けいおん`S   作:naogran

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学園祭初日。近くにあるコンビニ。

店員「いらっしゃいませ。」

そこに梓と皐と純が来店した。

店員「いらっしゃいま・・・?」

3人は出し物の喫茶店の和服を着てる。

梓「あったよ純。皐。」

純「お茶はこれで良かったんだっけ?」

皐「うん。取り敢えずそれで。それと砂糖も。」

梓「あ、皐。カゴ取って。」

皐「オッケー。」

必要な物をカゴに入れてレジへ。

梓「お願いします。」

店員「いらっしゃいませ。」

梓「領収書下さい。」

純「宛名は、桜が丘高等学校2年1組で。」

梓「あ、但し書きは・・・」

皐「うん。学園祭模擬店お茶代で。」


#33「ロミジュリ!」

桜が丘高等学校。

 

梓「牛乳も買っとけば良かったかな?」

 

純「それはまた足りなくなってからで良いんじゃない?」

 

梓「あ〜。何でこんなバタバタしてるんだろう・・・」

 

皐「初日はこんなもんじゃないの?」

 

純「それにこのバタバタが楽しい・・・ん?」

 

梓・皐「・・・」

 

純「どうしたの?」

 

講堂前にあるステージプログラム表をジッと見てる。

 

梓「うん・・・」

 

皐「ちょっとね。」

 

梓(明日の軽音部のライブ、大丈夫かなぁ・・・)

 

3年2組の劇・ロミオとジュリエットは午後1時から午後3時。

 

 

 

 

桜が丘高等学校の学園祭は大賑わい。

 

梢「賑やかで楽しいわね。」

 

その中に陸の姉の梢も居た。彼女はフランクフルトを食べ歩きしている。

 

梢「そう言えば陸達のクラスはロミオとジュリエットの劇をやるって言ってたわね。私も見に行こうかな。」

 

 

 

 

 

 

一方3年2組では、ステージ作りが佳境に近付いていた。

 

クラスメイト「ロミオー!」

 

澪「え!?えっと・・・」

 

慌てて台本を捲る。

 

澪「あ!あああーーー!!今話し掛けられると折角覚えたセリフがああーーー!!」

 

そこに律がやって来た。

 

律「おぉー!ロミオ!あなたは何故ロミオなのー!?」

 

澪「お、おぉー!あの・・・あの・・・て、天使の!ような・・・声は・・・」

 

律「今から緊張してどうする。」

 

唯「そんな時は、掌にカボチャって書いて飲み込むと良いって隣のお婆ちゃんが言ってたよ?」

 

律「それ何か違わねえか?」

 

クラスメイト「唯。お客さんがカボチャでしょ?」

 

唯「あれ〜?そうだっけ?」

 

陸「忘れんなよ。」

 

和「人って字を飲み込むのよ。ん?」

 

澪「・・・はむっ!うううぅぅ・・・!!」

 

右掌に人って書いて、握って噛む。

 

和「ちょっと!澪!」

 

駿「自分の手を噛むな!!」

 

豊「離せ!」

 

澪の口から澪の右手を解放した。

 

律「本当に飲み込んでどうする・・・!」

 

紬「それより、衣装って全部揃った?」

 

クラスメイト「衣装担当はさわ子先生だよね?」

 

クラスメイト「被服室に篭ってて準備するって言ってたけど。」

 

クラスメイト「誰か知ってる?」

 

チカ「私見て来よっか!」

 

クラスメイト「サンキュー!チカ!」

 

 

 

 

廊下から梓が唯達の様子を覗いてる。

 

陸「そうだムギ!これ。」

 

1枚のカセットテープを渡した。

 

陸「ようやく完成したぜ。劇のBGM。」

 

紬「ありがと〜。」

 

 

 

 

梓「忙しそう・・・」

 

梢「本当ね。」

 

梓「え?あ!梢さん!」

 

梢「ハロー。梓。」

 

梓「来てくれたんですね。」

 

梢「当然よ。弟の通う学園祭にお姉ちゃんが行かない訳にはいかないもの。梓も出し物やってるの?」

 

