込めるよなぁ。」
唯「え〜?」
紬「お待たせ〜。今度の学園祭用に、新曲書いてみたいの〜。」
全員「おぉ〜!」
律「やるじゃん!」
紬「えへへ〜。」
唯「そんなムギちゃんに!はい!」
梓「またシール!?」
駿「たいへんよくできましたシール!」
翌日の昼。
皐・憂・純「あははははは!」
憂「お姉ちゃん、ハマると一直線だからね。」
純「それにしても、ムギ先輩も可愛い所あるよね。」
梓「ちょっと不思議な所がある人だけどね。」
皐「何かふわふわしてて、私ムギちゃんの事更に好きになっちゃったかも。」
純「気付いたら傍に居るのって、きっと瞬間移動だよね?」
梓・皐「いやないし・・・」
憂「でも確かに。お嬢様なのに世話好きって言うのは素敵だよね〜。」
梓「そうなんだ!お茶とか用意してくれてる時は何時もイキイキしてて。」
純「っで、梓と皐はそのお茶を毎日楽しんでると。」
皐「ありゃ?」
梓「そ、そんな事ないもん!」
純「まぁまぁ。でもそのムギ先輩がちゃっかり味見してたなんてね。」
梓「そうなんだよ!」
皐「つまみ食いムギちゃん!」
梓・皐・憂・純「あははははは!」
梓(ハッ!!)
放課後。
梓「(ムギ先輩を可愛いと思う為に部室に行ったんじゃなかった!!)よし!今日こそ絶対、カムバック私!」
皐「どうしたの梓?」
梓「・・・」
部室に入った。
梓「だから違うし。」
澪「何が?」
梓「え?澪先輩!駿先輩!」
皐「ベース組のお2人方!」
澪「違うって何が?」
梓「いえ、別に・・・あ。他の皆さんはまだですか?」
皐「今は2人だけ?」
駿「あぁ。日直とか色々。」
梓「・・・澪先輩。2人で練習しましょっか。」
澪「うん。そうだな。じゃあちょっと待ってて。そろそろ弦を張り替えたいんだ。」
梓「はい!」
皐「お兄ちゃん。先に練習する?」
駿「あぁ。じゃあ澪。俺達先に練習するから。」
澪「あぁ。」
真中兄妹がアカシアを練習してる。
駿「ここはもうちょっとテンポ速い方が良いな。」
皐「確かに。りっくん達が来たら相談してみよ?」
弦を張り替えた澪が弦をチューナーで調整している。
澪「・・・梓。どうかした?」
ジッとこっちを見てる梓に澪が尋ねる。
梓「へ?いえ。」
澪「そうか?」
梓「はい!あ、学園祭の曲どうします?」
澪「ん〜・・・取り敢えずムギが書いて来てくれた曲は入れるとして。」
梓「私、バラードも良いかなって思います。」
澪「あぁ!良いかも知れないな!・・・よし。じゃあ皆で相談しよっか。」
梓「はい!」
澪「バラードかぁ・・・面白そうだな!」
梓「カムバック・・・私!」
澪「ん?何か言った?」
梓「へ?いえ・・・」
澪「そっか?」
梓「はい!何かこうしてると、本当の軽音部みたいですね。」
澪「え?うん。軽音部なんだけど。」
皐「何かあの2人。本当の姉妹みたいで可愛いね。」
駿「ジッと見てると確かにな。」
澪「よし。こんなもんかな?」
弦の調整が終わった。
梓「あ、はい!じゃあ私お茶の用意しますね。」
澪「え?あぁ。お茶にするのか?」
梓「え!?」
澪「まぁ、まだ皆揃わないし。」
梓「言ってみただけです!」
澪「え?まぁお茶にするなら・・・」
梓「言ってみただけです!」
澪「え?で、でも・・・」
駿「皐。梓どうしたんだ?」
皐「それが実は・・・」
”ガチャ!!”
