灰被りの為の舞踏曲   作:ふかひれ

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11話 練習の後に ②

「……」

「なあ大将…」

 

「何だ?」

 

「今の競バってどう思う」

 

「……兄ちゃんは?」

 

 

「…間違ってると思います。金の為になんて彼女達は走らなくて良い!彼女達の誇りをもって走られるようになるべきだと思うんです」

 

「でも皆、納得して走ってんじゃねえのか?」

 

「…それは今の環境しかないからですよ」

「それが当たり前になっているから…なんですよ」

 

「俺は変えたい!そんな在り方を」

 

「夢物語だろう?」

 

「それでも!彼女達と叶えてみせたいんです!」

 

「その為に彼女達を利用するのか?」

 

 

「…ッ!?」

ルドルフが立とうとするのを止める。

 

「…そう思う人も居るでしょう。でも…俺は…彼女達が笑顔で走ってゴールして喜ぶのを見たい」

 

 

「その為に何すんだ?」

 

「まずは勝ちを重ねてスポンサー…ファンを獲得して信用と発言力を高めたいと」

 

「長え話だな」

 

「それでもやらなきゃ先は変わらないんです」

 

 

 

 

「……そうか」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「すまねえな!悪い言い方してよ!」

「……悪くねえ夢だ。頑張んな!」

 

「なら…今日のラーメンは門出の祝いだ!食っときな!」

さらに…と煮卵とチャーシューを出してくれた。

 

 

「大将…」

 

 

 

「「「「「ごちそうさまでした!」」」」」

 

 

 

「ならよ…まずは俺がお前らのすぽんさーとやらになってやるよ」

 

「え!?」

 

「つってもよ…ラーメンくらいしか出せねえけどよ」

「ずっと応援してたんだぜ?兄ちゃん」

 

「え?」

 

 

「まあ…また来なよ」

「うまかったか?お嬢ちゃん達」

 

皆無言で親指を立てていた。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「…お前の言っていた事は間違いでは無かったんだな…」

「…あんな奴初めて見たぞ」

 

丈の首からかけられたペンダントには………

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「そうだ!買い物があるんだ。すまない、皆は先に帰ってくれないか?」

と、ルドルフが言う。

 

 

「分かったわ。先に帰るわね」

と、信号で別れる。

 

 

 

 

「アンタ何してんの!?」

と、スカーレットに突っ込まれる。

 

「え!?何って帰るんだけど!?」

 

「アホか!ルドルフについて行かんかい!」

タキオンもキャラ忘れて突っ込む。

 

「…………」

ライスは黙ってる。

 

 

ほらほら行った行った!と追い払われながらルドルフを追い掛ける。

 

 

 

 

「ルナ」

と、後ろから声が聞こえた。

 

「…トレーナー君?」

 

「…一緒に行くよ」

 

「皆に言われたのかな?」

 

「…まあね」

 

「そこは自分で来て欲しいな…」

 

「ん?」

 

「何でもないさ!」

 

少し嬉しいような…寂しいような表情をしたルドルフだった。

「ルナ?」

 

「行こうか」

 

 

「荷物持つよ」

 

「ありがとう」

 

 

 

「…あ」

ルナの前にはスイーツ屋さん。

確かここは…フルーツパフェが美味しいんだっけ?

「……」

 

何も言わずに去ろうとするルナの手を掴んだ。

 

「食べてく?2人で」

 

「…いいのかな?」

ドキドキが止まらない。

私は待っていたんだろうな…そう言ってくれるのを。

追いかけてくれたのはチームメイトの言葉でも…この言葉は彼から発された言葉だから…。

 

 

 

 

2人でパフェを食べる。

雑誌で見た通りのパフェは美味しかった。

 

だが、美味しいのはきっと…君と2人で食べるからだろう。

他愛もない話で笑顔になる。

余計にこの時間が嬉しくて、パフェが美味しくて。

 

 

ああ…私は本当に君が好きなんだな…。

君はそう思ってないかもだけれど…少しずつ見てくれたら嬉しいな。

 

 

 

「ルナ?」

 

「うん?」

 

「ついてるぞ?」

と、口の端を拭ってくれた。

かなり恥ずかしいが嬉しかった。

 

 

「そういうとこだぞ…」

 

 

 

 

 

…帰りに試しに距離を詰めてみた。

車が通るから危ないぞと、車道側と変わってくれた。

 

 

…ああもう、君は本当にそーやって私を……。

 

 

「…好きだ」

 

 

 

「ありがとう…」

 

 

…いつかちゃんと振り向かせてやるからな!!

 

 

 

 

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