けいおん`S   作:naogran

31 / 40
ある日の桜高。

律「ほら唯!陸!練習行くぞ!」

唯「あ!待って〜!」

陸「あぁ!今行く!」

和「皆張り切ってるわね。」

唯「うん!文化祭近いし。」

陸「本番に向けて猛練習してるしな。」

和「張り切り過ぎて、去年みたいに風邪引かないようにね。」

唯「だから毎日みかん食べてるんだ。手が黄色くなったけど!」

黄色い両手を和に見せた。

陸「凄え黄ばんでる。」

唯「じゃあね和ちゃん。」

陸「また明日な。」

和「頑張ってね。」

唯「お待たせ〜。」

陸「悪い悪い。」

律「じゃあ部室行くか。」

さわ子「その部室なんだけど・・・」

唯「さわちゃん?」

さわ子「しばらく使えないの。」

律「何が?」

駿「部室がですか?」

さわ子「そうなの。」

唯・律・澪・紬「・・・え?」

陸・駿・豊「なぬ?」

部室が使えない理由。それは・・・


#31「部室がない!」

部室へ行くと、ドアに立入禁止の張り紙が貼られてあった。

 

唯「本当だ・・・!音楽室も使えない・・・!」

 

さわ子「嘘なんか吐かないわよ。」

 

律「一体何が!?」

 

豊「ん?水道工事?先生、これって・・・」

 

さわ子「実はね、夜中誰も居ない教室からポタリポタリと音がして・・・」

 

澪「ウッ!?」

 

さわ子「ん?」

 

澪「だ、大丈夫です!続けて下さい・・・」

 

さわ子「何だろうと思って調べてみたら・・・天井から水漏れしてたんだって!!!」

 

澪「うわああああ!!」

 

驚いて駿の後ろに隠れた。駿が怯える澪を撫でる。

 

駿「落ち着け澪。」

 

さわ子「それが部室の下の教室でね。排水管を取り替えるそうなんだけど、それって部室にも通ってるから立入禁止になっちゃうんですって。」

 

豊「成る程。」

 

律「このタイミングでかぁ・・・」

 

紬「文化祭まで後1ヶ月もないのに・・・」

 

さわ子「取り敢えず、楽器は外に出しておいたから。後亀も。」

 

陸「トンちゃん。」

 

唯「スッポンモドキだよ。さわちゃん。」

 

そこに梓と皐が来た。

 

律「あぁ。梓。皐。」

 

梓「何かあったんですか?」

 

皐「何か深刻そうな顔をしてるけど。」

 

梓「あ!トンちゃん!」

 

紬「部室がね、水道工事で使えないの。」

 

梓「え!?」

 

駿「排水管を取り替える作業で立入禁止になってるんだ。」

 

皐「そうなの!?」

 

唯「お茶が飲めないんだよ!」

 

澪「そっちじゃないだろ!」

 

陸「先生。工事期間は?」

 

さわ子「えっと、予定だと工事は10日間だそうよ?」

 

澪「その間部室では練習出来ないって事か。」

 

唯「じゃあ!何処か他で練習しようよ!」

 

さわ子「吹奏楽部とコーラス部が使ってる第二音楽室。使わせて貰えないか交渉してみようか。忘れてるかも知れないけど、私吹奏楽部の顧問だし。」

 

律「お願いします!!」

 

 

 

 

さわ子が交渉に行ってる間、皆が待ってる。

 

唯「立入禁止って、中どうなってるんだろう?」

 

紬「見てみる?見てみる?」

 

陸「本気か?」

 

唯「ふんぬ〜〜〜・・・!!」

 

立入禁止のドアに勇気を出して手を伸ばす。

 

澪「止めとけって。」

 

駿「気持ちは分かるが抑えろ。」

 

梓「あ!先生!」

 

走って戻って来たさわ子がバテた。

 

陸「先生!どうでした?」

 

さわ子「ごめん・・・ダメだった・・・」

 

律「えぇ〜?さっきの自信は何だよ〜。」

 

豊「手の平返しすんな。」

 

唯「じゃあ私達、何処で練習すれば・・・」

 

さわ子「そうねぇ・・・教室とか?」

 

 

 

 

 

 

3年2組の教室。

 

クラスメート「おぉ!ここで練習するんだ!」

 

唯「どうもどうも。」

 

梓「すみません。お邪魔します。」

 

陸「部室が立入禁止だから堪忍な。」

 

