Eクラス教室。
去年の三年生との試召戦争に勝った僕らの教室は物凄く設備の良いものになっているため不自由はない。
「……明久、女子更衣室の鍵が空いていた……!」
「……相変わらずだねムッツリーニ、というかさ普通第一声はおはようとかじゃないの!?」
「……おはよう」
いや、もう今更だけどね!?
遅いんだけどね!?
ムッツリーニはわざとやっているのかな?
「そうだムッツリーニ」
「……?」
「あの写真なんだけどさ……500円でどうかな!?」
「……売った…!」
流石ムッツリーニ!!
あの写真って言っただけで僕の頭の中を理解してくれるなんて……!
君はやっぱり侮れないよね!!
「……アーキ、勿論ウチの写真も買ったわよね?」
「み、美波…!?」
「買ったわよね?」
あ、あれぇ……?
可笑しいなぁ……美波から心なしか人間なら到底出せるとは思えないような不気味な黒いものがでているような…?
「土屋、アキの買った写真をみせてもらえる?」
「……一応個人情報」
「見せなさいよ……」
美波の背中が凍りそうなほど冷たい声に僕とムッツリーニはピシッと氷のように固まった。
そしてその後のムッツリーニの光のような行動の速さに僕は正直呆れざる得なかった。
相当美波が怖かったんだね……
うん、でも確かにあれは怖かった。
正面から美波をみたムッツリーニはどのくらいの恐怖を感じたのだろうか。
「アキ、この写真って必要なの?」
美波は不思議そうな顔をして一枚の写真を僕に向けた。
「あ、うん。 姉さんに手紙で今の環境を報告しろって言われててさ」
「なるほどね……いやでもそれにしたってこれは玲さんも心配すると思うわよ」
「? なんで?」
美波は写真を顔を引きつらせながら僕の前に出した。
「どう見てもイジメの光景にしか見えないわよ」
「ぇえ!? そうかなぁ……」
「別にアタシはアンタが良いなら良いんだけどさ」
そう言って美波は頭に手を組みながら言葉を吐き捨てた
……この写真そんなにイジメの光景に見えるのかな
「あ、そうだアキ」
「ん?」
「今週の土曜日ついて来て欲しいお店があるんだけど……」
土曜日か、確か土曜日は暇だったような……
!!!
こ、これってデートなのかな!?
いやいやいや、でも美波に限って僕をデートに誘うなんてあり得ないよね、うん
「……!!!…ぁ、その違うわよ!? ただ男女で行くとお得ってだけで別にそういうんじゃ……」
「……島田、明久はまだなにも言ってない」
「う、うるっさいわね!」
多分……いや間違いなくデート説は完全に否定されました。
そこまで否定しなくてもいいのに……