けいおん`S   作:naogran

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ある朝の平沢家。唯がリビングでスカートをアイロン掛けをしている。

唯「ふふ〜♪」

綺麗なスカートに喜んだ。

唯「あ!メモメモ!」

今見ているテレビのお店をメモしようとしたが、次のコーナーに変わってしまった。

唯「間に合わなかった・・・」

次にタイツを確認する。

唯「これは掛けなくてもいっか。ん?毛玉いっぱい・・・」

”ジリリリ”

唯「ん?」

携帯の着信音が鳴った。律からの着信。

唯「あ!りっちゃん!」

電話に出た。

唯「は〜い。りっちゃん何〜?・・・おぉ!良いね!」






桜高の廊下では、憂がメールを打ってる。

純「何やってるの?憂。」

皐「メール?」

憂「うん。そろそろ起きたかな?って。明日の準備もしとかないと。」

梓「明日?」

憂「制服にアイロン掛けたり。新しいタイツ買ったり。」

純「先輩達、居なくなっちゃうんだよね・・・」

梓「・・・あ!」

憂「何?」

梓「居る・・・」

憂「え?」

皐「あ!」

外を見ると、唯と陸の姿があった。2人は校舎へ走っている。


#37「放課後!」

軽音部の部室。

 

唯「おはよ〜!」

 

陸「おいっす〜!」

 

律「おーっす!」

 

駿「来たか!お2人さん!」

 

澪「おはよう。」

 

紬「おはよ〜。」

 

唯「お〜!朝からお茶〜?」

 

紬「唯ちゃんも陸君も早く座って?」

 

唯「うん!」

 

陸「朝からお茶なんて何か新鮮だな。」

 

 

 

 

3年生が集まり、お茶を戴く。

 

唯「ん〜・・・はぁ〜・・・」

 

お茶の匂いを嗅いで飲む。

 

唯「はぁ〜・・・」

 

陸「あぁ〜・・・あったまる〜・・・」

 

唯「何か贅沢な気分ですな〜。」

 

澪「他にやる事があるような気もするけどな。」

 

唯「何しろ明日は卒業式!だからね。」

 

そう言ってグラスのポッキーを1本取った。

 

律「いやぁ〜、短いようで長かった。」

 

澪「長いようで短かった。じゃないのか?」

 

律「そんな感じでもあるな。」

 

豊「本当だな。高校生活も明日で最後かぁ。」

 

唯「もぐもぐもぐもぐもぐもぐ。」

 

ポッキーを素早く噛む。

 

律「ん?何やってんだ?」

 

陸「またリスか?」

 

唯「10秒でどれだけ齧れるか挑戦してたんだよ!」

 

律「下らねえ・・・」

 

駿「お前の思考ってどうなってんだ・・・?」

 

すると紬がポッキーを1枚取って。

 

紬「勝負!」

 

唯「え?」

 

駿「挑戦者現る。」

 

 

 

 

10秒でポッキーをどれだけ齧れるか対決が始まった。

 

陸「ヨーイ、ドン。」

 

唯・紬「もぐもぐもぐもぐもぐ!」

 

素早く噛んでるその時。

 

唯「いったーい!舌噛んだ・・・」

 

澪「大丈夫か?」

 

豊「痛そう・・・」

 

”キーンコーンカーンコーン”

 

学校のチャイムが鳴った。

 

唯「3時間目が始まる所かな?」

 

澪「うん。」

 

豊「何かこうしてみると、不思議な感じ。後輩達は授業受けてるのに、俺達はのんびりお茶してるの。」

 

駿「あぁ。」

 

律「さぁ〜て、何するかな〜?」

 

陸「おい部長。何かするから集合させたんじゃないのか?」

 

律「ノープラン。」

 

陸「おい!」

 

澪「だと思った。」

 

唯「じゃあ演奏しよう!」

 

紬「そうしよう!」

 

澪「今は授業中だぞ?」

 

陸「音で皆ビックリするぞ。」

 

澪「そうだぞ。放課後まで待とう。」

 

唯「そだね〜。」

 

外では、そろそろ桜が咲く頃。

 

澪「今日はあったかいな。」

 

駿「気持ちの良い天気だ。」

 

唯「ちょいと失礼・・・!」

 