そこに律が慌てて駆け込んだ。
澪「何だ律か。ビックリしたじゃないか。」
駿「どうしたんだお前?そんなに慌てて。」
律「・・・・・」
澪「どうした?」
律「澪おおぉぉぉーーーーー!!!」
突然泣いて澪に抱き付いた。
澪「おわ!?」
律「頼む!家庭科の宿題手伝って!!」
澪「家庭科?って、何かあったっけ?」
唯「りっちゃんはスカートが縫えないのです。」
豊「さっき俺達に相談しに来てたからな。だったら澪に相談したらどうだって言ったんだ。」
澪「あ〜。あれか。」
律「唯も出来ないだろ!」
唯「私は憂に手伝って貰います!」
陸「偉そうに言うもんじゃねえだろ!」
駿「ボタン付けるの上手い癖にな。」
律「ミシンじゃん!機械苦手だもん。」
駿「澪どうする?」
澪「・・・やれやれ。しょうがない。課題ほっといて部活出来ないしな。」
梓「え!?」
紬「りっちゃん!私手伝うね!」
梓「え!?」
唯「じゃあ!今からりっちゃん家行こう!」
梓「ええええ!?」
皐「全員がりっちゃん家に?」
梓(皐・・・この流れはもしや・・・)
皐(多分あの流れだね・・・)
梓「あ、あの!練習は・・・」
澪「あれ?どうした梓?行かないのか?」
梓(やっぱりーーーーー!!)
皆で田井中家へ。
梓(来てしまった・・・)
律「梓ー!何やってんだー?」
梓「あ!はーい!お邪魔しまーす。」
陸「律の家久し振りだな。」
聡「姉ちゃん?」
全員「ん?」
トイレから聡が出て来た。
聡「帰ってんなら洗濯物入れとけって・・・あ。」
澪「よっ。聡。」
駿・豊「おっす聡。」
皐「さっくん久し振りー!」
律「あ。皆軽音部の友達。」
唯・紬「お邪魔しま〜す!」
聡「ええっと・・・あ〜・・・どうも・・・」
またトイレへ戻ってしまった。
唯「もっかいトイレへ行ったね。」
律「反抗期か?」
陸「弟さん?」
律「うん。聡だ。」
律の部屋で澪と紬がミシンでスカートを縫ってる。
梓(上手いなぁ・・・)
横を見ると、律が持ってるドラムの雑誌が大量に積まれてあった。
唯「あずにゃん。はい。」
梓「え?」
唯「これ。昨日部室に忘れてたよ?」
梓「あ。ありがとうございます。」
鏡を返して貰ったが、ハートのシールと猫のシールが貼られてあった。
梓「・・・取って良いですか?」
唯「ええ!?あずにゃんのいけず〜。」
陸「いや人の私物にシール貼るなよ。」
澪「よし。出来た。」
唯「え?もう?」
紬「澪ちゃん上手〜。」
豊「良いお嫁さんになりそうだな。」
駿「茶化してやんな。」
澪「あれ?律は?」
皐「りっちゃんなら下へ行ったよ?」
梓「あ。すみません。私、ちょっとトイレへ行って来ます。」
澪「あぁ。場所分かるか?」
梓「はい。玄関の所ですよね?」
部屋のドアを開けたら。
聡「わ!」
梓「あ。」
澪「ん?どうした聡?」
聡「姉ちゃんが呼んで来いって。」
1階のリビングへ行くと、夕飯が並べられていた。
全員「おぉ〜!」
唯「これ全部りっちゃんが作ったの?」
律「そうだぞ。」
陸「料理上手なんて初めて知った。」
唯「あぁ〜。良い匂い〜。」
紬「りっちゃんわざわざありがと〜。」
梓「ありがとうございます!」
律「いいっていいって。宿題手伝って貰ってるだけじゃ悪いじゃん?さっ!皆で食べようぜ!」
全員が座った。
律「えっと、全部揃ってるかな〜?あ、澪!そっちお茶ある?」
澪「あぁ。大丈夫。」
梓「あ!・・・律先輩・・・」
