けいおん`S   作:naogran

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夏真っ只中の部室。律と駿が何かを見ている。

唯「りっちゃん駿君おいっす。」

律「お~す。」

駿「うぃ〜っす。」

陸「ん?何読んでんだ?」

律「面白いもん見っけたぞ!見てみ?」

唯「ん?何これ?」

律「この前澪が見付けたダンボールに入ってたんだ!」

駿「昔の軽音部の写真っぽいんだ。」

唯「うわぁ、凄いね。」

陸「結構パンクだなぁ。」

律「何時の時代のバンドだよって感じだよなぁ〜。」

唯「え?」

陸「そうか?」

唯(バンドと言えばこう言うイメージしかなかった私って・・・)

そのアルバムの中に、ある人物の写真が収められていた。


#5「顧問!」

その後。紬以外の全員が集まった。

 

澪「ここ、ちょっと変えてみるか。」

 

律「う〜ん。」

 

豊「じゃあ、学園祭の披露曲はこれで良いか?」

 

陸「良いな。デビューにぴったり。」

 

駿「じゃあ早速練習してみるか。」

 

唯「痛っ!!」

 

律「ん?どうした?」

 

唯「指の皮剥けちった・・・」

 

ギターの練習中に指の皮が剥けてしまった。

 

律「うわ。痛々しい・・・」

 

陸「ギター初心者時代の俺じゃん・・・」

 

唯「ほら~。澪ちゃんも見て~。」

 

律「ん?」

 

澪「見えない聞こえない見えない聞こえない・・・」

 

指の皮が剥けただけで澪が怯えてしまった。

 

駿「澪気をしっかり!」

 

すると律が悪戯を始めた。

 

律「ああ~!私もドラムの練習のし過ぎで手のマメ潰れちゃった!」

 

澪「!」

 

豊「おい!?」

 

律「うりうり!」

 

澪「ヒィ!!」

 

律「うりうり!」

 

澪「ヒィ!」

 

潰れてない両手を見せて怖がらせる。

 

豊「馬鹿野郎!」

 

律「グヘッ!」

 

悪戯する律を叩いた。

 

駿「澪大丈夫。落ち着いて。」

 

泣いてる澪を抱擁して慰める。

 

陸「律は本当悪戯好きだな。」

 

唯「りっくん。絆創膏とか持ってない?」

 

陸「あ、悪い。持ってないんだ。」

 

山中先生「ごめんね。ちょっと譜面台を・・・あら?」

 

隣の音楽室から山中先生が入って来た。

 

陸「あ、先生。唯が指を怪我してるんです。絆創膏とかありますか?」

 

 

 

 

 

 

職員室。

 

紬「ありがとうございました。」

 

用事を終えた紬が職員室から出ると。

 

唯「痛~!」

 

紬「あら?」

 

唯「消毒染みる~!」

 

山中先生「はいはい。指そのまま固定しててね。」

 

唯(綺麗な机・・・)

 

山中先生「はい。これで良いわよ。」

 

傷口を消毒して絆創膏を貼った。

 

唯「ありがとうございます。」

 

山中先生「どれどれ?」

 

唯「え?あ、あの・・・」

 

突然唯の指を見た。

 

山中先生「うん・・・まだまだね。この分じゃまたすぐ皮剥けるわよ。」

 

唯「ええ~!」

 

山中先生「そうやって何度もやってる内に皮が硬くなって弾けるようになるの。誰もが通る道よ。」

 

 

 

 

2人のやり取りを紬がこっそり覗いてる。

 

 

 

 

唯「そうなのか~・・・あれ?先生ギターやってたんですか?」

 

山中先生「ううん。昔友達がね。」

 

唯「ふ〜ん。」

 

山中先生「じゃあね。」

 

唯「あ、はい。・・・ん?あ!ムギちゃ〜ん!」

 

紬「あ!」

 

こっそり覗いてる紬を発見。

 

 

 

 

廊下。

 

唯「ムギちゃんどうかしたの?」

 

紬「いえ・・・綺麗だったなって思って。」

 

唯「あぁ〜。さわ子先生ね。それより何処行ってたの?」

 

紬「あ、うん。澪ちゃんに言われて学園祭のステージを借りる為の申請に行ってたんだけど、軽音部はまだちゃんとしたクラブって認められてないって断られちゃった。」

 

唯「ああ~。そっか~・・・ん?へ!?」

 

 

 

 

 

 

部室に戻り、紬が律に話した。

 

律「部として認められてないだって!?」

 