隣の律の机の中から何かを漁る。

 

律「何処か遊びに行くか〜?」

 

紬「ここに居ようよ。」

 

澪「でも何をするか・・・」

 

すると唯が、律の机の中から1枚の紙を出した。

 

唯「デッカイ勝負しよう!」

 

全員「え?」

 

陸「デッカイ勝負とは何ぞや?」

 

その紙に、丸を描いて線を描く。

 

律「すごろくかよ・・・」

 

陸「マス目デケェな・・・」

 

唯「ただのすごろくじゃないよ?軽音部すごろくだよ!」

 

紬「軽音部すごろく?」

 

豊「ムギが興味湧いてる。」

 

澪「丸の中はイベントとかないのか?」

 

唯「あ。どうしよう?」

 

澪「考えてないのか・・・」

 

紬「歌を歌うとか、楽器を弾くとか?」

 

律「挫折してスタートに戻る。」

 

紬「オーディションに落ちて3回休み。」

 

澪「何か、辛いすごろくだな・・・」

 

陸「人生の闇を感じる・・・」

 

唯「じゃあ!お菓子を食べる!お茶を飲む!アメ舐める!」

 

駿「まさに軽音部すごろく・・・」

 

豊「何時もの俺達だな・・・」

 

澪「って言うかこの紙・・・」

 

すごろくの裏を覗く。

 

澪「あ!部活の申請用紙!まだあったんだな・・・」

 

駿「入れっぱなしかよ・・・」

 

律「それゴールないじゃん。」

 

唯「・・・描けなくなっちゃった。」

 

陸「ループ?」

 

律「うへぇ・・・それじゃすごろく出来ないじゃんかよ〜・・・」

 

唯「え〜?じゃあ何するの〜?」

 

律「・・・あ!そうだ!」

 

駿「何か閃いたか?」

 

 

 

 

 

 

3年2組の教室へ行き、律の机の中から本を出した。

 

律「立つ鳥跡を濁さず!」

 

澪「まだ荷物持ち帰ってなかったのか・・・」

 

駿「卒業前に気付いて良かったな・・・」

 

豊「っつか律。前々から持って帰っとけよ。」

 

律「えぇ〜?持って帰るの面倒だったんだもん〜。豊は生真面目だなぁ〜。」

 

豊「うるせ。」

 

7人しか居ない3年2組の教室を、澪と紬と駿が眺める。

 

澪「・・・自分達の教室なのに、何か違うみたいだな。」

 

紬「うん。」

 

駿「ここに、梓達が入るんだな。」

 

澪「あぁ。」

 

陸「おい唯、入れ過ぎだろ。」

 

一方の唯も、机の中から大量の紙を出していた。

 

律「唯。何だ?その紙。」

 

唯「りっちゃんから授業中に回って来た手紙だよ?話掛けの至りだよね〜。」

 

理想のパフェを描いた手紙を見せる。

 

唯「りっちゃん恥ずかしいね〜。」

 

陸「それは唯が描いた奴だろ!」

 

唯「あれ?そうだっけ?」

 

陸「忘れんなよ。」

 

紬「それ!皆私欲しい!」

 

律「え?」

 

陸「これ全部?」

 

紬「うん!」

 

唯「いいよ〜。」

 

律・陸「へ?」

 

紬「ありがと〜!」

 

駿「ムギはこれをどうしようと?」

 

唯「あ!袋あるよ〜!」

 

律・陸「捨ててくれぇ・・・」

 

???「あれ?」

 

全員「ん?」

 

ある人物と出会った。

 

 

 

 

和だった。

 

 

 

 

唯「あ!和ちゃん!」

 

陸「和!」

 

唯「和ちゃんも遊びに来たの?」

 

和「唯達は遊びに来たんだ。」

 

唯「え?違うの?」

 

陸「何か忘れ物?」

 

和「ううん。生徒会室の整理をしに来たのよ。」

 

唯・律・紬「おぉ〜。」

 

澪「卒業生っぽい。」

 

陸・駿・豊「俺らもだろ?」

 

和「それと、明日読む原稿の最終チェックして貰おうと思って。」

 

陸「卒業生答辞か。」

 

和「うん。」

 

 

 

 

 

 

職員室。さわ子が卒業生答辞の原稿を拝見。

 