梓「はい。喫茶店をやっています。」

 

梢「お邪魔しても良いかしら?」

 

梓「はい。ご案内します。」

 

 

 

 

 

 

一方2年1組では。

 

憂「いらっしゃいませ〜。」

 

梓「ただいま〜。」

 

憂「あ!おかえり梓ちゃん!あ!梢ちゃん!」

 

梢「ヤッホー憂。お邪魔しに来たわ。」

 

憂「来てくれてありがと〜。梓ちゃん。お姉ちゃん達は?」

 

梓「うん。何か忙しそうだったから、声掛けずに帰って来た。」

 

憂「午後から本番だもんね。」

 

純「コラ!何時まで油売ってるの?2人共!」

 

憂「あ!ごめん!」

 

梢「純。来たわ。」

 

純「梢さん!いらっしゃい!」

 

 

 

 

 

 

交代し、5人が外を歩く。

 

梓「ん〜・・・!疲れた・・・」

 

純「やっと休憩時間か・・・」

 

梢「皆お疲れ様。」

 

皐「来てくれてありがとう梢ちゃん。」

 

憂「あ!クレープ美味しそう!」

 

純「憂は元気だね。」

 

憂「あ!あれ!面白そう!」

 

マンモス肉の出店。

 

梓「マンモスの肉?」

 

純「2組クオリティ高!」

 

皐「マンモス肉なんて初めて!」

 

梓「衣装も可愛い・・・!」

 

梢「大昔のコインで記念撮影してるね。」

 

純「皆よく考えるね。」

 

2年生「マンモス肉の衣装可愛いね!」

 

2年生「あれも、3組のバンパイヤ喫茶の衣装も全部山中先生が作ったんだって!」

 

梢「山中先生が?」

 

梓・皐(先生・・・一体何処まで手を・・・)

 

 

 

 

 

 

被服室では。

 

和「広げてるんですか?ちょっと、大丈夫ですか?」

 

疲弊してるさわ子。

 

さわ子「えぇ・・・今年はちょっと手を広げ過ぎちゃったけど大丈夫・・・どの衣装も気合入れて作ったから!!」

 

目の下にクマが出来てる。

 

 

 

 

3年2組。

 

紬「澪ちゃん格好良い!」

 

ロミオ衣装の澪。

 

駿「似合ってる似合ってる!」

 

澪「あ、あんまり見ないでくれ・・・!」

 

律「ちょっとごめんあそばせ〜!」

 

ジュリエット衣装の律。

 

紬「りっちゃんも凄く可愛い!」

 

豊「可憐だな!」

 

律「でしょ〜?」

 

唯「でも、やっぱりっちゃんがジュリエットなんて変〜。」

 

木Gの唯。

 

陸「街頭アンケートしたら、100人中100人がそっちの方が変って言うぞ。多分。」

 

クラスメイト「じゃあ集合しよっか!」

 

律「おー!」

 

駿「ホラロミオ。行くぞ。」

 

無理矢理澪を引っ張る。

 

澪「あああああ!駿止めてーーー!!」

 

駿「食ったりしねえから大丈夫!」

 

 

 

 

 

 

講堂の舞台裏から客席を覗く。

 

律「うわぁ〜。入ってる入ってる。」

 

唯「おぉ〜。」

 

陸「ほぼ満席状態。」

 

駿「お?あの子達は、澪のファンクラブの子達か?」

 

澪「ヒッ!」

 

豊「あ、反応した。」

 

紬「ねぇ和ちゃん!明日のライブには、曽我部先輩も来るって本当?」

 

和「えぇ。凄く楽しみにしてるって言ってたわ。」

 

律「よぉし!絶対この劇を成功させようぜ!」

 

唯・紬「うん!」

 

3年2組が手を重ねる。

 

クラスメイト「皆!今日の為に皆頑張って来たんだから、悔いのないように精一杯やりましょう!」

 

全員「うん!」

 

クラスメイト「準備は良い?」

 

律「うん!」

 

駿「澪!」

 

澪「う、うん・・・」

 

クラスメイト「それじゃあ!頑張って行こう!」

 