豊「本当なのかそれ!?」

 

紬「うん、そうみたい・・・」

 

唯「部員が4人集まったら大丈夫じゃなかったの?」

 

律「そのはずなんだけどな・・・」

 

陸「生徒会のミスとか?」

 

律「う〜ん・・・」

 

唯「て言うか、クラブって認められてなかったのに音楽室好き放題使って良かったのかな?」

 

豊「確かに。不法占拠になり兼ねない。」

 

律「今まで何も言われなかったから大丈夫だよきっと・・・」

 

律『それよりどう言う理由なのか聞きに行かないとな・・・そういや澪は?」

 

唯「あ。澪ちゃんなら彼処で駿君に慰められてる。」

 

律「帰って来~い!」

 

駿「もう澪元気出せよ!」

 

 

 

 

 

 

早速生徒会室へ。

 

唯「たのもう!」

 

律「部長は私!」

 

陸「突撃すんな。」

 

和「あら唯?陸?」

 

唯「え?和ちゃん!?」

 

陸「悪いな和。押し掛けちゃって。」

 

唯「和ちゃんが何でここに?」

 

和「何でって、生徒会だからだけど。」

 

唯「え!?凄いね!流石和ちゃんだよ!」

 

律「お前等ホントに幼馴染み?」

 

陸「いや、唯が知らないだけ。」

 

 

 

 

事情を説明して、和が部活リストを確認する。

 

和「ん〜・・・やっぱりリストにはないわね。」

 

唯「そんなぁ・・・」

 

律「もしかして・・・」

 

豊「何だ?」

 

唯「りっちゃん!何か心当たりが!?」

 

律「うん・・・恐らくこれは・・・弱小部を廃部に追い込むための生徒会の陰謀!」

 

陸「んなバカな。」

 

唯「和ちゃんは本当は心が綺麗な子!目を覚まして!」

 

和「何の話?」

 

陸「信じるな。」

 

和「て言うか部活申請用紙が出てないんじゃないの?」

 

紬「部活申請用紙?」

 

律「そんな話は聞いてないぞ!」

 

澪・駿「聞いてるだろ!」

 

復活した澪が駿と共に現れた。

 

 

 

 

そう。あれはまだ春の事。

 

律『私が部長だから私が書く!』

 

澪『大丈夫か?』

 

駿『誤字脱字するなよ?』

 

律『失礼な!』

 

紬『あの~。パウンドケーキ持って来たんだけど。』

 

律『うわ~!食べようぜ!』

 

澪『おい律!』

 

豊『申請用紙が先だろ!』

 

律『分~かってるよ~。食べ終わったらすぐ書くって。』

 

 

 

 

駿「忘れたとは言わさねえぞ。部室の律の席の中からこれが出たからな!!」

 

クシャクシャになった部活申請用紙を出した。

 

豊「なっ!律書き掛けの部活申請用紙!」

 

澪「お前のせいかーーーー!!!」

 

怒った澪が律の頬を引っ張る。

 

紬「み、澪ちゃん。りっちゃんも悪気があった訳じゃないし。」

 

澪「ムギは甘いんだ!」

 

駿「怒っても良いんだぞ!」

 

和「何て言うか、軽音部って唯にぴったりだと思うわ。」

 

唯「え?」

 

陸「どう言う意味?」

 

和「しょうがないわね。私が何とかしてあげるわ。」

 

唯・律・澪・紬「本当!?」

 

陸・駿・豊「マジで!?」

 

和「軽音部っと。部員は7人で・・・顧問は?」

 

唯・律・澪・紬・陸・駿・豊「顧問?」

 

そう。軽音部にはまだ顧問は居なかった。

 

和「あんた達・・・」

 

 

 

 

 

 

顧問候補の教員を発見した。

 

律「山中さわ子。我が校の音楽教師である。その綺麗な顔立ちと柔らかな物腰で、生徒だけでなく教師の間でも人気が高い。更に楽器の腕前や歌声も素晴らしく・・・ファンクラブが存在する程の人気がある・・・」

 

山中先生「さっきから何を言ってるの?」

 

至近距離でナレーションを語る律に尋ねる。

 

陸「先生すみません。突然に。実は・・・」

 

山中先生「あなた達?」

 

全員「先生!軽音部の顧問になって下さい!」

 

山中先生「まだ顧問居なかったんだ・・・」

 

澪「先生しか頼める人が居ないんです。」

 

紬「お願いします。」

 

駿「出来れば!」

 