さわ子「うん。問題無いんじゃないかしら?」

 

和「ありがとうございます。」

 

唯「さわちゃん読んでよ〜。」

 

さわ子「でも1つ付け加えたい事が・・・」

 

唯「ねぇ読んでよ〜。ねぇってば〜。」

 

さわ子「山中さわ子先生ありがとうございました。とか。」

 

唯「むぅ〜・・・」

 

陸「見事なスルースキル。」

 

和「それは止めておきます。」

 

さわ子「泣けるのに〜。」

 

律「さわちゃんがだろ?」

 

さわ子「じゃあこれ、教頭先生に。」

 

和「はい。」

 

答辞の原稿を和に返した。

 

さわ子「で?あなた達は何の用?」

 

唯「特に何も〜。」

 

さわ子「もう・・・呑気で良いわね〜。」

 

唯「さわちゃんもお茶しようよ。」

 

さわ子「まだまだ明日の事でチェックする事がいっぱいあるのよ。私にとっても、初めての卒業生を送り出す大事な式なのよ?」

 

唯「ふぅ〜ん。」

 

陸「色々お疲れ様です。先生。」

 

唯「じゃあさ、後で荷物運ぶの手伝ってよ〜。」

 

陸「おい!」

 

さわ子「そんな時間はないの!」

 

律「いいじゃ〜ん!さわちゃ〜ん!」

 

さわ子「自分で持って帰りなさい!」

 

 

 

 

 

 

職員室を出た。

 

唯・律「さわちゃんのケチ!」

 

澪「他の学年は授業中なんだから静かにしろよ?」

 

陸「愚痴なら帰ってからにしてくれ。」

 

唯・律「は〜い。」

 

駿「なぁ、この後どうする?」

 

紬「教室に戻る?それとも部室?」

 

豊「それとも帰るか?」

 

律「そうだなぁ〜・・・」

 

和『失礼しました。』

 

職員室から和が出た。

 

和「じゃあ私、生徒会室へ行くわね。」

 

陸「あぁ。またな。」

 

唯「は〜い。」

 

 

 

 

 

 

生徒会室へ戻った和が椅子に座って書類を整理しようとした時。

 

唯「お邪魔しま〜す。」

 

何故か7人が入って来た。

 

和「え?何しに来たの?」

 

唯「え?真っ直ぐ部室に戻るのつまんないし。」

 

和「・・・そう。」

 

陸「ごめんな和。」

 

律「何か新鮮だな。生徒会室。」

 

紬「うんうん。」

 

和「何度も来てるじゃないの。」

 

豊「学祭前の時も。クーラーの時も。」

 

律「いやぁ〜。こんな時って、何か言いたくなるじゃん?」

 

紬「うんうん。」

 

澪「まぁ、分からなくもないけど。」

 

駿「あんまり散らかしたらダメだぞ?」

 

唯「ん?」

 

そんな中唯は、1冊の本を取って開いた。

 

唯「お?おぉー!」

 

律「何だ?」

 

唯「和ちゃん!これ何!?」

 

それは、生徒会長・真鍋和の写真だった。

 

律「おぉ!お見合い写真か!?」

 

和「違うわ。生徒会長のアルバムを、毎年そうやって作る決まりなの。」

 

すると和の頬が赤くなった。

 

澪(新鮮だ・・・!和が赤くなった・・・!)

 

陸(和にしては珍しい・・・!)

 

唯「凄い和ちゃん!桜高の歴史にちゃんと残っていくんだね!」

 

律「やっぱお見合い写真だよな。」

 

紬「うんうん。」

 

駿・豊「お見合い言うな!」

 

唯「ん〜。」

 

ジッと和を見る。

 

和「何?」

 

そのまま和の方へ寄る。

 

唯「和ちゃん。ちょっとメガネ貸して?」

 

和「え?」

 

メガネを唯に貸した。唯がメガネを掛ける。

 

唯「ねぇねぇ!生徒会長っぽくなったかな?」

 

律「あんまし〜・・・」

 

豊「何かドジっ子っぽい。」

 

唯「ダメかぁ・・・」

 

和「私も。もう生徒会長じゃないんだけど・・・」

 

陸「元・生徒会長だからな。今。」

 

律「大丈夫!和は常に生徒会長っぽいから!」

 

