けいおん`S   作:naogran

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受験シーズン真っ只中の真冬。

2年生「今年はどうする?」

そんな中。2年1組では、純がお菓子のレシピ本を読んでる。梓がカイロで手を温めている。

梓「純って、お菓子作りってするんだっけ?」

純「え?何言ってるの。バレンタインでしょ?」

梓「あ、そっか。」

皐「バレンタインかぁ。」

梓「誰にあげるの?」

純「ジャズ研の先輩。今年は手作りにしてみようかなって。」

梓「ふ〜ん。」

純「梓と皐はどうするの?」

梓「え?」

皐「何が?」

純「軽音部の先輩とかにあげないの?」

梓「あ・・・うん。去年も渡してないんだよね。」

皐「私はお兄ちゃんに毎年あげてるよ?」

純「え?そうなの?」

梓「渡そうと思ったんだよ?だけど・・・」




数日前の部室。

全員『ベルギー王室!?』

紬『うん。そこの御用達って言うチョコレートを貰える事になったから持って来るね。』




梓「あまりの美味しさに渡すの忘れちゃって・・・」

皐「王室のチョコ、あれは美味しかったね。」

純「羨ましい・・・憂は?」

憂「それが、去年は作った量が少なくて。お姉ちゃんとりっくんと梢ちゃんと隣のお婆ちゃんだけになっちゃった。」

純「そっかぁ。」

梓(考えてみれば、私1度も先輩達に渡した事なかったなぁ・・・)

憂「どうしたの?梓ちゃん。」

皐「何か考え事?」

梓「え!?べ、別に!バレンタインの事とか考えてないんだから!!」

皐「考えてるんだね。」

憂・純「バラしてるバラしてる。」


#36「受験!」

放課後の部室。唯達4人が受験勉強をしてる。

 

唯「フー?誰?ハッ!誰だ!」

 

シャーペンを律に向けた。

 

律「フーって言ったら、キース・ムーンの居たバンドだろ?」

 

唯「そうだっけ?」

 

紬「でも、ここではそう言う意味じゃなくて。多分これは、関係代名詞のフーじゃないかな?ここの一文にかかって来て・・・」

 

律「さっぱり分からん!」

 

澪「基本だろ?」

 

唯「あ!大丈夫だよりっちゃん!いざとなったらあれがあるよ!」

 

律「お!そうだな!」

 

澪「あれって?」

 

律「せい!マークシートなら任せとけ!六角君7号!」

 

1本の鉛筆を出した。

 

澪「ややこしい。」

 

律「何を言う!凡ゆる鉛筆で試した結果。7号は、正解率60%を記録した優れ物なんだぞ!例えば、この問題の答えは・・・」

 

六角君7号を転がす。

 

律「ザッツアンサースリー!」

 

紬「・・・正解!」

 

律「イエース!」

 

唯「これさえあれば、合格間違い無しだね!」

 

律「おう!」

 

澪「今度受ける所の試験は、選択肢1から9まであるけどな。」

 

唯・律「じゃあ不合格・・・」

 

澪「早っ!」

 

陸「選択肢が多いだけで不合格って決め付けてる・・・」

 

駿「じゃあ9角必要だな。」

 

豊「いやそれでも不合格になりそうな予感。」

 

皐「間違い無く落ちるね。」

 

梓(チョコレートかぁ・・・でも何か恥ずかしいなぁ・・・改めて渡すの何だか・・・)

 

紬「梓ちゃん?」

 

梓「え?」

 

紬「どうかした?」

 

梓「あ、いえ・・・別に。」

 

陸「何か考え事?」

 

梓「えぇ・・・まぁ・・・」

 

澪「梓。私達に気を遣わずに練習して良いんだぞ?陸達も。」

 

紬「そうそう。」

 

陸「良いのか?気が散るかと思ってるんだけど・・・」

 

紬「大丈夫よ。」

 

律「BGMどうぞ〜。」

 

唯「イッエース!」

 

梓「じ、じゃあ・・・」

 

駿「お言葉に甘えて。」

 

5人がごはんはおかずを軽く演奏する。

 

唯「お?良い感じですな〜♪」

 

梓「どもです。」

 

豊「ありがとう。」

 

澪「さぁ。私達は勉強。」

 

唯・律「はぁ〜い。」

 