山中先生「・・・ごめんなさい。なってあげたいのは山々だけど、私吹奏楽部の顧問しているから掛け持ちはちょっと・・・」

 

豊「そうですよね・・・」

 

山中先生「本当ごめんなさいね・・・」

 

豊「いえ、此方こそすみません。」

 

律「・・・今まで声を掛けて来た男は数知れず。」

 

山中先生「だ、だから煽てても無理です!」

 

澪「時間なら取らせません!」

 

紬「練習も自分達でやりますから!」

 

律「ここに名前書いてハンコ押すだけ!ね?簡単でしょ!」

 

山中先生「ち、ちょっと・・・」

 

唯「じー。」

 

上目遣いの唯が山中先生をジッと見てる。

 

陸「お前等先生が困ってるだろ?」

 

唯「先生。ここの卒業生ですよね?」

 

山中先生「ええ。」

 

唯「さっき昔の軽音部のアルバム見てたんですけど。」

 

山中先生「え!?」

 

陸「ん?」

 

唯「ん〜・・・」

 

澪「どうかしたのか?」

 

山中先生「ア、アルバムは何処にあるの?」

 

唯「部室ですけど。」

 

山中先生「そう。」

 

急に歩き始めた。

 

唯「先生?」

 

そして、全力ダッシュ!

 

唯・律・澪・紬「あ!」

 

陸・駿・豊「速!!」

 

 

 

 

山中先生(まさか・・・最後の1冊が学校に保管されているとは思わなかったわ。あれは決して人々に知られてはいけない血塗られた歴史。決して目覚めさせてはいけない悪魔の子。見てはならない封印の書。開けてはならない禁断の扉。あれは・・・あれは・・・あれは・・・!)

 

パルクールの様に障害物を抜け、部室へ駆け込む。

 

 

 

 

部室。

 

山中先生「・・・ん?」

 

机の上にあのアルバムがあった。

 

山中先生「これでもう・・・」

 

アルバムを開いた。だが。

 

山中先生「ッ!?」

 

1枚の写真が抜かれていた。

 

律「やっぱり先生なんですね。

 

山中先生「ッ!?」

 

唯「ほらこの人。」

 

あの写真を山中先生に見せた。

 

山中先生「ッ!?」

 

観念した山中先生が白状した。

 

山中先生「良く分かったわね・・・そうよ。私軽音部に居たの。」

 

紬「意外でした・・・」

 

唯「じゃあもしかしてこの声も?」

 

合宿の時に聞いたあのコールを流した。

 

ラジカセ『お前等が来るのを待っていた~・・・死ねぇ~!』

 

山中先生「止めて!恥ずかしい~!ん?」

 

澪「聞こえない聞こえない・・・」

 

横に澪が怯えてる。

 

律「まだ引き摺ってんのか!」

 

駿「もうトラウマレベルに達してる!」

 

紬「あれ?じゃあギターも・・・」

 

唯「そっか。弾いて弾いて。」

 

山中先生「ち、ちょっと!?」

 

唯「まぁまぁ。」

 

強引にレスポールを貸された山中先生に衝動が走った。

 

山中先生(ああ・・・このマホガニーとメイプルのレスポール独特の重さ・・・このハムバッキング・ピックアップの甘く歪んだ倍音の多い柔らかい音・・・)

 

レスポールを持った山中先生が俯いた。

 

唯「せ、先生?」

 

豊「ど、どうしました?」

 

さわ子「くくく・・・しゃ~ねえな。」

 

メガネを外して別人になった。

 

全員「目付き変わった!」

 

”〜〜〜〜〜〜〜〜!!!”

 

澪・陸「早弾き!?」

 

”〜〜〜〜〜〜〜〜!!!”

 

紬・駿『タッピング!?』

 

”〜〜〜〜〜〜〜〜!!!”

 

律・陸「歯ギター!?」

 

唯「あぁ・・・私のギターが・・・」

 

さわ子「おめ~ら!音楽室好きに使い過ぎなんだよ!」

 

唯・律・澪・紬「ご!ごめんなさい!」

 

陸・駿・豊「ド正論ありがとうございます!!」

 

さわ子「大体なぁー!・・・は!」

 

急に我に返った。

 

さわ子「・・・今の見た?」

 

全員「はい・・・」

 

さわ子「先生の時はお淑やかキャラで通すって決めてたのに・・・」

 

陸「じゃあ何で・・・?」

 

さわ子「あれはもう8年も前の事・・・」

 

律「いきなり語り出した!」

 

 

 

 

 

 

8年前。彼女は恋をした。彼に告白したのだが。

 

彼『ごめんね?俺もっとワイルドな女の子が好きなんだ。』

 

そして彼女は決心をした。彼好みの女性になると。もっとワイルドに。もっと、もっとワイルドに。もっともっと。もっと。ワイルドに。ワイルドにワイルド!