和「何よそれ。」

 

律「オーラとか出てるし!」

 

和「出てない出てない。」

 

澪「ふふ。」

 

唯「はい。ありがとうね。」

 

和「うん。」

 

メガネを返して貰った。

 

唯「じゃあね和ちゃん。」

 

陸「悪いなお邪魔して。」

 

律「また明日〜。」

 

澪「じゃあな。」

 

紬「お邪魔しました〜。」

 

駿「明日の答辞、楽しみにしてるぜ。」

 

豊「またな〜。」

 

7人が生徒会室から出た後。

 

和「ふふ。」

 

小さく笑った和であった。

 

 

 

 

 

 

昼休み。購買前。

 

唯「今行けるよりっちゃん!」

 

律「唯が行けよ。」

 

唯「え〜?あ!」

 

 

 

 

純「憂用事あるから先にって。」

 

梓「うん。」

 

皐「分かった。」

 

 

 

 

唯「あずにゃーん!」

 

走って梓に抱き付いた。

 

梓「うわあ!?」

 

唯「良い所に来てくれたよ〜!」

 

皐「唯ちゃ〜ん!」

 

唯「皐ちゃ〜ん!」

 

今度は皐に抱き付いた。

 

皐「あぁ〜、この包容力は良いね〜!」

 

梓「まだ居たんですか?」

 

唯「ウッ!」

 

傷付いた唯を律が抱き締める。

 

唯「あずにゃん冷たい・・・」

 

律「私ら、もう過去の女・・・?」

 

陸「ミュージカルか。」

 

駿「よう。お3方。」

 

皐「あ!お兄ちゃん!」

 

純「駿先輩!こんにちは!」

 

駿「おぉ純。元気良いな。」

 

梓「で?用事は何ですか?」

 

2人はあるお願いを申し上げる。

 

律「私達の分のパンを買って来て頂けないでしょうか〜?」

 

梓「へ?」

 

陸「いや、唯達昼飯ないんだ。俺達はコンビニのおにぎりや弁当買ってるけど。」

 

梓「自分で行けば良いじゃないですか。」

 

唯「だって〜。今日3年生が居ない学校に居るの変だもん〜。」

 

陸「だからって、後輩をパシリに使うなよ。」

 

梓「・・・じゃあ買って来てあげます。」

 

唯・律「っ!ありがと〜!」

 

皐「で、何パンが良い?メモ取るよ?」

 

律「私!コロッケパンとメロンパン!」

 

唯「クリームパンとチーズパン!」

 

駿「澪とムギは?」

 

澪「・・・じゃあ、3色サンド。」

 

紬「私もそれ。」

 

純「澪先輩!」

 

全員「え?」

 

純「と、ムギ先輩の分は私が・・・」

 

澪「あ、ありがとう・・・」

 

皐「本当、澪ちゃんに憧れてるよね〜。純は。」

 

3人が唯達の為にパンを買ってあげた。

 

 

 

 

 

 

買ったパンを部室で戴く。

 

全員「おぉ〜!」

 

唯「これが幻のゴールデンチョコパン!」

 

陸「販売早々品切れとして有名なパン・・・生で見るの初めてだ・・・!」

 

紬「でも、どうしてゴールデン!?」

 

梓「え?もしかして皆さん初めてですか?」

 

駿「俺達毎日弁当だからな。」

 

澪「へぇ〜!よく買えたな!」

 

梓「隅っこに隠れてたのたまたま見付けて。」

 

皐「まさに灯台下暗しだね!」

 

律「こんなにデッカいのがどう隠れたんだよ!」

 

唯「では失礼して〜。」

 

ゴールデンチョコパンを開封して、9等分に分けた。

 

9人「戴きまーす!」

 

ゴールデンチョコパンを食べる。

 

律「甘〜い♡」

 

澪「チョコクリームギッシリ!」

 

紬「ん〜!幸せ〜♡」

 

陸「これがゴールデンチョコ・・・!」

 

駿「あぁ〜甘え!!」

 

豊「初めて食べたけど美味し!!」

 

唯「これ、卒業前に1度は食べてみたかったんだぁ〜!夢が叶ったよ〜!ありがとね!あずにゃん!皐ちゃん!」

 

皐「いえいえ。お役に立てて光栄でございます。」

 

