いつも月夜に米の飯、米の飯より思し召し   作:ルシエド

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「まあまあ仲良い世界救済の勇者御一行、って感じじゃないかな、アタシたち」

 『かつて最も信仰された神』は自らに似せて人間を創り、それを一番に愛したという。

 本当のところは知らない。

 俺はその神のことを知らないからだ。

 会ったことのないやつのことを伝聞だけで知った気になって語る気にはなれない。

 だいぶ失礼だし。

 

 

 神は自分に似せた。

 人は自分に似せなかった。

 機神は大体、人とは違う形をしていた。

 

 神が自分に似せて人を作った理由は知らないが、人が自分に似せずに機神を作った理由は、より多様な形で作った方が便利だから。

 より多様な形を持たせれば、より多様な願いを叶えられるから。

 代わりに人は機神を愛さなかった。

 まあ愛する人もいたけども。

 神にとっての人が自分の分身なら、人にとっての機神は願いを叶える道具だったから。

 

 

 もしも本当にこっちの宇宙に神がおわすなら、はて。

 ウマ娘も神が自分に似せたという"設定"になってたんだろうか。

 あっちの宇宙の神とやらに、獣の耳は生えてたんだろうか。

 気になるとこではあるな。

 

 耳がある神が耳のない人間をついでに創ったのか。

 耳のない神が耳のあるウマ娘をついでに創ったのか。

 案外神が適当だからどっちでもいいやって思いながら創ったのかもしれない。

 はてさて。

 

 

 まあ、でも。

 もし本当に神が居て。

 それが自分に似せて人間を創って。

 自分に似た人間を寵愛したとかいう話が本当なら。

 もったいない話だ。

 

 

 自分から遠いものの方が愛してて楽しいんじゃないかな。

 

 俺は昔から……昔から?

 ……。

 どうだったんだろうか。

 でも。

 こういうのが好きだと思う俺の気持ちに嘘はない、と思う。

 

 たぶん強風で折れて千切れたんだな。

 かわいそうに。

 小さい花瓶にでも挿しといてやろう。

 ほんのちょっとの延命だが、しないよりかはマシだろう。

 よしよし。

 残りの余命を精一杯生きろよ。

 

 お前は天然物の生命だから、人工物の生命より価値が高いと定義されてる存在だからな。

 俺が薪にした樹木と同じように。

 規格製造品じゃない、自然の生命だ。

 胸を張って生きろ。

 

 ぬぬぬ。

 普通の花瓶にここまで小さい花を挿すのは過大だな。

 使ってないマグカップでも探すか。

 

 

 お。

 ネイチャ様。

 早朝のレース形式トレーニング終わったのか?

 洗濯と着替えが終わったらお昼に方針変える話するから食堂に集まっといてくれ。

 

 洗濯とかやってくれて助かるよ。

 女子の服は、まあ、うん。

 下着とか含めて俺が洗うのは……なあ? うん。

 助かる。

 いや本当に。

 ええっと使ってないマグカップマグカップ。この辺になかったっけ。

 ん?

 

 

 え?

 マクドさんとマックさん?

 安易に上下つけないよう気をつけろ?

 そんなつもりはなかった。

 なかったけど。

 そう見えてるのか。

 ……気を付けないとな。

 次、そういうのに気付いたらまた言ってほしい。

 自分じゃあんま自覚持てないから。

 

 まあ、そうだよな。

 二番目だとか三番目だとか思われていい気持ちになるやつなんていない。

 もし俺が、無自覚にそういうことをしてるなら。

 それは恥ずべきことだ。

 

 サンキュ。

 助かるよ。

 

「e69cace5bd93e381abe58886e3818be381a3e381a6e38293e381aee3818be38197e38289e280a6e280a6」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 えー。

 では。

 全員集まったので今後のことを話したいと思います。

 

 ほどほどにちゃんと聞いてくれると嬉しい。

 

 

 

 

 

 

 

 えー。

 では。

 前回の話し合いで出た皆さんの意見を大雑把にまとめます。

 

 ライス姫が「寒い地方で凍えてる人がいるかもしれない」。

 ネイチャ様が「なんか危ないやつが徘徊してるなら慎重に行った方がよくない?」。

 カフェちゃんが「"あの子ら"が今の段階では危なくなさそうと言ってる」。

 タキオン先生が「現状から推測するに神殿の資料探索は中断すべきではない」。

 マックさんが「予想外の事態に備えて早めに動き最速で設計図を確保すべき」。

 マクドさんが「まずどこかで戦闘用の機神を護衛用に確保したい」。

 そんな感じか。

 

 これに関してちょっと考えてたんだが、転送装置があるからな。

 今なら神殿からギガスまでは一瞬で移動できる。

 だからちょっと考えたんだが。

 二手に分かれるってのはどうだろうか。

 

