うたの☆超者さまっ♪   作:BREAKERZ

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翔べない翔

ーなのはsideー

 

「「「はぁぁ~~~~」」」

 

音也が新たな仲間、聖川真斗ことライディーンホークと接触したのとほぼ同時刻。

〈時空管理局 機動六課〉にて、高町なのはとフェイト・T・ハラオウンと八神はやては先ほどまで、先日の輸送任務において輸送ルートから外れて東都の市街地で許可なく魔法を使用した事で、上層部から嫌味のオンパレードを受けており、漸くそれが終わり、六課の食堂で疲れきったため息を吐いた。

 

「お疲れ様。はやてちゃん。なのはちゃん。フェイトちゃん」

 

金髪のセミロングに白衣を着た穏やかそうな女性は『湖の騎士シャマル』が三人を労う。シャマルの近くには長身の女性と幼い女の子と妖精のように小さな少女と青い体毛の犬、いや、狼がいた。

長身の女性は、桃色の長髪をポニーテールにした『烈火の将シグナム』。

赤い髪を三つ編みにした小学生くらいの幼い女の子は、見た目はあれだが、実は年齢はなのは達と同い年の『鉄槌の騎士ヴィータ』。

青い体毛の大型の狼は『盾の守護獣ザフィーラ』。

妖精のように小さい身体をした女の子は『リインフォース・ツヴァイ』、愛称『リィン』だ。

この四人と一匹は、はやての家族であり、『夜天の魔導師書の守護騎士』と呼ばれる『ヴォルケンリッター』なのだ。

 

「ホンマに上層部の連中、ここぞとばかりに嫌味の魔力砲をかましてからに!」

 

「私達の言い分なんて、ほとんど聞いてくれなかったの・・・・」

 

「怪物の事も、ロスト・ロギアの事も、〈ライディーン〉って呼ばれた人物の事も、【犯罪者が変身魔法でも使ったのであろう。反応も計器の不具合に過ぎん。言い訳をするならもっと真実味のある言い訳を考える事だな】って、完全に信じてないし・・・・」

 

管理局の魔法が通じない〈ネウロイ〉と違った謎の怪物と、それと戦う鳥のような戦士〈ライディーン〉。

さらに『Eランクのロスト・ロギア』が突然『Sランク+のロスト・ロギア』にランクアップした。

なんて突拍子のない話、その場にいなければなのは達も信じなかった事だ。上層部が信じないのも仕方ないが、彼らはどちらかと言うと、年若い高ランク魔導師が一箇所、それも友人関係で集まった六課を目の敵にしているので、それはもうネチネチチクチクと嫌味を浴びせられたのだ。

 

「それでなのは、『ユーノ』から聞けたのか? その、〈ライディーン〉ってのについてさ?」

 

「『無限書庫』ならば、何かしらの情報があるのではないか?」

 

ヴィータとシグナムが聞くと、なのはも困ったような笑みを浮かべた。

 

「う~ん。それが今日は“彼女さん”とデートだって聞いたから、連絡は明日にしたの」

 

「ユーノさんはデートですかぁ?」

 

「確か、西都で教職についている年上の女性だったな?」

 

「大丈夫かしら? 西都って女尊男卑の制度が強いから、あまりいい感情を持てないのよね・・・・」

 

シャマルが渋面を作るがしょうがない。なのは達は女尊男卑制度には全く関心がなく、いや、むしろISを使えるからといって、性別による差別のようなやり方をする考えに否定的なのだ。

それに、以前任務である女性政治家達の護衛として西都に赴いた際、政治家達が女尊男卑主義者だったらしく、馴れ馴れしくセクハラ紛いに身体を触られた事があった。

セクハラ事態は、おっぱい好きのはやてがよくやるが、はやてのそれはおふざけや友好の証のようなものである。しかし、彼女達がやるソレはとてもねちっこく、まるで蛇か百足か蛞蝓が身体を這いずるような不快な感覚がしたのを思いだし、リィン以外の女性陣はブルルッ! と身体を震わせた。

 