梓「じゃあ私達戻ります。」

 

唯「あ!待って!」

 

 

 

 

余ったゴールデンチョコパンをお土産として貰った。

 

唯『これお土産!純ちゃんと憂に!幻だから、食べといた方が良いよ?』

 

皐「お土産貰ったね。でもこれ・・・」

 

梓「うん。食べた事あるんだけどなぁ〜。」

 

3年生の修学旅行中に試食済み。

 

梓「あ。早く着替えなきゃ。」

 

皐「あ!そうだった!」

 

 

 

 

 

 

その後部室では。

 

7人「はぁ〜・・・」

 

紬「5時間目始まるねぇ〜。」

 

律「何か授業サボってる気分〜。」

 

陸「普通出来ないよなぁ〜。こう言うの。」

 

唯「ねぇ、他にやり残した事ない?」

 

澪「やり残した事?」

 

唯「ゴールデンチョコパン以外に。」

 

律「そうだなぁ・・・」

 

駿「もう色々やってると思うけどなぁ〜。」

 

澪「あ!」

 

唯「何?澪ちゃん。」

 

 

 

 

トンちゃんの餌やり。トンちゃんが餌を食べる。

 

唯「澪ちゃん。トンちゃんにご飯あげた事なかったっけ?」

 

澪「うん。何時も誰かが先あげてて。」

 

律「細やかなぁ。」

 

駿「よかったなトンちゃん。澪からご飯貰えて。」

 

澪「律は何かないのか?」

 

律「ん〜・・・」

 

ポケットから封筒を出した。

 

律「実は部費が余っててどうしようかと。」

 

唯「え!?幾ら!?」

 

 

 

 

封筒を開けて残りの部費を確認する。

 

律「5円だけ。」

 

豊「5円かよ。」

 

澪「それは、残しといていいんじゃないか?」

 

紬「リボン付けよ?」

 

5円玉にリボンを付けた。

 

唯「おぉ!何かご利益がありそうな!さわちゃんにあげる?」

 

律「止めとこ。」

 

澪「うん。」

 

豊「ムギは何かやり残した事ないか?」

 

紬「ん〜・・・取り敢えず。」

 

 

 

 

何かをする事ない。澪はベースのペグを回し、律がドラムを軽く叩く。陸と駿と豊がBUMPとミスチルとポルノグラフィティの雑誌を読んでる。

 

澪「もう6時間目かぁ。」

 

紬「うん。」

 

陸「何かあっと言う間に時間が過ぎたなぁ。」

 

紬「あ・・・」

 

外を見た紬が何かを考えてる。

 

唯「今日新記録じゃない?」

 

澪「何が?」

 

唯「お茶飲んだ回数だよ。」

 

澪「あ〜、まぁ朝からだからな。」

 

紬「あった!」

 

澪「え?」

 

紬「私もあった!やり残した事!」

 

 

 

 

部室の窓をクロスで綺麗に磨いた。

 

全員「おぉ〜!」

 

紬「ふふっ♪」

 

唯「ピカピカ!」

 

紬「これ買って使ってなかったの。窓がピカピカになるクロス。」

 

豊「ホームセンターで買った奴か。」

 

紬「うん!」

 

唯「良いね〜!綺麗だね〜!」

 

澪「どうせなら、部室全部ピカピカにするのも良いかも!」

 

全員「ハッ!」

 

澪「え?」

 

唯「澪ちゃん!それ良い!そうだよ!私達は今日、部室の掃除をしに来たんだよ!」

 

律「そのとーり!」

 

澪「おいおい・・・」

 

駿「今思い出したのかよ・・・」

 

陸「それじゃ、皆で部室を綺麗にするぞー!」

 

全員「オー!」

 

 

 

 

こうして7人が部室清掃を始めた。

 

窓を開けて、机と椅子とソファーを隅に移動した。唯と律がクルクル回った。

 

その後、唯と律が床を雑巾掛け。

 

陸はオルガンを雑巾で綺麗にする。

 

駿は蛇口とシンクをスコッチスポンジでピカピカに磨く。

 

豊はドアと黒板を雑巾で綺麗にする。

 

紬は窓をクロスで磨く。

 

澪はホワイトボードを雑巾で綺麗にする。

 

