【新装版】GR:DED   作:雁野 命

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#05

 

深夜の河川敷、本来なら静けさに包まれる平和な場所だが、今はゴーストライダーの周囲を取り囲む赤、青、黄の怪盗のような衣装の戦士──ルパンレンジャーのVSチェンジャーから鳴り響く銃声と離れた所に倒れ伏す転生者たちの姿で戦場の様相を呈していた。

 

「くらえっ!」

 

「無駄だ」

 

「「「ぐあああっ!」」」

 

一斉に放たれる銃撃を防御もせずに無視したゴーストライダーは右手のチェーンでルパンレンジャーを一纏めにして爆発させると、気絶して変身の解除された三人の転生者を放置して背後にいる残りの転生者へと視線を向ける。

 

「さあ、次はどちらだ?」

 

「くそっ!仕方ない、プランBで行くぞ!」

 

「分かった!うおおおっ!」

 

視線を向けられた金色のアーマーに赤い複眼の戦士──仮面ライダーアギト、グランドフォームが合図とともに構えを取ると、横にいた白いコートの青年がガロの鎧を召喚してゴーストライダーへと跳びかかった。

 

「せいっ!てやあっ!」

 

「ぬ……」

 

「今だっ!」

 

牙狼剣による連続攻撃でゴーストライダーの動きが止まったタイミングでバックステップしたガロが声をかけると、その背後でライダーキックの構えを終えたアギトの視線がゴーストライダーを捉えて飛び上がった。

 

「はぁーーっ!!」

 

「その程度で俺を倒せると思ったか?」

 

「何っ!?──ぐえっ!」

 

大地のエネルギーの集約されたライダーキックを受けたゴーストライダーだったが、これまでの戦績を考えれば当然と言うべきか無傷であり、お返しとばかりに片手で軽く受け止めたままのアギトを力任せに地面に叩きつけた。

 

「このっ!アギトを放せっ!!」

 

「そうか──なら、返してやろう」

 

「え?──うわっ!?」

 

「がっ!?」

 

激昂して切りかかろうとするガロだったが、ゴーストライダーが投げつけたアギトを受け止めきれずそのまま地面に倒れこんだ。

 

「ぐ、おい!だいじょ──」

 

「よそ見をするな」

 

「「ぐええっ!」」

 

立ち上がる前にアギトの無事を確認しようとしたガロだったが、その前に二人まとめて踏み下ろされたゴーストライダーの右足に踏みつぶされて動けなくなる。

 

「ぐうっ、このっ」

 

「流石に鎧は頑丈だな──だが、これで終わりだ」

 

「「ぐ、うあああっ!」」

 

右足で踏みつけたままの二人に対して贖罪の眼(ペナンスステア)を覗き込ませたゴーストライダーは情報を読み取ると二人の魂と肉体を焼き尽くした。

 

(これも空振り……やはり、拠点の場所は分かっても核についての情報は無いか)

 

「(然り。如何やら、奴等は実働部隊には何も教えていない様だな)」

 

(なら、いくら雑兵を調べても意味は無い、と言うことか……まったく、儘ならんな──ん?)

 

「(如何した、一騎──此れは、如何言う事だ?)」

 

周囲に敵の姿が無くなったことで変身を解除して情報を整理していた一騎だったが、ふと違和感を感じた右手を開くと何やら折りたたまれた紙が握られていた。

 

(……ゴースト、周囲に反応は無かったのか?)

 

「(然り。あの瞬間、確実に刻印の反応は無かった。だが、現に手元に其れが在る……一体、何が起こっているのだ?)」

 

(分からん、が、何にせよ悪意のあるものではなさそうだ──見てみろ)

 

「(此れは──地図か……成程、手の込んだ事をするものだ)」

 

周囲を警戒しつつも困惑する二人だったが、開いた手元の紙が昼間の地図と同じように刻印とどこかマンションと思われる住所が記された地図であることから、どこか納得をした様子であった。

 

「(此の場所は奴等の情報にも在った拠点のようだが……此処に何かが在るのか?)」

 

(どうだろうな。だが、昼間の地図といい俺たちに転生者を倒させたいだけかもしれんな)

 

「(成程。ならば我等の成す事は一つだ)」

 

(ああ、奴らを見つけて狩る。それだけだ──ん?着信か)

 

周囲に倒れる転生者を燃やして止めを刺しつつ次の行動を決めた二人だったが、振動を感じてスマホを取り出した一騎は斗真からの着信であることを確認して通話を始めた。

 

『あ、もしもし、一騎先輩?今どこにいる?』

 

「外だ……何だ?やる気になったのか?」

 

『……まぁ、そんなとこ。とりあえず、いくつか手に入れた情報があるんで戻ってきてもらえるか?』

 

「(一騎、夜明けも近い。一度、態勢を整えるぞ)」

 

「……わかった、一度そちらへ戻る」

 

んじゃ、またあとで、と勢いよく通話を切った斗真に対して小さくため息を吐いた一騎は周囲の転生者たちを燃やし尽くしたことを確認すると、地図の住所の方を一瞥してからバイクに乗って斗真の家へと戻るのであった。

 




●#05について
・VS転生者部隊
複合世界では複数人として運用することを前提とした特典を持つ転生者たちを中心にいくつかのチームが作られていますが、ここで一騎が戦っているのはそのチームの一つです。とはいえ、ゴーストライダーのスペックに敵うような特典もなかったため、鎧袖一触しました。

・突如、()に入った情報
正しく手の中に入っていた出所不明の情報ですが、これが罠か一騎の言うように手助けをしたいだけなのか、その正体についてはのちのエピソードで明かされます。

・協力的な斗真
これまでとは打って変わって協力的になった斗真ですが、前回の戦闘のあとなので、協定の存在意義がなくなっていることを感じたことが原因だと思われます。また、この様子では前回の戦いの後にも何人かに襲われている可能性もあります。
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