 Aチームは神殿に残って探索続行。

 タキオン先生は何かあるか確信してるみたいだ。

 そいつを見つけてほしい。

 どっかに隠された機神とか見つかったらラッキーだよな。

 猿はこの神殿から来たんだし、まだ何か見つかる可能性は十分にある。

 

 Bチームは俺と一緒に北上。

 三箇所の神殿で設計図を探しつつ、生存者を回収、ついでに機神とかも動くのがあったら回収して、北の果ての神殿まで行って、折り返してこの神殿まで戻ってくる。

 千葉と北海道を往復するってことだな。

 近場の東京……東京レース場と未の神殿は後に回そう。

 

 

 

 

 

 ☆=申の神殿/千葉県船橋市/中山レース場/今ココ!

 ①=丑の神殿/福岡県北九州市小倉南区/小倉レース場/ごはんが美味しい

 ②=寅の神殿/兵庫県宝塚市/阪神レース場/なんかでかい噴水がある

 ③=辰の神殿/京都府京都市伏見区/京都レース場/三冠クラシック菊花賞!

 

 ❶=酉の神殿/福島県福島市/福島レース場/七夕賞ここだっけ?

 ❷=戌の神殿/北海道函館市/函館レース場/ここ行ったウマ娘のお土産が大体美味しい

 ❸=亥の神殿/北海道札幌市中央区/札幌レース場/しぬほどさむい

 

 

 

 というわけで。

 六人を3・3に分けたいと思う。

 要は三人はここで残されてたものの調査。

 三人はギガスで北方に行く俺の手伝いをしてほしいんだ。

 

 

 もちろん強制はできないし、ここで遊んでてもいい。

 神殿は修理したから、ぶっちゃけここは世界で一番安全な拠点だ。

 全部終わるまでここで待ってるのもかなりありだと思う。

 時間をかけるなら俺とギガスだけでも設計図回収はできるしな。

 なんかあったら転送装置ですぐにギガスに移動すればいいだけだ。

 

 と、いうか。

 できれば皆ここで大人しくしててほしいなという気持ちもなくもない。

 安全な拠点が出来たんなら、そこに皆にずっと居てほしいみたいな気持ちはある。

 

 

 と、同時に。

 皆に助けてもらいたい気持ちもある。

 論理的に"ここに君が必要"みたいな理屈は、ないんだけども。

 人手が多い方が助かるから、みたいな言葉にまとめようと思えばまとめられるんだろうけども。

 

 何気なく皆が筆談で話しかけて来てくれた時とか。

 ささやかなことで、互いのことを語り合ったりする時とか。

 一緒にごはん食べたりする時とか。

 ああいう時間も。

 今の俺は手放したくないと思ってる……ように、思える。

 

 ……。

 もしかしたら。

 俺は。

 一人じゃないのが寂しいんだろうか。

 ……。

 どうなんだろうな。

 俺は俺を忘れてるから。

 俺は俺を知らない。

 ……。

 

 

君は寂しがり屋だね。いいよ、おいで

 

 

君が望む限り、君の傍に居てあげよう

 

 

 

 

 

―――も、寂しいのは苦手だから

 

 

だから貴方が寂しい思いをしてると、わかるのかな

 

 

 

 ……。

 ん。

 えと、なんだっけ。

 俺は俺の知らない俺は脇においておこう。

 皆の手があると助かる。

 皆の助言があると間違いがない。

 より確実に、より早く世界を救うため、皆に助力を願いたい。

 どうだろうか。

 

 俺は俺の考えていることを全て筆談には起こさないが、俺は俺の気持ちを全て文章に書き出せないが、伝えられることを、伝えたいことを、ちゃんと文にして書き出そう。

 

 

 なんだ。

 

 会話内容は分からんが楽しそうに笑ってる気配がするな。

 

 なんだお前ら、何がそんな楽しいんだ。

 

 いや……嬉しそうなのかな、これ。ええい! 俺の分からん言語で会話してんじゃない!

 

「まあいいか。とにかく」

 

 まず俺について来てくれる人三人を募集しまーす。

 

 

 うわっ!

 びっくりしたっ!

 速い速い。

 挙手が速い。

 ウマ娘の反射神経を無駄遣いするんじゃない。

 早押しクイズじゃないんだから。

 

 って、ライス姫か。

 珍しいな。

 あんま自己主張しない控え目な子が。

 ……いや、自己主張する時はとことん強くする子でもあったな。

 

 なんか気合い入っておられる。

 

 

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 あいかわらず何言ってるのかさっぱり分からんが。

 ついて来てくれるのも、手伝ってくれるのも嬉しい。

 

 最初に君が出会ってくれて。

 ずっと一緒に居てくれるから。

 たぶん俺は、ずっと心強い。

 

 何があっても、俺は君を守る。

 絶対に誰にも傷付けさせない。

 必ず無事な未来に送り届ける。

 そんで、最後に、何もかも無かったことになったら……君が夢を叶えられたらいいな。

 俺は見れないだろうけど。

 ネイチャ様たちなら、きっと見届けてくれるだろう。

 

 お。

 

 

 え、マックさん来てくれるのか!