唯はカエルの置物を雑巾で綺麗にする。

 

その後もありと凡ゆる箇所を重点的に清掃する。

 

 

 

 

 

 

夕方になり、掃除が終わった。

 

澪「終わった・・・」

 

唯「綺麗になったね〜。」

 

律「これで悔いなしって感じか?」

 

紬「うん。」

 

陸「あぁ〜、綺麗になった部室は清々しいなぁ〜。」

 

駿「達成感あるねぇ〜。」

 

豊「綺麗が1番〜。」

 

唯「また荷物増えちゃったけど・・・」

 

澪「自業自得だ。」

 

”キーンコーンカーンコーン”

 

学校のチャイムが鳴り、放課後に入った。

 

唯「放課後だー!」

 

律「よぉし!梓と皐が来たら演奏するぞー!」

 

紬「その前にお茶しない?」

 

澪「また?」

 

紬「だって、最後の放課後だもの。」

 

陸「そうだな。2人が来たらお茶するか。」

 

唯「あ・・・あ!ど、どど・・・どうしよう!」

 

突然唯が立ち上がって焦った。

 

律「どした?」

 

豊「唯?」

 

唯「何かしなくていいのかな!?」

 

澪「何かって?」

 

駿「どうしたんだいきなり?」

 

唯「だってだって・・・」

 

紬「唯ちゃん落ち着いて?」

 

陸「どうしたんだ唯。落ち着いて話してみろ。」

 

唯「こ、ここでお茶出来るのも・・・最後かも知れないんでしょ?」

 

澪「今頃気付いたのか・・・」

 

唯「うぅぅ・・・」

 

紬「唯ちゃん。」

 

陸「落ち着け。」

 

紬が唯の肩を掴み、陸が唯の頭を撫でて落ち着かせる。

 

唯「どうしようムギちゃん・・・りっくん・・・はっ!何か残すって言うのはどうかな?和ちゃんの写真みたいに。」

 

律・澪・駿・豊「おぉ・・・」

 

律「例えば?」

 

唯「皆の写真飾るとか?」

 

律「ウチらのだけあってもなぁ・・・」

 

唯「机に名前彫るとか!」

 

駿「ダメだろ絶対。」

 

唯「じゃあね・・・えっと・・・えっと・・・あ!歌は!?」

 

律「歌か!」

 

紬「良いかも!」

 

澪「でも、どうやって残すか・・・」

 

陸「何かカバーにして歌うか?」

 

澪「いや、それだとあんまり・・・」

 

紬「あ!あれ!」

 

全員「ん?」

 

 

 

 

 

 

一方2年1組では。

 

純「梓と皐は部室?」

 

梓「うん。」

 

皐「今日も行く。」

 

憂「梓ちゃん。皐ちゃん。お姉ちゃんがまだ居たら、あんまり遅くならないようにって言っておいて?」

 

皐「うん。」

 

 

 

 

2人は急いで部室へ駆け込む。

 

梓「まだお茶飲んでるかな?」

 

皐「多分ね。」

 

”ジャジャジャン♪”

 

梓・皐「ん?」

 

 

 

 

部室では、唯達が楽器の調整をしている。

 

 

 

 

梓「っ!」

 

 

 

 

2人が部室へ入った。

 

梓「あ!」

 

皐「皆!」

 

唯「あずにゃん来たー!」

 

駿「皐も来たか!」

 

律「さぁ!準備準備!」

 

梓「演奏するんですか?」

 

唯「うん!」

 

紬「今までの曲を全部ね。」

 

梓「全部!?」

 

皐「どうして!?」

 

唯「録音するの!」

 

1台のラジカセ。

 

梓・皐「これで!?」

 

唯「今はこれしかないし。取り敢えずカセットで。」

 

律「放課後ティータイムの記録っつーか。足跡っつーか。そう言うの残しときたいと思ってな。」

 

皐「もしかして、お兄ちゃん達も?」

 

駿「いや、俺達は放課後ティータイムの録音の助手。」

 

梓「・・・ッ!!分かりました!!」

 

急いでムスタングを出した。

 

律「おーっし!行くぞー!」

 

全員「オー!」

 

梓「っで、何からやるんですか?」

 

全員「・・・・」

 

梓「考えてないんですね・・・」

 

唯「いやはは〜。」

 

 

 

 

一旦休憩を挟み、曲名リストを作成する。

 

唯「最初はふわふわかな?」

 

紬「それ、最後が良いんじゃない?」

 

律「カレーからだろ。」

 

澪「うん。1曲目はアップテンポので。」

 

唯「いや、私達の音楽性を考えると・・・」

 

梓「・・・!」

 

唯「何あずにゃん?」

 

梓「唯先輩の口から、音楽性の言葉が!!」

 

唯「やだよぉ〜。何驚いてんのよぉ〜。」

 

陸(ハンマー性の違いじゃねえの?)

