ロクでなし魔術講師と糸使いの少年   作:ネコ耳パーカー

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基本ツッコミのアルタイルがボケる時、真顔でボケます。
はい、勝手にそう考えてます。
それではよろしくお願いします。


狂王の試練

これは何でもない平和な日常。

彼らの思い出、追想日誌(メモリーレコード)

 

 

「という訳で、今日の【魔導探索術】の探索実習は、この洞窟遺跡を調査してもらう!」

 

「…この学院って本当に色々あるよな。敷地内にこんなものまであるし」

 

俺達は探索用の背嚢を持ち、先生からの説明と注意事項を聞いている。

まあ、授業用に作られたこの洞窟遺跡に、危険は皆無だろうけど。

この授業は、簡単に言うと遺跡探索に必要な技術や知識を学ぶ為の授業。

要はシスティーナの為にあるような授業だ。

 

「今回の内容を再確認するぞ!先日分かれたチームごとに、遺跡内のマッピング、各チェックポイントを回り、ゴールを目指すこと!何より大事なのは、洞窟内に自生する【黄金苔】を採取することだ!」

 

黄金苔!?ここに自生してるのか!

成績評価ポイントは4つ

・地図の正確さ

・通過したチェックポイントの数

・タイム

・黄金苔の採取量

 

「いいか!特に4つ目!黄金苔の採取量だ!それが1番配点高いからな!」

 

「しゃあ!やったらぁ!!」

 

「しつもーん。何でそんなに4つ目に拘るんですかー?そういえば〜、先日の新聞で黄金苔の末端価格が跳ね上がってたのと思うんですけど〜?後、アイル?貴方も随分とノリノリね?」

 

そうなんだよね!

今黄金苔が、アホみたいな金額で売れるんだよね!

ってそうじゃない!

俺達は顔を見合わせて

 

「「…勘のいいガキは嫌いだよ」」

 

「『この・バカ』ー!」

 

「「だあぁぁぁぁぁぁぁぁ!!!?」」

 

俺と先生が仲良く吹き飛ばされたところで、実習が始まったのだった。

 

 

3人~4人グループに分かれた俺達は、早速洞窟に潜る。

血気盛んな男子諸君が、次々と罠に引っかかっていく中

 

「ルミア、こっちよれ。足元に罠あるぞ」

 

「あ、ありがとう…///」

 

ルミアを優しく抱き寄せて、罠を避けさせる。

俺達はシスティーナにリーダーを任せ、安定の安心感と速度で洞窟を進んでいく。

 

「…止まって」

 

突然先頭を歩くシスティーナが、俺達の足を止める。

 

「どうしたの?システィ?」

 

マッピング係のルミアが、手を止めて尋ねる。

 

カリカリカリ…

 

「…怪しいな、ここ」

 

「アイルもそう思う?だったら、一度基本に立ち直りましょ」

 

俺達3人で分担して探索系呪文を唱え、情報を統合した結果…

 

カリカリカリ…

 

「ここは罠ね。何度進んでも無限ループだわ」

 

そう結論を出した。

 

「うーん…ここは順路じゃないのかな…?」

 

「いや、それはあってるはずだ。構造的にそうじゃないとおかしい」

 

「…まさか…」

 

なにか閃いたらしいシスティーナが、魔力感知の呪文【ディテクト・マジック】を唱え、周囲を調べると

 

カリカリカリ…

 

「見つけた!これが罠の起点よ!」

 

パッと見ただの壁画だが、その絵柄自体が方陣になっているらしい。

 

「凄いね!システィ!」

 

「これを解呪すれば…!」

 

「待て、システィーナ」

 

俺はシスティーナの手を止める。

 

「何?どうしたのよ」

 

「単純すぎる。こんなに簡単か?それに【トラップ・サーチ】の結果と合わないぞ」

 

「…たしかに…?」

 

カリカリカリ…

 

俺は神経を集中させ、五感を高める。

不意に、壁の方から風の流れを感じた。

俺は炎熱系の魔術を使い、その辺の木に火を灯す。

俺は火の揺らめきを元に、その流れの起点を探し出して…

 

「これだ」

 