全員「オーーーー!!!」

 

 

 

 

 

 

観客席。

 

純「おぉ〜。もう人いっぱいだ〜。」

 

梢「結構来てるわね〜。」

 

憂「席あるのかな?」

 

皐「あ!彼処先生居る!!」

 

梓(結局、皆最後の方はあんまり練習来てくれなかった・・・ライブなんて、もうどうでもいいのかな・・・)

 

ぷくーっと頬を膨らませる。

 

さわ子「梓ちゃん!」

 

梓「はい!」

 

さわ子「早く!こっちこっち!」

 

梓(私ったら・・・やな子。)

 

急いで席に向かう。

 

梓「ごめんごめん。」

 

梢「先生。何時も弟がお世話になっております。」

 

さわ子「此方こそ。」

 

”ブーーーーーー”

 

ブザーが鳴り、幕が開いた。

 

梓(先輩達にとっては今年が最後の学園祭だもの。兎に角今は、劇の成功を祈るしかない!)

 

 

 

 

物語が進み。

 

ロミオ「人の傷を見て笑うのは、傷付いた事のない連中だ!笑いたければ笑え!僕は痛みを知っている!恋する痛み・・・この胸の甘い疼きを!」

 

 

 

 

純「木の役って、顔出す必要ってあるの・・・?」

 

さわ子「そこは突っ込まない方向で・・・」

 

梢「何も言わない方が身の為だと思うわよ・・・」

 

 

 

 

兵士A「今何か物音がしなかったか?」

 

兵士B「何処の不届き者だ!?」

 

 

 

 

純「ハラハラするね・・・」

 

梢「やっぱり劇は生で見るのが特権ね・・・」

 

梓(うん・・・別の意味でハラハラする・・・唯先輩が何か失敗するんじゃないかって・・・)

 

木Gの唯にハラハラしてる梓だった。

 

 

 

 

更に物語が進み。

 

ジュリエット「ああロミオ!何故あなたはロミオなの!?」

 

ロミオ「あの天使のような声は!」

 

ジュリエット「何故ここに!?屋敷の石垣は高くて、簡単には登れないのに!」

 

ロミオ「高い石垣など、軽い恋の翼で飛び越えてみせましょう!」

 

ジュリエット「ああロミオ!」

 

ロミオ「ジュリエット!」

 

律「っ・・・!」

 

だが律がロミオの澪を見て笑い堪えてる。

 

澪「っ・・・!」

 

同じく澪もジュリエットの律に笑い堪えてるが。

 

澪「・・・すぅ〜・・・はぁ〜・・・」

 

深呼吸して平常心を保つ。

 

澪「真面目にやれ。」

 

小声で律に言う。

 

律「分かってるってば・・・」

 

平常心を保った2人が芝居を続ける。

 

ジュリエット「ロミオ!」

 

ロミオ「ジュリエット!」

 

2人が抱き締め合う。この時黄色い声が聞こえたのは言うまでもない。

 

 

 

 

純「何かドキドキするね・・・!」

 

憂「う、うん・・・」

 

梢「明らかに黄色い声が聞こえた気が・・・」

 

皐「梢ちゃん。そこは突っ込まない方が良いよ?」

 

梓(確かに・・・別の意味でドキドキする・・・!)

 

木Gの唯がくしゃみを頑張って我慢してる。

 

 

 

 

物語が更に進む中、舞台袖では。

 

和「よく我慢したわね。唯。」

 

陸「ほいっ。」

 

木を唯から外した。

 

唯「ぷはぁー!えへへ〜。」

 

陸「くしゃみ我慢したな。ご苦労様。」

 

律「そうよね。彼処でくしゃみなんかされちゃ台無しだったわ。」

 

豊「だったわ?」

 

律「あ!今のなし!」

 

豊「いやいや可愛いぞ。ジュリエットちゃん。」

 

律「豊コラ!」

 

紬「ここまでは順調ね。澪ちゃんも大分調子が出て来たみたいだし。」

 

 

 

 

ロミオ「私達は愛し合っているのです!」

 

 

 

 

だが舞台袖で異変が。

 

駿「無い!!」

 