 意外だ。

 

 や。

 嫌とかそういうのはないんだけどさ。

 むしろ皆がやってるレース見てると、タキオン先生とマックさんが他の皆より大分速いように見えるし、頼りになるってのは思う。

 嬉しいさ。

 

 ただまだあんま話してたわけでもなかったし。

 いい人だとは思ってたけど、そんだけだったし。

 こっちに来てくれるとは思ってなかったんだ。

 

 ふむ?

 ほうほう。

 ほー。

 へー!

 メジロ家の根拠地が北海道なのか。

 メジロ・ファーム。

 メジロ家本家。

 なるほどね。

 『メジロマックイーン』のホームなのか。

 

 

 それなら確かに。

 土地勘があるマックさんが居ると助かる。

 データだけじゃ分からないことってのはあるしな。

 これはだいぶありがたい申し出だ。

 

 分かった。

 マックさんの助けが要る。

 よろしく頼むよ。

 

 おお、頼りになる御姿。

 胸を叩いて"お任せなさい"としてる姿がサマになってる。

 これはパーフェクトな御令嬢のオーラ。

 やはり俺の見立てに間違いはない。

 メジロマックイーンは完璧なお嬢様。

 ちょっと愉快なお嬢様に育ってしまったマクドさんよりも正統派のお嬢様に違いない。

 たぶん。

 

 

 ネイチャ様!

 おお。

 かつて滅びた絶滅存在。

 今また力を貸してくれるのか。

 ありがたい。

 もうギャルというより家事万能のおねーちゃんって感じだけど頼りにしてます。

 肘つんつんやめて。

 

 これで三人か。

 あとの三人はここに残るってことでいいかな?

 なんかあったらすぐに俺に電話するなり装置でギガスに来るなりすればいいからさ。

 

 

 まあ、タキオン先生は残るよな。

 神殿に何かあるだろうってのはタキオン先生の見解だ。

 たぶんそいつは正しいんだろう。

 研究者としての資質では、タキオン先生は俺を明確に上回ってる。

 技術的な問題は通信で俺がサポートすれば、詳細の分析や隠蔽ファイルの発見は俺より速いだろうしな。

 

 頼んだタキオン先生。

 ここに何かあるんなら。

 俺達が戻る前に見つけてくれると嬉しい。

 

 カフェちゃんも残りか。

 まあ、そうだよな。

 そもそもカフェちゃんがここに居るのもタキオン先生のお目付け役だったからだし。

 タキオン先生が残るならそりゃカフェちゃんも残るだろう。

 他に誰がこの人の舵取りできるかって話だしなぁ。

 

 

 タキオン先生と探索のことを頼んだぞ。

 

 

 ……。

 ……。

 ……。

 なんで自分で決めといてそんな迷ってる感じなん?

 

 ああ。

 そんなに俺心配?

 カフェちゃんは心配性だな。

 ありがとう。

 嬉しく感じる。

 心配されてるってことは頼り甲斐無いってことでもあるから複雑だけども。

 心配されてんのは分かってるから。

 心配されてる俺自身を、粗末にしたりしないから。

 大丈夫。

 

 ん?

 へ?

 そうかな。

 『心配されてることを認められる俺』って、そんなに前の俺と違うか?

 そんなに変わって見えるのか。

 自分で自分は見えないからなあ。

 カフェちゃんがそう言うならそうなのかも。

 

 タキオン先生を頼んだ。

 俺達が戻ってきた時、神殿が爆発してたり暴走してたりしないように。

 頼んだぞ、我らが良心マンハッタンカフェ。

 

「人数調整というのもありますが、わたくしはこっちに残った方がいいでしょうね」

 

 

「常識と言える基本OSの扱いもウマ娘の皆さんからすれば未知の領域のものでしょうし」

 

 で、マクドさんも残りと。

 なるほどなぁ。

 確かに、俺に通信を繋ぐまでもなく、すぐ横に異世界の認知を持ってる人間が居るからすぐ聞ける……ってのは大きいよな。

 カフェちゃんがタキオン先生のストッパーなら、マクドさんはタキオン先生のアシストか。

 うむ。

 頼んだ。

 マクドさんの教育カリキュラムを考えれば、たぶん問題は無いだろうしな。

 

 筆談慣れた?

 慣れない?

 そっかぁ。

 まあ俺が普通の会話のノリで筆談できたのもサブプリセットに入ってたからだしな。

 脳に最初からやり方の情報が入ってただけ。

 別になんか優れてたわけでもない。

 マクドさんもはよ慣れときな。

 

 おや?

