和「橘さん。秋山さん。松本さん。真中君。秋山さん。橘さん。秋山さん。西原君。古川君。と言う訳で、3年2組の学園祭の出し物。ロミオとジュリエットのロミオ役は、秋山澪さんに決定しました。」
”パチパチパチパチ”
唯「おぉ!澪ちゃんが主役!」
紬「凄いわ!」
陸「流石澪だな!」
律「良かったなぁ!澪!あ・・・」
反応しない澪に近付く。
律「秋山さ〜ん?」
そんな秋山さんは、笑顔で動かずにいた。
律「気絶してるな・・・」
駿「良い笑顔だ・・・」
豊「魂が抜けたみたいだ・・・」
澪「い、異議あーり!」
和「何?秋山さん。」
澪「あ・・・えっと・・・やっぱり・・・主役を投票で決めるのは良くないんじゃ・・・」
和「でも立候補もなかったし、推薦もなかったでしょ?」
澪「り、律を推薦します!」
律「いい!?」
澪「元気だし、勇ましいし、何時もプロレスごっこやってるし!」
律「ロミオと何処に接点があるんだよ!!」
駿「ファンクラブで大人気のお前が何言ってんだよ。お前に適任かと思うぞ。」
澪「じ、じゃあ駿か豊が・・・もしくは陸が・・・」
豊「俺達に振るなよ。」
澪「うぅぅ・・・」
唯「成る程!澪ちゃんだけに、ロ澪があってでしょう!」
陸「座布団1枚!」
澪「上手い事言ったつもりか!後座布団撤去しろ!」
律「良いじゃんか良いじゃんか。当日は私がメイクしてあげるから。濃い紫のアイシャドウで。」
澪「魔女か私は!」
駿「最早悪役。」
律「そして、私がその様子をステージ最前列でビデオ撮影〜。」
澪「ひ、他人事だと思って・・・」
和「田井中さん。」
律「ん?」
和「ジュリエット役宜しくね。」
豊「ダブル主役。」
律「い、異議あり!」
駿「おい降り掛かる火の粉を払い退ける気か。」
律「私がジュリエットはありえないだろ!!」
和「しょうがないでしょ?投票はそうなったんだから。」
律「ジュリエットには、他に適任が居るだろ?例えば・・・ムギとか!」
紬「私は今回脚本だから。」
律「・・・じゃあイチゴとか!お姫様みたいで可愛いし!」
イチゴ「え?やだ。」
律「クッ・・・!じゃあミカは!?お姫様やりたいって言ってたじゃん!」
ミカ「うん。でもロミオが澪ちゃんだもん。」
律「なんと・・・」
クラスメイト「そうだよ!ロミオが澪ちゃんだったら、ジュリエットはりっちゃんしか居ないじゃん!」
豊「確かに。」
律「え!?」
豊「何時も交尾してるだろ?」
駿「それにボケが居なかったら、ツッコミが困るだろ?」
律「この裏切り者!私達は漫才師か!」
紬「りっちゃんと澪ちゃんが主役なら、台本大幅に書き直さなきゃ!」
律・澪「何する気だ!?」
駿・豊「変なスイッチが入った。」
和「じゃあ、特に異論もないと言う事で。次に他の役割を決めて行きたいと思います。」
律「全く聞いてない・・・」
和「まず衣装ですが・・・」
さわ子「はい!立候補します!」
和「え!?」
陸「先生自ら!?」
和「でも、先生にそんな事・・・」
さわ子「大丈夫。悪いようには。しないから。」
笑顔で律と澪を見た。
律・澪「・・・!!」
駿(お約束の展開・・・)
放課後の部室。
梓「へぇ〜。じゃあクラスで劇やるんですね。」
紬「そうなの。」
皐「澪ちゃんがロミオなんて良いじゃん!」
梓「それで澪先輩はあんなに・・・」
主役の澪はトンちゃんを眺めてる。
梓「それにしても、律先輩がジュリエットだなんて・・・」
落ち込んでる律に梓と皐が。
梓・皐「プッ!」
律「笑いたければ笑えばいいだろ!!」
梓「別に笑ってなんかないですよ?」