俺は壁を押し込んだ。

すると壁が扉のように開き、新たな道が出現した。

隠すスイッチが隠されており、その隙間から風が漏れていたのだ。

 

「ビンゴ〜♪」

 

「凄い…!どうして分かったの!?」

 

ルミアが驚きながら、俺に詰め寄る。

 

「風の流れが不自然だったからな。こういう時、魔術の光より炎の方が役立つぜ」

 

そう言って、俺は火のついた木を軽く振る。

魔術だけでは出来ない事もあるのだ。

こういう誰にでも出来る手段にも、十分すぎるメリットがあるのだ。

 

カリカリカリ…

 

「むむむ…!」

 

「いや、そんな睨まれても…。それにしても、お前イキイキしてるよな」

 

俺がそうツッコムと少し照れ臭そうにする。

 

「ま、まあ…こうしてると、夢に近付いてきてるような気がするから…」

 

「まあ、あれに気が付かないうちは、気がするだけだな」

 

「む〜!」

 

「アイル君、煽らないで…?それにしても、先生に感謝しないとね」

 

こういう特殊な実技の場合、大抵先生が予め入念に下調べしているのだ。

口では面倒くさそうにしているが、根は真面目なんだよな、相変わらず。

 

カリカリカリ…

 

「最近帰ってないらしいしな。…また、アルフォネア教授が暴走しないといいけど…」

 

またとは、少し前にロリ化したアルフォネア教授が、学院中を引っ掻き回したのだ。

あれは中々にカオスな事件だったな…。

後ろからグレン先生が、騒ぐ声が聞こえる。

俺達の帰りを待つ事が、出来なかったらしい。

 

「アイツ…!何してるのよ!?まったく…。ていうかリィエルは、そんなに真面目に採らなくてもいいの!後アルタイル!貴方もマリオネットに採らせない!」

 

カリカリ…

 

「ん?そうなの?」

 

「何だよ。別に非合法では無いし、こういう臨時収入は大事なんだよ。お前みたいなお嬢様には分からんだろうけど」

 

「ふふ…。リィエル、コケまみれだよ?」

 

「まったく…アイルは結構バイトしてるじゃない。お店だって、かなり手伝ってるみたいだし」

 

「まあ、店の手伝いでの稼ぎは、ほとんど家賃だからな」

 

「「え?」」

 

俺が店を手伝って稼いだ稼ぎは、俺とベガ2人分の家賃として、ほとんど持ってかれている。

爺さんはその辺、優しくしない。

だから金が必要だし、最近バイトを減らしているので、少しでも金になるならやりたいのだ。

 

「まあ、それに関して特に不満はねぇよ。社会ってやつを学べてるし、勉強以外の色んな事を学べてるしな。…強いて言うなら、もう少し家賃下げてくれると、助かるけど」

 

システィーナが何とも言えない顔をして、ため息をつく。

 

「…分かったわよ。私は何も言わない。言えないし。ただ、あくまで授業中って事を忘れないで。進行の妨げにならないなら、何も言わない。…ごめんなさい」

 

「ん?別に謝る必要は無いけど?」

 

そうして俺達は先を進んでいき、1番で踏破したのだった。

 

 

「さて、着いてからだいぶ経つが…遅すぎじゃないですか?」

 

「そうだな。…お前達はここで待ってろ」

 

先生が皆を探しに行こうとした時

 

〖クックック…〗

 

「「「「「ッ!?」」」」」

 

いつも間にか部屋の隅に現れた、ボロボロのローブに身を包んだ何者かがいた。

 

「何者だ、テメェ!?」

 

先生がシスティーナを庇い、俺がルミアを庇う。

 

〖我ハ【狂王】…。コノ墳墓ノ主ナリ。貴様ノ生徒達ハ、コノ我ガ預カッタ…。アノ罪深キ子羊ラノ魂ハ、【魔竜】復活ノ生贄ニシテクレヨウ!〗

 

「な…に…!?」

 

「テメェ…!俺の生徒に…手ぇ出してんじゃねぇよ!!!」

 

先生が無駄のない動きで、殴りかかったがその体がす通りしてしまう。

 