ごはんはおかずのBGMで勉強を再開するが、唯と律がノリノリになった。

 

澪「集中!」

 

唯・律「ひゃい!!」

 

澪「全く・・・」

 

紬「ん〜・・・!ちょっと休憩する?お茶でも入れよっか。」

 

唯・律「やったー!!」

 

律「もう我慢出来ない!ちょっとドラム触ろ〜!」

 

唯「私も!あ、の前におトイレ〜♪」

 

陸「おいおい・・・」

 

紬「梓ちゃんも陸君達もお茶にしよ?」

 

梓「あ、はい。」

 

陸「おう。」

 

梓「すみません。何か先輩達の勉強を邪魔しちゃってるみたいで・・・」

 

駿「やっぱりBGMはなかった方が正解だったのかな・・・」

 

澪「いや。そもそもこっちが部室を勉強に使わせて貰ってるんだから。私は寧ろ、音楽があった方が集中出来るんだからさ。ガンガン弾いてくれても良いんだぞ?」

 

そう言ってエリザベスをそーっと持って行った。

 

陸「弾きたいんだな。」

 

駿「体は正直か。」

 

紬「梓ちゃん。皐ちゃん。ミルクティーで良い?」

 

梓「あ、はい。」

 

皐「ありがとうムギちゃん。」

 

陸「ムギ。俺ココア。」

 

駿「紅茶。」

 

豊「キリマンジャロ。」

 

紬「うん。ごめんね?クッキーしか用意出来なくて・・・」

 

梓「そんな。充分ですよ。勉強の方が大事ですし。」

 

紬「うん・・・本当はもうすぐバレンタインだから、チョコレートを用意しておきたかったんだけど・・・」

 

陸「そっかバレンタインか。今年も姉ちゃんに渡さないとな。」

 

梓「あ・・・」

 

 

 

 

 

 

翌日の2年1組。

 

純「へぇ〜。じゃあ今年は梓もあげる事にしたんだ。」

 

梓「うん。ムギ先輩からのチョコの差し入れもないみたいだし。1回位先輩達にあげるのも良いかなっと思ってたし。」

 

皐「お兄ちゃんだけじゃなく、皆にあげるの初めてだし。」

 

純「うんうん。」

 

憂「良いな〜。梓ちゃんと皐ちゃんの手作りチョコ。」

 

梓「憂にもあげる。」

 

皐「私の手作りチョコ美味しいよ?」

 

憂「やったー!じゃあ私も持って行くね?」

 

梓・皐「うん!」

 

純「良いな〜。2人の手作りチョコ〜。」

 

梓「はいはい。純にも。」

 

皐「あげるよ。」

 

純「ヤッタ!」

 

梓「うん。だから・・・絶対!唯先輩達には言っちゃダメだよ!?」

 

憂「う、うん・・・」

 

皐「純もダメだよ!?言ったらタダじゃおかないから!!」

 

純「分かってるよ・・・だけど、結構色んな人にバレちゃったみたい・・・」

 

皐「あ!クラスの皆が!」

 

2年生「梓ちゃん!皐ちゃん!ファイト!」

 

梓「し、しまったあああああ!!!」

 

 

 

 

 

 

受験当日の朝6時45分の駅。

 

律「寒・・・!!」

 

紬「まさか当日降るなんてね・・・」

 

この日は雪が降ってる。

 

澪「受験票・・・受験票はこの中・・・!このポケットの中!」

 

受験票がカバンのポケットに入ってる事を何度も確認する。

 

律「入れ込んでるなぁ・・・」

 

紬「りっちゃんは大丈夫?」

 

律「モチです!昨日の内にちゃんとここに・・・」

 

カバンのポケットの中から受験票を取り出そうとしたのだが。

 

律「・・・嘘!?え!?」

 

受験票が見当たらない。

 

澪「おいおい!?」

 

紬「あ!もしかして、あれ?」

 

律「え!?」

 

目の前に律の受験票が落ちてた。

 

律「うっはー!危ねえ!」

 

急いで受験票を拾った。危機一髪。

 

澪「もう・・・止めてくれよ・・・」

 

律「あはは・・・悪い。ん?」

 

そこに唯が来た。

 

律「お!来た来た!」

 

彼女は頭を抱えている。

 