全員「ん?」

 

駿「ラストシーンで使う墓石がない!」

 

クラスメイト「見当たらない!」

 

 

 

 

舞台袖の皆が急いで墓石を探す。

 

唯「教室にもなかった!」

 

陸「全滅だ!」

 

和「教室にもないとすれば・・・運んで来る時に何処かへ落としたとしか考えられないんだけど・・・」

 

豊「どうすんだよ!折角のラストシーンが締まらねえぞ!」

 

律「・・・いっそお墓なしでやるか?」

 

紬「でも墓地のシーンは、このロミオとジュリエットのクライマックス!」

 

クラスメイト「うん・・・中途半端にはしたくない・・・!」

 

唯「今から作れば!?」

 

陸「いや流石に間に合わねえぞ!」

 

紬「お化け屋敷やってるクラスから借りて来れば良いんじゃないの?」

 

クラスメイト「でも日本のお墓じゃ・・・」

 

駿「そう言えば!」

 

全員「ん?」

 

駿「オカルト研に墓石に似た物を使ってたような・・・」

 

シズカ「あ!私、オカルト研に友達居るから頼んでみる!」

 

クラスメイト「シズカ!出番は!?」

 

シズカ「あ!唯!任せた!」

 

唯「任された!」

 

紬「私も一緒に見て来るね!」

 

陸「待て俺も行く!」

 

3人がオカルト研へ向かった。

 

律「でも今から台詞覚えられるのか?」

 

唯「・・・・・・」

 

豊「冷や汗凄・・・」

 

唯「の、のの和ちゃん!台本プリーズ!」

 

和「落ち着いて唯。」

 

クラスメイト「大丈夫。台詞はないから。」

 

 

 

 

今度は木H役を兼任。

 

 

 

 

純「さっきと違う木・・・」

 

梢「もう草生えそう・・・」

 

梓「木二役・・・?」

 

 

 

 

 

 

オカルト研。

 

部員A「これはお墓ではなく、古代文字が記されたロゼッタストーンと言う石碑の模型です。」

 

部員B「主に古代エジプト・プトレマイオス王朝のエキパネスを讃える内容が記されています。」

 

陸「説明ありがとう!それで、それを一時貸してくれたら・・・」

 

部員A「使えるのなら喜んで。」

 

陸「ありがとう!」

 

紬・シズカ「ありがとう!」

 

陸「行こう!」

 

石碑の模型を持って講堂へ。

 

紬「必ず返しますからー!」

 

 

 

 

 

 

講堂・舞台袖。

 

 

 

 

舞台の照明が消えた。

 

唯「もう間に合わない!」

 

駿「墓はまだか!?」

 

”ガチャ!”

 

シズカ「借りて来た!」

 

陸「墓石の代わりだ!」

 

唯「りっくん!」

 

クラスメイト「よし!皆手伝って!」

 

 

 

 

照明が暗くなってる間、石碑を設置する。

 

 

 

 

さわ子「何かバタバタしてるわね。」

 

梢「大丈夫かしら・・・?」

 

 

 

 

そしていよいよクライマックスシーン。

 

ロミオ「ああ!美しいジュリエット!何故こんな姿に・・・君を・・・独りで死神の所へ行かせはしない!この身が朽ち果てようとも、二度と君を離しはしない!」

 

毒薬を飲む。

 

 

 

 

クラスメイト「何とか無事最後まで行けそう・・・!」

 

紬「うん・・・!」

 

陸「このまま最後まで行け・・・!」

 

 

 

 

ジュリエット「ああロミオ!何故私の分の毒を残しといてくれなかったの!?待っていて・・・!この剣が・・・私をあなたの許へ連れて行ってくれる・・・!」

 

剣を握り、ロミオの許へ逝く為に自決を遂げた。

 

 

 

 

梓(凄い・・・澪先輩も律先輩も・・・まるで本物のロミオとジュリエットみたい・・・凄く練習したんだろうな・・・そりゃあ音楽室へ来る暇もないよ・・・)

 

幕が下り、拍手が響いた。

 

梓(でも・・・やっぱ軽音部の事忘れてそう・・・)