皐「そうそう!ただりっちゃんがジュリエット役って想像したら・・・」
梓・皐「プッ!」
律「中野おおお!真中あああ!!」
梓「す、すみません!あはは!」
皐「いやぁ〜ん!くすぐったいよ〜!」
梓「あれ?じゃあ唯先輩は?」
唯「木Gだよ!」
梓「ABCDEF・・・木ってそんなに必要なんですか?」
唯「うぅ・・・ジッとしてなきゃいけないなんて・・・なんて難しい役・・・」
梓(どんな劇になるんだろう・・・)
陸「でも筋肉鍛えれそうだぞ。」
梓「陸先輩は何の役なんですか?」
陸「俺は駿と豊と一緒に劇のBGM作り。」
駿「ムギから貰った楽譜を演奏するんだ。」
梓「へぇ〜。」
紬「じゃあ私、台詞のチェックがあるから先に教室に行ってるね。」
律「あぁ。澪が落ち着いたら行く。」
紬が教室へ向かった。
律「さてと、どうにかしないとな・・・」
澪「私・・・トンちゃんになりたい・・・」
駿「アカン・・・現実逃避してる・・・」
梓「頑張って下さい!私すっごい楽しみにしていますから!」
皐「ロミオ役頑張って!澪ちゃん!」
澪「え!?た、楽しみにしなくていいよ!やりたくないんだから・・・」
駿「でも澪、お前主役に抜擢されたんだぞ?」
陸「今年の学園祭は澪一色になりそうだぞ。」
澪「・・・う・・・うぅぅ・・・」
泣き崩れてしまった。
陸「おい澪!?大丈夫か!!」
泣き崩れた澪を支える。
律「あ〜・・・駿、トドメ刺してどうするんだよ・・・」
駿「スマン。うっかり。」
すると澪がシュバっと立ち上がった。
陸「おぉ!?」
そのまま部室の入り口へ歩き出した。
律「何処行くんだ!?これから稽古だぞ!」
途中で止まった。
皐「澪ちゃんどうしたの?」
澪「すまない・・・実は私、転校する事になったんだ・・・」
律・梓・駿・豊「は?」
澪「パパの仕事の都合で、イルクーツクに移住する事になってさ・・・」
律「何処行く気だ・・・?」
陸「ロシア・・・?」
梓「パパ・・・?」
澪「お父さん!と、兎に角!そう言う訳だから!じゃあ!」
律「待てーい!!」
澪「ヒイイィィ・・・!!」
逃げようとする澪を捕まえた。
澪「頼む!!必ず学園祭後には戻って来るから!!」
駿・豊「メロスかお前!」
梓「ライブはどうするんです!!」
澪「それは、私の双子の妹が!」
駿「嘘吐け!!」
澪「ハッ!夢か・・・いやぁ〜、ビックリしたよ〜。私がロミオ役に選ばれるなんて変な夢だよな〜。」
梓「段々現実逃避が酷くなって来てますね・・・」
陸「はい・・・」
澪「さぁ!皆学園祭ライブに向けて練習開始するぞ!」
陸「逃げんじゃねえ!!」
澪「ああ!!」
ベースを取り上げた。
律「行くぞ。」
澪「嫌ーーー!!嫌だーーーー!!」
駿「暴れるな!大人しくしろ!」
豊「逃げるんじゃねえぞ!」
陸「嫌でも稽古付けさせてやる!!」
そのまま5人が教室へ澪を連れて行く。
皐「賑やかだねぇ・・・」
梓「うん・・・行かなくて良いんですか?」
まだ木Gの練習をしてる唯。
唯「ジッとしてなさいって、和ちゃんが。」
皐「大変だねぇ。」
3年2組。ステージ作りと劇の稽古と衣装の採寸など。
和「無理?」
律「うん・・・どうしてもって言い張ってな。」
駿「この子、人見知りだからなぁ。」
澪「・・・やっぱり主役は・・・」
紬「残念だけど、澪ちゃんライブもあるしね・・・」
和「そう・・・まぁどうしてもって言うなら考えるけど。」
澪「本当!?」
和「でも、折角クラスの皆が選んでくれたんだからちょっと頑張ってみない?」
澪「え?」
和「楽しみにしてると思うの。皆。」
稽古に励むクラスメイト達を見る。