「ッ!?幻影かよ!?クソッタレ!」

 

不意に地鳴りのような音がして、音の方を見ると壁の一部が崩れ、新たな道が出来ていた。

 

「まさか…未踏破領域!?」

 

〖【王ノ玄室】…返シテ欲シクバ、ソコニイル我ヲ滅ボシテミセヨ…!フハ、フハハハハハハハ!!!〗

 

耳に張り付くような高笑いを残して、姿を消す狂王。

俺達はしばらく呆然としていたが

 

「ハッ!アワワワワワ!どうしましょう!?」

 

慌てだしたシスティーナの声に、全員の思考が動き出す。

 

「何が訓練用の遺跡だよ!?バカなのか!?」

 

「ちくしょう…!学院の上層部は節穴か…!?」

 

「ど、どうしよう…!?このままだと…!」

 

「どうもこうも…!」

 

「ねぇ、グレン大事な話」

 

「どうした!?何があった!?」

 

こんな時にリィエルから、大事な話…?

リィエルに注目すると、手に持っている黄金苔がいっぱい入った瓶を掲げる。

 

「こけ。またいっぱい集めた。褒めて」

 

「今!?この状況で!?」

 

「ブレなさすぎてだろ!?」

 

先生がリィエルの頭をシェイクする。

まさかこの状況でも、苔集めしてるとは…。

 

「とにかく!俺が行ってくるから、お前達は…」

 

「どうしろって?」

 

俺はその先の言葉を止めさせる。

まさか、指咥えて見てろって言わないよな?

 

「…無粋だったな。また俺に、力を貸してくれ」

 

「当然!」

 

「はい!」

 

「頑張ります!…怖いけど」

 

「ん。皆が行くなら」

 

こうして俺達は、未踏破領域に足を踏み入れるのだった。

それにしても…この状況…何処かで…?

 

 

 

「…白猫、狂王って、墳墓って言ってたよな」

 

「…言ってたわよね」

 

「つまりアレって…棺だよな」

 

「棺ね。間違えなく」

 

「じゃあ、あの中に…誰かいらっしゃると思う?」

 

「い、いらっしゃるんじゃない?だってここ、未踏破領域だし」

 

俺達が着いたのは、石棺が所狭しと並んだ、一面に古代語で何か書かれた部屋だ。

 

『我等の眠りを妨げる者に災いあれ』

 

そう書かれているらしい。

先生とシスティーナが、すったもんだやってる間に

 

「ねぇ、アイル君」

 

「ハイハイ、やるよねルミアは。俺も付き合いますよっと」

 

そう言って俺達は一つ一つ棺を開けていく。

 

「うーん…えいっ!」

 

「…次」

 

「「ってちょっと待てぇぇぇぇぇぇぇ!!!!?」」

 

先生が俺の腕を、システィーナがルミアの腕を掴んで、動きを止めさせる。

 

「キャ!システィ!どうしたの!?」

 

「いや、それは多分2人のセリフだぞ?」

 

「アイルの言う通りよ!何してるのよ2人共!?ていうか、分かってたなら手伝うんじゃなくて、止めなさいよ!!」

 

「いやだって、俺じゃルミアは止められないし」

 

「甘やかすな!!!」

 

「こんな不衛生で不浄そうな棺、開けたらダメでしょ!!!?呪われたらどうするのよ!!!?」

 

「そうだぞ!!そういうのに入ってるバカ共は、ロクなもんじゃ無いってのが、定番なんだぞ!!!?」

 

「2人共、今もの凄い失礼な事言ってるぞ?」

 

「だって中にいるかもしれないでしょ?それにその甲斐もあったよ?中に皆はいなかったし」

 

そうだな、皆はいなかったな。

…皆は、ね。

 

「皆はって…何がいたのよ?」

 

「そりゃあ…」

 

「分かった!言わなくていい!言ったらSAN値が削られる類のものだろ!?」

 

「あはは。そんな事無いですよ?中にいらっしゃった御方は、冒涜的な…」

 

「「いやぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁ!!!」」

 

そんな時だ。

 

〖我等ノ寝所をヲ暴ク不敬者共ヨ…!〗

 

〖汝ラニ災イヲ…!〗

 

そう言いながら、幾つかの怨霊の声がする。

 

「「出たァァァァァァァァァ!!」」

 

2人が仲良く抱きしめ合いながら、情けない悲鳴をあげる。

 

「どうする…!?アルタイルとルミアが…!?」

 

「うぅ…!ルミアとアイルが…!?」

 

おい、何ナチュラルに自分達を外してるんだ?