さわ子「あんまり大きい音を出すと迷惑だから、軽くやってね?」

 

放課後ティータイム・クローバティ「は〜い!」

 

さわ子「じゃあそう言う事で。」

 

教室からさわ子が出て行った。

 

唯「あずにゃん。私達の教室だから、遠慮せずに寛いで?」

 

梓「そう言われても・・・」

 

律「よいこらせ〜。」

 

上履きを脱いだ。

 

澪「それは靴脱いだ。」

 

律「サンキュー!」

 

皐「いやぁ〜、何か3年生になった気分〜。」

 

ただ1人寛いでるメンバーがここに。

 

駿「皐が寛いでる。しかも俺の席で。」

 

律「よぉ〜しやるか〜!」

 

皆が放課後ティータイムに拍手する。

 

律「よし!カレーからな!」

 

唯「ワンツーワンツー!」

 

 

 

 

”ドオオオォォォォォン!!!”

 

 

 

 

軽い所か、かなりの爆音。学校中に響いてる。

 

クラスメート「凄い迫力!」

 

クラスメート「格好良い!」

 

唯「いやぁ〜、それ程でも〜。」

 

陸「けど凄い爆音・・・これはもしや・・・」

 

3年生「あのぉ、すみません。」

 

唯「はい?」

 

3年生「今私達、文化祭の話し合いをしてて・・・」

 

3年生「ちょっと音が・・・」

 

澪「あ!ごめんなさい!」

 

律「うるさかった!?」

 

唯「ごめんなさい・・・」

 

3年生「いえ、此方こそすみません・・・」

 

駿「さっきの調子だと、クレームが来そうだ。」

 

唯「どうしよう・・・」

 

律「場所変えるか。」

 

 

 

 

楽器を運ぶ最中。

 

唯「あずにゃん。」

 

梓「はい。」

 

唯「トンちゃんは教室に置いたままで良いんじゃない?」

 

梓「あ、そうですね。」

 

トンちゃんを唯達の教室に預けて貰う。

 

 

 

 

次に向かったのは体育館。

 

陸「ここを使わせて貰っても良いかな?」

 

いちご「うん。大丈夫だと思うよ。ちょっと狭いかも知れないけど。」

 

陸「いや、それで充分。ありがとな。」

 

律「やれやれ。楽器持って移動するだけで疲れた・・・」

 

紬「私平気!」

 

澪「じゃあやるか!」

 

唯「うん!」

 

梓「はい!」

 

 

 

 

準備が整ったのだが。

 

梓「何か・・・浮いてますよね。私達。」

 

他の皆が部活やってる中、この9人が浮いてる感じになってる。

 

唯「ここに居るの、運動部ばかりだもんね。」

 

律「まぁ、取り敢えず行くぞ。」

 

豊「行くの?」

 

律「ワンツーワンツー!」

 

放課後ティータイムが演奏を始めたが。

 

唯「あれ?」

 

ただ1人だけ止まってる澪に皆が止まった。

 

澪「おぉ!」

 

バレー部の練習を見て、澪が小さく応援してる。

 

駿「澪?」

 

澪「え?あぁ。ごめんつい。」

 

豊「澪はスポーツ観戦が好きだからな。」

 

唯「じゃあもう1回。」

 

 

 

 

バレー部「ファイトファイト!!」

 

 

 

 

唯「あうぅ〜!」

 

梓「何かノリが違いますね。」

 

皐「やっぱり場違いかな?私達。」

 

唯「こっちも!熱血で根性な感じで演奏しようよ!」

 

梓「はぁ。」

 

唯「けいおん!ファイトー!みたいな!」

 

紬「うん!分かった!けいおんファイト!オー!」

 

律「よぉし!そのノリで!ワンツー!」

 

”〜〜〜〜♪”

 

 

 

 

バトン部の音楽が流れた。

 

いちご「揃ってないよ。」

 

 

 

 

陸「絶妙なタイミング。」

 

唯「何かここ、集中出来ない。」

 

 

 

 

 

 

教室に戻ってさわ子に話した。

 

律「講堂は演劇部が練習してるし、屋上は詩吟部が居て・・・」

 

さわ子「また戻って来たと。」

 

陸「そんな訳ですはい。」

 

唯「あずにゃんや。」

 

梓「はい。」

 

唯「ここ、和ちゃんの席だから座るが良いさ。」

 

梓「あ、どうも。」

 

和の席に梓が座る。

 

唯「軽音部とかけて、すごろくと解く。」

 