 

別の意味で涙を流しながら拍手する。

 

純「そ、そんなに感動したの・・・?」

 

皐「いや多分、別の意味で涙流してると思う。」

 

 

 

 

ロミオとジュリエットが終わった。石碑の模型をオカルト研へ返した。

 

 

 

 

他のクラスも出し物の片付けに入った。

 

 

 

 

 

 

その後の軽音部の部室。

 

梓「・・・・」

 

皐「皆遅いね・・・」

 

2人で練習をしていると。

 

律「ただいま〜!あ〜疲れた〜。」

 

紬「2人共凄い良かった!練習の成果じゃない?」

 

陸「BGMかなりマッチしてたな。」

 

駿「流石ムギだな!」

 

豊「劇がより一層面白くなったな!」

 

唯「あ!あずにゃん!皐ちゃん!どうだった?私達の劇!」

 

皐「うん!面白かったよ!」

 

梓「えっと・・・」

 

律「あれ〜梓?最近構ってあげらんなかったから寂しかったのか?」

 

梓「そ、そんなんじゃないです!!ただ・・・」

 

全員「ん?」

 

梓「皆さんあんまり部室に来てなかったから・・・ライブの事、あんまり大切に思ってないのかなって・・・心配になっちゃって・・・」

 

澪「梓・・・」

 

梓「す、すみません!皆さん劇で忙しかったんですよね!?あんなに良い劇やろうと思ったら、そりゃ沢山練習しなきゃ無理ですよね!」

 

律「もお〜。バカだなぁ梓は。」

 

紬「私達も軽音部の事、大切に思ってるのよ?」

 

澪「心配掛けてごめんな。梓。」

 

梓「皆さん・・・」

 

陸「梓。唯達は劇の練習中でも軽音部の事をずっと思ってたんだよ?」

 

駿「勿論俺達も。BGMを作る際もライブを成功させようって。」

 

豊「だから心配するな。」

 

梓「陸先輩・・・駿先輩・・・豊先輩・・・」

 

唯「そうだよあずにゃん!私なんて1日中あずにゃんの事を考えてむにゅ〜。」

 

キスしようとするが、梓に両手で押し返された。

 

梓「そこまではいいです!」

 

皐「ナチュラルにキスしようとする唯ちゃん流石。」

 

律「よぉし!明日のライブに向けて泊り込みで練習だー!」

 

皐「お泊まり!良いじゃん良いじゃん!!」

 

澪「学校って泊まって大丈夫なのか?」

 

律「大丈夫!」

 

紬「お泊まりの準備持って来てないんだけど、それでも!?」

 

律「ノープロブレム!」

 

唯「ご飯は何杯でもおかわり!?」

 

律「自由ー!ってなんでやねん!」

 

さわ子「皆ー!寝袋持って来たわよ!」

 

陸「先生!」

 

律「な!」

 

唯「うん!ありがとうさわちゃん!今日はまた徹夜?」

 

さわ子「そう。明日のライブ衣装もまだ出来てないのよ。これからまた被服室に篭らなきゃ・・・絶対、覗いちゃダメよ?」

 

部室を出て被服室へ行った。

 

唯「鶴の恩返し・・・」

 

???「学校のお泊まりなんて初めてだわ。」

 

全員「ん?」

 

部室に梢が入って来た。

 

梢「ハロー。」

 

唯「梢ちゃん!?」

 

陸「姉ちゃん!?何でここに!?」

 

梢「何でって、私もお泊まりする事になったのよ。」

 

陸「ええ!?」

 

梢「弟達を見守る保護者的な立ち位置で皆を支えるわ。」

 

澪「でも、大丈夫なんですか?」

 

梢「大丈夫大丈夫。校長先生に許可貰ってるから。」

 

陸「マジか!」

 

律「よぉーし!練習開始ー!」

 

全員「オーーー!!」

 

 

 

 

 

 

ふわふわ時間が学校中に響いてる。

 

 

 

 

憂「お姉ちゃん達、頑張ってるな〜。」

 

お弁当を届けに憂が部室へ向かった。

 

 