 

さわ子『付き合ってやっても良いんだぜ?』

 

彼『さわ子。・・・やり過ぎ。』

 

ド正論で振られてしまった。

 

 

 

 

 

 

そして今。

 

さわ子「所詮そんなものよね・・・」

 

唯「先生・・・」

 

さわ子「いいの・・・慰めの言葉なんて・・・」

 

律「先生。顔上げて。」

 

さわ子「りっちゃん・・・」

 

律「バラされたくなかったら顧問やって下さい!」

 

陸「脅し!?」

 

駿・豊「台無し!」

 

唯「りっちゃん逞しい子!ん?」

 

その横で紬が律とさわ子をジッと見てる。

 

唯「ムギちゃん?」

 

澪「んどうした?」

 

唯「ムギちゃんが・・・」

 

澪「ムギ?」

 

紬「うわっ!?」

 

唯「大丈夫?何かボーッとしてるよ?風邪?」

 

紬「う、ううん・・・」

 

 

 

 

 

 

こうしてさわ子が顧問になり、早速演奏を見せた。

 

澪「って感じのオリジナルなんですけど。」

 

さわ子「ん〜・・・」

 

律「どうですか!?顧問として!」

 

さわ子「そうね・・・先程の陸君達に比べて前乗り後取りとか、リズムセクションがバラバラとか、色々気になる事はあるけどまず・・・ボーカルは居ないの?」

 

唯・律・澪・紬「あ。」

 

さわ子「じゃあまさか歌詞もまだとか・・・?」

 

唯「え・・・ええと・・・」

 

さわ子「陸君。どうなの?」

 

陸「えぇ。彼女達は今も成り上がりで。」

 

さわ子「それでよく学園祭のステージに出ようなんて考えたわね・・・」

 

澪「すみません・・・」

 

さわ子「音楽室占領して今まで何やってたの!ここはお茶を飲む場所じゃないのよ!」

 

唯「怒られた!」

 

さわ子「大体ね!」

 

紬「先生!!」

 

さわ子「あぁん!?」

 

紬「ケ・・・ケーキ如何ですか?」

 

唯・律・澪「えええ!?」

 

陸「餌付け!?」

 

駿「い、いやそれで機嫌が・・・」

 

さわ子「戴きます!」

 

唯・律・澪(戴くんかい!)

 

陸・駿・豊(チョロいなおい!!)

 

 

 

 

 

 

その夜の秋山家・澪の部屋。

 

澪「はあ・・・詞先にすれば良かった。」

 

”ブーン”

 

澪「ん?」

 

携帯のバイブが鳴った。

 

澪「ムギか。」

 

それは紬からのメールで。

 

紬『こんばんは。紬です。さわ子先生が顧問になってくれて、なんだかドキドキしています。歌詞作り頑張って。』

 

澪「ドキドキ・・・?まさかな。」

 

 

 

 

 

 

翌日。

 

全員「出来た!?」

 

唯「見せて見せて!」

 

澪「えっ!もう!?」

 

律「もうって。」

 

紬「私も見たいなぁ〜。」

 

澪「でもやっぱり恥ずかしい・・・」

 

唯「大丈夫だよ~。笑ったりしないし~。」

 

律「そうそう♪」

 

澪「でも・・・ああ待って!」

 

律「待てない!持って来たって事は見せるって事だろ!?」

 

紬「澪ちゃんお願い。」

 

唯「ちょ〜っとだけ。こそ〜っと私に。」

 

律「ああ!ズリィ!見せるなら私が先だろ!?」

 

唯「え?何で?」

 

律「何故なら!私が部長だから!」

 

唯「ムッ!?ならば!澪ちゃんは私の心の友だから!」

 

紬「じゃあ私は、澪ちゃんの心の友その2だから。」

 

律「小癪な!私なんか澪の心の故郷だぞ!!」

 

澪「何時からそうなった?」

 

唯「あ〜。田舎のお祖母ちゃん元気かなぁ〜?」

 

律「いや、今関係ないから。」

 

紬「去年年賀状出したっけ?」

 

律「話を逸らすな!!!」

 

陸「お前等が話逸らしてるだろーーーーー!!!」

 