澪「その心は?」

 

唯「振袖に戻ってしまいました!」

 

梓「降り出しですか?」

 

唯「あ!それ!降り出し!」

 

陸「謎掛けかよ。」

 

梓「分かり難い所で間違わないで下さいよ。」

 

紬「私達、流浪の民だったわね。」

 

さわ子「しょうがないわねぇ・・・じゃあ何処か練習出来る場所探しておくから、今日はもう下校時間だし。また明日にしましょ。」

 

軽音部「は〜い。」

 

 

 

 

 

 

再び部室へ行ってみる。

 

紬「明日は何処かで落ち着けると良いけど・・・」

 

澪「そうだな。」

 

梓「今日は全く・・・」

 

唯「お菓子が食べられなかったもんね。」

 

梓「やっぱりそっちですか!?」

 

唯「冗談だよ〜。あずにゃん。」

 

陸「冗談とは思えない冗談だな。」

 

 

 

 

 

 

下駄箱。

 

律「そうだ澪。歌詞出来たのか?」

 

唯「お菓子が!?」

 

陸「歌詞!」

 

梓「新曲出来たんですか!?」

 

律「いや、ムギの曲が出来てんだけど・・・」

 

澪「歌詞も書いただろ?なのに律がダメだって・・・」

 

梓「へ?」

 

 

 

 

 

 

ハンバーガーショップ。

 

律「だってさぁ〜。」

 

澪が書いた歌詞を梓に見せる。

 

陸「俺達にも見せて。」

 

4人も澪の歌詞を見る。

 

梓「甘い匂いのするお菓子の森で、小鳥さんとおしゃべり・・・」

 

唯「良いじゃん!美味しそう!」

 

澪「まだまだあるよ!」

 

律「どんなんだよ。」

 

澪「私の恋に白黒付けてよパンダみたいにとか。ペンギンさんにダンスダンスダンスとか。」

 

唯「何?その動物シリーズ。」

 

駿「子供向けみたいだな。」

 

律「澪が動物ネタに走った時は不調なんだ。」

 

澪「たぬきみたいに化かされたい・・・私を攫ってマンドリル・・・」

 

豊「あ〜澪が落ちこぼレッサーパンダに。」

 

律「何で豊までノッてんだよ。」

 

紬「じゃあ皆で、それぞれ歌詞作ってみる?」

 

律「あ!良いな!」

 

澪「私の詩はボツ?」

 

律「あぁ。候補の1つな。」

 

澪「うぅ・・・」

 

律「じゃあ、各自作って明日発表な?」

 

唯「ラジャー!」

 

梓「私も作るって事ですか?」

 

紬「梓ちゃんの歌詞楽しみ〜!」

 

唯「何だか私ワクワクして来た!」

 

紬「私も〜!」

 

唯「やるぞ〜!どんなタイトルが良いかなぁ〜?」

 

陸「タイトルから入るのかよ!」

 

唯「ドキドキ分度器にしよっと!」

 

律「カバンのバカーンは?」

 

皐「全部ダジャレだねそれ。」

 

梓「真面目に考えましょうよ!」

 

 

 

 

 

 

翌日。職員室。

 

さわ子「色々検討してみたんだけど・・・ないわね。軽音部が練習出来そうな場所。」

 

律「さわちゃんそんなあっさり・・・」

 

豊「文句言うな。ないものはないんだ。」

 

さわ子「そうよ?これでも頑張ったのよ?ジャズ研の部室借りられないか聞いて。理科室や調理室。会議室や校長室までお願いに回ったの。」

 

陸「いや校長室はダメでしょ。」

 

さわ子「1日でヒールが磨り減ったわ。」

 

唯「苦労かけたのう・・・」

 

澪「ありがとうございました。」

 

駿「すみません。色々と。」

 

律「部室が使えるようになるまで、皆での練習は休みにするか?」

 

澪「文化祭前にそれはちょっとキツイな・・・」

 

梓「そう言えば豊先輩。」

 

豊「ん?」

 

梓「先輩の家には、地下スタジオがあるって言ってましたよね?そこを借りれば。」

 

唯「成る程!ゆー君どうかな?」

 

豊「借りれるっちゃあ借りてるけど・・・今親父達がジャズの練習で毎日使ってるから難しいなぁ。」

 

澪「そっか・・・何処か借りれる場所があれば・・・」

 

さわ子「・・・貸しスタジオでも借りてみる?」

 