 

『少し、新しい機能を試してみてもよろしいですか?』

 

 

「ギガスか? 神殿内のスピーカーの乗っ取りには慣れたみたいだな」

 

『御陰様で。今、新たに組んだシステムを起動しました。普通に喋ってみてください』

 

普通に喋れって言われてもな……

 

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「これは……もしや、できないとされていた、翻訳なのではないでしょうか……?」

 

 は? おいおい。

 

『どうぞ、皆様はお好きなように語って下さい。

 皆様に降り掛かる不都合、その全てを排除します。

 我が名はギガス。異世界の馬。貴方がたの鉄の親戚。皆様の願いを叶えるものです』

 

「……お前」

 

『当機体の処理能力に余裕があり、通信圏内であれば、どこでも可能です。

 ただ長台詞は変換が間に合わないので、一息に話す内容は短くまとめてください』

 

 おいおい。

 マジか。

 ……未だ原因不明の世界衝突で生まれた情報障害だぞ。

 それを?

 解析し終わった?

 しかもリアルタイムで変換できる?

 

 ただの翻訳じゃないんだぞ。

 音や文字列どころじゃない、もっと純粋な情報を観測し、リアルタイムで解析し、ほんの一瞬で崩壊していく情報から元の情報の形を逆算しないと、そんなことはできない。

 

 おそらく、俺にどんなハードウェアを追加してスペックアップしてもそれは不可能だ。

 いや。

 たぶん、ほとんどの機神にもできない。

 こいつ。

 今、どこまで性能を引き上げてるんだ?

 

 自己変異。

 自己進化。

 自己拡張。

 俺が見てない時でも、それを繰り返してるのか。

 

 誰かが世界に撒いた不和を、原因も特定しないまま、解決できるほどに。

 

 いや。

 でも、そうか。

 機械はコミュニケーションのためのツールとしても発達してきた。

 不和、不理解を根絶するため、そんな祈りによっても進化してきた。

 自動翻訳はその代表格の一つだ。

 初めて機械が他国の言語を翻訳した時、人々はその翻訳の不格好さに苦笑しながら、人と人を機械が繋ぐ新時代に、ほのかな感動を抱いたという。

 

 こいつは今、全ての機械の後継として、正体不明の不和と戦ってるのか。

 

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「わぁ、皆さんの言葉がすぐ分かりますわー!

 筆談クソめんどうですわ!!! って思ってたので助かりますわね」

 

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『文字数制限が大分厳しいことに留意してください』

 

 ええい!

 

 いっぺんに喋るな!

 

 目、目が回る!

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 ……。

 ……ふぅ。

 昨日は大分疲れてしまった。

 もう朝か。

 

 

 千葉の海と朝日、結構綺麗なんじゃないか。

 撮影しとこ。

 綺麗に撮ってくれよ、我が眼球。

 

 さて。

 行こうか。

 目指すは北方。

 東北を巡って北海道だ。

 

 留守番頼むぞ、タキオン先生、カフェちゃん、マクドさん。

 ここに拠点があって誰でもここに逃せる、ってのが大事だから。

 

 

 歌いながら行こう。

 苦しくて俯く旅は別に要らん。

 歌いながら進んで、世界を救っちまおう。

 はてさて。

 どこにあるのやら、タイムマシン。

 

 

 望遠カメラには、降り積もる雪が見えている。

 

 ここから先は雪の世界。

 

 白銀に染まる冷と寒の世界。

 

 気を付けていこう。

 

 寒いだけでも人は死ぬ。俺はそれを知っている。

 

 

 センサーの感度を下げるなよ、ギガス。

 

 もしもこの雪の中に人が居たなら。

 

 そいつはきっと、さんっざんに苦労して、死ぬほど辛い思いをした後の人だ。

 

 寒さと飢えの生き地獄で追い詰められた、地獄を生き抜いた被害者がその辺に居るくらいの気持ちで、決して見逃さないようにしておいてくれ。

 

 

 

 

.おけまる

.マサラタウンにさよならバイバイ ▼.

 

 

 

 

 ホントに分かってる?

 

 家の中とかも見逃すなよ。

 

 神殿に到着したら一旦タキオン先生達に連絡入れる。

 

 こまめな通信で予想外の事態を全員が見逃さないようにしておくんだぞ。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

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え、なにこれ

おやおや……まるで漫画みたいだね

……喋ると空中に文字が……?

面倒が無くなったねえ!さあ議論を

ら、ライスとお話し……

……私は……その……

ネイチャさんの台詞読める?

改めて御挨拶を。メジロマ……

あ、あの、ライスと……

今こそ激論を交わす時だよ!

私はあまり喋らない方で……

アタシずっとあんたにさぁ

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