紬「唯ちゃんおはよ〜。」

 

澪「おはよう。」

 

唯「は・・・話し掛けないで・・・」

 

律・澪・紬「え?」

 

唯「あ、頭から・・・単語が・・・溢れちゃうから・・・うわっ!」

 

ゆっくり歩いたが、途中で躓いた。

 

唯「あ!何か・・・何か溢れた!!何か溢れた!!」

 

溢れてしまった単語を急いで拾い集める。

 

律「究極の一夜漬けだな・・・」

 

そこに電車が来た。

 

 

 

 

 

 

朝7時頃。神社で陸と憂が参拝している。

 

 

 

 

 

 

スーパーマーケットで梓がチョコの材料を買ってる。

 

梓「もう試験始まってるのかなぁ?」

 

現在の時刻は、朝10時10分。

 

純「あれ?梓?」

 

梓「あ!純!」

 

そこで偶然純と出会った。

 

純「梓もバレンタインの買い物?」

 

梓「うん。」

 

純「何作るの?」

 

梓「チョコケーキにしてみたんだけど、本見たら結構難しそうで。」

 

純「どれどれ?材料は?」

 

材料が書かれたメモを見せる。

 

純「グラニュー糖と生クリームっと。ふぅ〜ん。あ、砂糖ならここにあるじゃない。」

 

梓「あ。本当だ。ってそれ、黒砂糖・・・」

 

砂糖じゃなく黒砂糖。

 

純「チョコも黒いから丁度良いんじゃない?」

 

梓「そ、そうなの?」

 

純「っで、チョコレートなら、そこに良いのあったよ。」

 

梓「え・・・!?正解を抜いたチョコって・・・」

 

お菓子のチョコレート。

 

純「チョコはチョコだもの。一緒よ。えっと・・・後は・・・」

 

梓「純。」

 

純「何?」

 

梓「ちゃんと作った事ある?」

 

純「勿論!」

 

梓(本当かなぁ・・・)

 

憂「あ!梓ちゃん!純ちゃん!」

 

そこに憂と陸と梢とバッタリ会った。

 

梓「あ!憂!陸先輩に梢さん!」

 

梢「学祭以来ね。」

 

純「3人もバレンタインの買い物?」

 

憂「うん。」

 

陸「今年も姉ちゃんにこっそり作ろうと思ったんだけど、姉ちゃんが一緒に作ろうって。」

 

純「何人分なの?」

 

憂「え?うん。まずはお姉ちゃんの分かな?」

 

買い物かごに大量の材料。

 

梓・純「これで1人分!?」

 

陸「食いしん坊だからなぁ〜。唯は。」

 

憂「うん。」

 

梢「梓は何作るの?」

 

梓「チョコケーキのはずなんですけど・・・」

 

梢「へぇ〜・・・」

 

憂「ねぇ。一緒に作らない?」

 

梓「え?でも・・・」

 

純「宜しくお願いします!」

 

梓「さっきまでの強気は何処に!?」

 

憂「そうだ!皐ちゃんも誘ってみよ。」

 

 

 

 

 

 

真中家。

 

皐「さてと、材料が揃った事だし。お兄ちゃん。そろそろ始めよ?」

 

駿「あぁ。」

 

”ピリリン”

 

皐「ん?あ。憂からだ。もしもし?」

 

 

 

 

 

 

その後の平沢家。皆がお邪魔する。

 

駿「豊も来たのか。」

 

豊「陸に誘われてな。今年も律に送ろうと思って。」

 

駿「俺も澪に。」

 

憂「ねぇねぇ。1つだけモコモコの奴があるんだけど、どっちが良い?」

 

普通のスリッパとモコモコのパンダスリッパ。

 

梓・純「・・・じゃあ。」

 

 

 

 

 

 

キッチンでチョコを作る。梓と純は普通とモコモコスリッパを半分履いてる。

 

憂「分量は正確に測ってね?」

 

梓「うん・・・」

 

小麦粉をボールに入れる。

 

梢「ストップ。」

 

梓「はい。」

 

梢「うん。ピッタリ。」

 

皐「純。チョコ溶けた?」

 

溶けたチョコを純が舐めてる。

 

皐「あ!純コラ!」

 

純「えへへ〜。甘い!」

 

陸「今舐めたらダメだろ?」

 

