Sleeping Pills* の AU小説   作:Sleeping Pills*

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Dreamtale Ⅶ

《 翌日 》

 

...

 

Dream 「 じゃあね、mare! 」

Night 「うん、楽しんできてね!」

 

...町の子供たちと遊びに行く、と言って町へ出かけていった Dream を見送って、僕は定位置になっている感情の樹(おかあさん)の根本に座り込んだ。

 

昨日未知の世界から来た、僕だけが知っている来訪者への興奮を抑えながら、僕は感情の樹に語りかけた。

 

「 Dream、昨日は驚いてたね!あの顔、写真に撮っとけば良かったなぁ〜...」

 

...まぁ、それも当たり前かな。

なにせ昨日は今まで習慣になってた深夜の読書もせずに、Dream よりも早く寝たんだから。

 

「『 えっ、mareもう寝るの!?もしかして体調、悪かったり?

...えっ、どこも悪くない?

 

...えーっと、じゃあ、本に飽きた!とか?

......飽きるわけがない??でも言われてみれば確かに、そうだよね...

 

......明日は空から林檎でも降ってくるのかな......』

 

...なんて!あんなに慌てたDream 、初めてだよ!流石の僕でもDream より早く寝る事ぐらいある......よね? あれ、あったっけ?」

 

記憶を遡り、自分が今までに本を読むのを切り上げてDream より早く寝た記憶を掘り起こそうとして...... 最終的に、辞めた。

 

因みに今も思い出せないけど、きっと今までに一回くらいはあっただろうと思っている。

 

そして一通り記憶の中をさらって諦めるまでの間、何回も脳裏にちらついた疑問を、僕は無意識の内に声に出していた。

 

 

「...Sansさん、本当に来てくれるのかな?」

 

 

...そもそも、Sansさんがここに来たのは偶然。この世界と繋がる穴が消えた以上、もしかすると彼は此処に来ることが出来ないかもしれない。

 

しかも勝手に林檎を取ろうとしてるって思いこんで、命令口調で身元を聞くなんて、嫌われても仕方ない。

 

 

「 それに、昨日始めて会った知らない子供の約束なんて、護る価値も無いし......」

 

「 ...お母さん、僕、Sansさんに嫌われちゃったかな.........」

 

???「 どこのどの “Sans” さんの事かは解らないが、少なくともオイラはおまえのこと、嫌ってないぜ?」

 

「 うわぁああああ!?」

 

背後から急に何者かの声がして、反射的に飛び退く。

 

そこに居たのは......

 

 

昨日と同じ、優しそうな笑みを顔に浮かべた Sansさんだった。

 

 

「...お、おどろきました......」

 

Sans「 約束通り、また来させて貰った訳だが......取り込み中だったか?」

 

誰かと話してるみたいだったが、そう言って彼は人影を探すように辺りを見回した。

 

...僕がここでいつも話してる相手って言ったら、1人に限られるんだけどな......

 

 

あ、そっか。

 

Sansさんは僕の事や、感情の樹(おかあさん)の事も、何も知らないんだった。

 

「 ううん、だいじょうb...あっ、違う。 いえ、大丈夫だよ!...ぁ......」

 

 

彼が帰った後に少しだけ読んだ礼儀の本に載った、『 目上や、年上の人には敬語を使いましょう。』の文字。

 

 

《 Sans さんはきっと僕より年上だから、今度からは敬語を使わなきゃ!》って、思ってたのに...!

 

変に、思われたかな...? そう思いながらSansさんの方を見ると、彼は、

 

Sans「そんな骨みたいに固くならないで、もっとフランクに話してくれて良いんだぜ?」

 

まあ、俺たち自身は骨だけどな。 そう言って、片目を閉じた。

 

 

これは後に知ったことだけれど、さっきのは「骨ジョーク」って言って、本来はそこで笑うのがお決まりらしい。

 

「 わ、分かりました......じゃなくて、分かった、...?」

 

...勿論昔の僕はそんな決まりなんて知らなかったから、( 何言ってるんだろう...?)って思って、無視しちゃったんだけど。 

 

何となく語尾が下がり気味になった返答に頷きながら、なんだか罰が悪そうにしていた彼の心情が、今なら良く分かる。 

あの時はごめんね、Sansさん。

 

そしてその後、暫く僕の敬語が外れるように練習した後に、

 

「...じゃあ、そろそろ本題に入るぜ?この世界のことや、お前さん自身の事を聞きたいんだが...その前に。」

 

そう言って、Sansさんは話を切り出した。

 

Sans「 その...悪いが。

 

 

 少し腕、見せてくれないか? 」

 

そう、少し気まずそうに僕に頼み込んだ。

 

 

なんで急にそんな事を...?と思いながら、僕は言われるままに服の袖を彼の前で捲った。

 

 

ーーそして自分の腕を見て、直ぐに後悔した。

 

Sans「 ......酷いな。」

 

 

痣だらけの、僕の腕。

 

自分自身の事なのに気を抜いて、忘れていた。

 

 

Sans「 .........お前さん、」

 

...それ以上は、聞かないで、

 

 

もし、聞かれたら。

 

 

 

Sans「 ...どうして、こんな目に遭ってるんだ?」

 

 

 

...何も知らずに、こんな僕に優しくしてくれる Sansさん。

 

 

そんな事を聞かれたら、そんな貴方に嫌われないために......

 

 

貴方の不幸が全て僕のせいだと知られないために。

 

 

 

「 ...何でもないよ、」

 

「 僕、おっちょこちょいだから、よく怪我しちゃうんだ!」

 

 

...僕は、嘘を吐かないといけなくなる。

 

 

 

 




皆さん、お久しぶりです!

...さて、長らく書いてきた過去回想編も、終わりへと近づいて参りました。

今まで「 また過去の回想かよ...」と思っていた方々、次話から漸く本編(まあ、今までのも本編だったけど)に戻ります!

どうかお楽しみに!
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