律「ん?何か足らんかった?」
梓「そう言う訳ではないんですけど・・・」
律「ん?」
梓「やや食卓にそぐわない物が・・・」
シマシマブリーフが畳まれていた。
律「・・・すまん!父のだ。」
陸「親父さん・・・」
梓「いえ、此方こそ何かすみません・・・」
唯「ピンクだね。」
律「みなまで言うな!」
すぐに父の服と下着を仕舞った。
律「ふぅ・・・じゃあ気を取り直して!」
全員「戴きまーす!」
律「召し上がれ。」
梓「・・・ハンバーグ美味しい!」
律「そうか?良かった〜。」
皐「ん〜!やっぱりりっちゃんのハンバーグ美味しいなぁ〜!」
唯「ご飯もすっごく美味しいよ〜!」
律「そりゃあ我が家自慢の炊飯器ですから!」
澪「律。ご飯好きだもんな。」
駿「小さい頃によくお袋さんの手伝いしてたもんな。」
律「えぇ!日本人ですからね!」
豊「自慢して言うか?それ。」
唯「ご飯は凄いもんね!あ、でも朝はパンの時もあるよ?イチゴジャム美味しいしね〜。」
梓「私はどっちだろう・・・」
律「馬鹿者!日本人なら米食え!米!」
陸「松岡修造か君は。」
翌日の学校。
憂・純「あはははは!」
純「な〜んだ!結局律先輩家に遊びに行っただけじゃん。」
皐「お恥ずかしい限りです。」
梓「うぅ・・・違うよ!課題しに行ったんだよ!」
憂「でも良いなぁ〜。律先輩の手料理。」
梓「うん!それは本当に美味しかったよ!」
皐「りっちゃんのハンバーグは絶品だよ?」
純「おっと自慢ですか?妬けますなぁ〜。」
梓「そ、そんなんじゃないし!」
純「まぁまぁ。こう言うのはたまには良いんじゃない?寄り道も必要だって。」
梓「そうかな・・・」
純「そうそう!」
梓(・・・ハッ!!)
放課後。
梓「(寄り道ばっかだから困ってるじゃない!今日こそ絶対・・・絶対・・・)絶対!カムバック!」
皐「無限ループ?」
梓「何か、自身無くなって来た・・・」
皐「大丈夫?」
部室。
梓「いや、三度目の正直!」
部室に入ると。
梓「あ!唯先輩!陸先輩!」
唯「あ。あずにゃん。皐ちゃん。」
トンちゃんを見てる唯と、ギターの練習をしてる陸が居た。
梓「お疲れ様です。」
皐「お疲れ唯ちゃん。」
陸「おう。お疲れさん。」
梓「他の皆さんはまだですか?」
唯「うん。」
梓「そうですか。あ!じゃあ今日こそ練習ですよ!」
唯「その前にちょっと見て見て?トンちゃんの水槽が。」
梓「え?」
唯「りっくんと皐ちゃんも来て?」
陸「どーした?」
皐「トンちゃんがどうしたの?」
梓「あ。」
陸「水槽が緑ってる。」
唯「そろそろ洗ってあげよっか。」
梓「そうですね。それじゃあホースを・・・ハッ!(ダメだ!また先輩のペースに巻き込まれてしまう!今日こそ練習を・・・練習を・・・!)」
しかしトンちゃんを放っては置けず。
4人で水槽を掃除してあげる事に。陸が水槽を床へゆっくり降ろし、4人で水槽の中をスポンジで掃除する。
唯「トンちゃんのた〜めならえんやこ〜ら〜♪」
梓「変な歌歌ってないでしっかり洗って下さい!」
皐「す〜いそうきれいにゴ〜シゴシ〜♪」
梓「もう!皐まで変な歌歌わないでよ!」
皐「何か楽しくなっちゃって。」
唯「トンちゃんのた〜めな〜ら・・・」
梓「唯先輩!」
陸「歌ってないで手動かせ!」
唯「うぅ・・・あずにゃん先輩陸先輩厳しいっす!」
梓「何を言ってるんですか!」
陸「俺とお前同い年だろ!」