純「もうこのままでも良いんじゃないですか?」

 

駿「いやダメだろ!」

 

???「ヤッホー。」

 

全員「!?」

 

そこに唯が覗きに来た。

 

梓「ゆ、唯先輩!?(なんてタイミングの悪い・・・!)」

 

憂「お姉ちゃん!早かったね。」

 

陸「受験終わったのか?」

 

唯「うん。2教科だからね。あずにゃん達来てたんだね!」

 

梓「え!?あ、はい!(な、何とかバレないようにしなきゃ!)し、試験はどうでした!?」

 

唯「え?う〜ん・・・分かんない。」

 

梓「ですよね。」

 

唯「何作ってるの?」

 

梓「え!?」

 

唯「何か、チョコレートの良い匂いがしてるけど〜。」

 

豊(流石食通の唯・・・)

 

憂「チョコケーキだよ?」

 

梓(言っちゃった!?)

 

唯「そっか〜。出来たら食べさせてね〜。」

 

憂「はいはい。」

 

キッチンから唯が行った。

 

梓「何で言っちゃうの?」

 

皐「秘密にするんじゃなかったの?」

 

憂「何時もお菓子作ってるから、バレンタイン用って思わないよ。」

 

梓「そうかな?」

 

梢「あら?」

 

陸「姉ちゃん?どうした?」

 

梢「飾り付けの粉砂糖がないわ。」

 

梓「あ、どうしよう・・・」

 

陸「姉ちゃん。家に粉砂糖ある?」

 

梢「ごめんね。切らしてて。」

 

憂「近くで売ってるから買って来るよ。」

 

陸「俺も行く。」

 

純「あ。そんなら私が・・・」

 

”ガタガタガタガタ”

 

風で窓が軋んだ。

 

純「留守番してるね。」

 

梓「そっち?」

 

陸「じゃあ皆、後は頼む。」

 

駿「任せとけ。」

 

皐「純が摘み食いさせないよう見張ってるね。」

 

豊「お前も手伝え。」

 

 

 

 

 

 

3人が近くのマーケットへ向かう。

 

憂「うぅ〜・・・寒い〜・・・」

 

陸「今年も冷えるなぁ〜・・・」

 

梓「はい・・・」

 

憂「あ。ちょっと待って?」

 

梓「え?」

 

 

 

 

家の近くの神社へお参り。

 

梓「お役度参り?」

 

憂「うん。家の近くだから前通る度に10円入れるようにしてて。」

 

陸「今日で100回目かもな。」

 

梓「アバウトですね・・・」

 

梓「何お願いしてるの?」

 

憂「お姉ちゃん達が、全員同じ大学に合格して、無事卒業出来ますようにって。」

 

梓「・・・そっか。」

 

陸「皆は必ず合格出来る。俺達はそう願ってる。」

 

梓「じゃあ私も。」

 

3人が、唯達の合格を願う。

 

 

 

 

 

 

バレンタインデー。朝に梓がチョコを持って皆を待ってる。皐も一緒に立ってる。

 

梓「何か緊張するなぁ・・・」

 

皐「梓。リラックスリラックス。」

 

純「渡して来たよ〜!」

 

そこに純が戻って来た。

 

梓「どうだった?」

 

純「バッチリ!」

 

皐「やったね!」

 

純「あれ?軽音部の先輩達まだなんだ。」

 

梓「うん。でも、本当にここで渡しちゃって良いのかな?何か照れ臭いし・・・」

 

純「照れ臭い?ん〜・・・」

 

 

 

 

 

 

梓『せ、先輩!こ、これ!ち、ちょっとビターで!で、でもとっても甘い私のスイートハートです!』

 

唯・律・澪・紬『あ・・・ありがとう・・・』

 

 

 

 

 

 

純「成る程。確かに照れ臭いわね。」

 

皐「唯ちゃん達に恋心げ芽生えた感じ。」

 

梓「そんな事言わないです!!」

 

純「じゃあ、ギターケースの中にこっそり入れておくとか?」

 

梓「何時入れるのかが問題だけど・・・」

 

皐「あ。でもそれだと・・・」

 

 

 

 

 

 

唯『危な〜い!爆弾です!隊長!!』

 

 

 

 

 

 

皐「大騒ぎになりかねない。」

 

