書く暇がなくて、ストックが無くなってきました。
SAOはしばらく貯める作業に入ります。
ロクアカも本編は終わらせたいです。
それではよろしくお願いします。
「いやあぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁ!!!」
「〜〜〜〜ッ!!」
激しくぶつかり合う、リィエルとエリエーテの剣。
エリエーテの剣戟、【
対してリィエルが放つのは、【
エリエーテが放つ【
「やぁぁぁぁぁぁぁ!!!」
「くぅぅぅぅぅぅぅ!!!」
リィエルの【
今のエリエーテは、防戦一方なのが精一杯な状況だ。
そんな黄金を白銀が塗りつぶす光景を見て
「みんな…見えてるか…?」
涙を流しながら、カッシュが呟く。
「見えます…見えてますわ…」
「うん…あれが…リィエルの光…」
「とても優しくて…強くて…」
「理屈なんて、何も分からないのに…」
「涙が…止まらない…」
カッシュだけでは無い。
ウィンディにも、セシルにも、リンにも、ギイブルにも、テレサにも。
誰にでも、その光は見えていた。
しかしそれは同時に…
「でも…リィエル…大丈夫なのかな…?」
「「「「「…」」」」」
誰もが、同じ不安と予感を感じるということで。
「ただでさえ…ボロボロの体なのに…あれだけの…全力戦闘…。それに…あの光はまるで…リィエルの命を、燃やしてるようにも見えて…!」
肉体は語るに及ばず、その光に関しては、ただの予感でしかないが、それでも何故か魂レベルで理解してしまっている、そんな気がしている。
それはここにいるリンを除く5人もまた、同じ予感があった。
「それが…なんだよ…!」
それでもと、声を張り上げるのはカッシュだ。
「そうだとしても…今、俺達に出来るのは、リィエルを応援する事だけだろ…!そうだろ!?」
「…そうですわね…」
「「「「「「リィエル…!」」」」」」
6人の祈るような視線を受けながら、しかしそれには気づかず。
「でりゃぁぁぁぁぁぁぁ!!!」
リィエルはひたすら、剣を振るう。
エリエーテに、最早余裕は無く。
「こんな…こんなはずじゃ!?」
(僕は、あらゆる余分を斬り捨てて来た。そんな僕が、負けるはずが…!?)
エリエーテは自身を一振の剣として、磨き上げてきた。
今回も、自身を磨きあげることが出来る…そう思っていたが、結果は出来ていない。
それもそのはず。
リィエルが目指す剣と、エリエーテが目指す剣は、似て非なるもの。
そんな異なる2つで、勝敗を分けるのはたった一つ。
どちらの光が、より強いのか。
(ボクの光の方が…弱いというのか…!?)
「うわぁぁぁぁぁぁぁぁぁ!!!」
「ッ!?ガハッ!」
今日1番の気迫と共に、【
血反吐を吐き、倒れるリィエル。
そんな絶好の機会を前に、エリエーテは何もせず、ただ宣言した。
「勝負だ!!リィエル!!君の光と、ボクの光。どっちが上か!決めようじゃないか!!!」
剣を杖代わりに立ち上がるリィエルを見て、エリエーテは剣を上段に構えて、【
対するリィエルは、最早剣を構える事も難しいのか、手足は震え、焦点が定まっていない。
灯る【
「リィエル…!」
しかし、友の声が背中を押す。
「頑張れ…リィエルちゃん…!」
友の声が、【
「負けないで、リィエル…!」
「勝って、リィエル!」
「また一緒に、先生の授業を受けよう!」
「アイルの手作り苺タルト、皆で食べましょう!」
「こんなところで、君が終わるなんて…許さないからな…!」
「どうか…負けないで…!誰よりも…貴女自身の為に…勝って!」
「「「「「「リィエル!!!」」」」」」
友の声が、ふらつく体を支える。
呼吸を整えさせ、腕に力が戻り、瞳に強い光が灯される。
そしてついに
「「いやあぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁ!!!!!!」」
黎明の銀と黄昏の金が、衝突した。