痺れを切らせた陸が澪の歌詞を取り上げ、そのまま拝見する。

 

澪「あっ!!」

 

陸「フムフム。」

 

律「どれどれ?」

 

歌詞を覗く律とさわ子。その歌詞は。

 

 

 

 

『キミを見てるといつもハートDOKI☆DOKI 揺れる思いはマシュマロみたいにふわ☆ふわ』

 

 

 

 

※神曲です。

 

律「か・・・痒い!」

 

さわ子「破りたい!」

 

澪「私としては良い感じに書けたと思うんだけど・・・やっぱダメかな?」

 

さわ子「ダメって言うか・・・」

 

律「そうそう。ちょいイメージと違ったって言うか・・・ほら唯からも何か言って。」

 

唯「凄く良い・・・」

 

律「マジで!?」

 

唯「私は凄く好きだよ!この歌詞!」

 

澪「ほ、本当?」

 

律「じゃあ、陸達はどうなんだ?」

 

陸「可愛い歌詞。」

 

駿「ピッタリだな。」

 

豊「異議無し。」

 

律「えぇ・・・ムギはどう思う・・・」

 

紬「・・・・・・」

 

律(超うっとりしてる~!)

 

律「まさかムギも気に入ったの?」

 

紬「はい。」

 

律「こ、こう言うのあり?」

 

紬「うん。」

 

律「ホントに?」

 

紬「イエス。」

 

律「マジで?」

 

紬「どんとこいです。」

 

実際紬は歌詞じゃなく、唯と澪が手を繋いでる状況を見ているだけ。

 

律「さわちゃん!」

 

さわ子「さわちゃん!?」

 

律「さわちゃんはこの歌詞ないと思うよね?」

 

さわ子「え、ええ・・・」

 

律「だよね!お前等もう少し考え直そうよ!」

 

さわ子(待てよ。こう言うキャピキャピした曲を好きって言った方が、私のイメージ上がるかも。)

 

 

 

 

澪『先生若いですね!』

 

紬『流石さわ子先生!』

 

唯『もうさわ子先生っきゃない!』

 

周囲『さーわー子!さーわー子!さーわー子!』

 

 

 

 

さわ子「わ・・・私もこの曲好きかも~。」

 

律「あれ!?」

 

陸・駿・豊「急な手の平返し?」

 

 

 

 

律「それじゃあ。もうこの歌詞で行くか・・・」

 

”パチパチパチ”

 

唯「良かったね澪ちゃん!」

 

澪「え?う、うん。」

 

律「じゃあ澪がボーカルって事で。」

 

澪「え!?わ、私は無理だよ!」

 

律「何で?」

 

澪「だって・・・だって・・・こんな恥ずかしい歌詞なんか歌えないよ~!」

 

律「おい作者!」

 

陸「自分が作っておいて拒否るな!!」

 

さわ子「困ったわねぇ・・・」

 

律「澪がダメとなると・・・ムギやってみる?」

 

紬「え?私はキーボードで精一杯だし・・・」

 

律「そっかぁ・・・じゃあ・・・」

 

唯がこっちを見てる。自分が歌うって言いそうな眼差し。紬を見たが、断られた。

 

律「だよね・・・」

 

唯「あ〜あ〜♪」

 

駿「急なイケボ。」

 

律「唯・・・やってみるか?」

 

唯「え?私?でも~歌そんなに上手くないし~私で務まるかどうか分かんないって言うか~・・・」

 

律「じゃあいいや。」

 

唯「ごめん嘘!歌う!歌いたいです~!」

 

陸「面倒臭いなぁ唯はやっぱ。」

 

 

 

 

早速練習を始める。

 

豊「んじゃ唯。歌ってみてみ?」

 

唯「ラジャー!すぅ〜・・・君を見てると何時も・・・」

 

律「ちょっとちょっと!ギター弾きながら歌わないと!」

 

唯「あ。そっか。忘れてた。」

 

澪「おいおい・・・」

 

唯「えっと・・・」

 

”〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜♪”

 

ギターを弾いてるが、歌ってない。

 

律・澪・紬・陸・駿・豊「今度は歌忘れてる・・・」

 

唯「うっうっう・・・ギターを弾きながら歌が歌えない・・・」

 

さわ子「仕方ないわね。先生が特訓してあげる。」

 

唯「先生!」

 

さわ子「じゃあまず歯ギターのやり方は・・・」

 

唯「それはいいです。」

 

澪「ん?」

 