唯・紬「貸しスタジオ!?」

 

陸「その手があったか!」

 

唯「行ってみた〜い!」

 

梓「でも、結構お金掛かるんじゃないですか?」

 

律「大丈夫!まだ部費は残ってる!」

 

唯「りっちゃん・・・りっちゃんがガメつくて良かったよ〜!」

 

律「あのな・・・」

 

 

 

 

 

 

貸しスタジオに向かった。

 

唯「こんな近くに貸しスタジオがあったんだね。」

 

梓「あ!あれじゃないですか?」

 

貸しスタジオの『レコーディングPAC STUDIO』を発見。

 

 

 

 

レコーディングPAC STUDIO。

 

唯「あずにゃんあずにゃん!ピックとかシールド売ってるよ!」

 

梓「売ってますね〜。」

 

店員「そちらに代表の方のお名前と、住所をお願いします。」

 

陸「はい。」

 

律「澪書いて〜。」

 

澪「お前部長だろ?」

 

律「チェ〜。」

 

2人が用紙に名前と住所を書く。貸しスタジオを2つ借りる事に。

 

店員「後、初回ご利用時には身分証明書を拝見しておりまして。」

 

律「ん?証明書?」

 

唯「証明します!この人確かに、桜高軽音部の人です!」

 

陸「生徒手帳でも良くね?」

 

律「そっか。」

 

 

 

 

掲示板。

 

紬「メンバー募集している所、結構あるね。」

 

唯「あるね〜。」

 

皐「あるあるだね〜。」

 

唯「そうだ!ウチも部員募集の張り紙しとく?」

 

紬「それ良いかも!」

 

律「ほ〜れ。面白い事言ってないで。」

 

澪「行くぞ。」

 

 

 

 

陸「じゃあ俺達は隣のスタジオだから。」

 

澪「あぁ。また後でな。」

 

 

 

 

スタジオに入った。

 

陸「おぉ〜。結構良い感じだな。」

 

駿「鏡もあるし。練習甲斐があるな。」

 

豊「うん。このドラムは最新物。腕が鳴るな。」

 

皐「じゃあ早速準備しよっか。」

 

 

 

 

隣のスタジオでは。

 

唯「お邪魔しま〜す。おぉ〜。これはこれは。」

 

結構良いスタジオ。

 

唯「思ったより狭いね。」

 

律・澪「贅沢言うな!!」

 

唯「お!」

 

鏡に近寄る。

 

唯「鏡かな?鏡じゃないかな?鏡だよ!ねぇ、私のギー太の背負い方ってちょっと間抜けかな?」

 

律「うん。ちょっと。」

 

澪「やっと分かったか。」

 

唯「そうだったのかぁ・・・」

 

 

 

 

一方クローバティのスタジオでは。

 

陸「ふぅ。」

 

駿「なぁ陸。サビの所はもうちょっとテンション高くジャンプした方が良いか?」

 

陸「ん〜。じゃあそれを取り入れてみるか。豊もサビの所も楽しくやった方が盛り上がるかもな。」

 

豊「よし。その要望に応えてみよう。」

 

皐「りっくんりっくん。タップダンスとかどうかな?サビの所で。」

 

陸「キーボード弾きながらやるのは難しいかもだけど、出来るか?」

 

皐「任せて!」

 

 

 

 

放課後ティータイムのスタジオ。唯達が髪の毛を整えてる。

 

唯「大きな鏡があるとついね。」

 

律「女の子ですものね〜。」

 

梓「演奏中の自分達もチェック出来ますしね!」

 

澪「うん!」

 

そんな中紬は。

 

紬「お茶入ったわよ〜。」

 

律「何ぃ!?」

 

澪「それでコンセント探してたのか。」

 

紬「うん!」

 

するとそこに店員が。

 

店員「すみません!スタジオ内は飲食禁止なんで!」

 

梓「すみません!」

 

唯「ごめんなさい!」

 

店員がスタジオから出た。

 

唯「ビックリ!まるで見ていたかのように!」

 

澪「見てたんだよ。」

 

監視カメラを指差す。

 

唯「お!本当だ!ヤッホー!」

 

 

 

 

監視カメラのモニターに唯が手を振る姿が映ってる。クローバティがサビの所でテンション高く演奏している様子も映ってる。

 

 

 

 

紬「これどうしよう・・・」

 

律「折角だから外で飲もっか。」

 

 

 

 

飲食スペースでお茶を戴く。

 

