朝霧さんたち   作:A×K(アツシくん)

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クール×デレ×ニーソックスしか勝たん!
という事をお伝えする小説です。

始まります!


第1話

「……ん……んん…………」

 

春眠暁を覚えず…………とはよく言ったものだが……。

あと5分という言葉にすごく安心感を覚えるのは俺だ───。

 

???「おっきろー!」

「……寒……」

 

???「はいはい、起きるよ!今日から高校生でしよ!かまけないの!」

「……朝から手厳しいよ……秋乃」

 

新しい制服を着て立っているのは、篠原 秋乃(しのはら あきの)

俺の幼馴染でよく朝は起こしてもらっている。

 

……あ、俺?

俺の名前は────────。

 

秋乃「ほらほら、朝ごはん行くよ?」

「……人が、自己紹介しようとしてるのに……」

秋乃「……???」

「……いや、こっちの話…」

 

 

────────────────────────

 

 

 

改めて……俺と名前は、赤羽 浩二(あかば こうじ)

今は普通に朝ごはんを頂いている。

 

「……卵焼きってさ……奥深いよな」

秋乃「……どうしたの急に……悟りでも開いた?」

「……いや、焼き方とか味付けとか人によって違うじゃん?

奥深いよな〜〜って」

秋乃「まぁ、言われてみれば……そうかも?」

 

カチャカチャと皿を洗いながら答える秋乃。

今、俺の家には俺と秋乃しかいない。

母は看護師で夜勤。

父はいない……と、言ってももうかなり昔の話だけどな。

 

秋乃「……あっ、そうだ……こーくん?」

「……その呼び方……まだやるのか?」

秋乃「ダメ?」

「……いや、ダメではないが……」

 

こんな感じだが、外に出たら秋乃は……。

秋乃【皆さん、おはようございます♪】

と、ほんわか口調になる。

 

秋乃「こーくんの前は落ち着くんだもん」

「見透かしてるのかよ」

秋乃「何年の付き合いだと思ってるの?

変な本が2冊くらい増えたもの知ってるからね~」

「や、やめろっ!」

 

クスクスと笑う秋乃……いや、確かに笑えば可愛い……いや、むしろかなり可愛いよ。

隣で歩くのは勿体ないくらい。

 

秋乃「さて、行く?♪」

「……早速モードに入ってるし」

 

秋乃「第一印象が肝心ですから♪」

「……さいですか」

 

にこやかに隣を歩く秋乃。

…………成長したよな、うん……。

 

秋乃「……?」

「いや、おっきくなったなぁって」

秋乃「…………///」

 

痛い、痛いよ秋乃さん。

照れながら拳を何度も打ち込むのやめて、痛い、泣いちゃう。

 

秋乃「こーくん、そういうとこデリカシーなさすぎ」

「……すいません、つい本音が」

秋乃「思ったことを口にするのが、こーくんの良いとこでもあり悪いとこでもあるよ?」

「……はい」

 

 

 

 

────────────────────────

 

元々、秋乃とは小学校からクラスも一緒、家も隣同士ということあり何かと縁はある。

……しかし、秋乃はある症状が……。

 

【おっ、あの子可愛い〜〜】

【声掛けてこいよ!】

 

秋乃「…………………………」

「秋乃!出てる出てる!」

 

無言で怒りながら拳を握りしめる秋乃。

そう、極度の男性恐怖症なのだ……それも過激な方の。

……え?なんで俺とは話せてるかって?

本人に聞いたところ……。

 

秋乃【ほら、こーくんって男の子って言うよりは犬っぽいところあるから♪】

【犬ぅ!?】

 

って、事らしい。

つまり、秋乃からみて俺はペットみたいな存在って訳だ。

 

秋乃「……そんなんじゃ……ないけど……」

「なんか言ったか?」

秋乃「んーん、こーくんって変態さんだな~って」

「……えっと、どこをどう切り取ればそうなるのでしょうか?」

秋乃「あ、知りたい?えっとね~……」

「い、言わなくていいから!!高校初日から詰むから!」

秋乃「ふふっ、冗談冗談♪言う気は無いよ♪」

「……ほ、ホントに……?」

秋乃「それに、私だけの秘密にしておきたいし♪」

「……え?」

秋乃「あ、今ドキッとした~♪」

「してないよ!」

 