 

 

 

 

夜。皆でお弁当を食べる。

 

律「うんまい!!」

 

駿「美味え!」

 

憂「まだまだ沢山あるので、皆さんいっぱい食べて下さいね!」

 

梢「私のお弁当もあるから思う存分食べなさい。」

 

唯「美味しいよ〜憂〜!」

 

陸「あぁ〜美味い!姉ちゃんの弁当は美味いな!」

 

紬「デザートは私達が用意したのがあるから、よかったら食べて行ってね?」

 

憂「いいんですか!?ありがとうございます!」

 

澪「夜に甘い物は・・・」

 

律「大丈夫だ!何時にケーキを食べようがへっちゃらだ!何故なら今日は!徹夜だから!」

 

梓「ええ!?寝ないんですか!?」

 

皐「流石に無理あるんじゃ!?」

 

律「あったりまえだ!学祭と言えば徹夜で準備だからな!」

 

唯「今夜は寝かさないぞ!子猫ちゃん!」

 

梓「独りでどうぞ。」

 

陸「拒否られた。」

 

唯「いけず〜。」

 

全員「あははははは!」

 

”コンコン”

 

全員「ん?」

 

ドアを開けたのは和だ。

 

和「徹夜は良いけど、宿泊届けは出した?」

 

豊「律?」

 

律「忘れていたああーーーーー!!」

 

澪・駿「おい!」

 

和「じゃ、渡しとくわね。」

 

律「申請用紙!?流石和〜!」

 

唯「ありがと〜和ちゃん!」

 

陸「何時も悪いな。」

 

憂「和さんもお一つどうぞ。」

 

梢「私の弁当もあるわよ。」

 

和「あら。ありがとう。」

 

憂「徹夜で準備の人達って多いんですか?」

 

和「えぇ。2日目だけど、結構居るわね。」

 

梓「どうして皆、そんなにギリギリまでやるんでしょうね?」

 

和「わざとやっている所もあるのよ。」

 

陸「そうなのか?」

 

和「うん。だって、徹夜の準備って楽しいし?」

 

律「何だ!?和らしからぬその発言!」

 

駿「何時もの和じゃない!」

 

和「ま、私は帰るけどね。」

 

そこに純が。

 

純「梓〜・・・皐〜・・・一緒に帰ろ・・・」

 

梓「ジャズ研は徹夜じゃないんだ。」

 

純「ええ!?軽音部は徹夜なの!?」

 

皐「今申請用紙書いてる最中だよ。」

 

純「いいなぁ・・・ズルいです!ズルいです!!」

 

律「よぉし!こっからアンプ切ってやるぞ!」

 

紬「ドラムはどうするの?」

 

律「こうやって高く積み上げて!はい!即席ドラムの完成でちゅー!」

 

紬「おぉー!」

 

澪「教科書を積み上げるな!」

 

駿「せめて雑誌にしろ!」

 

 

 

 

 

 

深夜0時。10人が外を出歩いてる。

 

澪「朝までみっちり練習じゃなかったのか?」

 

陸「夜は寝る方向に変えたのか?」

 

律「気分転換だよ気分転換。」

 

陸「どうだか。」

 

梓「・・・」

 

澪「梓?」

 

皐「どうしたの?」

 

梓「まだ起きている生徒沢山居るみたいですね。」

 

豊「本当だ。」

 

校舎にはまだ起きてる生徒達が居る。

 

律「そう言や、今日は結局劇の準備とかで1日中バタバタしてて、殆ど何も見れなかったな。」

 

紬「丁度良いし、このまま夜の学園祭を見て回らない!?」

 

律「おお!それ良いじゃん!」

 

梢「私は昼に幾つも見回ったけど、夜だと新鮮ね。」

 

律「探検しようぜ!」

 

唯「あーー!皆来て来てーー!」

 

陸「どうした唯?」

 

唯「おーにーくーだー!」

 

駿「マンモス肉。2年2組の出し物だな。」

 

律「スゲェ凝ってるなぁ。」

 

梓「私食べましたよ!」

 

皐「私も!凄く美味しかったよ!梢ちゃんも!」

 