 

律「言ってみたかっただけだろ〜?」

 

梓「あ!じゃあ最初はふわふわのインストでどうですか?」

 

唯「インスト?」

 

駿「インストゥルメンタル。歌なしの演奏って意味。」

 

唯「あ!カラオケバージョン?」

 

豊「まぁ間違ってはないな。」

 

梓「ちょっとイメージ違いますけど・・・」

 

澪「分かる分かる!よくあるよな!アルバムの最初と最後にインスト入ってるの!」

 

梓「はい!」

 

律「分かるけど、そこまで来んなくても・・・」

 

梓「そ、そうですよね。時間ないですもんね。」

 

唯「ん〜・・・!曲順決めるの以外と難しいね〜・・・」

 

皐「うんうん。」

 

紬「お茶淹れよっか。」

 

唯「お!良いね!」

 

梓「あの、時間は?」

 

皐「録音は?」

 

唯「でもあずにゃん。皐ちゃん。今日1回もお茶飲んでないでしょ?」

 

梓「そりゃあ授業受けてましたから。」

 

唯「でしょ〜?やっぱりね〜。」

 

紬「・・・っ!!」

 

ラジカセを持った紬が机の上に置いた。

 

唯「私達だって、すっごいお茶してるんだから!」

 

澪「そこは威張る所じゃない。」

 

陸「随分可愛い威張りだな。」

 

すると紬が、ラジカセの録音ボタンを押した。

 

全員「ん?」

 

紬「この時間も録音しておかない?」

 

唯「おぉ〜!」

 

律「つまり!放課後ティータイムってのはな〜。今を生きる高校生の、ロックスピリッツを、熱〜く激し〜く表現するロックバンドっつーかさ!」

 

澪「良い事言おうとしてるだろ?」

 

律「だって跡にも残るんだろ?これ。」

 

唯「では部長のりっちゃん!あなたにとって放課後とは?」

 

律「そうだなぁ・・・人生の無駄遣いかな?」

 

唯「えぇ〜?」

 

紬・梓「ふふふふふ。」

 

澪「確かにな。」

 

梓「本当ですよね。」

 

唯「ちょっと聴いてみよ?」

 

ラジカセの停止ボタンを押して、再生ボタンを押して録音した言葉を聴いてみる。

 

 

 

 

律『そうだなぁ・・・人生の無駄遣いかな?』

 

唯『えぇ〜?』

 

紬・梓『ふふふふふ。』

 

澪『確かにな。』

 

梓『本当ですよね。』

 

唯『ちょっと聴いてみよ?』

 

 

 

 

停止ボタンを押した。

 

陸「おぉ。よく録れてる。」

 

澪「私の声、こんななのか・・・」

 

梓「止めましょうよ!録るのは曲だけにしましょうよ!」

 

唯「えぇ〜?面白いじゃん。」

 

駿「そうだな。もっと皆の声を聴かせてくれよ。」

 

そう言って録音ボタンを押した。

 

梓「や、止めて下さい!!」

 

急いで停止ボタンを押した。

 

豊「今の録れたか?」

 

駿「流してみる。」

 

再生ボタンを押した。

 

梓「ちょっ・・・!」

 

 

 

 

梓『止めて下さい!!』

 

 

 

 

皐「おぉ!録れてる録れてる!」

 

梓「怖い・・・」

 

律「そうだじょ〜。」

 

唯「あずにゃん怒ると怖いんだよ〜?」

 

梓「すみません・・・私ずっとこんな感じで・・・はっ!じゃなくて!早く曲順決めないとダメじゃないですか!!」

 

全員「あはははは!」

 

 

 

 

 

 

その後。

 