2つの光がせめぎ合う最中、エリエーテは自身の運命を悟った。
(あぁ…なんて綺麗な剣なんだ…)
その背中にいる余分…いや、仲間達。
その美しさと温かさは、なんと言うべきか。
一方の自分の後ろには何も無い。
なんと薄っぺらく、ハリボテなものか。
そんな自分の
(あぁ…そうだったな…)
【剣の姫】エリエーテは、かつて自身が最強を夢みた理由を思い出しながら、消滅したのだった。
「「「「「「リィエル!!」」」」」」
前のめりに倒れたリィエルを、カッシュ達は駆け寄って抱き起こす。
「み…んな…わたし…勝ったよ…」
ニコリ、と。
リィエルが笑った…心から笑った。
「あぁ…あぁ…!」
「すごいよ…リィエル…!心から尊敬する…!」
「貴女はあの…【剣の姫】に、勝ったんですわ…!」
それと同時に。
「ん…それは…よかっ…た…」
リィエルの身体から、致命的な何かが…抜けていく。
それが、残酷なまでに、分かってしまう。
「わたし…がんばった…本当に…がんばった…グレン…褒めて…くれるかな…?…アイル…喜んで…くれるかな…?」
「あぁ…当たり前さ!」
「きっと、食べきれないくらい、苺タルトを量産しますわ」
皆がボロボロと涙を流す中、リィエルの瞼が、ゆっくりと落ちていく。
その呼吸が弱まっていき…その身体が冷たくなっていく。
「…すごく…眠い…少し…寝る…ね…」
「…パウエル」
「ほっほっほ。…致命傷ですな、アベル」
アルベルトが血反吐を吐きながら壮絶な表情で、パウエルの顔を鷲掴みにしている。
…しかし、その胸には、パウエルの貫手が刺さっているが。
「礼を言うぞ、ルナ=フレアー。お前のおかげで、パウエルを捉えた。ここからは、俺の仕事だ」
そのルナは、見るも無惨な姿で倒れており、最早、生きてるか死んでるかも、判断がつかない。
「やれやれ…まだその右眼で、私を理解する気ですか?…いいでしょう、やってみなさい。貴方の我は、私の深淵を捉えられるでしょうか」
そんなパウエルを無視して、アルベルトは再び、パウエルの闇を解き明かすべく、彼の中に潜り込んだ。
(どれくらい経ったのか…)
理由もなく襲いかかる、恐怖と絶望。
アルベルトはそれらを意識の力で捩じ伏せ、進み続けた。
しかし、どこまでも深い深淵に、少しずつ呑まれだしていた。
進み続けて…ついにアル■■■は、我が崩れている事を認めてしまう。
無理もない。
(俺ノ我ハ…偽リダ)
■■■である事に耐えきれず、名乗り、演じ、作った、偽りの英雄■■■■■=■■■■■だから。
(スマナイ…ホントウニスマナイ)
■■■■■は、■■■へ意味の分からない謝罪をしながら、闇の中に溶けかけていく…。
その時だった。
ーーううん。例え貴女が偽りの存在だったとしても…私は、貴方を誇りに思うわ、■■■。
女の声が聞こえた…気がした。
(誰…ダ…?)
ーー大丈夫だよ、私が…私達が見てる。たとえ、貴方が自分を見失っても…私達が、貴方を見てる。
ーー頑張れ!■■■お兄ちゃん!
ーー負けないで!
子供の声がする。
他にも沢山…9人ほどの子供の声だ。
ーーほら、皆が■■■の事を見てるよ。
女の優しく包み込むような、■ル■■トに語り掛けてくる。
ーーねぇ、■■■。この世界に無駄なことなんてないの。貴女が歩んだ苦難の道は、無駄で無意味なものじゃないの。悩み、苦しみながらあるいた道に、中途半端なんて言葉、存在しないの。偽りの英雄として生きて、足掻き続けてきたから、この深淵に、挑む強さを得た。それでも■■■を捨てなかったから、私達は貴方を見つけられた。貴方の全ての葛藤が、貴方をここに立たせている。
不意に、何かが光った。
それは、アル■■トが付けている、銀十字の聖印だ。
まだ■■■だったころ、姉から貰った、形見の品。
その弱々しくも強い光が、どこかに導くように光っている。
ーーもう少しだよ、頑張って■■■。貴方を信じて、託した友達がいるんでしょう?
(…ああ)
ーー彼らの期待、裏切りる訳にはいかないよね?