紬「〜〜〜・・・」

 

さわ子「じゃあ振り落とされないように付いて来なさいよ!」

 

唯「ラジャー!」

 

陸「バイクかよ。」

 

澪「律。ムギってさ、もしかしてさわ子先生の事・・・」

 

律「え?何?」

 

澪「だから、さわ子先生をさ・・・」

 

律「え!マジで!ムギ~。さわ子先生の事好きなのか?」

 

澪「あ!ちょ・・・馬鹿!」

 

陸「え?ムギが?」

 

澪「ち、違う!」

 

紬「え?」

 

澪「へ?」

 

紬「ああ。いえ。ただ女の子同士って良いなって。」

 

律「え。まさか・・・」

 

駿「百合に目覚めたの・・・?」

 

澪「な~んだ。良かった。」

 

律「え!良いのかよ!」

 

豊「良いんだそれで!」

 

紬「本人達が良ければ良いんじゃないでしょうか・・・」

 

律「えっと・・・ああ~・・・うん?何を言ってるんだ?」

 

陸「多分これ以上聞いてはいけなさそうな予感。」

 

 

 

 

 

 

数日後の部室。和が来た。

 

和「ええと・・・ボーカルが唯で曲目がふわふわタイムと。OK。じゃあ出演時間決まったらまた連絡するね。」

 

紬「良かった。」

 

駿「わざわざありがとな和。」

 

和「これも生徒会の仕事だから。」

 

豊「あ、再確認だけど。昨日伝えた曲目は大丈夫か?」

 

和「ちゃんと記入してあるわよ。」

 

豊「ありがとう。」

 

和「でもホントに唯で大丈夫なの?」

 

律「先週から放課後さわ子先生の家で特訓してるからな。」

 

澪「多分間に合うんじゃないかと・・・」

 

すると部室が眩しい光に包まれた。

 

全員「!?」

 

さわ子「待たせたわね!完璧よ!」

 

陸「唯!先生!」

 

さわ子「さあ唯ちゃん!見せてあげなさい!」

 

唯「!!」

 

”〜〜〜〜〜〜!”

 

ギターを華麗に弾く。

 

律「すげー!」

 

澪「上達している!」

 

紬「自信に満ち溢れた表情!」

 

陸「今までの唯とは思えない!」

 

駿「これなら安泰だ!」

 

豊「行けー唯!」

 

 

 

 

『キミを見てるといつもハートDOKI☆DOKI♪』

 

 

 

 

全員「ズコー!!」

 

演奏は完璧だが、声が枯れちゃってた。

 

さわ子「練習させ過ぎちゃった⭐︎」

 

唯「声枯れちゃった⭐︎

 

律「可愛子振ってもダメだ!!」

 

陸「ダメじゃん!!」

 

紬「そんな・・・じゃあボーカルは?」

 

和「変更するなら今日中よ。」

 

律「え!?そうなのか!?だとすると・・・」

 

陸「お前達のボーカルは・・・澪だな。」

 

澪「え!?」

 

全員が澪を見た。

 

さわ子「そうね。澪ちゃんなら歌詞覚えてるだろうし。」

 

律「歌詞作った本人だしな。」

 

紬「頑張ってね澪ちゃん。」

 

唯「ハスキー唯からもお願い!

 

澪「なあっ!?」

 

パニックになった澪がぶっ倒れてしまった。

 

紬「澪ちゃん!?」

 

律「しっかりしろ!!」

 

陸「澪!!」

 

駿「生きてるか!?」

 

豊「勝手に殺すな!」

 

唯「本番まで後3日・・・

 

果たして学園祭ライブは成功するのか。

 

『END』




         キャスト

       平沢唯:豊崎愛生
       秋山澪:日笠陽子
      田井中律:佐藤聡美
       琴吹紬:寿美菜子

       古川陸:土屋神葉
       真中駿:堀江瞬
       西原豊:深町寿成

     山中さわ子:真田アサミ
       真鍋和:藤東知夏

        彼氏:神原大地




『次回予告』

澪「ねぇ律。本番前の練習やっておかない?」

律「あ!ごめん!今無理!」

和「じゃあまだ結構時間あるし。練習しておきたいんじゃないの?」

律「そうだ!練習だ!何もなかった。何もなかったんだ・・・」

澪「今日本番だろ?目一杯練習しておこうよ!」

紬「練習しよ?」

律「練習かぁ・・・」

陸「お!主役バンドの準備が出来たようです!皆、頼んだぞ!」

#6「学園祭!」
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