クラスメイト「おのれモンタギュー!そこに直れー!」
クラスメイト「それじゃ時代劇だよ〜!」
クラスメイト達「あははははは!」
豊「どうだ?澪も少しやる気出たか?」
澪「・・・うん!分かった!」
紬「良かった〜。」
律「流石和だな。」
陸「説得が上手いな。」
紬「うん。」
律「でも、皆が真面目に選んだとは思えないけどな・・・」
クラスメイト「秋山さんのロミオ楽しみ〜!」
クラスメイト「私も〜!」
駿「推薦したのは殆どファンクラブの子達だな・・・」
稽古が続き。
律「あの!モンタギュー家のロミオ様じゃありません?」
紬「カット!」
律「え!?」
紬「りっちゃん!そこはもっとジュリエットの気持ちになって!」
律「しゅみましぇん・・・」
紬「じゃあ次はロミオ!」
澪「え!?え、えっと・・・い、いいえ・・・あなたがお嫌いならそのどちらでも・・・」
紬「カット!」
澪「え!?」
紬「澪ちゃん!まだ恥ずかしがってる!」
澪「うぅ・・・ムギ厳しい・・・」
紬「次りっちゃん!」
律「え!?えっと・・・それにしてもさ・・・」
紬「はいカット!」
律「ムギ・・・」
紬「え?」
律「もしかして、カットって言いたいだけじゃないだろうな?」
紬「え?えへへ〜。ごめんなさい。監督っぽいなと思ったら楽しくて。」
豊「どんどん憧れが達成されていくな。」
クラスメイト「でも、澪はもうちょっと声出さないと。」
陸「そんなんじゃ観客達に気持ち伝わらないぞ。」
澪「ご、ごめん・・・」
クラスメイト「りっくんの言う通りだよ!良い声してるんだから、皆に聞かせてあげないと!」
澪「うん・・・」
紬「じゃあそこに注意してもう1回!それではりっちゃんから!」
律「おお!えっと・・・おやすみなさい。朝までずっと・・・ゴニョゴニョ・・・」
澪「ん?」
紬「りっちゃん!まだ続きあるよ?」
陸「律?どした?」
律「だ、だって・・・このまま朝が・・・ダアァーーーー!!何じゃその台詞!!」
陸・駿・豊「ブチ切れた!?」
律「っつーか!そもそも何だよこの話!!何かと言えば勿体ぶって!!そんなに親が面倒なら!!家出でも何でもすれば良いんだろうが!!!」
全員「シェイクスピア全否定・・・」
陸「澪は澪で、あーだし・・・」
コソコソと台本を黙読してる澪。
全員「あ〜・・・」
部室に戻った。
律「あぁ・・・」
澪「もうダメ・・・」
紬「それで皆がちょっと心配しているみたいで・・・」
梓「まぁ確かに律先輩のジュリエットは無理がありますよね。」
律「ハッキリ言うなぁ・・・」
梓「ツッコミに全く迫力がない!!」
皐「完全に気力が低下している!!」
唯「そうだ!じゃあ良い考えがあるよ!」
律「何だよ・・・」
唯「あのねあのね!りっちゃんは普段から女の子っぽく!澪ちゃんは男の子っぽい仕草にしていれば良いんじゃないかな?」
陸「立場を逆にする事か。」
唯「そう!」
梓「あ〜!それはアリかもですね!」
紬「じゃあ、これからりっちゃんは男の子っぽい喋り方は禁止ね!」
律「マジかよ!!」
豊「それアウトー!」
律「うぅ・・・」
カップを持った瞬間。
唯「カップは両手でちゃんと持ちましょう!」
律「え〜!?」
唯「はい!小指も立てて!」
律「何で!?」
豊「じゃあさ。シャツの裾はスカートに入れなきゃだな。」
駿「ブレザーのボタンは閉めるように!」
律「ええ!?」
シャツの裾をスカートに入れて、ブレザーのボタンを閉めた。
律「うぅぅ・・・落ち着かない・・・」
梓「確かに違和感ありますね。」
皐「いや。これはこれで可愛い。」
唯「澪ちゃんも出来たよ!」