唯「ふぅ〜。やっと落ち着ける〜。」

 

澪「コラ。落ち着く為にスタジオ借りたんじゃないだろ?」

 

唯「お茶一杯飲んだら練習するよ〜。」

 

陸「あぁ〜・・・疲れた・・・」

 

放課後ティータイム「ん?」

 

汗を流してる陸が、自販機でジュースを買って飲む。

 

陸「ゴクゴクゴク・・・ぷはぁ〜!ん?お前等何やってんの?」

 

紬「お茶淹れたんだけど、スタジオが飲食禁止だったから。」

 

陸「それで飲食スペースでお茶を満喫か。」

 

澪「陸、汗凄いな。」

 

陸「これか?まぁな。学園祭ライブに向けての糧だ。俺は行くから、お茶も程々にな。」

 

ジュースを飲み干してスタジオへ戻って行った。

 

唯「りっくん張り切ってるね。」

 

梓「はい。」

 

律「じゃあこの時間を利用して、書いて来た歌詞発表するか。」

 

梓「え?・・・」

 

律「そうだなぁ、じゃあまず誰から・・・」

 

唯「はい!」

 

律「おぉ。」

 

梓「唯先輩、ちゃんと書いて来たんですね。」

 

澪「へぇ〜。」

 

唯「じゃあ読むよ〜。ご飯はすごいよ何でもあうよ。ラーメンうどんにお好み焼き。炭水化物と炭水化物の夢の・・・」

 

律「分かった!もう良い・・・」

 

唯「え?サビの所の歌詞が良いのに。1234ごはん!」

 

律がバタッと倒れた。

 

唯「因みにタイトルは、”ごはんはおかず”だよ。」

 

※神曲です。

 

律「じゃあムギは?」

 

唯「あれ?」

 

紬「唯ちゃん任せて!吹きすさぶ冷たい風が肌を刺す。」

 

律「お!」

 

紬「ヨシエは犯人を断崖絶壁に追い詰めた。」

 

律「は・・・?」

 

紬「ケンイチさん。あなたが・・・あなたが・・・犯人だったんですね!!」

 

律「はい却下!」

 

紬「えぇ・・・?」

 

澪「ムギ。それ歌詞?」

 

紬「うん!今までにない路線が良いかなって。」

 

律「無さ過ぎだろ!次梓。」

 

梓「あ。はい。・・・あの、やっぱり読まなきゃダメですか・・・?あんまり自信無くて・・・」

 

唯「読んで読んで!」

 

梓「・・・いつもゆらゆら揺れてる。あなたの視線を感じるの。」

 

紬「わぁ!良い感じ!」

 

紬「みつめて。みつめないで。」

 

律「来た来たー!」

 

梓「もうすぐあげるから。ちょっと待っててね。トンちゃん。」

 

唯「トンちゃんに餌をあげる歌・・・?」

 

律「・・・書き直し。」

 

梓「ダメですか・・・」

 

澪「そう言う律もどんなの書いて来たんだよ。」

 

律「え?」

 

歌詞を見せた。

 

澪「”いくらはいくら?””電話にでんわ””猫がねこんだ”・・・」

 

歌詞ではなく曲名だけ。

 

律「どれもイマイチ笑えないんだけどさ!アハハ!」

 

澪「歌詞作れよ歌詞!」

 

紬「澪ちゃんは出来たの?」

 

澪「アライグマが洗った恋と、キリンビンビンどっちが見たい?」

 

唯(まだスランプ・・・)

 

澪「って!何時までこんな事やってんだ!?」

 

 

 

 

スタジオに戻った。

 

梓「練習しましょう練習!!」

 

唯「あれ?何か光ってるよ?」

 

ドアの上のランプが光ってる。

 

律「おぉ!何かの演出か?サービスか?」

 

唯「・・・踊る?」

 

 

 

 

 

 

貸しスタジオの終了のランプだった。

 

律「終了間近の合図だったとは・・・」

 

唯「ムギちゃんがお茶なんか淹れるからだよ〜。」

 

紬「1番お代わりしたの唯ちゃんですぅ〜。」

 

梓「あんまりスタジオ借りた意味なかったですね。」

 

澪「それより、後ろの4人が・・・」

 

後ろでは、クローバティが汗まみれになってる。

 

陸「あぁ〜、外涼しい〜。」

 

駿「もう帰ってシャワー浴びたい。」

 

豊「さっきのパフォーマンスでやれば行けるかもな!」

 