 

〖言ッテオクガ、貴様ラモダゾ…!〗

 

「「ですよね!!すみませーーーーーーん!!!」」

 

そりゃあ、あれだけ言いたい放題されたら、お化けさん達だって怒るよなぁ…。

 

「アイル君。私達が不用心に開けちゃったからかな…?」

 

「多分そうだろうな」

 

「うん。分かった。…ごめんなさい、貴方達を起こしてしまって。でも私達も大切な友達を取り戻したいんです。後でちゃんと弔いますから…どうか、お怒りを鎮めて下さいませんか?」

 

ルミアが彼らに向かって、真剣に頭を下げる。

あまりの光景に、先生達は唖然としてるが、俺としては2度目だ。

そして今回も聞き分けのいい幽霊だったらしく、ルミアのお願いを聞いて、消えていった。

 

「…良かった。ふふ、ちゃんと話したら分かってくれたみたい」

 

そう言って聖印をきって、静かに祈りを捧げるルミア。

まったく…こっちからしたら気が気じゃない。

 

「もしダメだった時は…どうするつもりだったのよ…?」

 

「え?浄化するよ(滅ぼすよ)?」

 

震える声で尋ねるシスティーナに、即レスするルミア。

いつかどこかで聞いた事あるやり取りに、思わず頭が痛くなる。

今度は違う意味で絶句する2人。

 

「はぁ…。この真銀(ミスリル)メンタルめ…」

 

「鋼より固くなった!?」

 

「こけ、またいっぱい集めた」

 

「まだやってたのか!?」

 

「どこから集めたの…?」

 

「あの箱の中」

 

「「捨てろぉ!!!」」

 

 

「へっ!今度のは分かりやすくていいぜ!」

 

次に出てきたのは、巨大な骸骨騎士。

鎧をまとい、手に大剣を持つソイツは、まるで門番のように身構えていた。

 

「よし!行くぞ!」

 

そうして俺達はルミアとシスティーナの援護の元、殴り掛かる訳だが

 

「コイツ…!」

 

「強い…!」

 

かなりの頑丈さと剣技の高さに、俺達は苦戦を強いられる。

 

「この…!先生!」

 

俺が攻撃を糸で止め

 

「おう!リィエル!」

 

先生が体勢を崩して、リィエルに繋ぐ。

そんな作戦は

 

「あれ?」

 

リィエルが突っ込んでこないので、不可能だった。

何があって…?

 

「おい、リィエル!?何して…!?」

 

振り向くとリィエルは、未だに苔を採取していた。

 

「お前何してんだァァァァァァ!!!?」

 

「ん、コケ集め」

 

「してる場合かァァァァァァァ!!!?」

 

そんな先生とリィエルのコントの隙をついて、俺の防御を抜き去り、一気に骸骨騎士が2人に迫る。

 

「マズっ!?抜かれた…!先生!リィエル!」

 

「ッ!?クソ!」

 

先生が俺の声に反応して、咄嗟にリィエルを抱えて、飛び避ける。

 

「…あ」

 

その時リィエルの手元から何が落ちて、その場に無慈悲にも、骸骨騎士の大剣が振り下ろされる。

 

「先生!?大丈夫ですか!?」

 

「ああ!何とかな!それより覚悟しろ!こいつは長丁場に…」

 

先生の言葉が止まる。

何故なら、長丁場になると言おうとした敵が、一瞬で粉々になったのだから。

その下手人はリィエル。

残心した姿勢から、フラリと立ち上がり振り返る。

その目には、涙が流れており

 

「…こけ。せっかく集めたのに…ダメになっちゃった…うぅ…」

 

どうやら落としたのは、苔の入った瓶らしい。

 