シャツの裾を出し、ブレザーのボタンを開けたポニーテール澪が現れた。
澪「本当にこんな事で・・・?恥ずかしい・・・」
梓「おぉ!」
陸「な、何だこのギャップ萌えは!?」
律「もういい。練習するぞ。」
ドラムに律が座る。
律「腰の所が暑苦しい・・・」
唯・紬・皐「ガニ股禁止!!」
律「演奏中は仕方ないだろ!!」
帰り道。
律「あぁ・・・やっぱり気になる・・・」
澪「私もお腹がスースーする・・・」
駿「我慢しろ。役になりきる為の特訓だ。」
豊「劇を成功するにはそれしかない。」
澪「それはそうだけど・・・なぁ律。やっぱり、今からでも止めないって言わない?」
律「・・・・・」
澪「り、律?」
豊「どうした?」
律「ダアァァーーーーー!!!!スカートの中にシャツ入れてたら暑苦しいっつーの!!」
皐「何時ものりっちゃんに戻った!!」
律「澪も戻せ戻せ!!これから特訓なんだから!!」
澪「え!?」
律「このままバカにされっぱなしで良いのかよ!!」
澪「わ、私は良いけど・・・」
駿・豊・皐「良いんだ・・・」
律「良くなーーい!!!やるぞーーーー!!!!」
澪「えええーーーーーー!?」
豊「じゃあ俺が付き添ってやるか。」
駿「頼むな。」
皐「健闘を祈るよ。」
田井中家。リビング。
聡「お芝居の稽古?姉ちゃんが?」
律「あぁ。だから部屋入って来るなよ。」
聡「何の役やるの?」
律「ジュリエット・・・」
聡「ブーーーー!!」
口に含んだコーラを吹いた。
律「聡ぃーーー!!笑うんじゃねえ!!」
聡「ご、ごめんごめん!あははは・・・!ゴホッゴホッ!!」
律「むぅ・・・」
律の部屋。
豊「ヨーイ!アクション!」
澪「こ、恋人の恋は!白銀のように優しくて!」
律「ダメザマス!そんなんじゃ名女優になれないザマスよ!」
豊「誰だお前!!」
澪「じゃあ律がやってよ!」
律「ウッ!し、しょうがないなぁ・・・もう世が明ける。小鳥のように、囚人の鎖のように・・・」
澪「プッ!!」
豊「ブッ!!」
澪「や、やっぱり似合わない!!」
豊「あははは!想像だけで腹が・・・!!!」
律「笑うな!!台詞は間違ってないだろ!!!」
澪「ま、間違ってないけど・・・律が・・・!プッ!!」
豊「腹が・・・腹が・・・!!」
澪・豊「あははははは!!!」
律「もう・・・」
聡『ぶはははははははは!!!』
廊下から聡の笑い声が聞こえた。
豊「ほら見ろ!聡まで腹筋崩壊してるぞ!ぐはははははは!!」
律「クゥ〜〜〜〜・・・!!!!」
その後。律と澪がベッドに倒れ込んだ。
律「ダメだ・・・」
澪「台詞は何とか覚えられたけど・・・」
豊「いやぁ〜澪。笑い過ぎたな。」
澪「だ、だって律のジュリエットって・・・プッ!」
豊「そうだよなぁ〜。ジュリエット律は・・・ブッ!」
律「思い出し笑いする程ですか!!澪のロミオだって、視線は良い出てとてもじゃないけど付いて行きた〜いって感じじゃないぞ!」
澪「うわあ!」
ベッドから澪を落とした。
澪「仕方無いだろ?実際不安なんだから。」
豊「不安なら仕方無いな。」
澪を起こした。
律「っつーか澪がジュリエットやれば良いじゃん。」
律「ちょっと不安そうにさ。ロミオ。どうしてあなたはロミオなの?」
澪「私そんなんじゃないだろ?律こそロミオをやれば。ああ、ジュリエット!どうして君はこんなに美しいんだい?」
豊「お?」
律「って、ロミオってそんなキャラか?」
澪「けど、少なくともジュリエットよりは向いてるだろ?あなたの為ならば!例え海の深くだろうと!」
豊「ストップストップ!!」
律・澪「え?」