梓「ならないならない・・・」

 

純「じゃあ、普通に教室の机の中に入れておいたら?」

 

梓「そうだね。それならアリか。」

 

純「あ!」

 

 

 

 

 

 

澪『律ー!先行くぞー!』

 

律『え〜?ちょっと待ってって〜。』

 

 

 

 

 

 

皐「確かに。教科書でぐちゃぐちゃになりそう・・・」

 

梓「うぅ・・・微妙にありえる・・・」

 

 

 

 

唯「え〜?絶対黒ごま栗まんだって〜!」

 

律「ふぅ〜ん。そんなのあるのか〜?」

 

唯「うん!すっごく美味しいよ〜!」

 

 

 

 

そこに唯達4人が登校した。

 

純「行かないの?」

 

皐「チャンスだよ?」

 

梓「あ、うん。」

 

チョコを持って行こうとしたその時。

 

 

 

 

1年生「秋山先輩!あの!これ受け取って下さい!」

 

澪「あ、ど・・・どうも・・・」

 

デカイバレンタインチョコを受け取った。

 

唯「おっきいね!」

 

律「流石伝説のライブのボーカル〜。」

 

澪「う、うるさい!」

 

 

 

 

皐「先越されちゃったね。」

 

純「行かないの?」

 

梓「う・・・うん・・・」

 

 

 

 

 

 

結局渡す事が出来きず、昼休みに入った。

 

憂「まだ渡してなかったんだ。」

 

純「そうなの。もう昼休みなのに。」

 

憂「でも、別に渡すのって放課後でも良いんでしょ?」

 

純「何言ってるの?澪先輩とかきっと山程チョコ貰うんだよ?」

 

皐「それ皆で食べてたらどうする?お腹いっぱいだよ?」

 

純「放課後にはチョコに飽きちゃってるよ?」

 

梓「そんなに1度に全部食べたりしないよ。」

 

純「早い者勝ちって言いたいの。」

 

憂「大丈夫だよ。きっと皆喜ぶと思うよ?」

 

梓「そうかな・・・?」

 

純「渡して来ようかなぁ〜?」

 

梓「え?誰に?」

 

純「澪先輩。憧れのベーシストだもん。」

 

梓「あ・・・じゃあ・・・」

 

 

 

 

 

 

3年2組へ向かった。

 

3年生「あ。軽音部。」

 

3年生「あ!本当だ!」

 

3年生「澪達なら職員室だよ?」

 

梓・皐・憂・純「あ、ありがとうございます!」

 

 

 

 

純「あぁ〜・・・緊張したぁ・・・」

 

憂「顔覚えられてたね。」

 

梓「うん。」

 

???「おーい。お嬢さん方。」

 

そこに陸と駿と豊と会った。

 

駿「梓。渡せたか?」

 

梓「いえ、まだで・・・」

 

豊「そっか。あ、昨日はありがとな。チョコ美味しかったぜ。」

 

梓「ありがとうございます。」

 

皐「お兄ちゃん。私の手作りチョコどうだった?」

 

駿「あぁ。今年も美味だ!」

 

皐「ありがと〜!」

 

陸「唯達を探してるのか?」

 

梓「はい。職員室に居るって教えて貰って。」

 

陸「そっか。ちょっと覗きに行くか?」

 

 

 

 

 

 

職員室を覗く。

 

さわ子「唯ちゃんとりっちゃんは第3志望に合格。澪ちゃんとムギちゃんは第2志望まで合格ね。しかし相変わらず本番だけは強いのね。」

 

唯「ブイ!」

 

律「誉められてないぞ〜。」

 

さわ子「後は皆一緒の第1志望ね。発表何時だっけ?」

 

澪「明後日です。」

 

さわ子「そっか。揃って受かってると良いわね。」

 

唯・律・澪・紬「はい!」

 

さわ子「まぁ、これで試験も全部終わりでしょ?今まで頑張った分、卒業までのんびりしてると良いわ。」

 

唯・律・澪・紬「は〜い!」

 

 

 

 

陸「凄いな唯達・・・」

 

梓・皐「卒業かぁ・・・」

 

憂・純「え?」

 

梓「あ。ううん。何でも。」

 

皐「気のせい気のせい。」

 

紬「あれ?陸君達だ!」

 