皐「うん!この調子を忘れずに頑張ろうね!」

 

澪「陸達は思う存分練習出来たんだな。」

 

律「私達より先越された・・・」

 

唯「部室どうなってるかなぁ・・・」

 

梓「え?」

 

唯「何時も行ってると、ありがたみが分からないもんだよねぇ・・・」

 

するとその時。

 

陸「ん?あれ!」

 

全員「ん?」

 

赤い車が9人の前に停まった。

 

律「あ!さわちゃん!」

 

さわ子が車から手を振った。

 

唯「ヤッホー!」

 

紬「先生〜!」

 

走ってさわ子に駆け寄る。

 

さわ子「部室の工事終わったわよ!」

 

全員「え!?」

 

さわ子「予定より大分早かったわね!」

 

紬「良かった〜!」

 

唯「やっと・・・部室に戻れるんだね!」

 

律「旅は終わった!」

 

さわ子「大袈裟ね〜。楽器乗せて良いわよ。明日学校に運んどいてあげる。」

 

陸「良いんですか?」

 

律「だったら〜、ウチまで乗っけてってよ〜。」

 

唯「乗せて〜。」

 

さわ子「だから9人は無理だって言ってるでしょ?」

 

唯「チェ〜。」

 

律「ケチ。」

 

陸「文句言うな!」

 

 

 

 

 

 

翌日。久々の部室に入れた。

 

唯「帰って来たー!帰って来ましたよ・・・生還したよーーー!!」

 

律「やっぱ良いな〜。」

 

梓「何かホッとします。」

 

駿「実家のような安心感とはこの事だな。」

 

唯「うん!ここで練習出来るなんて、ありがたいよね!」

 

澪「改めて実感するなぁ。」

 

唯「うんうん!」

 

紬「もう彼方此方ウロウロしなくて良いのね〜。」

 

唯「良いんだよ!毎日ここに来て良いんだよ!」

 

皐「グリーンだよ!」

 

豊「繋げるな。」

 

律「よっしゃー!」

 

紬「お茶淹れよっか〜。」

 

唯「あぁ・・・」

 

陸「じゃあ先に俺達が・・・」

 

唯「待ってりっくん!その前に1曲やろう!」

 

律・紬「オー!」

 

梓「はい!」

 

豊「唯の奴、成長したな。」

 

陸「お茶の前に練習するとは。」

 

 

 

 

 

 

その夜の古川家。

 

梢「そう。部室に戻れたのね。」

 

陸「あぁ。工事が早く済んだんだ。」

 

梢「良かったわね。今年も学園祭行くから。ライブ楽しみにしてるわ。」

 

陸「ありがとう姉ちゃん。」

 

 

 

 

 

 

隣の平沢家。

 

唯「後歌詞だけだ・・・」

 

憂「お姉ちゃん。梨むけたよ〜。何してるの?」

 

ソファーの上で考え事。

 

唯「軽音部で1人1人歌詞を書く事になっちゃってさぁ・・・」

 

憂「お姉ちゃんも書くの!?凄いねぇ〜!ちょっと見て良い?」

 

唯「良いよ〜。」

 

歌詞を読んでみる。

 

憂「ごはんはおかず。わぁ〜!」

 

唯「私は気に入ってるんだけど、皆のリアクションがイマイチでさぁ。憂はどう思う?」

 

憂「私は凄く独創的だと思うよ!」

 

唯「凄いでしょ〜?梨美味〜。」

 

憂「・・・」

 

唯「よぉ〜し!今日は徹夜して頑張るぞ〜!」

 

憂「え?大丈夫?あんまり無理しない方が・・・」

 

唯「大丈夫大丈夫〜。」

 

憂「お姉ちゃん。私も手伝おっか。」

 

唯「本当!?ありがと〜憂!」

 

 

 

 

 

 

翌日の部室。

 

律「な〜んも思い付かん・・・」

 

梓「案外難しいですねぇ。詩を書くのって。」

 

澪「唯は余裕だなぁ。」

 

唯「うん。もう3つも作った。」

 

皐「凄くない!?」

 

律「またまた〜。」

 

唯「はい。」

 

書いた歌詞3枚を見せる。

 

梓「凄い!ちゃんと韻を踏んだりしてる!」

 

律「これ、本当に唯が書いたのか?」

 

陸「これだけの完璧さ・・・まさか憂に手伝って貰ったりしてないだろうな?」

 

唯「ちょこ〜っとだけ憂に手伝って貰った。」

 