「で、でも大丈夫だよ! ユーノくんが言うには、その“彼女さん”は女尊男卑な考えを持っていない、優しくて可愛い人だって言ってたし!」

 

《せやけど以外やなぁ。ユーノくんってなのはちゃんが好きやと思ってたわ》

 

《うん。でもユーノが言ってたけど、【僕となのはは、ただの幼馴染で友達だよ。昔は恋愛感情っぽい物を抱いていたかも知れないけど、今はただ、良き友人として接しているよ】って》

 

《はぁ~、友情が恋心を上回ったんやなぁ》

 

念話でそう会話するはやてとフェイト。

すると、食堂の扉が開き、エリオが慌てた様子でスマホを持ってなのは達に近づく。

 

「フ、フェイトさん! 皆さん!!」

 

「どうしたのエリオ?」

 

「さ、さっき! ある動画を見ていたら、こんな映像が!!」

 

なんだなんだと、エリオのスマホを全員で見ると、

 

『っっ!!!??』

 

全員が目をひんむいて凝視した。スマホには、ISシティでコブラの姿をした異形の怪物に立ち向かう、件の〈ライディーン〉ーーーー確か、〈ライディーンイーグル〉と名乗っていた謎の戦士が映り、さらにその他に、『青いライディーン』が映っていた。

 

 

 

 

 

ー音也sideー

 

「う~ん。翔は何処にいるんだろう?」

 

「ここら辺で見かけたんだけどなぁ」

 

『早乙女学園』の制服を着たララと音也は、同級生の『来栖翔』を探して、学校の敷地内の森をさ迷っていると。

 

「うぅっ・・・・うぅっ・・・・ぐぐっ!」

 

「「ん?」」

 

後ろの方から声が聞こえて、音也とララが振り向くとそこにはーーーー木の枝にしがみついている金髪のショートカットにお洒落帽子を被った小柄な体型に活発そうな雰囲気をした少年『来栖翔』がいた。

 

「「翔っ!?」」

 

「っ! うわぁっ!! うわああああああ!!」

 

二人の声に驚いた翔が手を離し、地面に落ちてしまった。

 

「いてててて・・・・」

 

「大丈夫翔?」

 

「怪我してない?」

 

「大丈夫だっ!!」

 

音也とララが声をかけるが、翔は帽子で目元を隠すと、強めの口調でそう言って、立ち上がり、二人の前を横切ろうとした。

 

「俺をここで見たこと、絶対、誰にも言うなよ・・・・いいなっ!」

 

「「っ」」

 

翔の言葉に肩をビクッと震わせる二人だが、音也は翔の肩に両手を置いた。

 

「ん?」

 

「言わないよ。でも! その前に、俺達、翔を探してたんだ!」

 

「え・・・・?」

 

ポカンとなる翔の手を取って、音也とララが引っ張る。

 

「おおお、おいっ!?」

 

「実は翔に頼みがあるんだ!」

 

「行こう!」

 

「ええっ!? なんなんだよーーーーっ!?」

 

 

 

 

そしてーーーー。

 

「レン! 翔! 那月! 俺達と一緒に戦おう!」

 

「「「・・・・・・・・え?」」」

 

「・・・・・・・・」

 

ここはシャイニング・早乙女が学園長を勤めるアイドル育成機関『早乙女学園』の敷地内の人気のない広間。翔を連れてきた音也とララ。中学時代からの付き合いの『西連寺春菜』と『古手川唯』、そして真斗は、〈ライディーン戦士〉である翔の他の二人と、もう一人、メイドを連れてきた(春菜と唯には、事前に〈ライディーン〉の事を伝えた。流石に二人も戸惑ったが、ソコは中学時代に音也とララ達と共に、トラブルな日々を送ってきた二人。すぐに受け入れた)。

翔の他に〈ライディーン戦士〉と思われるのは、ウェーブのかかった長い茶髪をした伊達男にして色男、真斗と同じ日本を代表する財閥、『神宮寺財閥』の三男坊の『神宮寺レン』。