豊「お前ら出来てるじゃん!!澪のロミオも!律のジュリエットも完璧だったぞ!!」
律・澪「・・・ッ!!出来てるーーーー!!!」
翌日。
クラスメイト「さぁ!早くロレンス様の所へ!」
律「まぁ!嬉しいけれど、忙しい・・・」
陸「成る程な。律は澪が演じるジュリエットを想像して・・・」
駿「澪は律が演じるロミオを想像して演じてるんだな。」
クラスメイト達「ややこしい・・・」
陸「って事は澪も同じか。」
クラスメイト「ああ神よ!微笑みを!」
澪「た、例えどのような悲しみであれ・・・」
全員「小さ!!」
豊「おい澪!昨日の演技はどうしたんだ!」
澪「だ、だって・・・あの時は律と豊しか居なかったし・・・」
豊「人見知りスイッチが入ったか・・・」
紬「だったら、りっちゃんしか居ないって思えば良いんじゃないかしら?」
豊「俺達を律だと思えば出来るんじゃねえか?」
澪「律しか?・・・」
全員を律の顔と見立てる。
澪「フッ。うるさそ。」
律軍団「鼻で笑うな!!」
和「人前で出る恥ずかしさだけ克服出来れば良いのよね?」
紬「そうなんだけど・・・あ!そうだ!澪ちゃん、今度の日曜日空いてる?」
澪「え?どうして?」
紬「特訓しようと思うの!澪ちゃんの!」
澪「わ、私の!?」
律「何をするつもりだ?」
紬「えっと、実は・・・」
耳打ちで教えてあげた。
律「成る程ね〜。」
澪「そ、そうだ!そう言えば私日曜に予定が・・・」
クラスメイト達「秋山さん!!」
陸・駿・豊「逃げるな!!」
澪「ウッ!・・・はい・・・」
今週の日曜日。とある喫茶店。
澪「ば、何・・・?ここ・・・」
陸「オシャレな喫茶店だな。」
紬「知り合いの人がやっている喫茶店なの。」
澪「喫茶店!?」
紬「そう!今日ここでバイトするの!」
澪「え!?」
律「バイトの接客で、人前に出る恥ずかしさを克服しようって訳さ!」
駿「俺達は客として入れば良いのか?」
紬「そう!さぁ皆!早く行こ〜!」
スタッフルーム。女性陣がウエイトレスに着替えた。
紬「梓ちゃん似合うね〜。」
梓「そ、そうですか?ムギ先輩も凄く可愛いですよ!」
紬「ありがと〜!」
皐「ねぇねぇ!私のもどお?」
紬「わぁ!皐ちゃんも似合うね〜!」
皐「えへへ〜。もっと褒めて〜!」
梓「律先輩も・・・」
メイド律を見て。
梓「プッ!」
律「言いたい事があるなら正直に言いなさい!」
唯「う〜ん・・・何かちょっとキツイ・・・」
澪「わ、私も・・・」
梓「あれ?サイズちゃんと伝えたんですよね?」
紬「えぇ。」
皐「何処かミスが起きたの?」
紬「でも成長期だから、少し合わないかもって言ってたの。」
律「何処が苦しいんだ?」
澪「え?えっと・・・私ウエストが・・・」
唯「私は胸が苦しい・・・」
その瞬間、澪が端っこで暗くなってしまった。
唯「澪ちゃん?」
皐「天然って怖い・・・」
ホール。
店長「それではお願いしますね。慣れない内は戸惑う事があると思いますが、兎に角1番大切なのは、お客様を迎える気持ちと笑顔です。」
紬・皐「はい!」
梓「笑顔か・・・」
唯「あずにゃん!やってみよやってみよ!」
梓「はあ。」
早速試してみる。
唯「いらっしゃいませ〜。」
梓「ありがとうございました〜。」
律「はいはい。可愛い可愛い。」
皐「冷たい!!」
唯「じゃありっちゃんもやってみてよ!」
律「え!?ええっと・・・・・・・お待たせしました〜。此方、アップルティーになりま〜す。」
梓「わぁ〜。可愛いです可愛いです〜。」
心のない拍手と褒め言葉。
律「ムカつく!!」
梓「プッ!」
律「中野おおーーー!!」