律・豊(絶対に。)

 

梓・皐(ちょこっとじゃ。)

 

澪・駿(ないな。)

 

唯「ふぁ〜〜・・・」

 

紬「唯ちゃん随分眠そうね。」

 

唯「えへへ〜。歌詞書くのに夢中であんまり寝てないんだ〜。」

 

澪「去年みたいに風邪引いたりしないでくれよ?」

 

唯「大丈夫だよ!おみかん様が付いてるから!みかんパワーを分けてあげよう!」

 

みかんを2つ持ち、澪の頬にくっ付けた。

 

澪「ヒィッ!」

 

 

 

 

 

 

その夜の澪の部屋。

 

澪「・・・」

 

歌詞を考えながら書いてると。

 

”ブーブー”

 

澪「ん?はいもしもし?」

 

唯『澪ちゃん・・・』

 

澪「どうした唯?」

 

すると唯の口から衝撃の言葉が。

 

唯『風邪引いた・・・』

 

澪「なああ!?何ーーーー!?」

 

 

 

 

 

 

皆が急いで平沢家へ向かった。

 

全員「え!?」

 

澪「風邪引いたの憂ちゃん!?」

 

風邪を引いたのは唯ではなく憂だった。

 

律「焦らせるなよ・・・」

 

豊「ってか憂ちゃんでも大問題だけど・・・」

 

唯「私どうすれば・・・」

 

澪「落ち着け唯!それで憂ちゃんは?」

 

梢「憂!ダメよ!ジッとしてなさい!」

 

陸「俺が持つから部屋に戻れ!」

 

憂「大丈夫・・・」

 

全員「ん?」

 

憂「皆さん・・・いらっしゃい・・・お茶・・・良かったら・・・」

 

風邪引いてるのにお茶を持って来てくれた。

 

律・澪・紬・駿・豊・皐「うわああああああ!!!!」

 

 

 

 

 

 

急いで憂を部屋へ運んだ。

 

梓「ホラ!ちゃんと横になってなきゃ!」

 

梢「風邪引いてるのに無茶しないの!」

 

憂「ごめんね梓ちゃん・・・梢ちゃん・・・」

 

紬「熱はそんなに高くないわ。」

 

澪「良かった・・・」

 

律「それじゃあ唯。私達帰るな。」

 

唯「ええ!?帰っちゃうの!?」

 

律「皆が居たら、憂ちゃんがゆっくり眠れないだろ?」

 

唯「うぅ・・・私1人でちゃんと出来るかな・・・」

 

憂「私が居るから大丈夫だよ!お姉ちゃん!」

 

梓「憂は看病される側でしょ!」

 

梢「何でも1人でやろうとするんじゃないわよ!」

 

唯「ごめん憂!私なら平気!」

 

梢「唯。私も手伝うから。」

 

陸「俺も手伝う。」

 

唯「ありがとう2人共!」

 

 

 

 

 

 

玄関。

 

紬「何かあったら何時でも連絡してね。」

 

澪「またすぐに来るから。」

 

皐「じゃあね。憂を宜しくね。」

 

皆が帰って行った。

 

 

 

 

 

 

憂の部屋。

 

憂「お姉ちゃん・・・りっくん・・・梢ちゃん・・・私、もう1人で大丈夫だから・・・」

 

唯「でも・・・」

 

憂「皆が居ると・・・風邪移しちゃわないかなって・・・返って心配だから・・・」

 

唯「憂・・・」

 

憂「部屋に戻ってて・・・」

 

梢「憂。私ここに居るわ。何かあったら何でも言ってね?」

 

憂「・・・ありがとう・・・梢ちゃん・・・」

 

陸「唯。俺達も出るか。」

 

唯「・・・うん。じゃあ何かあったら言ってね?」

 

憂「うん・・・」

 

部屋の電気を消して、唯と陸が出た。

 

 

 

 

唯「よぉ〜し!お粥作るぞ!」

 

陸「俺も手伝うよ。」

 

唯「大丈夫!妹の為にお姉ちゃんが頑張らなきゃ!」

 

”ドンガラガッシャーーーン!!!”