陸「ゲッ!」

 

唯「ヤッホ〜。」

 

 

 

 

職員室から出た。

 

唯「どうしたの?何か用事?」

 

陸「あぁ〜、ちょっとな。」

 

憂「あ、実は・・・」

 

純「ホラ!梓!」

 

しかし梓は固まってる。

 

純「・・・あ、あの!これ!」

 

澪「え!?」

 

純「受け取って下さい!」

 

澪「ど、どうも・・・」

 

憧れの澪にチョコを渡せた。

 

純「あ、先輩達にも。」

 

唯・律・紬「ありがと〜!」

 

律「ってちっさ!」

 

紬「でも可愛らしいわ。」

 

陸「それと唯、俺からのも受け取ってくれ。」

 

唯「おぉ!ありがとうりっくん!」

 

駿「何時も頑張ってる澪に今年も感謝しなきゃな。」

 

澪「ありがとう駿!」

 

豊「腐れ縁でお前に世話焼かれてるけど、感謝の気持ちを受け取ってくれ。律。」

 

律「流石豊!ありがとな〜!」

 

皐「それとムギちゃん!ムギちゃん、毎日美味しいお茶とお菓子ありがとう!これ、そのお返しです!」

 

紬「ありがとう皐ちゃん!大事に食べるわ!」

 

純「ホラ梓も!」

 

梓「あ、うん・・・」

 

澪「へぇ〜。梓も持って来てくれたのか?」

 

唯「あずにゃんチョコ!?食べたい!!」

 

梓「あ、あの・・・」

 

渡そうにも、何故か渡せず。

 

梓「あ、あの・・・ちょっとトイレに・・・」

 

全員「え!?」

 

彼女は逃げてしまった。

 

純「ち、ちょっと!?」

 

皐「梓!?」

 

3人が梓を追う。

 

唯「どうしたんだろう?」

 

さわ子「青春ねぇ〜!」

 

全員「うわっ!?」

 

陸「梓、もしかして・・・」

 

駿「多分な・・・」

 

4人をジッと見てる。

 

唯・律・澪・紬「ん?」

 

 

 

 

 

 

逃げ出した梓を皐と憂と純が追う。

 

純「梓ー!」

 

玄関まで追ったが、梓の姿がない。

 

皐「あ!彼処!」

 

右奥の廊下に梓を発見。

 

 

 

 

梓「・・・・・」

 

純「梓。どうしたの?そんなに恥ずかしがる事でもないじゃん。普通に渡せば良いのよ。はいって。」

 

梓「そうじゃないよ。」

 

憂・純「え?」

 

梓「そうじゃなくてさ・・・」

 

皐「もしかして、唯ちゃん達が卒業する事で葛藤してるの?」

 

梓「そう・・・そうなの・・・皆居なくなっちゃうんだなぁって・・・」

 

外では、雪が降り始めた。純が梓を撫でる。

 

純「よしよし。」

 

皐「梓。私も同じ気持ちだよ?卒業したら、皆居なくなるのが寂しいって。でも、卒業してもまた会えるって。だから。」

 

梓「そう・・・なのかな・・・?」

 

 

 

 

 

 

放課後。

 

純「じゃあ、私部活行くね。今日先輩達全員来るって言ってたし。じゃあね。」

 

梓・皐・憂「はぁ〜い。」

 

純がジャズ研へ行った。

 

憂「梓ちゃ・・・」

 

純「梓!!」

 

戻って来た純が、梓を励ます。

 

純「ちゃんと渡すんだよ!チョコレート!」

 

梓「・・・うん!」

 

憂「そうだよ!頑張って!梓ちゃん!」

 

皐「私達が付いてるから!ね!」

 

梓「うん!」

 

純「ファイトー!」

 

梓・皐・憂「オー!」

 

 

 

 

 

 

その後、梓と皐が部室の前まで立ち止まった。

 

皐「梓。頑張れ。」

 

梓「・・・よし!」

 

 

 

 

ドアを開けた瞬間。

 

唯「あ痛!!」

 

梓「え?唯先輩!?」

 

ドアで頭をぶつけた唯がそこに居た。

 

皐「大丈夫!?」

 

梓「って言うか、何でそんな所に・・・?」

 

唯「あずにゃんと皐ちゃんの気配がしたから・・・」

 

