Sleeping Pills* の AU小説 作:Sleeping Pills*
夜中、少し肌寒くなり、ひとりでに目が覚める。
日は随分前に暮れたのか、夕焼けも終わりかけで、空はもうすっかり暗くなってしまっていた。
赤、橙、黄色、青、紫…… 毎日違う色や姿を見せてくれる夕焼け空を、今日はどんな色を見せてくれるんだろう?って、少しだけ楽しみにしてたのに……
周りをざっと見渡したけれど、Dreamの姿はない。
夕食も向こうで食べてくるのかな、と思いながらその場から立ち上がった時だった。
ーー感情の樹が突然、太陽の光を何百倍にも強めたかのような光で包まれる。
突然の出来事に驚く僕を尻目に、その光はゆっくりと眼の前で人の形を成して行き、あれほど眩しかった光は僕でもなんとか直接見る事ができるほどの強さに収まった。
そして、その光の中心に居たのは、緑の髪、緑の肌、ピンク色のドレスの女性。
…紛れもなく、僕の記憶通りのお母さん。
僕を眼中に捉えると少しだけ悲しそうに微笑んで、僕に向かって言葉を紡いだ。
『 Nightmare、今まで辛かったね。ごめんなさい。』
『 傷が、漸く治ったの。』
『 貴方のことは、ずっと見てたの。けど、私にはどうすることも出来なくて…』
『 もう、大丈夫。どんな時も絶対に貴方を1人にしないから。』
そう言って、昔のように僕を優しく抱きしめてくれた。
… その後、暫くして。
「 Mare !!! 」
背後から、聞き馴染んだ声で僕の名前を呼ぶ声が聞こえてお母さんの体に回した手を下ろして振り返ると、Dreamが樹の異変に気づいたのか、こちらに向かって大急ぎで走ってくるのが見えた。
きっとお母さんの姿を目に止めて、おかえり、と久しぶりの再開に大喜びするのだろう。
そしてその後お母さんは感情の樹の守護者に復帰して、
僕とDreamは守護者なんて肩書に囚われずに、町の子供たちと一緒に遊ぶんだ……!…
…なんて。
そんな事が現実に起こるはずが、無いよね。
昼寝をしながらこの夢を見るのは、これでもう5回目。
最初は、こんな事が起こるなんて! と浮かれて喜びを噛み締めていたけれど、
すぐ思い知らされた。 現実はそう甘くないんだ、って。
実際、その幸せの絶頂で起きてみればまだ昼頃で、
樹が光り始めることも、
お母さんの姿が見えることも、
一切、有りはしなかった。
今回も、きっとこれは夢なんだろう。
これが今までと同じ夢ならば、もう直ぐ終盤に差し掛かるあたり。
お母さんが帰ってきたその次の日の朝にDreamと手を繋いで、
2人で一緒に遊ぶ予定を立てていた、町の子供たちの待っている広場に駆けていくっていう、物語の終幕のシーン。
毎回、この後目が覚めて。
あの幸せだった時間は全部ただの夢だった、っていう分かりたくもない事実と直面させられるんだ。
今日もきっと、変わらない。
……でも…
…もしも。もしも今日だけは、夢じゃなかったとしたら…?
そんな考え、馬鹿げているって分かってる。
けど、それでも僕はまたDreamと手を繋いで、一直線に皆が待っている場所まで走り出す。
暫くして、正面に小さな沢山の人影が見え始める。
段々と僕達に手を振っている皆の顔が、はっきりと見えてくる。
夢だと思いたくない。
夢だったとしても、せめて皆と遊んでから……
そう思いながら、目を瞑った刹那。
ガッ
……頭部に、激痛が走る。
恐る恐る、僕が目を開けると、
そこには僕からほんの数歩離れた先で仁王立ちしている、何人かの町の子供たちが居た。
両手には、いかにも投げるのに御誂え向きそうな石。
彼らは、僕が起きたのを知るや否や、
笑顔で
その石を持った手を、僕に向かって振りかざした。
……できることなら、現実であってほしかったんだけどな。
どうもです!
更新頻度が急に遅くなったのは、現在学校の試験中で、こっちにあまり手が付かなかった&この先何を書くのかが完全迷子になっていた…という言い訳だけさせてもらいますw
…さて。今現在、3話連続でNightmareの心境だけになってるんですよね、しかもかなり鬱めの。
なんとか話を次に移すためのいじめっこ達配置は完了したので、次話では今までより少しだけこの鬱onlyの世界から変化が多く見られるようになると思います、是非お楽しみに!
《追伸》
12月14日現在、UAが99、そしてお気に入り登録が1人になりました…!!
誰も見てくださる方が居ないと思っていたので、とても嬉しいです!
これからも新記録更新に向けて、励んでいきたいと思います!まずは目指せ、UA100!!