店長「それはそうと、秋山さんは?」
律「あ!す、すみません!えっと・・・多分何処かに隠れているんじゃ・・・」
唯「ハッ!隊長!彼処に隠れています!!」
裏方から澪が覗いてる。
律「ホラホラ。それじゃあ特訓にならないだろ?」
澪「私はいいよ!そんなに沢山ウエイトレスが居ると邪魔だろ?」
律「澪の為にやってんだろ?」
澪「わ、分かったよ・・・」
店長「ではお店を開けますね。」
喫茶店が開店した。
豊「1番客〜。」
駿「おぉ〜。可愛いウエイトレスさんがお出迎え〜。」
陸「さて、澪の特訓を拝見しますか。」
お客様が次々と来店し、唯達が接客する。
澪「うぅぅ・・・どうして律達は平気なんだ・・・」
律「それは・・・ある人のお陰で免疫が付いたって言うか・・・」
女性客「すみませーん。」
澪「え!」
律「ホラ。呼ばれてるぞ。」
澪「え!?」
律「いいから行って来い!」
澪「うわああ!」
背中を押された。
緊張しながら接客する。
澪「え、えっと・・・い・・・行ってらっしゃいませ!!」
女性客2人「え・・・?」
陸「緊張のあまり言葉が間違ってる・・・」
女性客「あの、注文良いですか?」
澪「え!?あ、はい!ただいま・・・あれ?ない!」
ペンがなかった。
女性客「慌てなくてもいいのよ?」
澪「す、すみません!少々お待ち下さい!」
澪「唯!書く物貸して!」
唯「え?・・・はい。」
ソーセージチーズを出した。
澪「何でチーズが入ってるんだ!」
唯「さっき厨房のおじさんがくれるって言うから。澪ちゃんにもあげる。」
澪「いらない!それより書く物!」
唯「あ。これペンなんだよ。」
澪「え?」
唯「ホラ。」
ボールペンを出した。
澪「ややこしい!」
唯「え?」
律「コントだな・・・」
皐「うん・・・」
梓「ですね・・・」
律「ん?」
先程の女性客が。
女性客A「高校生かな?」
女性客B「何か可愛いね〜。」
注文のカフェラテを運んだ。
澪「お、お待たせしました・・・」
プルプル震えながらカフェラテを置いた。
女性客A「ありがとう。平気?」
澪「え!?はい・・・すみません・・・」
裏方で澪がボーッとしてる。
紬「ん?大丈夫?澪ちゃん。」
澪「うん・・・やっぱり苦手だな・・・それに迷惑掛けるし・・・」
紬「じゃあ例えば、お客さんを親しい人だと思って接客してみたらどうかしら?」
澪「親しい人か・・・」
唯と律に接客するイメージ。
澪「ムカムカしてきた・・・」
紬「あれ?まぁまぁ。」
梓「でも、本当に中々慣れないみたいですね。澪先輩。」
律「まぁな。澪は人前だとベースも練習の半分の腕前になっちゃったりするからなぁ。」
唯「でもライブの時はちゃんと出来てるよ?歌も歌えるし。」
梓「そう言えばそうですね!」
律「あれは切羽詰まって・・・そっか!追い詰められれば出来るのか。」
店長「皆さん。お客様も少なくなる時間ですし。そろそろ休憩を取ってもいいですよ。」
律「はい。」
店長「秋山さんと紬様も・・・」
律「ああ!澪はいいんです。」
澪「え?」
律「特訓中ですから、休憩は無しで!」
澪「ええ!?」
店長「はぁ。そうですか。」
澪「り、律!!」
律「じゃあな〜!休憩しようぜ〜。」
梓「え!?でも可哀想じゃ!」
皐「澪ちゃん1人にさせる気!?」
律「いいからいいから。」
ウインクした。
梓「あ、はい・・・」
澪「うぅぅ・・・律め・・・」
休憩が無くなった澪は、陸達の接客をしてる。
陸「あらら。律のお陰で澪1人になっちゃったのか。」
澪「そうなんだよ。全く律は・・・」
駿「でもこれも好機だと思うぞ。澪の苦手を克服するには。」