皐「猫かな?」

 

律「梓!皐!」

 

部室に皆が来ていた。

 

皐「お!皆揃ってるね!」

 

 

 

 

お茶を戴く。

 

紬「今日はとっておきのお茶にしてみたの。」

 

2人にお茶を差し出す。

 

梓「そうなんですか。」

 

皐「美味しそう!」

 

澪「確かに良い匂いだな!」

 

陸「ん〜。今までにない香り〜。」

 

律「あ!そう言えば〜。今日のお菓子は?」

 

紬「ごめんなさ〜い。今日は用意してないの〜。その代わり、梓ちゃんが用意してくれてるみたいよ〜?」

 

梓「え!?な、何でバレてるの!?」

 

皐「もしかして昼休憩の時に!?」

 

律「私の分、残しておきなさいよ!だって。」

 

駿「ごめんな。先生がバラしちゃってるみたいで。」

 

梓「あ・・・」

 

 

 

 

バレンタインのチョコケーキを皆で戴く。

 

唯「美味しい〜!あずにゃん天才!」

 

梓「そんな大袈裟な・・・」

 

紬「でも本当に美味しいよ!」

 

梓「そ、そうですかね・・・」

 

豊「ん〜!流石梓のチョコケーキ!甘い!」

 

律「なぁ梓!チョコケーキって事は、これってやっぱ?」

 

梓「え?な、何て言うか・・・日頃の感謝と言うか・・・」

 

陸・駿・豊・皐(素直に言えば良いのに・・・)

 

律「成る程。感謝ね。」

 

唯「よし!お返しにこれをあげよう。」

 

右拳を出した。

 

梓「ん?何ですか?」

 

唯「アメちゃん!」

 

アメちゃんをくれた。

 

唯「ホワイトデーのお返し!」

 

梓・皐「早!」

 

律「安!」

 

陸・駿・豊「来月だぞ!?」

 

律「ホワイトデーに返さなきゃ意味ないだろ?」

 

唯「え?そうかなぁ〜?」

 

 

 

 

さわ子の分のチョコケーキはラップで包んだ。

 

全員「ごちそうさまでした〜!」

 

梓「お粗末様でした。」

 

唯「さわちゃん早く来れば良いのにね。」

 

陸「先生の仕事がまだ終わってないんだろう。」

 

澪「・・・」

 

梓「ん?何ですか?」

 

澪「雪。」

 

梓「え?」

 

外で雪が降ってる。

 

澪「かなり降ってるぞ。」

 

梓「本当ですね!」

 

皐「あ!凄い!もう真っ白に積もってる!」

 

律「へぇ〜。どれどれ?あ!あのトラック凄え積もってる!」

 

陸「本当だ!」

 

紬「わ、私も見たい!」

 

澪「わ、私も!」

 

駿「おいおい。全員来たな。」

 

唯「あ!待ってぇ!置いて行かないで!」

 

雪を見に行こうとする唯だが、スカートが椅子に引っ掛かって抜けない。

 

陸「何やってんだよ。ホラ。」

 

椅子を引っ張って唯を解放。

 

唯「ありがとう。・・・外見えない。」

 

しゃがんで皆の足を掻い潜る。

 

律「あ!コラ!また強引に。」

 

唯「ふんす!」

 

全員が窓を見る。陸と駿と豊と皐は、左の窓から外を見る。

 

梓「もう。子供ですか。」

 

豊「子供心がまだ残ってるようだな。」

 

唯「おぉ!真っ白!」

 

紬「綺麗ね〜。」

 

駿「あの噴水。今夜凍りそうだな。」

 

律「今年はよく降るなぁ。」

 

全員「危な!」

 

転びそうになった生徒。しかし転ばずに済んだ。

 

律「あぁ・・・危なかったなぁあの子。」

 

梓「そうですね・・・」

 

陸「ヒヤヒヤする・・・」

 

澪「ローファーって雪道凄く・・・」

 

律「わあ!それ効く!!」

 

澪「あ・・・ごめん・・・」

 

陸「俺と駿スニーカーだから滑る心配はないな。」

 

豊「確かに。」

 

唯・紬「ふふふふふふ。」

 

律・澪「ふふふふふふ。」

 

陸・駿・豊・皐・梓「ふふふふふふ。」

 