紬「どうだった?」

 

梢「うん。大きくって驚いたわ。」

 

唯「ああーーーー!!」

 

また唯が声を上げた。

 

律「何だ?次は何の肉だ?」

 

唯「ジュリエットの・・・お墓!」

 

全員「ああーー!!」

 

なんと本物のジュリエットの墓がここにあったのだ。

 

唯「誰かがこの店の物だと思って届けてくれたんだね。きっと。」

 

律「確かに・・・違和感ないな。」

 

陸「旧石器時代にジュリエットが居る方に違和感あるな・・・」

 

豊「岩感。」

 

駿「座布団1枚。」

 

紬「そうだ!憂ちゃんが持って来てくれた夜食。オカルト研にお裾分けに行かない?」

 

律「そうだな!皆でお礼しに行くか!」

 

澪「えぇ・・・」

 

律「何ぃ?澪怖いの〜?」

 

澪「べ、別に!」

 

唯「大丈夫だよ!行こ行こ!」

 

 

 

 

 

 

オカルト研。

 

唯「まだ起きてるみたい。」

 

梓「何の準備してるんでしょうね?」

 

梢「怪しげな儀式してそうな雰囲気ね。」

 

陸「取り敢えず入ってみるか。」

 

”コンコン”

 

紬「お邪魔しま〜・・・」

 

部室を覗くと、部員2人がオブジェをセットしている真っ最中だった。

 

部員A「どうぞ。」

 

 

 

 

夜食をお裾分けした。

 

陸「石碑を貸してくれたお礼だ。ありがたく食べてくれ。」

 

部員A「ありがとう。」

 

部員B「よかったら、明日のキャトルミューティレーションに関する考察の発表を見に来て。」

 

唯「はい!」

 

律「是非!」

 

澪「うっかり本当にキャトられたりしてな・・・あは、あはは・・・」

 

梢「澪大丈夫?」

 

紬「それじゃあ、よかったら私達のライブも見に来て下さい!」

 

律「ステージで澪がキャトられるんで!」

 

豊「嘘吐くな嘘!!」

 

唯「ズルい澪ちゃ〜ん。」

 

梓「羨ましいんですか?」

 

紬「キャトられるって?」

 

陸「そこからかよ!」

 

梢「いいムギ?キャトられるって言うのは・・・」

 

 

 

 

 

 

部室に戻った。

 

律「何か最後に、オカルト研の子達と交流出来たし。やっぱ学祭って良いなぁ〜!」

 

梓「そうですね。」

 

皐「オカルト研に興味持ったかも。」

 

駿「転部する?」

 

皐「しない。」

 

唯「おにぎりまだ残ってるよ?」

 

紬「さわ子先生に持って行く?」

 

澪「でも、覗いちゃダメって。」

 

唯「覗いたら、月に帰っちゃったりして!」

 

律「そりゃかぐや姫だ!」

 

唯・律「あはははははは!」

 

澪「そんなに可笑しいか?」

 

唯「夜の学校って、何か変なテンションになってこない?」

 

陸「深夜のテンションに入ったのか?」

 

律「なるなる!何かウズウズしてくる!」

 

唯「ウズウズ!ウズウズ!」

 

メール打ってる梓の右肩に手を置いた。

 

梓「ん?」

 

振り向いた梓の頬に唯の指が当たった。

 

梓「何ですか?」

 

唯「何となく?」

 

梢「小学生?」

 

澪「はぁ・・・皆何か可笑しくなってる・・・」

 

豊「あぁ・・・深夜のテンションだ・・・」

 

紬「それじゃあ!今からもう1曲作っちゃおー!」

 

律「おぉ!ムギも壊れたか!」

 

唯「はいはい!ドキドキ分度器やりたい!」

 

律「いや!ここはカバンのバカーンだろ!」

 

唯「ドキドキ分度器でしょ!」

 

澪「じゃあ!アライグマが洗った恋にしよう!」

 

律「じゃあの意味が分からん・・・」

 

梢「もう澪も深夜のテンションになっちゃった・・・」

 

陸「皆ぶっ壊れそう・・・俺も含めて・・・」

 