梓「あ!序でに彼処の鏡のシールも剥がしちゃいましょうか。」
唯「えええ!?あずにゃんのた〜めならえんやこ〜ら・・・」
陸・皐「歌詞変わった。」
梓「もう!だからその歌止めて下さいよ・・・」
水槽が綺麗になり、陸が水槽を元の位置に戻してトンちゃんを入れた。
梓「出来た!」
皐「さぁトンちゃん。新しい水槽だよ。」
唯「気持ち良さそうだね。」
陸「トンちゃんご機嫌だな。」
梓「良かったね。トンちゃん。」
唯「あずにゃんは本当にトンちゃんが好きだね。」
梓「そんな事ないですよ。(ハッ!トンちゃんに癒されてしまった!)」
皐「りっくん。そろそろアカシア練習しよ?」
陸「あぁそうだな。」
梓「じゃあ、私達も練習しましょっか。」
唯「うん。そだねー。あ!そうだ!あずにゃんに教えて貰いたい所があったんだ!」
梓「え?」
唯「この間ムギちゃんに貰った曲あるでしょ?何だか難しくて・・・」
梓「あぁ。ギターの所ですよね?良いですよ。」
唯「ううん。いやぁ〜、どう見たら良いのか分からなくて。」
梓「そこから!?」
2人で曲の手順を確認する。
梓「っで、3番目はここに飛んで。ダルセーニュで、このSの米印みたいな所に飛んで。最後にこのフィーネで終わり・・・ん?」
しかし唯が眠ってしまった。
梓「唯先輩!」
唯「え・・・?ハッ!!あ、ごめんごめん!色々ややこしくて・・・」
梓「確かに覚えるのは大変ですけど。」
唯「全部日本語にしてくれれば良いんだけどなぁ〜。フォルテは強く!とか。フォルテッシモは凄く強く!とか。」
梓「あはは。あ、でも曲の最後の所で唯先輩が何か良い感じにって言ってるのは、フェルマータの事ですよ。」
唯「おぉ!そうだったんだ!そこはフェルマータの方が格好良いよ。」
梓「どっちなんですか?」
夕方。
唯「ん〜・・・!それにしても皆遅いな〜。」
梓「そうですね。」
皐「お兄ちゃん達どうしてるんだろう?」
陸「もう終わってるはずなのにな。」
唯「ムギちゃんのお茶が恋しいな・・・」
梓「そうですね。・・・ハッ!だ、ダメですよ!!」
立ち上がった。
唯「へ?」
梓「練習しましょ!今日こそ練習しないとダメです!こんな事してるからダメなんですよ!練習練習!」
唯「今日はどうしたの?あずにゃん。気合い入ってるね。」
陸「何時もの梓じゃない感じ。」
梓「へ!?そ、そんな事ないです!これが普通ですよ!」
唯「そっかな?」
梓「そうです!えっと・・・多分・・・この位が私らしいと言うか。寧ろ最近が緩んでるって言うか・・・弛んでるって言うか・・・そ、そうです!この位でないと私らしくないですよ!」
唯「おぉ!そっか!あずにゃんは中々難しい事考えるんだね。私はあんまり考えた事なかったなぁ〜。」
梓「え?」
唯「ん〜・・・だってさ・・・だって!あずにゃんはあずにゃんだもん!」
梓「え?」
唯「りっちゃんはりっちゃんで、澪ちゃんは澪ちゃんで、ムギちゃんはムギちゃんで、りっくんはりっくんで、駿君は駿君で、ゆー君はゆー君で、皐ちゃんは皐ちゃんだもん。だから私、そんなの考えた事なかったや。」
梓「・・・」
皐『良いんだよ梓。何時もの梓で頑張れば良いんだよ。』
前に皐が言った言葉を思い出した。
唯「ムギちゃんのケーキ食べたいや。」
梓「練習してからです!」
唯「フォルテッシモで怒った!」
陸「そんな事で使うなよ。」
翌日の学校。
純「まぁ、仲良くやってるじゃん。」
