連続投稿です。
それでは、よろしくお願いします。
「はぁ…はぁ…」
「…やったな…」
俺達はお互いに、背中を預けながら、座り込んでいた。
⦅アルタイル!聞こえるか!?アルタイル!!⦆
ちょうどその時、グレン先生から、通信が入る。
⦅聞こえてます。そっちは片付きました?⦆
⦅ああ!そっちは!?無事なんだろうな!?⦆
⦅どっちも無事。だけど…疲れた⦆
そう言って通信を切る。
「…ルミア、本当にごめん。結局俺がしたのは…ルミアを危険な目にあわせただけだった」
「…そんな事ないよ。アイル君は私と一緒にダンス踊って、どうだった?」
「…すげー楽しかった」
「私も。だから大丈夫。それに…私の夢、叶えてくれるんでしょ?」
「…!当然!さてと、早く皆と合流するか!」
「そうだね!アイル君の燕尾服、早く綺麗にしないと!」
そう言って俺達は立ち上がって、グレン先生達のいる方へ足を進めた。
その足取りは、さっきよりかなり軽やかなものになっていた。
合流地点に行くと、俺達が最後だったらしく、そこでは
「てっめぇふざけんなよ!?お前の狙撃が俺の頬を掠めただろうが!一歩間違えたら俺、死んでたじゃねぇか!?」
「死んだだろうな」
「はぁ!?なんじゃそりゃ!?てめぇ、何そうあっさり言ってんだよ!?」
「そもそも、不用意に射線に入ったお前が悪い」
「んだとぉ!?」
「第一、何故あんな場所におびき寄せた?あの山にはもっと適した場所が、無数にあったはずだ。狙撃する身にもなって欲しいのだが」
「かぁ〜!てめぇは昔っから…このド畜生め!やっぱお前は嫌いだ!」
「奇遇だな。俺もだ」
グレン先生とアルベルトさんが言い争っていた。
「何してんだよ…」
「アハハ…」
もう、2人揃って苦笑いしかない。
それはさておき、どうやら皆、俺達優勝カップルを待っているらしい。
どうやら、催眠が解除されても一種の酔った状態らしい。
有り体に言えば浮かれてるのだ。
そして、システィーナの判断のおかげで、無事だったリゼ先輩の計らいにより、再開の運びとなったのだ。
「どうなるかと思ったよな…」
俺はルミアと一緒に踊ながら、呟いた。
「ありがとう、アイル君。私の事…いつも守ってくれて。私なんかの為に…必死になってくれて…大切にしてくれて…」
「そりゃ、当然だろ?俺にとってルミアは、大切なやつだからな…」
俺達は囁くように話しながら、踊り続ける。
「そうだとしても…私の味方でいてくれる事…守ってくれる事に、変わりはないよ。だから…ありがとう、アイル君。色々あったけど、今夜の事は…一生の宝物だよ」
(やっぱり… 私は、ここにいるべきじゃないのかもしれない…)
今回はアイル君達の尽力があったから、どうにかなった。
でも次は?さらにその次は?
こんな結末、約束されてるの?
そんな訳ない、
廃嫡された王女であり、忌むべき異能者。
そんな厄災の呼び水となる者。
アイル君は、そんな私をきっと守ってくれる。
それこそ身を挺して。
辞めてと言っても辞めないだろう。
(でも…私が好きになったのは、そういう人だから…)
それ故、もしアイル君が倒れたら?
先生が、システィが、リィエルが、皆が倒れたら?
もし、私のせいで…!
ふと、わたしのそっくりの誰かの声が聞こえる。
(〖 貴女さえいなければ…!〗)
(やっぱり…私は…ここにいてはいけない人間なんだね…)
でも。
それでも。
全てを失って、やっと手に入れた、自分の居場所を…本当に捨てられるだろうか…?
ああ…なんて嫌な子なんだろう…。
なんてワガママな子なのだろう…。
いずれ、自分が、皆に災いをもたらすと理解してても…!
(
「そりゃ、何よりだ…?ルミア?…泣いてるのか?」
気付くと、ルミアは泣いていた。
ルミアは、少し目尻に涙を浮かべ…それでも、精一杯の笑みを浮かべてこう返した。
「すごく…嬉しくて…幸せで…!」
そうして、フィニッシュまで踊りきった俺達。
拍手喝采の中、俺の腕にしがみつきながら、涙をを流すルミア。
この時俺は、ルミアの気持ちに、全く気付いてきなかった。
ルミアの抱える、迷いと葛藤に…。
こうして、大波乱の【社交舞踏会】は終了したのだった。
数日後、俺達は何時ものメンバーで登校していた。
とはいえ、朝からやる事があるらしいグレン先生はおらず、俺、ルミア、システィーナ、リィエルの4人だったが。
それはさておき、俺達の教室に行く途中に、校内掲示板がある。
そこには大抵、生徒会を始めとする各委員会からの案内や、学院からの報告だったりが貼ってある。
何時もなら、歩きながら流し読みするだけ。
今回もそうしていて、スルーしようとしたのだが
「…ん?」
…今、何かとんでもない事…書いてなかったか?
俺はバックして、掲示板まで戻る。
そして…固まった。
「アイル君?どうした…の…?」
ルミアも固まった。
「2人共、どうしたの?予鈴鳴っちゃう…わ…よ…?」
システィーナも固まった。
「?3人共?どうした…の?…私の名前?」
リィエルがその紙を見て、自分の名前だと、認識する。
ゆっくりと頬をつねるが…どうやら、夢ではないらしい。
「…システィーナ。大至急先生呼んできて。そのまま学院長室まで直行。ルミア、リィエル。先に学院長室行くよ」
「「…わかった!!」」
俺達は直ぐに行動を開始した。
優等生のシスティーナが、らしくなく廊下を走り抜ける。
俺はルミアとリィエルを抱えて、全力疾走する。
そのまま、ノックもなしに学院長室に入り込み、
「学院長!!
紙に書いてあった内容を問い詰める。
本当に…何時になったら、日常が戻ってくるのやら…?
本当に…トラブルしかないな〜おい!!!
さて、リィエルの退学って一体何が!?
という感じで終わらせます。
それではちょっと短いけど、失礼します。
ありがとうございました。