梓「プッ!」

 

全員「ん?」

 

梓「プククククク・・・!」

 

律「遂に梓も壊れたか?」

 

梓「もうこんな時間ですよ?流石にそろそろ寝た方が・・・」

 

紬「いや私・・・まだ焼きそば・・・食べてませんので・・・」

 

眠りに入った紬がまだ焼きそばに執着してる。

 

澪「もう寝てる・・・」

 

律「早・・・」

 

梢「もうムギったら。そのままだと風邪引くわよ?」

 

寝てる紬を持った。

 

梢「陸。寝袋開けて?」

 

陸「おう。」

 

寝袋を開けて、梢が紬をゆっくり下ろして、陸が寝袋を閉じる。

 

梓「電気消しますよ?」

 

唯「いや〜ん。」

 

陸「何だその喘ぎ声。」

 

律「お前の全てを見せてみろー!」

 

深夜2時50分。軽音部の部室が消灯した。

 

唯「隙あり!」

 

寝ようとする梓に転がりアタック。

 

梓「はいはい。」

 

 

 

 

数分後。全員が寝静まった。そんな中梓は寝ている唯を見て、再び眠った。

 

梓(明日か・・・頑張ろ。)

 

 

 

 

 

 

朝になった。

 

梢「・・・ん・・・?」

 

1番早く起きたのは梢だった。

 

梢「ふぁ〜・・・朝か・・・」

 

陸「・・・あ・・・姉ちゃんおはよ・・・」

 

梢「おはよう陸。おはようトンちゃん。」

 

トンちゃんが梢を向いて頷いた。

 

梢「可愛い。」

 

駿「豊起きたか。」

 

豊「おう駿。皐も。」

 

皐「グッドモーニング〜♪」

 

さわ子「皆〜!ライブの衣装が出来たわよ〜!・・・」

 

しかし唯達5人はまだ眠ってる。

 

陸「皆まだ寝てますよ。」

 

さわ子「ちょっと!ねぇ!ねぇったら!」

 

陸「夜遅くまで起きましたからね・・・」

 

さわ子「もう・・・折角皆の為に頑張って作ったのに・・・」

 

完成した衣装は、放課後ティータイムのTシャツだった。

 

唯・律・紬・梓「おぉ!!」

 

駿「おわっ!急に起きた!」

 

紬「凄〜い!!」

 

梓「可愛い!」

 

唯「さわちゃんやる〜!」

 

律「グッジョブさわちゃん!!」

 

さわ子「・・・ッ!これ!これなの〜!」

 

理想の褒め言葉がやっと聞けた。

 

 

 

 

 

 

本日の午後3時から、軽音部・放課後ティータイムとcloverty(クローバティ)のライブが開催される。

 

『END』




         キャスト

       平沢唯:豊崎愛生
       秋山澪:日笠陽子
      田井中律:佐藤聡美
       琴吹紬:寿美菜子
       中野梓:竹達彩奈

       古川陸:土屋神葉
       真中駿:堀江瞬
       西原豊:深町寿成
       真中皐:小倉唯

     山中さわ子:真田アサミ
       真鍋和:藤東知夏
       平沢憂:米澤円
       鈴木純:巽悠衣子
       古川梢:平野綾
    クラスメイト:MAKO
           藤田麻美
           中村知子
           佐藤有世
           片岡あづさ
           山村響
           平野妹
           杉浦奈保子
           北村妙子
        生徒:那瀬ひとみ
        店員:江口拓也




『次回予告』

澪「はむ!」

律「よし!そろそろ行くか!」

唯「大丈夫だよ澪ちゃん!」

紬「ちゃんと特訓もしたし!」

澪「そうだよな・・・!」

梓「何時も通りやりましょう!」

澪「うん!」

律「よぉし!じゃあやるぞー!」

全員「オー!」

紬「私達のライブ!」

全員「オー!」

梓「最高のライブ!」

全員「オー!」

陸「テンション上げるぞー!」

全員「オー!」

唯「終わったらケーキ!」

全員「オー・・・?」

#34「またまた学園祭!」
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