人々はこの個性がありふれた社会でその力を様々なことに使った
あるものは移動を便利に
あるものは仕事を早く
そしてまたある者はその力を使い人々の平穏を脅かす
そんな力を利用するものから人々を守るためにヒーローという職業が生まれた
ヒーローは憧れの的だった
その中でも最も強く、かっこいいNo1ヒーローがいた
そして今日はNo1ヒーロー、オールマイトの母校である雄英高校の受験日だ
様々なヒーローの卵たちが自分たちの個性を使い憧れのヒーローになろうと
点数となるロボットを倒していく
炎の力を使いロボットを爆発させていくもの
雷の力を使いロボットを壊していくもの
風の力を使い強大な力と反動で苦悩するもの
どんどんとロボットたちは倒されていった
順調に見えた試験は突如現れた神々によって拒まれる
一つの試験場では暴風が吹き
可愛らしい笑顔だがどこか悲しそうな少年
一つの試験場では岩々が降り
美しいが無表情であきらめを感じる男性
一つの試験場では雷鳴が轟き
綺麗だが表情がなくどこか哀愁漂う女性
神々は何千年もの眠りから再び目覚めた
動けずおびえる者
瞬時に攻撃するもの
反応は様々だった
しかし彼らはそんな人々に目もくれずどこか困惑していた
-----風神side----------------------------------
暗闇から光が見えてくる
その光がうざく感じる
拒もうとしても強制的に光に飲み込まれる
視界が真っ白になる
眩しい、そう思い反射的に目を瞑った
次に目を開けると飛び込んできたのは見たこともない風景だった
何が起こったか即座に理解してしまった
否、理解せざるを追えなかった
久しぶりの風、大地、光、青空
今ではそれがうざくて鬱陶しくて嫌な現実をありありと伝えてくる
否定したい現実を隠した現実を見つけ出して見せると言わんばかりだ
「はぁ、、、最悪、、」
一つため息をこぼすと視界の隅で人々が震える
久々に見た世界に愛おしさと嫌悪でどうにかなりそうだった
その瞬間一つの雷鳴が響いた
その音に少しの安堵と嬉しさを覚える
思考が一気に澄み渡る
重い腰を上げ
「はぁ、仕方ないあの将軍は一人にすると泣いちゃうからね」
そう独りつぶやく
言葉と共に思い出が蘇る
楽しかった思いでつらい思い出
恐怖で動けなくなっている人々の横を通り
雷鳴の轟く方へ歩き出す
視界に入ってくる建物はどれも見たことがない
こうやって新しくなった世界を旅するのは悪くないかもなと思う
こんな風景を見たらあの酒場の店主はどんな反応をするだろうか
あの空を飛ぶ可愛らしい非常食は目を輝かせるだろうな
旅人は、、、
「はぁ、、」
二つ目のため息がこぼれた
ブンブンと頭を振り思考を切り替える
「よーし、せっかく目覚めたんだし楽しまなくちゃ!」
バアルゼブルのもとへ足を進める
____________________________
「起きたね」
「うん、そうだね」
「どうするの?」
「まだその時じゃない」
「そっか」
彼らを見ていた旅する双子たちは光に呑まれ消えて行った