黄色の髪に翔とは真逆に、長身の身体に眼鏡をかけた穏やかそうな少年『四ノ宮那月』。

そしてレンの近くには、長い銀色の髪とルビーなように綺麗な瞳、早乙女学園の制服の上からでも、大きな胸と女性として理想ともいえるプロポーションをした、レンの専属メイドである『美神アイリ』が控えていた。

真斗が女の子達に群がられていたレンを連れ出し、アイリはそれに付いていき、春菜とゆいは、那月を呼び出した。

 

「いや、音也<イッキ>。一緒に戦うって」

 

「どういう事ですか?」

 

レンと那月が首を傾げると、音也と真斗は、左手を上げ、〈ゴッドフェザー〉を発動させると、

 

「「「っっ!!?」」」

 

レンと那月、そして翔の左手から、〈ゴッドフェザー〉が発現した。

 

「やっぱり! 皆も〈ライディーン戦士〉だったんだねっ!?」

 

「・・・・聖川。君が言ったのか? 〈ライディーン〉の事は、お互い触れないようにしていた筈だけど?」

 

「事情が変わったのだ神宮寺。この時代に、〈超魔〉が甦った」

 

「え、〈超魔〉って、かつて〈ライディーン戦士〉達が戦った悪い人達ですよね?」

 

「それが甦ったって・・・・」

 

「実際俺と一十木、それにデビルークは、先日ISシティで〈超魔〉と戦った。奴らの行いは非道な物だ。俺も過去に縛られず、〈ライディーン戦士〉として戦う事を決意したのだ」

 

「皆も戦おう! 俺達が〈ライディーン戦士〉に選ばれたのは、きっと意味があるんだよ! レン! 翔! 那月!」

 

「「「・・・・・・・・・・・・」」」

 

音也がそう言うが、先ずはレンがこの場を去ろうとした。

 

「レン!」

 

「悪いねイッキ。選ばれたからって、俺は戦いなんて面倒はノーサンキューだよ。行くよアイリ」

 

「はい。レン様」

 

「あぁ、アイリさんまで・・・・」

 

レンはそう言って、アイリを連れて去っていった。

 

「神宮寺はああ言うと思っていたがな。四ノ宮と来栖はどうだ?」

 

「・・・・ごめんなさい。音也くん。真斗くん。僕も、争い事は嫌いなんです」

 

「那月、でも・・・・」

 

「仕方ない一十木。戦いたくない人間を、戦わせる訳にはいかんさ。来栖。お前はどうする?」

 

「・・・・俺もその、わ、悪ぃけど、よ」

 

「翔まで!?」

 

翔も乗り気じゃないのか、那月と共に広間から去っていった。

 

 

 

 

 

 

 

~♪~♪~♪~♪~・・・・。

 

そしてその日の夜。寮の部屋で音也はギターを少し演奏しながら、どうすれば三人が仲間になってくれるか考えているとーーーー。

 

「音也」

 

「っ、トキヤ」

 

音也と同室の一ノ瀬トキヤ。クールな雰囲気がある青みがかった黒髪の少年だった。ちなみにララは春菜と同室で、唯はアイリと同室である。

 

「ゴメンね。うるさかった?」

 

「いえ、何かありましたか? いつもより音が少し乱れていましたから」

 

「うん。・・・・ねぇ、トキヤ」

 

「何でしょう?」

 

「もしもさ。今自分がISやウィッチや魔導師のような凄い力を手に入れたら、トキヤはその力をどう使う?」

 

「突拍子もない例えですね」

 

「うん、まあね」

 

音也の問いに、トキヤは少し思案するように顎に手を繋ぐ置くと、口を開いた。

 

「ーーーー使いませんね」

 

「今は?」

 

「凄い力で誰かを助ける事ができるとしても、今自分にはそんな暇なんてありません。だから、使う事はしませんね」

 

「そっか(う~ん。レンはやる気ないし、那月は戦う事が嫌いのようだけど、翔が断るのがな・・・・)」

 

音也が再びギターを演奏していると、トキヤは何処か悲壮感のある顔を浮かべ、自分の左手を見つめていた。

 

 

 

 

 

 

「何で翔は断ったんだろう?」

 