澪「まぁそれもそうだけど・・・」
豊「心配するな。澪の成長を見守るから気楽にやれ。」
澪「大丈夫か?ここにずっと座って・・・」
豊「大丈夫大丈夫。澪の為ならお安い御用だし。」
スタッフルーム。
唯「わぁ〜!綺麗なカップだね!」
紬「お店の食器は全てヨーロッパから取り寄せているんだって。」
皐「ヨーロッパ!」
唯「そうなの?」
紬「軽音部で出してるお茶も、ここから少し頂いてるの。」
律「へぇ〜。」
メニューの値段を見る。
律「ゲッ!た、高・・・!」
唯「え?りっちゃん見てなかったの?」
律「うぅ・・・」
梓「私達、こんな高価な物をガブ飲みしてたんですね・・・」
唯「所で澪ちゃん、本当に大丈夫かな?困ってたみたいだけど。」
律「きっと、かなり追い詰められたと思うから。そろそろいいかな?」
ホールでは。
澪「ありがとうございました。」
入り口に居る澪を覗いてみる。澪が素敵な笑顔になってる。
唯「おぉ!!澪ちゃん凄い!!」
皐「素敵な笑顔だね!!」
梓「笑顔100点満点ですね!」
律「な?」
ドアを閉めた澪に皆が寄って来た。
唯「澪ちゃん!・・・あれ?澪・・・ちゃん・・・?」
梓「もしかして、気絶してる!?」
律「なっ!おい澪!しっかりしろ!!」
今の澪は笑顔で気絶中。
律「私が悪かったああーーーー!!」
翌日の学校。3年2組。
澪「おはよ。」
唯「おぉ・・・完璧な笑顔・・・」
澪「ん?」
今の澪は満面な笑顔。
律「特訓した甲斐があったなぁ!」
駿「最後の方も接客が上手くいってたしな。」
澪「うん。接客はもう平気かも。」
紬「本当!?」
澪「それよりこの顔・・・昨日から固まって治らないんだ。」
全員「ええ!?」
豊「昨日から抜けてねえの!?」
律「そんなに辛かったのか・・・すまん!今治してやるからな!」
澪「いひゃいいひゃい!!」
両頬を強く引っ張った結果。
澪「治った。」
何時もの表情に戻った。
駿「何時もの澪だ!」
律「兎に角。これで演劇の稽古は大丈夫だな。」
澪「それは無理。」
全員「え?」
澪「接客と演技は全くの別物だから。」
陸「特訓の意味ねえじゃん・・・」
駿「だけど笑顔は完璧だ!」
紬「で、でも!やってみたら出来るかも!」
澪「どうかな・・・」
放課後の部室。
梓「じゃあ律先輩と澪先輩は?」
唯「うん!今日から毎日稽古の時間倍にして何とかするって!りっくん達もBGMの佳境に入ってるよ!」
梓「そ、そうですか。・・・・」
ずっと木のポーズをしてる唯に梓が集中出来てない。
唯「そして!幕が降りたら音も無く去る!」
梓「ライブ・・・大丈夫かな・・・?」
学園祭までもう少し。
『END』
キャスト
平沢唯:豊崎愛生
秋山澪:日笠陽子
田井中律:佐藤聡美
琴吹紬:寿美菜子
中野梓:竹達彩奈
古川陸:土屋神葉
真中駿:堀江瞬
西原豊:深町寿成
真中皐:小倉唯
山中さわ子:真田アサミ
真鍋和:藤東知夏
田井中聡:伊藤実華
クラスメイト:MAKO
巽悠衣子
藤田麻美
中村知子
佐藤有世
平野妹
杉浦奈保子
陰山真寿美
店長:小池謙一
『次回予告』
純「おぉ〜。もう人いっぱいだ〜。」
梢「結構来てるわね〜。」
憂「席あるのかな?」
澪「僕は痛みを知っている!」
澪「夜に甘い物は・・・」
律「大丈夫だ!何時にケーキを食べようがへっちゃらだ!何故なら今日は!」
梓「何ですか?」
唯「いや〜ん。」
陸「何だその喘ぎ声。」
律「お前の全てを見せてみろー!」
全員「あはははははは!」
唯「今夜は寝かさないぞ!子猫ちゃん!」
#33「ロミジュリ!」