クロストリガー   作:スカーレット・ウィング

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23話

 

 

「ゲート発生、敵が」出現します。」

「よし、では部隊を展開。作戦通りトリオン兵を討伐しろ。」

 

 

陣形は昨日とは変わり、人型が出現することも考慮しすぐに合流できるように部隊の間隔を近づけた。

その分部隊のいない空白地帯が増えたがそこは天羽と基地砲撃で埋める算段だ。

 

 

「妙ね。」

「栞もそう思うか。」

「ええ、相手が少し遠いわね。」

「それは私も感じますがこちらをひきつけさせて戦線を伸ばして各個撃破が目的なのでしょうか?」

「その線は薄そうなの。それが目的なら市街地へ向かう動きを見せた方が陣形を崩しやすいもの。いくら迅君の予知で私たちが負けなければ市街地に被害がほとんどないといってもおかしいわ。」

「ならば別の目的があると考えるのが妥当か。」

「でも、それが何かわからないしわかってもここを離れるわけにはいかないから本部にいる人たちに任せるしかないけどね。あの人(師匠)ならなにか気づいていそうだけど何もないってことはこっちは任せるってことと思ってもいいはずよ。」

 

 

 

 

「おおむね予想通りだな。」

 

基地の屋上で様子をうかがっているのは九斬。敵の攻撃に反応するために待っている。

しかし戦線はいずれも膠着状態で優勢こそ取れている場所もあるが他の部隊の足並みが揃わない。

敵もボーダーの上位部隊には多くの兵を配置しており簡単には持ち場を離れることができない。

 

 

「あの野郎嘘だったらゴーグル壊してやる。」

 

 

待つのが苦手な九斬からしてみればただ眺めている状況は退屈だった。

迅は基地に侵入を許し部屋でサポートを行っているオペレーターに被害が出るといわれたため戦線に出ることができないのだ。

さらに戦線にでると敵があの手この手で足止めを行い少なくない犠牲がでるといわれてしまいこっそり計画もできないなった。

よって屋上から狙撃組や砲撃と一緒にちまちま撃つしかやることがないため暇なのだ。

 

 

「奈良坂、そこ。」

「了解。」

 

 

ときおり狙撃手に指示を出して撃たせているが現場派の九斬としては手持ち無沙汰なのである。

 

 

「そろそろか。」

 

 

「敵の攻撃がくる。撤収だアタッカーと交代だ。」

 

 

狙撃で援護をしていた者たちと入れ替わりで攻撃手たちがやってくる。

 

 

「ねーねー。本当に敵が来るの?」

来るなりそうそうに文句をたらしたのは緑川だ。ここには主にスコーピオンをメインとしているものが多い。弧月に比べて射程が短く敵に接近しなければならないそのため敵の相打ち狙いの自爆やダメージを受ける機会が増えるため長期戦には向かないとしてこの場に配置されたものもいる。

 

 

「そろそろ敵も狙撃が鬱陶しいと思う頃だろ。黙らせにくると思うがどう来るか。残させて悪いな。」

狙撃がやめば敵をひきつけられないとして一部は残して狙撃をさせている。近接戦もできる荒船に木崎、機動力のある隠岐など詰められても簡単にやられない7人が残った。

 

 

「いえ、こちらにとっても少しでも前の奴らを楽にできれば勝率が上がるでしょう。そうなれば俺のメソッドも役に立つでしょう。」

「そんな器用な奴(村上)はそうそういねぇよ。せいぜいうかつに近寄れないがいいとこだよ。」

「それでも十分だと思います。レイジさんほどではなくとも俺くらいならそれなりに意味がいるでしょう。」

「ちょっと怖くなってきたな。」

 

 

 

 

「そういえばさ、緋ノ宮たちはなんで遠征部隊を目指しているの?ネイバーに関係なさそうだけど。」

「む、お前ならまぁよいか。私はなネイバーフッドには重大な何かがあると思っている。」

「トリガー技術じゃないの?」

「いや、もっと深いことだ。トリガーがどこから来たのかとかなぜネイバーフッドという奪い合わねばならない機構を作ったのかだな。」

「そういうところに目をつけるんだ。トリガー技術には興味ないの?」

「興味があるかないかと聞かれるとある。だがあまりにも欠陥が多すぎる。」

「俺は何とも思わなかったけどやっぱり変に思うのかな。」

「うむ。まずそもそも侵略が異常だ。これほどの技術があれば内政に重点をおけばまずやっていけるはずだ。侵略という行為自体に敵を増やす欠点がある。完全に屈服させて併合や属国にするならともかく小競り合いをするには少し過ぎると思う。どうにも争われているような気がしてな。そう思えばブラックトリガーの異質さにも納得がいく。」

 

 

「それは元になった人の意識があるってことじゃないの?」

「そう。本来であればそうなのだがその話は誰からのものだ?誰かが聞いたわけでも調べて発表したわけでもあるまい。万人に使えない理由の推測にすぎない。となればトリガーそのものに何かしらの設定がなされていると考えるのが妥当だ。」

「それにもともと万人が使えるはずのトリガーがなぜ特定の者にしか使えなくなるのか、普通であれば当人専用の尖ったものになるはずだ。そこにこの世界の真理があるとみた。だからこそ遠征を行いトリガーを解き明かすのが私の目的だ。なぁ、雪枝。」

「うん、二穂。付け加えるならもともとトリガーは欠陥で作られたもので私たちが発展させるようにしているっていう説もあるよ。」

 

 

(目的はこれだけではなさそうだけどこれは嘘をついていないってことは本当なのか。こんなことは思いつかなかったな。そいいえば九斬さんも似たようなことを言っていたっけ。)

 

 

「敵が増えてきた引き締めていくぞ。」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「さて、そろそろ始めるぞ。今日はしっかりと働けよ。」

「当たり前だろ。誰に言ってんだよ。」

「了解よ。」

「気は進みませんが仕方ありませんねぇ。」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

話の結合(一話と二話をつなげて一話とする)

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