ソードアート・オンライン〜Irregular player〜   作:mikuroさん

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第10話「アサイラント」

「―――――ハァ、ハァ・・・・」

 

全力で走った俺達二人の息を切らす音がダンジョンに響く。

俺は息を整えながら後ろを振り返る。そこには自分たちが走ってきた道だけが見え、追ってくる人影は確認できない。

血盟騎士団副団長もといアスナが一人で犯罪者ギルド、《ラフィン・コフィン》のメンバーと戦闘しているのが心配になる。いくらトップギルドの副団長といえど、リスクが高すぎる・・・

ふと、横に居るミウも自分と同じく来た道を振り返り不安げな表情で暗闇を見つめている。

だが、こうも突っ立ってはいられない。今は無事を祈り自分たちは偵察隊の吸湿に行かなければ・・・

 

「アスナ・・・大丈夫だよね・・・」

 

ミウが不安そうに言う。

 

「確実じゃ無いことを言うのはあれだけどさ。きっと大丈夫さ。その事をよく知ってるのはミウだろ?今は信じよう。それに・・・」

 

「?」

 

「保険が働いてくれているかも知れないからさ。」

 

ミウが不思議そうな顔をしているが、俺は進むべき方向に体を向け走り出す。

 

 

―――――走り続け数分後。ようやく目的の場所の扉の前まで来た。

扉は閉まっている。

 

「扉が閉まってる!中でまだ生きてるんだよ!!」

 

扉が閉まっているのは生きている証、閉まってはいるもののこの扉はこちらから開ける事ができ、扉に触れれば開けることが出来る。だが、何か、何か違和感が・・・

ミウが扉に走って行き扉に触れる。その扉はゴゴゴゴと重々しい音を立てながらゆっくりと開く。ゴンと音をたて開き終わる。だがそこにはプレイヤーなど居なかった。

 

「・・・嘘」

 

ミウが弱々しい声でそう言った瞬間、ダンジョンの隅で影になっていた場所から突如黒い影が出現し、ミウに突っ込む。

 

「ミウ!避けろッ!!」

 

「え・・・」

 

ドンと重い音のヒットサウンドが鳴り響き、黒い影に突進されたミウは吹き飛ばされる。扉が開いたその先へ・・・ミウはスタンを食らったのかすぐ動けずにいる。

俺は背中の剣を抜き、謎の黒い影に斬りかかる。

キンッと金属と金属がぶつかり合う音が勢いよく鳴る。

 

「お前、何者だッ!!」

 

そう問いかけると黒い影と思っていたがドス黒いフードを被ったプレイヤーは、乾いたような笑い声を出す。フードの中は影になり顔が確認できない。だが確信できる事がある。以前に会ったことがあるということだ。

俺は鍔迫り合いになっている状態から隙ができている足元に足払いをかける。

相手は体制を崩し倒れるところに剣をフードの部分に突き刺すように剣を振り下ろす。

しかし、相当反射神経と身のこなしがいいようで、体を捻り剣を避け、地面との接触前に手をつきその反動で俺の横に移動しバク転の要領で俺と距離を取った。

だが、完全には避けきれなかったようでフードに大きな切れ目を作っていた。

そこからは顔が少しだが認識できた。

 

「・・・!お前は!」

 

そう言った瞬間後ろでゴゴゴゴと先程聞いた音が再度聞こえる。しかし今度は扉が開く音ではなく、閉まる音だった。

扉が閉まろうとしている部屋では、ミウが突き飛ばされ居たはずだ。

本来なら、助けに行くべきだがこの扉は外からだと開けることができ・・・

 

「タスケ二 イカナクテ イイノカ?」

 

聞いていると気味が悪い声で囁く。

俺が無言で睨みつけていると、俺の考えを察したのか、

 

「・・・ァァ ソウカ トビラ コッチカラ ヒラクカラナ。ジャア イイコト オシエテヤル。」

 

その言葉を聞いた瞬間全身に寒気が走った。

 

「ソノ トビラ 十二ジカンゴニシカ ヒラカナインダゼ」

 

勢いよく身を翻し、今にも閉まろうとしている扉の中を目指し全力で走る。

 

「クソっ、間に合え・・・!」

 

もうすぐ閉まろうとする扉の前で足に力を入れ全力で前に飛び込む。

地面に体を叩きつけ数回転がる。顔を上げ今にも扉が閉まる場所を見る。

先ほどの襲撃者が手を振りながら俺に向かって

 

「UFarewell Vergangenheit Freunden 」

 

と言い放ち扉が大きな音を立て完全に閉まる。

俺はすぐさま後ろで倒れているミウに駆け寄る。

 

「大丈夫か?」

 

ミウは体が重いのかゆっくりと体を持ち上げ弱々しく立ち上がる。

 

「うん、大丈夫・・・」

 

ミウのHPは1mmほどしか減っていないがHPバーの下に見慣れないアイコンが点滅していることに気が付く。それよりも、この状況をどうにかしなければいけない。

扉に近づき触れてみても反応は無い。周りを見渡すと中は黒曜石のような黒い色で地面が出来ており、外周は大きな溝が出来ており、とても深いのか下が暗く見えない。

 

「ダメだ・・・出れそうな場所がない」

 

そういえばここにはボスが出るはず・・・と考えた瞬間、広場中央から、先ほどの扉の開閉時の音に似た地響きを立て、大きな物体が現れる。

それは徐々に姿を現してくる。

その姿はドラゴンなのだが色がこの場所の黒曜石な色と似た光沢と色をしている。

完全に地上に姿を現した。そのドラゴンは、翼を大きく広げ部屋がビリビリと震えるほどの咆哮を上げる。

 

「グオオォォォォォォォォォォ!!」

 

そのドラゴンの頭上にボス特有の長いHPバーが表示される。

名前は《Knight Gaunt Dragon》と

 




お久しぶりです。進学がほぼ決まりウキウキしている私です。
小説ほったらかして勉強やら、ゲームやら色々していました。
前々からアイデアは練っていたのですが、途中の繋げ方が上手く考えれず停止していた
次第です。
こんな調子ですがお付き合いしてくれればと考えております。
これからもよろしくお願い致します。end
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