「そうだよねぇ。翔なら引き受けてくれると思ったんだけど」

 

「うむ。神宮寺は論外。争い事が嫌いな那月も無理だが、来栖は承諾すると思ったが・・・・」

 

「音也くん。皆」

 

翌日、Aクラス(音也と真斗と那月とララと春菜のクラス)の教室で、音也とララと真斗。う~ん、と頭を捻らせていると、春菜が雑誌を持ってきた。

 

「どうしたの春菜?」

 

「これ見て」

 

春菜が見せた雑誌には、Sクラス(レンと翔とトキヤと唯のクラス)の担任『日向龍也』の事が出ていた。

 

「これって、龍也先生?」

 

「うん。日向先生、映画に出るみたいだよ」

 

春菜の雑誌を見ると、日向龍也先生が主演の『断崖絶壁の王子さま』と言うアクション映画が出る事が載っていた。

 

「うわぁ~凄そう!」

 

「やはりアクション物のイメージがあるな・・・・」

 

「でも、そろそろ王子って歳じゃないけど・・・・。それで春菜、これがどうかしたの?」

 

「うん。これ」

 

ララが目をキラキラさせ、真斗と音也が半眼で見ていると、春菜がページの一部を指差した。

そこには、『新人オーディション』が急募されており、日向龍也先生と共演できるとあった。

 

「前に四ノ宮くんから聞いたんだけど、来栖くんって日向先生のファンなんだって」

 

「へぇ、そうなんだ」

 

「もしや、来栖はオーディションがあるから断ったのかもな」

 

「そうかも知れません」

 

「「「「うわっ!」」」」

 

突然四人の会話に、那月が話しかけてきて。

 

「四ノ宮・・・・」

 

「翔ちゃん、昔から日向先生の大ファンなんですよ」

 

「へぇ~」

 

 

 

 

そして昼休み、ララと春菜と昼食に出た音也の前に、翔が通りかかった。ちなみに真斗は、もうすぐクラス対抗戦を始めるセシリアと鈴に電話をしていて遅れている。

 

「翔!」

 

「あ、音也・・・・」

 

「日向先生の映画のオーディションがあるんだよね?!」

 

「あ、ああ・・・・」

 

「もしかしてだけど、来栖くんが〈ライディーン〉になれないのは、そのオーディションがあるからなの?」

 

「いや、それだけじゃ・・・・ん!?」

 

と、ソコで翔が目を見開いたので、その視線を追うと、那月がいた。

 

「あ、那月~!!」

 

「いっ!」

 

と、ララが那月の名を呼ぶと、翔が顔を青くし、那月がこちらに目を向け、翔に向かって手を振る。

 

「翔ちゃ~ん! 素敵なニュースでーす!!」

 

「ま、不味い! 音也! こっちだ!」

 

「うわっ!」

 

「あっ、音也!」

 

「音也くん!」

 

ララと春菜を置いて、翔は音也の手を握って、那月から逃げるようにその場を去った。

 

 

 

 

 

 

中庭に到着し、息切れする音也と翔。

 

「はぁ、はぁ、はぁ、はぁ・・・・」

 

「はぁ、わ、悪い、那月が関わると、ややこしくなるから・・・・はぁ、はぁ、それに、オーディションの前に、やる事があるし・・・・だから、〈ライディーン〉をやれないんだ、やりたい気持ちは、有るんだけどさ・・・・」

 

「受けるんだ!」

 

音也がそう言うと、翔は笑みを浮かべる。

 

「こんなチャンス、逃せるかよ。だって、あの『ケンカの王子さま』なんだぜ!」

 

「『ケンカの王子さま』って、確か日向先生の主演の大ヒットドラマだっけ? (『ケンイチ』も好きだったな・・・・)」

 

『猿山ケンイチ』。スケベな性格をしているお調子者だが、中学時代からの音也の親友で、現在は音也達と違う一般の高校に通うが、今でも音也とは休みの日に一緒に遊んでいる。

 

「ああ。舞台は中世ヨーロッパ。内乱で家族を殺された王子が、復讐と王国復興を誓い、拳一つで戦う物語だ!」

 