梓「そうだけど・・・練習する為に行ったんだし。」
純「うん。」
2年生「梓ちゃん居る?」
梓「ん?はーい何?」
2年生「はいこれ。梓ちゃんのでしょ?」
先輩達のお土産の『ぶ』のキーホルダー。
梓「え!?嘘!」
スクールカバンを確認すると。
梓「あ!」
キーホルダーがなかった。
2年生「合ってた?」
梓「うん!ありがとう!」
2年生「は〜い!」
梓「でも、どうして・・・?」
キーホルダーの裏を見ると。
梓「あ!」
純「何だったの?」
皐「梓?」
梓「うん。ちょっと・・・」
キーホルダーの裏に、唯が貼った猫のシールが。
放課後。
皐「梓。今日は機嫌良いね。」
梓「そうかな?」
部室。
紬「見付かって良かったね。」
梓「はい!唯先輩、ありがとうございました!」
律「いやぁ〜。良いって事よ。」
澪「お前じゃないし。」
豊「手柄を横取りすんな。」
唯「これで皆揃ったね。」
梓「はい!」
今日のケーキはカップケーキ。
唯「今日のケーキもフェルマータだね。」
梓「使い方が違います。」
紬「梓ちゃん。はい。」
梓「え?」
紬「今日先生来れないんだって。」
駿「梓にあげようかって話してたんだ。」
梓「え?良いんですか?この間も。」
律「名前書いてあったぞ。」
梓「へ?」
律がカップの裏を指差す。
梓「・・・あ!」
カップの裏に猫のシールと『なかのあずにゃん』の名前が書かれてあった。
唯「えへへ〜。可愛いでしょ?そのシール。」
豊「まだのめり込んでるのか?」
唯「沢山食べて大きくおなり〜。」
陸「飼い主みたいに言うな。」
梓「・・・ふふ。剥がしても良いですか?」
唯「えぇ〜?ダメだよ〜。」
後日の2年1組。
2年生「それでは、来週までに希望する係りを決めておいて下さい。」
学園祭の2年1組の出し物は喫茶店に決まった。
憂「梓ちゃん。」
梓「ん?」
憂「梓ちゃんは何やるの?」
皐「何か希望するものはない?」
梓「え〜?どうしよっかなぁ・・・」
純「私ウエイトレスやろうかな?いらっしゃいませ〜。ご注文をどうぞ〜。」
憂「わぁ!似合ってる似合ってる!」
皐「可愛い可愛い!」
梓「へぇ〜。じゃあ何猫にするの?」
純「ん?何それ?」
梓「え?だって猫耳着けるんでしょ?」
純「だから何で?」
梓「え?だってウエイトレスって猫耳着けるものでしょ?」
皐「梓梓。それ以上は・・・」
梓「ハッ!!」
我に返った梓が顔を赤くした。
憂「梓ちゃん・・・」
純「やっぱり軽音部だね。」
皐「先輩達に汚染されちゃったね。」
梓「こ・・・こんなの私じゃなあああーーーーーい!!!!!」
『END』
キャスト
平沢唯:豊崎愛生
秋山澪:日笠陽子
田井中律:佐藤聡美
琴吹紬:寿美菜子
中野梓:竹達彩奈
古川陸:土屋神葉
真中駿:堀江瞬
西原豊:深町寿成
真中皐:小倉唯
平沢憂:米澤円
鈴木純:巽悠衣子
田井中聡:伊藤実華
2年生:籠瀬千恵子
『次回予告』
和「皆張り切ってるわね。」
唯「うん!文化祭近いし。」
陸「本番に向けて猛練習してるしな。」
さわ子「教室とか?」
唯「お待たせ〜。」
陸「悪い悪い。」
律「じゃあ部室行くか。」
さわ子「その部室なんだけど・・・」
唯「さわちゃん?」
さわ子「しばらく使えないの。」
律「何が?」
駿「部室がですか?」
さわ子「そうなの。」
唯・律・澪・紬「・・・え?」
陸・駿・豊「なぬ?」
#31「部室がない!」