……ほんわかした中に、あざとさも隠し持っているご様子……。

……敵わないなぁ……。

 

 

 

────────────────────────

 

 

そんなこんなで俺と秋乃は

クラス分けの掲示板の前まで来た。

 

「……つっても、俺の場合は1番上がほとんどなんだよな」

秋乃「だね、その光景も見慣れちゃった♪」

 

俺のクラスは…………B組か。

秋乃「あっ、私もB組だった!♪」

「って事は、これで5年連続で同じクラスって事だな」

秋乃「嬉しいくせに~♪」

「うっせ」

秋乃「……私は、嬉しいよ?♪」

「……わ、分かったから行くよ!」

秋乃「照れて可愛いな~少年~♪」

……いや、少年って……同い年だろ。

 

 

────────────────────────

 

 

クラスに入ると……既に人だかりができていた。

「……なんだなんだ?」

秋乃「誰かいるのかな?」

 

 

視線の先には……。

 

 

「………………!」

青い髪を少し掻き上げて、本を読む美少女がそこにいた。

目は赤く、スラッとした足……男子が見入るのは納得だった。

 

秋乃「……って考えてる?」

「一言一句見透かすなっ!」

 

……しかし、当の本人は……。

 

???「……………………(ゴゴゴ」

何やらお怒りの様子。

無理もないだろう、あんだけの視線が集中すれば本を読むのも一苦労だろう。

それに、男子共のひそひそ話が丸聞こえなのである。

 

秋乃「こーくん、こーくん……嬉しいお知らせだよ?」

「……え?嬉しい……お知らせ?」

秋乃「こーくんの席、その人の前だよ?」

「……うっ、急にお腹が……」

秋乃「仮病はダメだよ?」

「……持病の癪が……」

秋乃「無いよね?」

「……えーっと……」

秋乃「あ、私こーくんの右隣だ、やったー♪」

そう言うと人の事など気にもかけずそそくさと自分の席に座る秋乃。

無情にも、予鈴のチャイムが鳴った。

 

 

(…………えっと……)

???「………………」

 

怖い。

オーラが見えるとすれば、赤いオーラが見える。

何だろう、怒ってる、確実に何か怒ってる。

 

目は合わせられまいと右を向くと……。

秋乃(ニコニコ)

面白がった秋乃が笑顔で俺の方を見ている。

 

(拷問か、こりゃ……)

後ろからは怒りのオーラを感じるし、右は面白半分で見てくるし……。

 

 

【んじゃ、はじめましても兼ねて自己紹介すっぞー】

トドメですか、先生。

番号順で行けば必ず最初なのですが、僕。

 

【じゃあ、赤羽から】

ですよね!分かってました!はい!

 

「…………えっと……」

あ、しまった……何話せばいいんだろ?

 

「……あ、あかびゃ……浩二っす……よろしくどうぞ」

【噛んだ】

秋乃(噛んだよ……こーくん)

拝見、夜勤お勤め中のお母様……穴があったら入りたいってこういう事を指すんですね、また一つ賢くなりました……何かを犠牲にした気がしますが。

 

【……ん、んん……次…朝霧】

「……朝霧さんって言うんだ……怖い人」

朝霧「朝霧です」

 

 

 

 

……………………………………………………

 

 

 

 

(えっ、おしまい?)

秋乃「……おー……」

 

 

【……え、えーっと……次行くぞ~……?】

先生もたじろぐ中……順調に自己紹介は終わった。

秋乃?……まぁ、いつも通りだったよ、うん。

 

秋乃「篠原 秋乃です〜♪

皆さん、よろしくお願いします……ね?♪」

うおお!と歓声を上げる男子共……しかし、次の瞬間。

 

秋乃「あ、それと……後ろから声をかけたりしないでくださいね?

グーでいっちゃうと思うので♪」

 

サーーーーっと血の気が引く音がした。




次回:アタシは生徒会長!

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