 

陸「ああもう!言わんこっちゃねえ!!」

 

 

 

 

憂「うぅ・・・心配で眠れないけど・・・寝ないと治れない・・・」

 

梢「唯も相変わらずね。・・・ねぇ憂。覚えてる?」

 

憂「え・・・?」

 

梢「小さい頃に憂が風邪引いた時、私がずっと傍に居てくれた時の事。」

 

憂「うん・・・覚えてるよ・・・梢ちゃんはずっと私の傍で看病してくれてたもんね・・・」

 

梢「あなたは頑張り屋さんだからね。たまには休んで貰わないと体が持たないよ?」

 

憂「ありがとう・・・梢ちゃん・・・」

 

彼女はそのまま眠った。

 

梢「ふふ。」

 

眠った憂の頭を優しく撫でる。

 

 

 

 

 

 

キッチンで唯と陸がお粥を作ってる。

 

唯(大切な・・・大事なもの・・・何時も傍に居てくれる・・・でもそれが当たり前になっていると、気付かない・・・)

 

 

 

 

 

 

翌朝。

 

憂「・・・あ。大分楽に・・・」

 

梢「あら憂。熱は大丈夫?」

 

憂「うん。ありがとう梢ちゃん。」

 

梢「憂。見なさい。」

 

憂「ん?」

 

机で寝ている唯を指差す。

 

憂「お粥の上に目玉焼き?」

 

ただのチャーハンにしか見えないお粥。

 

憂「ふふ。」

 

梢「唯ったら。」

 

憂「ん?」

 

歌詞の紙を見る。

 

憂「U&I?」

 

 

 

 

「キミがいないと何もできないよ キミのごはんが食べたいよ キミがいないと謝れないよ キミの声が聞きたいよ」

 

 

 

 

梢「憂に贈る歌みたいね。」

 

憂「・・・ありがとう。お姉ちゃん。」

 

 

 

 

 

 

その日の放課後。

 

律「と言う訳で!!投票の結果、唯の歌詞に決まりましたー!」

 

唯「どうもどうも。」

 

紬「凄いわ!唯ちゃん!私感動しちゃった!」

 

唯「居なくなって初めて大切なもののありがたさが分かる!って気持ちを込めてみました!」

 

陸「憂は死んでねえぞ。」

 

梓「これ、本当に唯先輩が作ったんですか!?」

 

律「っと言うか、憂ちゃんと部室が作らせたんだな。」

 

陸「姉ちゃんも言ってたぞ。憂へ贈る素敵な歌だって。」

 

唯「いやぁ〜。才能が開花しちゃったって言うか〜。」

 

律「自分で言うな自分で。」

 

駿「ん?澪?どうした?」

 

涙目の澪。

 

澪「私の詩・・・」

 

律「わ、分かったよ!2曲作ろうな2曲!いや、2曲とは言わず3曲と4曲も!」

 

豊「ライブ時間が膨張してるなそれだと。」

 

唯「えへへ〜。」

 

学園祭の曲は、唯の歌詞に決まった。学園祭までもう少し。

 

『END』




         キャスト

       平沢唯:豊崎愛生
       秋山澪:日笠陽子
      田井中律:佐藤聡美
       琴吹紬:寿美菜子
       中野梓:竹達彩奈

       古川陸:土屋神葉
       真中駿:堀江瞬
       西原豊:深町寿成
       真中皐:小倉唯

     山中さわ子:真田アサミ
       真鍋和:藤東知夏
       平沢憂:米澤円
       古川梢:平野綾

    クラスメイト:杉浦奈保子
           MAKO
           巽悠衣子
        生徒:中村知子
        店員:菅沼久義




『次回予告』

和「秋山さん。」

澪「すまない・・・実は私、転校する事になったんだ・・・」

律・梓・駿・豊「は?」

澪「パパの仕事の都合で、イルクーツクに移住する事になってさ・・・」

駿「もっとマシな嘘言えよ・・・」

和「そう・・・まぁどうしてもって言うなら考えるけど。」

澪「本当!?」

律「良かったなぁ!澪!あ・・・」

律「行くぞ。」

澪「嫌ーーー!!嫌だーーーー!!」

澪「もうダメ・・・」

律「むぅ・・・」

#32「主役!」
  1. 目次
  2. 小説情報
  3. 縦書き
  4. しおりを挟む
  5. お気に入り登録
  6. 評価
  7. 感想
  8. ここすき
  9. 誤字
  10. 閲覧設定

▲ページの一番上に飛ぶ
X(Twitter)で読了報告
感想を書く ※感想一覧
内容
0文字 10~5000文字
感想を書き込む前に 感想を投稿する際のガイドライン に違反していないか確認して下さい。
※展開予想はネタ潰しになるだけですので、感想欄ではご遠慮ください。