(…そうだな)
ゆっくりと確実に。
アルベル■は、銀十字の光をを頼りに進み続ける。
アルベルトは深淵を進み続ける。
そして…。
それは、アルベルトにとって、永遠に近い出来事。
されど、現実時間では、1秒にも満たない刹那の時間。
「
ついに、深淵を捉える。
鷲掴みにしている左手に、稲妻を生み出す。
「ギャアァァァァァァァァ!!!?」
苦悶の悲鳴をあげ、飛び退くパウエル。
「怪物は…人に理解されないこそ、怪物になり得る。その本質を理解されたお前は、怪物じゃない…!十分に滅ぼせる相手だ…!!!」
「バカな…!?何故人の身で、我が深淵を理解出来たのですか…!?」
苦痛にもがきながら、パウエルはある事に気づく。
銀十字が薄く光った事に。
「…そういうことですか!?あの孤児院の9人の子供達とアリアを、契約悪魔として我が深淵に飼っていた!そのアリア達が!」
「理屈はどうでもいい…!御託ももういい…!貴様は…俺が斃す!!アベルとして!!何より、アルベルト=フレイザーとして!!!」
アルベルトは右眼を輝かせ、突貫する。
パウエルが最後の抵抗と言わんばかりに、姿を変えてえ襲い掛かる。
その姿はまさに、【貌のない闇】だ。
「視えてる。そして…
ズドンッ!!!
稲妻を纏わせた左拳のカウンターが、闇を貫く。
「消えろぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉ!!!!!!」
全身全霊の魔力で放たれる稲妻が、世界を白く染めあげ。
ナニカの悲鳴をあげながら、パウエルは消滅したのだった。
フィジテの外で戦うアルタイル&ルミアと、フェロード&レ=ファリア。
「オォォォォォォォォォォォ!!!」
「グゥ!?」
アルタイルの気迫に満ちた拳が、フェロードをガードの上から吹き飛ばす。
「ハァァァァァァ!!!」
〖この…!〗
ルミアの【銀の鍵】によって流れ出す無限エネルギーに、レ=ファリアも負けじと空間を歪めて守る。
「『雷槍よ』!『穿て』!『貫け』!」
「クッ!『■■■』」
吹き飛ばされるフェロードに、【ライトニング·ピアス】の追撃を放つも、フェロードは転がりながら、防御する。
シュン!
「…な!?」
転がっていたはずのフェロードが、アルタイルの足元まで戻ってくる。
(しまった…【次元跳躍】!さっき、どこかに糸を巻き付けられた!?)
フェロードが仕組みを考えた隙に。
「『我が手に星の天秤を』…オラァァァァァァァ!!!」
「ゴホォッ!!!?」
アルタイルは、ボールを蹴り飛ばす要領で、フェロードを全力で蹴り飛ばした。
〖マスター!!〗
レ=ファリアが慌てて、フェロードの元まで飛び、その体を受け止めた。
「ゲホッゲホッ!ゴボッ!」
血を吐き出すフェロード。
(クソ…肋を折られたかな…!)
血を吹き出しながらも、しっかり立ち、身構えるアルタイル達。
同じく血を吐きながらも、立ち上がるフェロード達。
そんな緊迫した空気が張り詰める中、不意にフェロードが弾かれたようにフィジテを見た。
「「…?」」
アルタイルとルミアは警戒心を解かないようにしながら、同じくフィジテを見る。
2人の目には特に変化はない。
しかし次のフェロードの一言で、現状を知る。
「…エリエーテとパウエルが…倒された…!?」
「ッ!リィエル…!」
「アルベルトさん…!」
2人が仲間の勝利を喜び、自分達も続こうとした時
「でも…終わりだよ」
「「ッ!?」」
どこか自信に満ちたフェロードの声に、ハッとフィジテに視線を戻す。
魔術で強化された視界に見えたのは、
「あれは…!?」
「魔将星!?」
〖アハハ!久しぶりに見たわ!死霊の支配者!冥府の大公!【冥法死将】ハ=デッサ!!アイツが出てきたからには、貴方達はもう終わりよ!!!〗
レ=ファリアが高々に笑いながら、絶望を告げる。
しかし
「シッ!」
「ハァ!」
「〖ッ!?〗」
アルタイルとルミアは、少しも気にせずに襲い掛かる。
慌てて防ぐフェロードとレ=ファリアは、思わず声を荒立てながら答える。
〖なんなの貴方達!?頭おかしいわよ!!〗
「あれを見ても、分からないかい?もう君達は終わりなんだよ…!?」
「は?何が?」
「貴方達こそ、分からないんですか?」
アルタイルとルミアは、2人を弾き飛ばして、堂々と宣言した。
「あれ…エレノアなんだろ?」
「あそこにいるのは、イヴさんです」
「だったら、勝敗は決まってる。なぁ、ルミア?」
「うん、アイル君。あの戦い…」
「「勝つのは、イヴ姉さんだ(イヴさんです)」」
21巻、本当に激アツで大好きです。
22巻が待ち遠しいです。
それでは失礼します。
ありがとうございました。