さわ子「忙しかった・・・」

 

仕事を一通り終わったさわ子が部室へ向かってる。

 

さわ子「ん?」

 

カエルの置物があり、プレートには、『レコーディング中。お静かに!』と書かれてある。

 

 

 

 

 

 

部室。陸が停止ボタンを押した。

 

”ガチャ”

 

丁度そこにさわ子が来た。

 

唯「あ!さわちゃん!」

 

さわ子「録音してるんだ。」

 

律「うん!放課後ティータイムの曲を全部!」

 

唯「ちゃんと残しておこうと思って。私達の演奏!」

 

紬「先生来たし。お茶にする?」

 

さわ子「いいわよ。続けて?」

 

放課後ティータイム「えへへ。」

 

律「よーし次!ふでペンボールペン!」

 

唯「あ!待って〜!トイレトイレ〜!」

 

紬「あ!私も行く!」

 

澪「私も!」

 

律「同じく〜!」

 

梓「皆ですか!?」

 

律「いやぁ〜、朝からお茶飲んでたからな〜。」

 

4人がトイレへ向かった。

 

梓「全く。・・・私も。」

 

同じく梓もトイレへ向かった。陸が停止ボタンを押した。

 

陸「全く。」

 

 

 

 

5人がトイレから戻った後。

 

律「気を取り直して!ふでぺんボールペン!」

 

陸「じゃあ録音押すぞ〜!」

 

録音ボタンを押したと同時に。

 

”キーンコーンカーンコーン”

 

絶妙なタイミングで放送が流れた。

 

駿「あ。放送だ。」

 

唯「ダメだぁ・・・」

 

さわこ「うふふ。ねぇ唯ちゃん。りっくん。」

 

陸「はい?」

 

唯「何?」

 

さわ子「録音手伝おうか?」

 

陸「大丈夫ですよ。な?」

 

唯「うん。さわちゃんはそこで見てて?」

 

さわ子「そう。」

 

陸「じゃあ気を取り直して。」

 

気を取り直して録音ボタンを押した。

 

紬「は・・・はくしょん!」

 

突然紬がくしゃみした。

 

唯「え?」

 

紬「ごめ〜ん・・・」

 

律「いいよ!やっちゃおう!」

 

唯・澪・梓「オー!」

 

紬「やっちゃおー!」

 

陸達が笑顔で放課後ティータイムを見てる。

 

律「じゃあ行くぞー!ワンツースリー!」

 

ふでペンボールペンを演奏。

 

 

 

 

 

 

メドレーを録り終え、夜になった。

 

唯「終わった〜。」

 

陸「お疲れさん。」

 

律「っつーか何やってんだろうな〜。私ら〜。」

 

唯「でも出来たよ?私達のアルバム。」

 

澪「うん。」

 

駿「そのカセットテープに、放課後ティータイムの魂が込められてるな。」

 

律「ちょっと貸して?」

 

カセットテープに、マジックペンで放課後ティータイムと書いた。

 

律「書けた!」

 

唯「聴いてみようよ!」

 

豊「おぉ良いね!」

 

さわ子「じゃああんまり遅くならないように1回だけよ?」

 

陸「大丈夫です。この後姉ちゃんが迎えに来ますから。」

 

さわ子「そう。」

 

唯「あ!新しいタイツ買ってない!」

 

紬「帰りに買ってこ?」

 

梓「あれ!?部室何か綺麗になってませんか!?」

 

皐「本当だ!ピカピカ!」

 

唯「あずにゃん!皐ちゃん!やっと気付いてくれた!」

 

梓「制服汚れてます。」

 

皐「綺麗にした証だね。」

 

唯「え!?うわぁー!本当だ!」

 

全員「あははははは!」

 

いよいよ明日は卒業式。

 

『END』




         キャスト

       平沢唯:豊崎愛生
       秋山澪:日笠陽子
      田井中律:佐藤聡美
       琴吹紬:寿美菜子
       中野梓:竹達彩奈

       古川陸:土屋神葉
       真中駿:堀江瞬
       西原豊:深町寿成
       真中皐:小倉唯

     山中さわ子:真田アサミ
       真鍋和:藤東知夏
       平沢憂:米澤円
       鈴木純:巽悠衣子




『次回予告』

#38「卒業式!」
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