「あぁ…泣かないで、リィエル。また一緒に集めよう?私もアイル君も手伝うから…ね?」

 

「え、俺も?…ったく、仕方ねぇな。ほら、リィエル。目を擦るなよ、後になるぞ」

 

グジグジと涙を拭うリィエルを、優しく抱きしめ頭を撫でるルミア。

俺もリィエルの目を、優しく手巾で拭く。

きっととても美しく、健気な光景だ。

…足元のガラクタに目を向けなければ。

 

「…幽霊の10倍怖い」

 

「同じく」

 

システィーナは、グレン先生の妄言に同意せざるを得なかったらしい。

いいから手伝えよ、バカコンビ。

それからも色んな罠が、用意されていた。

 

 

「クソォ!この扉開かねぇ…!」

 

「…あ。これ引き戸ですね」

 

「なんだそりゃ!?」

 

 

「この宝箱は…罠ね!こんな単純な罠に…」

 

「ギャアアアアア!!ミミックだった〜!!」

 

「バカなんですか!?貴方は!?」

 

 

「だから、同時だって言ってんだろ!?」

 

「そっちが早すぎるのよ!」

 

「だァァァ!もう2人共どけ!ルミア、やるぞ!」

 

 

紆余曲折様々な罠をくぐり抜け、やっと【王の玄室】にたどり着いた。

 

〖ククク…ヨクゾ辿リ着イタナ…〗

 

「先生、奥に…」

 

「ああ!やるぞ!」

 

先手必勝と言わんばかりに、俺と先生が一気に接近する。

それと同時に先生が【愚者の世界】を起動して、魔術を封じる。

これで狂王はカカシも…

 

〖『愚カナリ』!〗

 

「な!?魔術!?」

 

咄嗟に躱してやり過ごす。

 

「バカな!?どうして…!?」

 

〖ククク…ドウシテダロウナ…?〗

 

余裕綽々なその態度の隙を伺っていると、少し違和感を感じた。

 

「早く助けて下さいよ〜…」

 

「とんだ茶番だ…」

 

「アルタイル…早く助けて…」

 

あれ?何か…無気力すぎない?皆。

 

「…おい、狂王。お前、何者だ?」

 

流石にこの状況はおかしい。

グレン先生もその事に気付いたのか、怪しんでいる視線を向ける。

 

〖ソロソロ潮時カ…。我ガ正体、刮目スルガイイ!〗

 

そう高々に宣言してから、姿が変わる。

その姿は、俺達もよく知るあの人だった。

 

「ゲェェェェェェェェェ!!!!セリカァァァァァァ!!!」

 

そう、アルフォネア教授だ。

なるほど、それは確かに茶番だ。

 

「全部お前の仕業か!!」

 

「そう!【イクスティンクション・レイ】で、未踏破領域を掘ったんだ!」

 

「古代遺跡に何してんだよ!?バカか!?」

 

「細々とした仕掛けは全部、オーウェルに頼んだ」

 

「あのバカ、ぶん殴ってやる!!」

 

「後【愚者の世界】はあれだ。偽物とすり替えた」

 

「確信犯か!!!?」

 

「いや、そこは気付けよ」

 

何ともアホらしい結末だな。

 

「やっと分かった。…これ、【ライツ=ニッヒ】の【狂王の試練】の丸パクリじゃない」

 

「あぁ…道理で覚えがあった訳だ…」

 

「人一倍悪意とかに敏感なリィエルが、いまいちだったのは、教授だったからなんだね…?」

 

俺達は疲れたようにため息をつく。

結局これも、アルフォネア教授の暴走。

この間のロリ化事件の続きみたいなものだな。

結局システィーナが、フィーベル家御用達の超高級店を紹介して、そこで先生の奢りでディナーをする事で、手打ちになったらしい。

当然、黄金苔を売っぱらった分は、全部パーだったとか。

そして俺は、かなりの大金を懐に納めたのでした。

めでたしめでたし。




おまけ

「…なあ、リィエル。いつまで苔取るの?」

「ん。全部」

「…恨むぞ、ルミア」

「あ、あはは…頑張ろう?」
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