そう言って、翔はそのドラマの主題歌を歌った。

 

「砂塵けむる世界 荒野の果て~♪」

 

強い声で熱い気持ちで歌う。

 

「涙キラリ 星もキラリ~♪」

 

時に切なく。

 

「100じゃダメさ 1000%行くぜ~♪」

 

男気全開で歌う。

 

「誰も立つな俺の前には 何をするか分からないから~♪」

 

まるで荒野を駆ける漢のように。

 

「迷わず叫べよ 『男気全開let's Go Fight』!!~♪」

 

「カッコいいよ翔! でも、何でそんなに『ケンカの王子さま』が好きになったの?」

 

「・・・・俺、小さい頃から身体弱くて、何やるにも自信なくて・・・・。でも、テレビで日向先生を見て、スゲェ元気貰った。日向龍也は、俺にとって大恩人で、ヒーローさ!」

 

「翔・・・・」

 

「だから、俺も誰かのヒーローになれるかも知れないから、〈ライディーン〉になりたいって思ってる」

 

「そっか・・・・」

 

「おおっ!」

 

「ん?」

 

翔が驚いた声をしてその視線を追うと、日向先生がロードワークにアクションの鍛練をしていた。

 

「カッけぇ・・・・! 俺もあんな風に「なれるよっ!」えっ?」

 

翔の呟きに、音也が声を上げる。

 

「翔だって、ヒーローになれる! 誰かを助けたり、誰かに元気を与えられるヒーローになれるよ!」

 

「音也・・・・」

 

「ねえ! 翔の変身する〈ライディーン〉は? 俺はイーグル。真斗はホークだよ!」

 

「イーグルにホーク、鷲と鷹か。聖川はともかく、音也が鷲って・・・・。ファルコン、俺の変身するのは、風のライディーン、〈ライディーンファルコン〉だ」

 

「『ファルコン』!? 『隼』だね! カッコいい!」

 

「・・・・まぁ、確かに隼はカッコいいよな」

 

「翔ならきっと隼にふさわしいカッコいいヒーローになれるよ!」

 

「・・・・・・・・でも、俺は」

 

音也の言葉に、一瞬嬉しそうに口元に笑みを浮かべるが、すぐに翔は顔を俯かせる。

 

ーーーー翔ちゃん見ぃぃぃぃけっ!

 

「うぅっ!」

 

何処からか那月の声が響き、翔が身体ビクッと強ばらせると、翔の背後からな縄網が投げられ、翔の身体を捕らえると、木にぶら下がった。

 

「うわぁあああああああああああああ!!!」

 

「ええっ!?」

 

「翔ちゃん相変わらず高い所ダメですね~」

 

「ええぇぇっ!!?」

 

驚く音也に、那月が現れてそう言って、それを聞いて音也はさらに驚く。

 

「うわっ! うわっ! た、高ぇ! お、下ろせ! なんだこれっ!? どうなってんだよっ!?」

 

ブランブランと網の中で騒ぐ翔。

 

「し、翔って、高所恐怖症っ!?」




ー『美神アイリ』ー

『10年前』に神宮寺家の海辺の別荘で遊んでいたレンが、浜辺で気を失っていた自分と同じくらいの年齢の彼女を拾う。
名前と記憶を失い、身分を証明する物もなく、行く宛もなかった彼女は、神宮寺家の使用人として働く。メイドとしての技術と作法を身に付け、レンが7才くらいの頃にレン専属のメイドとして、レンの側に控えるようになる。レンの朝の髪型の手入れや紅茶を淹れるのが日課となっている。
容姿は腰にまで届く銀髪とルビーを嵌め込んだような美しい瞳。胸はララか唯くらいに大きく、プロポーションも抜群。メイドなのに凛々しい雰囲気で、一部の女子から『お姉様』と呼ばれている。
因みに秘密だが、レンの事は主人以上の恋愛感情の好意を寄せている。
レンもアイリにゾッコンだが、今の『主従以上、恋人未満』の関係を楽しんでいる。
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