全員「あはははははは!」

 

梓「何か良いですね。皆でこうしてるのって、良いですね。今日は朝から寒かったですけど、先輩達と一緒に居ると何か寒くないって言うか・・・あ、勿論トンちゃんも。」

 

すると唯が、梓に寄り添った。

 

梓「唯先輩?」

 

唯「えへへ〜。あったかあったかだよ?あずにゃん。」

 

梓「・・・ふふ。はい!」

 

律「あったかあったか!」

 

5人が抱き合っておしくらまんじゅう。

 

放課後ティータイム「あははははは!」

 

陸「ははは。」

 

駿「楽しそう。」

 

おしくらまんじゅうしてる放課後ティータイムをクローバティと、丁度来たさわ子が微笑ましく見てる。

 

 

 

 

 

 

後日の夕方の神社。

 

梓「10円×100回!」

 

千円札をお賽銭箱に入れて、お参りする。

 

梓「先輩達が、絶対絶対絶対絶対絶対絶対絶対絶対ぜーーーーったい!!!皆揃って第1志望に合格しますように!!!!そして、卒業まで皆で笑って過ごせますように。」

 

お参りを終えて帰ろうとした時。

 

梓「ん?」

 

コートのポケットから、唯がくれた早いホワイトデーのアメちゃんが出て来た。

 

梓「唯先輩がくれたアメ・・・」

 

そのアメを食べる。

 

梓「甘!」

 

 

 

 

 

 

そして遂に、合格発表の日。

 

律「よし、行くぞ!」

 

全員「せーのっ!」

 

一斉に立ち上がったが、澪が立ち上がらない。

 

律「って、まだ練習だろ?」

 

澪「あの長文・・・あの長文さえ間違えてなければ・・・!!」

 

律「まだ落ちたって決まった訳じゃないだろ?」

 

澪「うん・・・そうだよな!それぞれの大学へ行っても親友でいような!」

 

律「だから見てから言いなさい。見ないで帰ったら絶交だから!」

 

澪「そ、それは嫌だ!」

 

 

 

 

律「よし。じゃあ本番な?行くぜ!」

 

全員「オー!」

 

律「絶対行ける!」

 

全員「オー!」

 

律「放課後ティータイム!」

 

全員「オー!・・・あはははは!」

 

澪「何だよそれ!」

 

笑い合った4人の心の準備が整った。

 

唯・律・澪・紬「せーーのっ!!!!」

 

一斉に立ち上がって合格発表を見る。

 

 

 

 

 

 

その後。大学では。

 

梢「・・・!!」

 

図書室で本を読んでいた梢がメールを読み、小さく涙を流した。

 

 

 

 

 

 

桜高・3年2組の授業中。

 

陸・駿・豊(・・・!!)

 

こっそりメールを見た3人が静かにガッツポーズした。

 

 

 

 

 

 

そして2年1組では。

 

純「?」

 

こっそりメールを見た憂が顔を俯いた。

 

純「!!」

 

そして梓もこっそりメールを見てる。彼女は泣きそうになったが堪えて。

 

梓(・・・!!)

 

徐々に笑顔になった。

 

梓(やった!!やったーーーー!!!!)

 

メールには満開の花が咲いている。4人が無事大学へ合格出来た。

 

『END』




         キャスト

       平沢唯:豊崎愛生
       秋山澪:日笠陽子
      田井中律:佐藤聡美
       琴吹紬:寿美菜子
       中野梓:竹達彩奈

       古川陸:土屋神葉
       真中駿:堀江瞬
       西原豊:深町寿成
       真中皐:小倉唯

     山中さわ子:真田アサミ
       平沢憂:米澤円
       鈴木純:巽悠衣子
       古川梢:平野綾

    クラスメイト:MAKO
           杉浦奈保子




『次回予告』

澪「今日はあったかいな。」

唯「ちょいと失礼・・・!」

律「何処か遊びに行くか〜?」

紬「ここに居ようよ。」

澪「でも何をするか・・・」

唯「デッカイ勝負しよう!」

全員「え?」

陸「デッカイ勝負とは何ぞや?」

澪「・・・自分達の教室なのに、何か違うみたいだな。」

紬「うん。」

駿「ここに、梓達が入るんだな。」

澪「あぁ。」

#37「放課後!」
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